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第20話 俺、再びアーサーにスキルを教える
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ダンジョン内へとやってきた俺とアーサーは足を止める。
「うっし、じゃあ今回アーサーには3つの技を会得して貰うからな」
「3つもですか? 時間は大丈夫なのでしょうか?」
予想よりも多かったらしくアーサーは時間を心配しているようだ。
「大丈夫だよ、超感覚の様な特殊過ぎるスキルじゃなくてただの攻撃スキルだから」
「ハイ! よろしくお願いします!」
俺は、アーサーの額に手を置くと、ギフトを発動させ2つの攻撃スキルを与える。
「先ずは、エレクトリガーとエレクトリガー・バーストの2つを覚えて貰う。エレクトリガーは手に雷属性のエネルギーを纏って敵を攻撃する攻撃スキルだ。エレクトリガーは強弱によって痺れさせたり、束縛させたり、敵をそのまま倒す事が出来る汎用性に富んだ技だ。ヒーローと同じく、今はもう存在しないロボットというジョブの攻撃スキルだ。手の平に電撃を集めるイメージしろ」
アーサーが目をつぶり手を翳す。すると徐々にアーサーの手からビジッバリッという音とともに雷属性の塊が手の平に出来ていた。
「出来ました! お師匠様!」
「よし、そのまま俺を殴ってみろ」
アーサーは手のひらに出来た塊をそのままに、握りこぶしを作り俺に殴り掛かる。
俺はアーサーのエレクトリガーをそのまま左手で受け止める。
「うん、まぁ及第点だな。次はエレクトリガー・バーストだ。こいつは簡単だ。エレクトリガーを発動させ、相手を注視しつつ、地面にエレクトリガーを叩き付けるだけだ」
アーサーは言われた通りにエレクトリガーを発動させた。そして俺は少し距離をとる。
「さぁ、地面にエレクトリガーを叩き付けてみろ」
アーサーがエレクトリガーを地面に叩き付けると、凄まじいスピードで電流が蛇の様に俺に迫ると、俺の足元に到達した瞬間、地中からけたたましい音と共に雷の様なものが俺を包んだ。
「よし、成功だ。これがエレクトリガーの強みだ、遠距離と近距離を即座に使い分ける事が出来る遠距離時はバーストって付く。一応覚えとけ」
俺は身体に付いた埃を取る様な動作をし、ひと呼吸入れる。
「最後の技はイナズマ電迅キックだ。この技を発動させると自動で飛び上がり、空中で一瞬停止し、そのまま相手に向かって急降下飛び蹴りをかますというヒーローの攻撃スキルだ。イナズマ電迅という名は雷属性が付属している為だなんだが、属性毎に名前と性能が少し変わる面白い技だ。どうだ?」
アーサーはいつもの様に、目をキラキラさせている。
「是非! 是非覚えたいです!」
「わかる。わかるぞ! その気持ち。良いよな!」
俺は腕を組みながらうんうんと頷く。
「よし、じゃあ俺に向かってイナズマ電迅キックだ!」
「ハイ!」
アーサーが飛び上がり空中で、一瞬停止し左へ体を高速回転させるとアーサーの全身が青色に輝き、まるで一本の大きな青色の鏃やじりの様なものになり俺に迫る。俺は一切防御せずモロくらい受け止めるが勢いは止まらず、放電現象を起こしつつ今も尚、人間大の鏃となって俺を貫かんとしていた。
「うおおおおおおりゃ!」
俺は、アーサーを思い切り上空へぶん投げる。すると勢いを失ったアーサーが元に戻り、そのまま落下してきたのをキャッチする。
おぉ、地味にレアなパターンを引いたな。高速回転式アローヘッドタイプのイナズマ電迅キックか。
このタイプはスピードと攻撃上昇値がかなり高くなるんだよな。
幸先良いゾ~これ。
「今のは素晴らしかったぞ。俺以外の人間が今の技をくらったら、間違いなく倒れてる所だ。今日の修行は、おしまいだ。パーティが来るまでここで休憩しよう。」
「ハイ! この技も使いこなしてみせます! ところでお師匠様。あの、降ろして頂けると……」
「あ、すまん」
落下の際、受け止めるのにお姫様抱っこの様な形になってしまった為、それが恥ずかしかったのかアーサーの顔が若干赤くなっているのが目に入った。
俺はアーサーを降ろし、パーティが来るのを暗い洞窟内で待つ事にした。
「うっし、じゃあ今回アーサーには3つの技を会得して貰うからな」
「3つもですか? 時間は大丈夫なのでしょうか?」
予想よりも多かったらしくアーサーは時間を心配しているようだ。
「大丈夫だよ、超感覚の様な特殊過ぎるスキルじゃなくてただの攻撃スキルだから」
「ハイ! よろしくお願いします!」
俺は、アーサーの額に手を置くと、ギフトを発動させ2つの攻撃スキルを与える。
「先ずは、エレクトリガーとエレクトリガー・バーストの2つを覚えて貰う。エレクトリガーは手に雷属性のエネルギーを纏って敵を攻撃する攻撃スキルだ。エレクトリガーは強弱によって痺れさせたり、束縛させたり、敵をそのまま倒す事が出来る汎用性に富んだ技だ。ヒーローと同じく、今はもう存在しないロボットというジョブの攻撃スキルだ。手の平に電撃を集めるイメージしろ」
アーサーが目をつぶり手を翳す。すると徐々にアーサーの手からビジッバリッという音とともに雷属性の塊が手の平に出来ていた。
「出来ました! お師匠様!」
「よし、そのまま俺を殴ってみろ」
アーサーは手のひらに出来た塊をそのままに、握りこぶしを作り俺に殴り掛かる。
俺はアーサーのエレクトリガーをそのまま左手で受け止める。
「うん、まぁ及第点だな。次はエレクトリガー・バーストだ。こいつは簡単だ。エレクトリガーを発動させ、相手を注視しつつ、地面にエレクトリガーを叩き付けるだけだ」
アーサーは言われた通りにエレクトリガーを発動させた。そして俺は少し距離をとる。
「さぁ、地面にエレクトリガーを叩き付けてみろ」
アーサーがエレクトリガーを地面に叩き付けると、凄まじいスピードで電流が蛇の様に俺に迫ると、俺の足元に到達した瞬間、地中からけたたましい音と共に雷の様なものが俺を包んだ。
「よし、成功だ。これがエレクトリガーの強みだ、遠距離と近距離を即座に使い分ける事が出来る遠距離時はバーストって付く。一応覚えとけ」
俺は身体に付いた埃を取る様な動作をし、ひと呼吸入れる。
「最後の技はイナズマ電迅キックだ。この技を発動させると自動で飛び上がり、空中で一瞬停止し、そのまま相手に向かって急降下飛び蹴りをかますというヒーローの攻撃スキルだ。イナズマ電迅という名は雷属性が付属している為だなんだが、属性毎に名前と性能が少し変わる面白い技だ。どうだ?」
アーサーはいつもの様に、目をキラキラさせている。
「是非! 是非覚えたいです!」
「わかる。わかるぞ! その気持ち。良いよな!」
俺は腕を組みながらうんうんと頷く。
「よし、じゃあ俺に向かってイナズマ電迅キックだ!」
「ハイ!」
アーサーが飛び上がり空中で、一瞬停止し左へ体を高速回転させるとアーサーの全身が青色に輝き、まるで一本の大きな青色の鏃やじりの様なものになり俺に迫る。俺は一切防御せずモロくらい受け止めるが勢いは止まらず、放電現象を起こしつつ今も尚、人間大の鏃となって俺を貫かんとしていた。
「うおおおおおおりゃ!」
俺は、アーサーを思い切り上空へぶん投げる。すると勢いを失ったアーサーが元に戻り、そのまま落下してきたのをキャッチする。
おぉ、地味にレアなパターンを引いたな。高速回転式アローヘッドタイプのイナズマ電迅キックか。
このタイプはスピードと攻撃上昇値がかなり高くなるんだよな。
幸先良いゾ~これ。
「今のは素晴らしかったぞ。俺以外の人間が今の技をくらったら、間違いなく倒れてる所だ。今日の修行は、おしまいだ。パーティが来るまでここで休憩しよう。」
「ハイ! この技も使いこなしてみせます! ところでお師匠様。あの、降ろして頂けると……」
「あ、すまん」
落下の際、受け止めるのにお姫様抱っこの様な形になってしまった為、それが恥ずかしかったのかアーサーの顔が若干赤くなっているのが目に入った。
俺はアーサーを降ろし、パーティが来るのを暗い洞窟内で待つ事にした。
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