アーマード勇者育成記 産業革命遺産チート! 世界観ガン無視完全無敵の俺が無双する件 剣と魔法?よろしいならばこちらは強化外骨格だ。

からくり8

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第11話 俺、同郷の人とお話する

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「あんたがイシスさん?」
「そうよ。ってあんた……その格好まさか!? フルメタラー!?」
「お! 正解! 皆俺の事騎士扱いするんだよね。もう参っちゃってさ~」
「はやく! 家に来て! ここじゃダメ!」

 イシスさんは俺がフルメタラーと知ると急に焦りだし、俺の手を掴むと走り出した。

「何だ? 急にどうした?」
「良いから! こっちに来て早く入って!」

 ぱっと見何もないが、どうやら認識阻害系のスキルがとても広範囲渡ってかけられているのがわかる。

「はぁ、とりあえずこれで安心ね。長かったわ。ようやく私以外のハガセンプレイヤーに出会えた」
「ああ、やっぱそうなんだ。で? なんでそんなに焦ってるわけ?」
「あいつに少しでも話を聞かせない為よ」
「あいつ?」
「神を名乗る球体よ。貴方もあいつから転生させて貰ったんでしょ?」
「そうだけど? あんたもそうなの?」
「ええそうよ。生前の私は体が弱くてね。満足に動ける体じゃなかったの。ハガセンの中だけが私の庭だったの。で、ある日医療ミスで私死んじゃったんだけど、例のあいつがハガセンのデータを媒体にして、生き返らせてくれるって言ったのよ」
「俺の時とほぼ一緒だ……どういう事なんだ?」
「あいつは私達を閉じ込めて、反応を楽しんでるのよ」
「なん……だって?」

 俺の思考は、停止寸前だった。

「私はこの事に20年前偶然気づいたの。私には当時、仲の良い友達が1人いたわ。私は彼女に異世界から転生してきたって伝えたの。そしたら、次の日どうなったと思う?」
「さぁな、どうなったんだ?」
「この世から彼女の存在自体が、なくなってたわ」
「な……」
「良い? 誰にもこの事言っちゃあダメよ」
「ヴァルガスはお前が急に発狂したと言っていたが?」
「あそこから離れる為に、わざと狂ったフリをしたのよ。いつか必ず私に飽きて、同じ様な存在に目を付けると思ってたわ」
「それが俺って事か……」
「ヴァルキュリアを彼処に立たせたのもわざとよ。元ハガセンレイヤーなら、分からない筈ないもの。それに……私のヴァルキュリアは弱くはないわ。ヴァルキュリアの攻撃に対応してくる人を、ずっと待ってたの! 20年間ずっと耐えて待ってた! ようやく会えた元ハガセンプレイヤーがあなたの様な規格外に強い人で、本当に良かった!」

相当嬉しいのか、イシスさんは俺の手を両手で掴んでいる。

「なんとなく事態は飲み込めた、結局どうしたいんだよ?」
「良い? この世界に特殊ジョブを持つ住人は、今の所あたしとあなたの2人だけよ。というか、ここの住人は派生する為のジョブそのものを知らないの」
「――そういえば戦士や魔術師はいるが、ヒーローやロボットは一度も見なかった」
「でしょ? 逆に言えば、特殊ジョブの人間=転生させられて来られた人って事よ」
「なるほど、で結局どうすんだ? 保護でもするのか」

 イシスさんは、衝撃の一言を口にする

「元ハガセンプレイヤーを集めて、あの自称神様を倒すのよ。あいつは、私の大切な親友を殺したも同然。絶対許さないわ」
「はぁ?」

 俺の思考は、遂に停止した。
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