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ある日のこと、いつものように森で魔物を狩っていた時の事、 突然背後から声が聞こえてきた。
「クロウ君!助けて!」
振り向くとそこにはリザがいた。彼女は何かに怯えている様子でこちらに駆け寄ってきた。一体何があったのか気になったが、とりあえず話を聞くことにした……。
「どうしたんだ?」
俺が尋ねると、リザは震えながら言った。
「あの森の奥にある祠に封印されていた化け物が解き放たれてしまったの……!」
「何!?」
まさかの緊急事態である……しかもこんな時に限って俺は今一人なのだ。だが放っておくわけにもいかないので、俺はリザに尋ねる。
「そいつはどんな姿をしているんだ?」
するとリザは説明し始めた……。その化け物は巨大なトカゲのような姿をしているらしい。しかも全身が黒い鱗で覆われていて、目は赤く光っているそうだ……
「分かった! 俺に任せてくれ!」
その言葉を聞いた彼女は嬉しそうな表情を浮かべた。そして俺に向かって言う。
「ありがとう! クロウ君ならきっと何とかしてくれるって信じてたよ!」
俺はリザに見送られながら森の奥へと向かった……。
「グォオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!」
祠の入り口に立つと、大きな雄叫びが聞こえてきた……!
「この中だな……」
俺は意を決して中へと入った……! するとそこには巨大なトカゲのような怪物がいた。全身は黒い鱗に覆われており、目は赤く光っている。口は大きく裂けて鋭い牙が生えているのが見えた……
「こいつがリザの言っていた化け物のようだな」
ドラゴンの力は絶大なものとして知られている……そのため、その力を使いこなすことができればきっと勝てるはずだ! 俺は覚悟を決めると奴に向かって言った。
「影の型、九式【朧】」
すると俺の体が一瞬で消え、次の瞬間には奴の背後に現れた……! しかし奴はそれに気づいたようで、俺に向かってブレスを吐く!
「ちっ!」
俺は瞬時に剣を抜き放ち、奴の攻撃を防いだ……。その瞬間に奴が飛びかかってきた! 鋭い爪を振り下ろしてきたのだ!俺は咄嗟に身を躱すと反撃に出た!
「影の型、六式【月光斬】」
斬撃が光り輝きながら化け物を切り裂くと、奴は悲鳴を上げる。どうやら効いているようだ! だがまだ倒せたわけではない……。
「よし、これならいけるぞ……!」
俺はそのまま奴の体に次々と攻撃を浴びせる! やがて奴の体は切り刻まれ、力尽きて倒れた。
「ふぅ……やっと倒したか……」
俺は疲れ切った体に鞭を打って立ち上がった……。すると後ろから拍手が聞こえた。振り返るとそこには黒いローブを羽織った男が立っている。
「まさか本当に倒すとは……素晴らしい強さですね」
男はニヤリと笑いながら言った。俺は警戒しつつ尋ねる。
「お前は誰だ?」
すると男は笑いながら答えた。
「私は魔王軍幹部の1人、闇魔術師のシュヴァルツと申します」
(魔王軍だと!?)
俺が驚いていると、シュヴァルツと名乗った男が話を続ける。
「私の大切なペットを倒していただいたお礼をしたいのですが……お時間はよろしいかな?」
シュヴァルツは手から黒い球体を生み出すと、こちらに向けて放った!
「影の型、九式【朧】」
俺はそれを躱すと反撃に出た……!
「闇魔法か……だがそんな物では俺を倒せないぞ!」
シュヴァルツは笑みを浮かべながら言う。
「ふっふっふ……それはどうでしょう?」
奴の周囲を黒い球体が漂っている……。
「この魔法は攻撃よりも防御に優れています……しかし、それだけではないのですよ?」
シュヴァルツはニヤリと笑うと再び球体を放った!
(一体何をする気なんだ?)
俺は警戒しつつその球体を避けると、すぐに攻撃に移った。
「影の型、五式【連斬】」
しかし、シュヴァルツは軽く身をかわすと同時に、球体が破裂し闇のエネルギーが放出された。それによって周囲が暗闇に包まれ、クロウは視界を失った。
「これが私の闇の力です。覚悟しなさい」
シュヴァルツの冷たい声がクロウの耳に響く。クロウは感知能力を高め、周囲の気配を頼りにシュヴァルツの動きを追いかける。
しかし、シュヴァルツは巧妙に身を隠し、次第にクロウを追い詰めていく。そのうちにクロウは闇に取り込まれていくような感覚に襲われ、どんどん動きが鈍くなっていった。
「これで終わりです」
シュヴァルツが再び黒い球体を生成し、クロウに向けて放った。しかし、クロウは最後の力を振り絞り、身をかわして反撃に転じた。
「影の型、七式【閃光刃】」
光り輝く刃がシュヴァルツに向かって放たれ、彼の防御を貫通した。シュヴァルツは驚きの表情を浮かべつつ、倒れる。
クロウは辛くも勝利し、暗闇が消え去った。その後、リザと再会し、彼女は安堵の表情で喜んだ。
「クロウ君、ありがとう!あなたがいなかったらどうなっていたか…」
クロウは微笑みながら答えた。
「お前が助けを求めてくれたからこそ、俺は戦った。でも、この事件の裏には魔王軍がらみのことがあるようだ。これからが大変そうだな」
リザも真剣な表情で頷いた。
「私も手伝います。一緒に魔王軍に立ち向かいましょう」
二人は共に冒険者として新たな戦いに挑むことを誓い合った。そして、彼らの冒険譚は新たな章を迎えるのだった。
「クロウ君!助けて!」
振り向くとそこにはリザがいた。彼女は何かに怯えている様子でこちらに駆け寄ってきた。一体何があったのか気になったが、とりあえず話を聞くことにした……。
「どうしたんだ?」
俺が尋ねると、リザは震えながら言った。
「あの森の奥にある祠に封印されていた化け物が解き放たれてしまったの……!」
「何!?」
まさかの緊急事態である……しかもこんな時に限って俺は今一人なのだ。だが放っておくわけにもいかないので、俺はリザに尋ねる。
「そいつはどんな姿をしているんだ?」
するとリザは説明し始めた……。その化け物は巨大なトカゲのような姿をしているらしい。しかも全身が黒い鱗で覆われていて、目は赤く光っているそうだ……
「分かった! 俺に任せてくれ!」
その言葉を聞いた彼女は嬉しそうな表情を浮かべた。そして俺に向かって言う。
「ありがとう! クロウ君ならきっと何とかしてくれるって信じてたよ!」
俺はリザに見送られながら森の奥へと向かった……。
「グォオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!」
祠の入り口に立つと、大きな雄叫びが聞こえてきた……!
「この中だな……」
俺は意を決して中へと入った……! するとそこには巨大なトカゲのような怪物がいた。全身は黒い鱗に覆われており、目は赤く光っている。口は大きく裂けて鋭い牙が生えているのが見えた……
「こいつがリザの言っていた化け物のようだな」
ドラゴンの力は絶大なものとして知られている……そのため、その力を使いこなすことができればきっと勝てるはずだ! 俺は覚悟を決めると奴に向かって言った。
「影の型、九式【朧】」
すると俺の体が一瞬で消え、次の瞬間には奴の背後に現れた……! しかし奴はそれに気づいたようで、俺に向かってブレスを吐く!
「ちっ!」
俺は瞬時に剣を抜き放ち、奴の攻撃を防いだ……。その瞬間に奴が飛びかかってきた! 鋭い爪を振り下ろしてきたのだ!俺は咄嗟に身を躱すと反撃に出た!
「影の型、六式【月光斬】」
斬撃が光り輝きながら化け物を切り裂くと、奴は悲鳴を上げる。どうやら効いているようだ! だがまだ倒せたわけではない……。
「よし、これならいけるぞ……!」
俺はそのまま奴の体に次々と攻撃を浴びせる! やがて奴の体は切り刻まれ、力尽きて倒れた。
「ふぅ……やっと倒したか……」
俺は疲れ切った体に鞭を打って立ち上がった……。すると後ろから拍手が聞こえた。振り返るとそこには黒いローブを羽織った男が立っている。
「まさか本当に倒すとは……素晴らしい強さですね」
男はニヤリと笑いながら言った。俺は警戒しつつ尋ねる。
「お前は誰だ?」
すると男は笑いながら答えた。
「私は魔王軍幹部の1人、闇魔術師のシュヴァルツと申します」
(魔王軍だと!?)
俺が驚いていると、シュヴァルツと名乗った男が話を続ける。
「私の大切なペットを倒していただいたお礼をしたいのですが……お時間はよろしいかな?」
シュヴァルツは手から黒い球体を生み出すと、こちらに向けて放った!
「影の型、九式【朧】」
俺はそれを躱すと反撃に出た……!
「闇魔法か……だがそんな物では俺を倒せないぞ!」
シュヴァルツは笑みを浮かべながら言う。
「ふっふっふ……それはどうでしょう?」
奴の周囲を黒い球体が漂っている……。
「この魔法は攻撃よりも防御に優れています……しかし、それだけではないのですよ?」
シュヴァルツはニヤリと笑うと再び球体を放った!
(一体何をする気なんだ?)
俺は警戒しつつその球体を避けると、すぐに攻撃に移った。
「影の型、五式【連斬】」
しかし、シュヴァルツは軽く身をかわすと同時に、球体が破裂し闇のエネルギーが放出された。それによって周囲が暗闇に包まれ、クロウは視界を失った。
「これが私の闇の力です。覚悟しなさい」
シュヴァルツの冷たい声がクロウの耳に響く。クロウは感知能力を高め、周囲の気配を頼りにシュヴァルツの動きを追いかける。
しかし、シュヴァルツは巧妙に身を隠し、次第にクロウを追い詰めていく。そのうちにクロウは闇に取り込まれていくような感覚に襲われ、どんどん動きが鈍くなっていった。
「これで終わりです」
シュヴァルツが再び黒い球体を生成し、クロウに向けて放った。しかし、クロウは最後の力を振り絞り、身をかわして反撃に転じた。
「影の型、七式【閃光刃】」
光り輝く刃がシュヴァルツに向かって放たれ、彼の防御を貫通した。シュヴァルツは驚きの表情を浮かべつつ、倒れる。
クロウは辛くも勝利し、暗闇が消え去った。その後、リザと再会し、彼女は安堵の表情で喜んだ。
「クロウ君、ありがとう!あなたがいなかったらどうなっていたか…」
クロウは微笑みながら答えた。
「お前が助けを求めてくれたからこそ、俺は戦った。でも、この事件の裏には魔王軍がらみのことがあるようだ。これからが大変そうだな」
リザも真剣な表情で頷いた。
「私も手伝います。一緒に魔王軍に立ち向かいましょう」
二人は共に冒険者として新たな戦いに挑むことを誓い合った。そして、彼らの冒険譚は新たな章を迎えるのだった。
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