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翌日、俺はいつものように学園へと向かった。教室に入ると、アリアとリーベの姿があった。
「おはよう」
声をかけると、二人が笑顔で挨拶を返してくれた。しかし、すぐにクロエが不満そうな表情を浮かべた。
「お兄様、リーベさんばかりに構い過ぎですわ。私も仲間に入れてくださいまし」
そう言いながら、俺の腕にしがみついてくるクロエ。それを見たリーベが羨ましそうに言った。
「あら? それなら私も……」
そんな彼女たちの様子に苦笑しながら、俺は席についたのだった……
「お兄様、一緒に帰りましょう!」
放課後になり、クロエが駆け寄ってきた。その手には鞄を持っているところを見ると、どうやら彼女も帰る気満々のようだ。
「ああ、もちろんいいよ」
俺が答えると、彼女は嬉しそうな表情を浮かべた。そして二人で並んで歩き始める。その間もずっと手を繋いだままだ。そんな俺たちの様子をリーベが羨ましそうに見ていたが、やがて意を決したように口を開いた。
「あ、あの……私も一緒に帰っていいですか?」
その言葉に俺は一瞬戸惑ったものの、すぐに笑顔を作って答えた。
「もちろんさ。三人で帰ろう」
その言葉に、リーベは嬉しそうに微笑んだ。こうして俺たちは三人で帰路についたのだった……
「あのお店のパンケーキ、とっても美味しいんです!」
帰り道の途中で、リーベが目を輝かせながら言った。彼女が指さしたのは一軒のカフェだった。どうやらそこが彼女のお気に入りの場所らしい。
「じゃあ、寄って行こうか」
俺が提案すると、他の二人も賛成してくれた。店内に入り席に座ると、早速注文をすることにする。メニューを見ると様々な種類があったが、俺は一番人気の商品を選んだ。しばらくすると、店員さんがパンケーキを運んできた。それはとても美味しそうでボリューム満点だった。一口食べるだけで幸せな気分になれるような味だ。
「美味しい!」
思わず声が漏れる。リーベの言葉通り、このパンケーキは本当に絶品だった。ふわふわの生地に、たっぷりのクリームとフルーツ。甘さも程よく、何枚でも食べられそうな気がする。クロエとリーベも同じように感激した様子で、口いっぱいにパンケーキを頬張っている。三人でお互いの感想を言い合いながら、楽しい時間が過ぎていく。
「お兄様、私のも食べてみてください」
クロエが自分のフォークでパンケーキを一切れすくい、俺の口元に差し出してきた。少し戸惑ったが、素直に口を開けて受け取る。
「こっちのも美味しいですね」
「えへへ、よかったです」
クロエが嬉しそうに微笑む。その横でリーベが何か言いたげな表情をしているのに気づいた。
「リーベも何か言いたいことあるの?」
「あ、いえ……その、私のも……食べてみますか?」
少し恥ずかしそうに言うリーベ。俺は優しく微笑んで頷いた。
「ああ、もちろん」
リーベの差し出すフォークからパンケーキを口に運ぶ。三人でお互いの分を味見し合う、そんな和やかな時間が流れていった。
店を出ると、辺りはすっかり夕暮れに包まれていた。オレンジ色に染まった空を見上げながら、俺たち三人は歩き始めた。
「美味しかったね。また行きたいな」
俺が言うと、クロエとリーベが顔を輝かせて頷いた。
「ええ、是非またご一緒させてくださいまし」
「私も、また行きたいです」
二人の笑顔を見ていると、なんだか胸が温かくなる。こんな風に、みんなで過ごす時間が心地よかった。
歩いていくうちに、人通りの少ない小道に差し掛かった。そこで突然、異様な雰囲気を感じ取り、俺は足を止めた。
「どうかしましたか、お兄様?」
クロエが不思議そうに尋ねる。
その瞬間、俺たちの前に黒い霧のようなものが現れた。霧の中から、赤い目をした何かが浮かび上がってくる。
「な、なんなの、あれ!?」
リーベが震える声で叫んだ。
俺は咄嗟に二人の前に立ちはだかり、警戒の姿勢を取った。黒い霧の中から現れたのは、人の形をしているものの、明らかに人間ではない何かだった。全身が黒い影のようで、赤い目だけが不気味に光っている。
「お前たち、この世界に属さぬ者どもよ」
影が不気味な声で語りかけてきた。
「我々の領域を侵しているぞ」
「何を言ってるんだ?」
「お前たちの存在自体が、この世界の秩序を乱している。消えろ」
そう言うと、影は俺たちに向かって触手のようなものを伸ばしてきた。
「くっ」
俺は咄嗟に右手を前に突き出した。すると、思いもよらぬことが起こった。俺の手から青白い光が放たれ、影の触手を弾き返したのだ。
「なっ……これは」
驚いて自分の手を見つめる。一体何が起きたんだ?
影も一瞬たじろいだようだったが、すぐに態勢を立て直し、再び攻撃の構えを見せる。
「お兄様!」
「大丈夫ですか!?」
クロエとリーベが心配そうに声をかけてくる。
「二人とも下がっていろ。俺が何とかする」
そう言って、俺は再び影に向き合った。まだ何が起きているのか分からないが、とにかく二人を守らなければ。
影が再び触手を伸ばしてくる。俺は再び右手を突き出し、全身の力を込めて叫んだ。
「はあっ!」
今度はさらに強い光が放たれ、影を押し返す。影は苦しそうに身をよじらせ、徐々に形を失っていく。
「くっ……今回は引くが、お前たちの正体は必ず暴く。覚えておけ」
そう言い残すと、影は完全に消え去った。辺りには、まるで何事もなかったかのような静けさが戻る。
「お兄様……今のは一体、何だったんでしょう」
クロエが震える声で尋ねてきた。
「私たち、何か特別な存在なのでしょうか?」
リーベも不安そうな表情を浮かべている。
俺は二人を見つめ、深く息を吐いた。
「正直、俺にも分からない。でも、きっと俺たちには何か重要な使命があるんだと思う。これから一緒に、その謎を解いていこう」
そう言って、俺は二人の手を取った。不安と期待が入り混じった気持ちで、俺たちは家路を急いだ。これから俺たちに何が待ち受けているのか。それは誰にも分からない。でも、きっと三人で乗り越えていける。そう信じて疑わなかった。
「おはよう」
声をかけると、二人が笑顔で挨拶を返してくれた。しかし、すぐにクロエが不満そうな表情を浮かべた。
「お兄様、リーベさんばかりに構い過ぎですわ。私も仲間に入れてくださいまし」
そう言いながら、俺の腕にしがみついてくるクロエ。それを見たリーベが羨ましそうに言った。
「あら? それなら私も……」
そんな彼女たちの様子に苦笑しながら、俺は席についたのだった……
「お兄様、一緒に帰りましょう!」
放課後になり、クロエが駆け寄ってきた。その手には鞄を持っているところを見ると、どうやら彼女も帰る気満々のようだ。
「ああ、もちろんいいよ」
俺が答えると、彼女は嬉しそうな表情を浮かべた。そして二人で並んで歩き始める。その間もずっと手を繋いだままだ。そんな俺たちの様子をリーベが羨ましそうに見ていたが、やがて意を決したように口を開いた。
「あ、あの……私も一緒に帰っていいですか?」
その言葉に俺は一瞬戸惑ったものの、すぐに笑顔を作って答えた。
「もちろんさ。三人で帰ろう」
その言葉に、リーベは嬉しそうに微笑んだ。こうして俺たちは三人で帰路についたのだった……
「あのお店のパンケーキ、とっても美味しいんです!」
帰り道の途中で、リーベが目を輝かせながら言った。彼女が指さしたのは一軒のカフェだった。どうやらそこが彼女のお気に入りの場所らしい。
「じゃあ、寄って行こうか」
俺が提案すると、他の二人も賛成してくれた。店内に入り席に座ると、早速注文をすることにする。メニューを見ると様々な種類があったが、俺は一番人気の商品を選んだ。しばらくすると、店員さんがパンケーキを運んできた。それはとても美味しそうでボリューム満点だった。一口食べるだけで幸せな気分になれるような味だ。
「美味しい!」
思わず声が漏れる。リーベの言葉通り、このパンケーキは本当に絶品だった。ふわふわの生地に、たっぷりのクリームとフルーツ。甘さも程よく、何枚でも食べられそうな気がする。クロエとリーベも同じように感激した様子で、口いっぱいにパンケーキを頬張っている。三人でお互いの感想を言い合いながら、楽しい時間が過ぎていく。
「お兄様、私のも食べてみてください」
クロエが自分のフォークでパンケーキを一切れすくい、俺の口元に差し出してきた。少し戸惑ったが、素直に口を開けて受け取る。
「こっちのも美味しいですね」
「えへへ、よかったです」
クロエが嬉しそうに微笑む。その横でリーベが何か言いたげな表情をしているのに気づいた。
「リーベも何か言いたいことあるの?」
「あ、いえ……その、私のも……食べてみますか?」
少し恥ずかしそうに言うリーベ。俺は優しく微笑んで頷いた。
「ああ、もちろん」
リーベの差し出すフォークからパンケーキを口に運ぶ。三人でお互いの分を味見し合う、そんな和やかな時間が流れていった。
店を出ると、辺りはすっかり夕暮れに包まれていた。オレンジ色に染まった空を見上げながら、俺たち三人は歩き始めた。
「美味しかったね。また行きたいな」
俺が言うと、クロエとリーベが顔を輝かせて頷いた。
「ええ、是非またご一緒させてくださいまし」
「私も、また行きたいです」
二人の笑顔を見ていると、なんだか胸が温かくなる。こんな風に、みんなで過ごす時間が心地よかった。
歩いていくうちに、人通りの少ない小道に差し掛かった。そこで突然、異様な雰囲気を感じ取り、俺は足を止めた。
「どうかしましたか、お兄様?」
クロエが不思議そうに尋ねる。
その瞬間、俺たちの前に黒い霧のようなものが現れた。霧の中から、赤い目をした何かが浮かび上がってくる。
「な、なんなの、あれ!?」
リーベが震える声で叫んだ。
俺は咄嗟に二人の前に立ちはだかり、警戒の姿勢を取った。黒い霧の中から現れたのは、人の形をしているものの、明らかに人間ではない何かだった。全身が黒い影のようで、赤い目だけが不気味に光っている。
「お前たち、この世界に属さぬ者どもよ」
影が不気味な声で語りかけてきた。
「我々の領域を侵しているぞ」
「何を言ってるんだ?」
「お前たちの存在自体が、この世界の秩序を乱している。消えろ」
そう言うと、影は俺たちに向かって触手のようなものを伸ばしてきた。
「くっ」
俺は咄嗟に右手を前に突き出した。すると、思いもよらぬことが起こった。俺の手から青白い光が放たれ、影の触手を弾き返したのだ。
「なっ……これは」
驚いて自分の手を見つめる。一体何が起きたんだ?
影も一瞬たじろいだようだったが、すぐに態勢を立て直し、再び攻撃の構えを見せる。
「お兄様!」
「大丈夫ですか!?」
クロエとリーベが心配そうに声をかけてくる。
「二人とも下がっていろ。俺が何とかする」
そう言って、俺は再び影に向き合った。まだ何が起きているのか分からないが、とにかく二人を守らなければ。
影が再び触手を伸ばしてくる。俺は再び右手を突き出し、全身の力を込めて叫んだ。
「はあっ!」
今度はさらに強い光が放たれ、影を押し返す。影は苦しそうに身をよじらせ、徐々に形を失っていく。
「くっ……今回は引くが、お前たちの正体は必ず暴く。覚えておけ」
そう言い残すと、影は完全に消え去った。辺りには、まるで何事もなかったかのような静けさが戻る。
「お兄様……今のは一体、何だったんでしょう」
クロエが震える声で尋ねてきた。
「私たち、何か特別な存在なのでしょうか?」
リーベも不安そうな表情を浮かべている。
俺は二人を見つめ、深く息を吐いた。
「正直、俺にも分からない。でも、きっと俺たちには何か重要な使命があるんだと思う。これから一緒に、その謎を解いていこう」
そう言って、俺は二人の手を取った。不安と期待が入り混じった気持ちで、俺たちは家路を急いだ。これから俺たちに何が待ち受けているのか。それは誰にも分からない。でも、きっと三人で乗り越えていける。そう信じて疑わなかった。
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