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翌日、私とカイトは街を歩きながら買い物を楽しんでいた。


(久しぶりにこうやってお出かけするの楽しいな……)


私が心の中で呟くと、カイトは微笑みながら口を開いた。


「楽しんでいるみたいだな」


「うん! すっごく楽しいよ……!」


(友達と一緒にお出かけするなんて初めてだから嬉しいなぁ……)


私は素直に感想を口にした。すると、彼は嬉しそうな表情で口を開く。


「俺もノエルと一緒ですごく楽しいよ」


「ありがとう!」


私は感謝の言葉を伝えると、彼に向かって微笑んだ。そしてしばらく歩いているうちに目的の場所に到着したのである……。


「ここが雑貨屋『カドモス』だよ」


カイトが説明しながら店内に入っていったので、私もそれに続くことにした。すると、中はたくさんの商品で埋め尽くされている……!


(わぁ……!)


私は目を輝かせながら店内を見渡した。こんなにたくさんの商品が揃っているなんて驚きだ……。


「すごいね……!」


私が呟くと、カイトは笑顔で頷いた。それから彼は私に話しかけて来る。


「何か欲しいものがあったら遠慮しないで言ってね」


(ありがとう……!)


私は心の中でお礼を言うと、店内を歩き始めた。カイトも一緒についてきてくれるみたいだ……。


(どれにしようかな……?)


私は商品を見ながら色々と考え始めた。すると、ある商品に目が留まる……。


(これ可愛いかも……!)


私が手に取ったのは小さなリボンだった。青色でシンプルなデザインだけど、それが逆に良いと思うのだ……!


(うん! これ買おう……!)


私がそう決意すると、カイトが話しかけてきた。どうやら彼も気に入ったものがあるようだ……。


「これ買ってもいいかな?」


彼が手に取ったのはヘアピンだった。銀色のシンプルなデザインだけど、とても綺麗で上品な感じだ……!


「私もこれ欲しいかも……!」


カイトは微笑みながら私にヘアピンを差し出してきた。どうやらプレゼントしてくれるみたいだ……。


「ありがとう……!」


私はお礼を言うと、カイトからヘアピンを受け取った。すると彼は微笑んで口を開く。


「どういたしまして」


そして私たちは商品を持ってカウンターへと向かったのである……。


「気に入ってもらえてよかったよ……」


「うん……! すごく嬉しい……!」


お礼を言う私に向かって微笑むと、私たちはパンケーキが美味しいカフェに向かうことにしたのだ……。


「美味しいね……!」


「そうだな……!」


私たちはパンケーキを食べながらお喋りをしていた。私たちが注文したのはバターと蜂蜜をたっぷりかけて食べるふわふわのパンケーキだ。一口食べた瞬間に幸せが込み上げてきたのだ……!


(柔らかいなぁ……!)


私は感動しながらフォークを口に運んでいく……。口の中に広がる甘い香りに心が癒されていくようだ……。


(幸せだなぁ……)


私が心の中で呟いていると、カイトが話しかけてきた。どうやら彼も同じ気持ちらしい……。


「このお店に来て正解だったな」


「そうだね……! 本当に美味しい……」


私は笑顔で頷く。パンケーキはとろけるような柔らかさと優しい甘さで、私が求めていた味そのものだった……。


「こんなに美味しいものを食べられて幸せだな……」


カイトはしみじみとした口調で呟いた。私も同意するように頷く……。


(本当に美味しかったなぁ……)


私は食べ終わったお皿を見つめながら心の中で呟いたのだった……。


「今日はありがとね!」


カフェを出た後、私はカイトにお礼を言った。彼は微笑みながら口を開く。


「こちらこそありがとな! 一緒に出かけてくれて楽しかったよ」


(私も楽しかったな……)


私は心の中でそう思いつつ、彼に微笑み返した。すると、彼は何かを思いついたような表情で話しかけてきたのである……。


「もしよかったらまた俺とお出かけしてくれるかな……?」


(もちろん……!)


私は大きく頷いて彼の手を取った。すると彼も優しく手を握り返してくれたのだ……。


(嬉しいなぁ……!)


そんなことを考えていると、彼は少し照れくさそうな表情で口を開いた。


「じゃあ、また明日な……!」


(うん!)


私は笑顔で返事をすると、彼と別れたのであった……。


(今日も楽しかったな……!)


私は心の中で呟きながらベッドに入った。そして目を瞑るとすぐに眠りにつくことができたのだった……。
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