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翌日、俺たちはギルドで依頼を探していた。


「今日はこの依頼を受けようと思うんですけど、どうですか?」


俺が提案すると、エレナさんも同意するように頷いた。


「カイトくんが決めた依頼なら文句ないわ」


俺は依頼書を手に持つと受付嬢の元へ向かった──。

それから数分後、俺たちはダンジョンに到着した。今回の依頼はダンジョンの調査だった。


「さてと……何階まで行けばいいんだ?」


エレナさんに尋ねると、彼女は答えた。


「とりあえず10階層くらいかしらね」


「了解です!」


俺たちは早速探索を開始した。


「それにしても随分と広いですね……」


ダンジョンの中を歩いているとエレナさんが呟いた。確かにかなりの広さがある。まるで迷路のようだ。

すると早速モンスターが現れた──ゴブリンだ! 数は3匹……そこまで強くはないが油断は禁物だ。


(よし、まずは1匹ずつ倒すか……)


1匹目のゴブリンに向かって走り出した。しかし横から別のゴブリンが現れ、不意打ちを受けてしまう……だが何とか持ちこたえてカウンターを仕掛けることに成功した! 2発目の拳が命中すると、ゴブリンはそのまま崩れ落ちていった……。


「ふぅ……何とか倒せたな」


安堵しているとエレナさんが話しかけてきた。


「怪我はないかしら?」


「はい、大丈夫です!」


(まあ、これくらいなら余裕だな)


2匹目のゴブリンにはエレナさんが電撃魔法で倒したようだ。その威力は凄まじく、一瞬にして灰になってしまった。

3匹目のゴブリンは俺の蹴り一撃で倒すことができた。そしてその後は特にトラブルもなく順調に探索を進めることができた。


「それにしても……このダンジョンって何のために造られたんでしょうね?」


エレナさんに尋ねると彼女は答えた。


「うーん、それは分からないわ。ただ言えることはこのダンジョンは古代の文明によって造られたものということね」


(なるほど……古代文明か)


そんな会話をしながら俺たちは探索を続けた──。

3時間ほど歩いたところで階段を発見したので降りることにした。するとそこには大きな扉があった。どうやらボス部屋のようだ。


「どうする? 開ける?」


エレナさんが尋ねてきた。俺は迷わず答えた。


「もちろん開けますよ!」


扉を開けると中は広い空間になっていた。その中央には巨大なゴーレムが立っていた──!


「ゴォォォォオン!!」


凄まじい咆哮が部屋中に響き渡る……それだけで体が震え上がるほどの威圧感を感じた……! だがここで退くわけにはいかない!


(行くぞ!!)


気合いを入れて構えると、攻撃を仕掛けた──! しかし攻撃を防がれてしまいダメージを与えることができない……。


(くっ……! 流石ボスといったところか……!)


それから何度も攻撃を仕掛けるが、全く歯が立たなかった。


『ご主人様、僕と融合してください』


「よし、行くぞ!!」


シロと融合し、獣人モードへと変身した。


「行くぞ!!」


俺は素早い動きでゴーレムの懐に入ると、連続で拳を放った! ドゴォッ!! 鈍い音が響くと同時にゴーレムがよろめく……。


「よし、効いてるぞ!!」


畳み掛けるように連続攻撃を叩き込むと、徐々にゴーレムの動きが鈍ってきた。


「はあっ!!」


さらに追い打ちをかけるように蹴りを放ち、渾身の右ストレートを放つと遂に奴を倒すことができた。


「やったぞ!!」


喜びながらエレナさんの元へ駆け寄ると、彼女も嬉しそうに微笑んでいた。


「お疲れ様! よく頑張ったわね♪」


そう言って抱きしめてくれた。彼女の柔らかい胸に包まれながら頭を撫でられると幸せな気分になった……。


(あぁ……幸せだ……)


そんなことを考えているとエレナさんが話しかけてきた。


「ねえ、カイトくんって強いのね!」


「いえ、まだまだですよ……」


(もっと強くならなきゃ……)


そう決意していると彼女は微笑みながら言った。


「ふふっ♪ 謙遜しちゃって……そんなところも可愛いわね♪」


(うぅ……恥ずかしいな……)


照れていると、エレナさんが何かを思い出したような表情になった。


「そうだ! せっかくだからご褒美をあげないとね!」


そう言うと彼女は顔を近づけてきた──そしてそのまま唇を重ねた。


(!?)


突然のことに動揺するが、キスされているうちに段々と気分が落ち着いてきた。


「んっ……ちゅっ……」


お互いに舌を絡め合い、濃厚な接吻を交わす──しばらくして唇が離れると唾液の糸を引いた。


「ふふっ♪ それじゃあギルドに報告に戻りましょうか♪」


「はい……」


(まだドキドキしてるな……)


そんなことを考えながら俺たちは帰路についた──。
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