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翌日、俺たちは新たな依頼を受けるためギルドを訪れる。掲示板の前に立つと、たくさんの依頼が貼られているのが見えた。


「今日はどんな依頼を受けようかな?」


俺は腕を組みながら考える。すると、フィーナが一枚の依頼書を手に取った。


「これなんかどうですか?『森の奥に住む魔物の討伐』って書いてありますけど……」


俺はその依頼書を覗き込んだ。東の森に巨大な狼が出現し、旅人を襲っているようだ。このままでは街まで来てしまうかもしれない。早急に退治して欲しいという内容だった。


「よし、じゃあこれを受けようか!」


俺たちは早速森の奥へと向かった。道中は特に何もなく、無事に目的地に到着したようだ。そこは薄暗く不気味な雰囲気に包まれている場所だった。


「ここに本当に魔物がいるのかな?」


俺が疑問を口にすると、リリィさんが答える。


「おそらく間違いないと思います」


彼女は真剣な表情で言った。俺はリリィさんを信じて進むことにした。しばらく歩くと、目の前に巨大な洞窟が現れた。恐らくここが魔物の巣窟なのだろう。俺たちは覚悟を決めて中に入った。中に入ると更に暗くなり、視界が悪くなった。しかし、フィーナの魔法で周囲を明るく照らすことができたため、問題なく進むことができた。そしてついに最奥部へと到達したようだ。そこには巨大な狼が待ち構えていた!


「グォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!」


狼は雄叫びを上げ、俺たちに向かって飛びかかってきた! 俺たちは武器を構えて迎撃態勢をとる。しかし、その前にリリィさんが飛び出した。彼女は剣を構えると、目にも止まらぬ速さで狼の体を斬り裂いた!


「グォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!」


狼が悲鳴を上げる。だがまだ倒れないようだ。リリィさんは更に追撃を加える。彼女の剣捌きはまるで舞を踊っているかのように美しく、そして力強いものだった。その一撃を受けた狼は大きく怯み後退する。そこにフィーナの魔法攻撃が炸裂した!


「止めだ!」


最後の一撃を加えようとすると、小さな妖精が目の前に現れた。


「やめて! この子はお友達なの!」


妖精が必死に叫ぶ。俺たちは武器を下ろし、妖精に声をかけた。


「事情を教えてくれないか?」


俺の言葉に妖精は頷き、語り始めた。


「私はダーナ。この子は元々私たちの森に住んでいて、とても優しい子だったの。でも最近になって急に凶暴になってしまったの」


俺は鑑定スキルを発動して、狼のステータスを確認する。すると驚きの結果が表示された。


「この狼は呪いにかかっているようだな」


「呪い? それはどういうことなの?」


「この狼は何者かによって呪いをかけられ、凶暴化させられたんだ。このままだとこいつは死んでしまう」


「何とかならないの?」


「俺がなんとかしてやる」


狼のステータスを開き、『状態:呪い』を『状態:祝い』に変換する。すると狼の体が光り輝き、やがて元の姿に戻った! 狼はゆっくりと立ち上がると、俺たちに向かって頭を下げた。


『ありがとうございます! おかげで元の自分に戻れました!』


狼が感謝の言葉を伝えた瞬間、俺たちはほっと胸をなでおろした。ダーナは喜びのあまり、涙を浮かべて狼に飛びついた。


「本当にありがとう! あなたのおかげでこの子が元のいい子に戻ったわ!」


俺たちは帰ろうとするが、狼に呼び止められる。


『お礼にあなたの従魔にして下さい!』


「従魔に?」


『はい。森の守護者としてあなた方の力になりたいのです。どうか、私を従魔にして下さい』


俺たちは少し考えたが、断る理由も無いので了承することにした。


「よし! お前を俺の従魔にしてやるよ!」


狼は嬉しそうに尻尾を振ると、その場で一回転した。


『では私に名前をつけてください』


「名前かぁ……じゃあ『リザ』でどうだ?」


俺の提案にリザは目を輝かせた。そして大きく頷く。


『素敵な名前をありがとうございます! これより私はリザとして、あなた様たちの力になりましょう!』


こうして俺たちのパーティーには新しい仲間が加わったのだった。
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