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ある日のこと、私は騎士団と共に、とある村へとやって来た。


「なんだか、元気がないみたいですね」


村人たちの顔には覇気がなく、疲労の色がありありと浮かんでいる。


「とりあえず事情を聴きに行くぞ」


私たちは村長の家に向かうことにした。


「わざわざお越しいただきありがとうございます」


村長は深々と頭を下げる。私たちは椅子に座って話を聞くことにした。


「実は最近、村の畑や家畜が襲われる被害が増えているのです」


村長によると、目撃情報によると魔物の集団による仕業だということが判明したらしい。村人達は魔物を退治するために傭兵を雇ったのだが、相手はかなり強力なようで苦戦しているようだ。このままでは村の生活が立ち行かなくなってしまう可能性もあるため、彼らは藁にもすがる思いで私たち騎士団を頼ってきたということだった。


「わかりました。私たちが必ず魔物を倒してみせましょう」


ライトニングが力強く言うと、村人たちは安心したような表情を見せた。


「ありがとうございます!」


こうして私たちは魔物退治に向かうことになったのだ。しかし、この時の私たちはまだ知らなかったのである。この任務が王国を揺るがす大事件の始まりだということを……


「ん?」


私は何者かの視線を感じて身構える。するとすぐに団長と団員達も警戒態勢に入った。


「これは一体どういうことなんだ?」


私は困惑しながらも周囲を見渡すと、建物の陰に人影が見えた。その人影は私たちに気づいたようで、慌てて走り去っていく。


「追いかけるぞ!」


ライトニングが号令をかけると団員達は一斉に動き出した。私も彼らの後に続いて走り出す。


「一体何が起こっているんだ?」


私は疑問を抱きながらも後を追うのだった。


しばらくして、私たちは村外れにある廃墟にたどり着いた。建物は老朽化が進んでいるようだが、まだ形は残っているようだ。


「こんなところに何があるんだ?」


私が考えているうちにも団員達は建物の中に入り込んでいくが、私の足は思うように動かない。


「どうした?」


ライトニングが近づいてきて声をかけてくれたので、私は正直に答えた。


「何か嫌な予感がします」


するとライトニングは優しい眼差しで私を見た後、頭を撫でてくれた。そして私の手を引っ張って建物の中へ入っていったのだった。


「気味が悪いな……」


建物の中は薄暗くてカビ臭い空気が漂っていた。私は恐怖心を抑え込んで奥へと進む。しばらく進むと広間のような場所に出た。そこには多数の魔物達が待ち構えていたのだ!


「グオオッ!」


魔物達は一斉に吠えると私達に向かって突進してくる。


「まずい!」


私は咄嵯に杖を構えると魔法を放った。


「ファイヤーボール!」


しかし、魔物たちは身軽な動きで避けてしまう。


「なんて素早いんだ!」


私は驚きながらも次の攻撃の準備をする。団長や団員達も剣を抜き放ち魔物達に斬りかかった。


「ファイヤーランス!」


私の放った炎槍は一直線に進み、魔物たちを貫く。


「グオオッ!」


断末魔の声を上げながら魔物たちは絶命した。だが、安心する暇もなく次々と新しい魔物が現れる。私たちは苦戦しながらも戦い続けた。しかし、倒しても倒してもキリがない状況だ。


「このままでは埒が明かないな……」


ライトニングは剣を構えたまま呟いた。


「団長! あれを!」


団員の一人が指さした方向を見ると、そこには巨大な魔法陣が描かれていたのだ!


「あそこから魔物を召喚しているのか」


ライトニングは険しい表情で呟く。団員達も警戒心を強めた様子だ。


「どうすれば良いんですか?」


私は不安になりながら尋ねるが、ライトニングはすぐに答えた。


「あの魔法陣を破壊するしかない!」


すると団長に続いて団員達も声を上げる。


「行くぞ!」


彼らは一斉に魔法陣に向かって駆け出した。私も慌てて後を追う。


「グオオッ!」


魔物たちも応戦してきたが、私達は怯むことなく前に進み続けた。そしてついに魔法陣の目の前まで到達する!


「雷鳴斬!」


ライトニングは剣に雷を纏わせ、魔法陣に向かって斬撃を放った。すると激しい稲妻が迸り、魔法陣を焼き尽くしていく。


「ギャアアアッ!」


魔物達は断末魔の声を上げながら消滅していった。こうして私たちは魔物たちを一掃することができたのだ。
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