行き倒れを助けたら、追放された王子様でした

38

翌日、目を覚ました俺は起き上がるとラインハルトの姿を探し始めた。すると彼は部屋の隅にある椅子に座って本を読んでいる姿が目に入ったため、そちらに向かうことにした。


「おはよう、ラインハルト」


そう言うと彼もこちらを見て微笑んでくれた後で言った。


「おはよう、カイト」


彼の言葉を聞いた途端、胸が高鳴るのを感じた俺は思わず顔を赤らめてしまうが何とか平静を装って挨拶をすることができた。それからしばらくの間見つめ合っていたのだが不意に彼の手が伸びてくると頰を撫でてきたためビクッと反応してしまう。


「ふふっ、可愛いねカイトは……」


（うぅ……恥ずかしいよぉ……）


そんなことを考えているうちに段々と恥ずかしくなってきてしまい俯いてしまうがそれでも彼は気にせず撫で続けてくれていたので嬉しくなった俺は思い切って自分からも擦り寄ってみたところ優しく抱き締められた後で頰ずりされてしまったせいで変な声が出てしまった。


「えへへ、くすぐったいよぉ」


笑いながらそう言ってみるものの彼は何も言わずにただ微笑んでいるだけだったため不思議に思っていると突然抱き上げられたかと思うとベッドの上に寝かされてしまったため困惑していると彼は覆い被さるようにして乗っかってきた。


「重いよ、ラインハルト……」


抗議するように言うと彼は微笑みながら言った。


「ごめんね、でもこうしたかったんだよ……」


（うぅ……ずるいよぉ～）


そう思いながらもされるがままになっていると突然唇を塞がれてしまい驚いてしまうがすぐに受け入れていったため積極的に舌を絡め合わせていくことにする。しばらくの間、お互いに求め合っていたがやがて唇を離した後で見つめ合っている内に恥ずかしくなってしまい顔を背けようとするのだが彼の手がそれを許してくれなかったせいで逃げられなかった。


「どうしたの？ カイト、顔赤くなってるよ……？」


そう言われてしまい恥ずかしくなった俺は何も言えずに黙り込んでしまうのだが、それでもなお見つめてくるものだから余計に恥ずかしくなってしまい顔を背けようとすると再びキスをされてしまったため観念するしかなかった。


（うぅ……やっぱりラインハルトには敵わないや……）


内心でそう呟きながらも俺は彼に身を任せることにした。

それからしばらくの間、お互いに見つめ合っていたのだが不意に彼が耳元で囁いてきた。


「愛してるよ、カイト……」


（うぅ……俺もだよ……）


そう思いながら頷くと今度は自分からキスをした後、抱き着いたまま離れようとしなかった。すると彼は優しく頭を撫でてくれた後で何度もキスをしてくれるようになったため嬉しくなった俺は自分からも積極的に求めていくことにしたのであった……


（あぁ……幸せだなぁ……）


そんなことを考えながらも、しばらくの間、彼との甘い時間を堪能することに決めたのだった……


「ふふっ、可愛いねカイトは……」


そう言われてしまい恥ずかしくなった俺は思わず顔を背けようとしてしまうが彼の手によって阻まれてしまう。そしてそのまま顔を固定されてしまった後、強引にキスされたせいで抵抗することもできずされるがままになっているとしばらくしてからようやく解放された後で彼の胸に顔を埋めるように倒れ込んだところ優しく抱きしめてくれたので嬉しくなった俺は甘えるように擦り寄っていくことにした。


「ふふっ、今日は甘えん坊なんだね……」


そう言って微笑まれた後、頭まで撫でられたせいで嬉しくなった俺はついニヤけてしまいそうになったが何とか抑え込むことに成功すると代わりに彼の胸に頰を擦りつけていくことにした。


「んっ……くすぐったいよ、カイト……」


そう言いながらも止めようとしないでくれた彼とのひとときを過ごしながら俺は至福の時を過ごしていたのだが不意に彼が耳元で囁いてくる。


「もっと甘えていいんだよ、カイト……」


その言葉を聞いた瞬間、胸が高鳴るのを感じながらも俺はゆっくりと頷くと彼に身を委ねることにした。


（あぁ……ラインハルトぁ……）


それからしばらくの間、彼の腕の中で幸せな時間を過ごさせてもらった後で再び唇を重ね合ったのだった……