行き倒れを助けたら、追放された王子様でした

11

翌朝、目が覚めると隣には穏やかな寝息を立てているラインハルトの姿があった。その姿を見るだけで幸せな気分になれる自分がいることに気づいたのだ……。


「おはよう……」


俺が声をかけると彼はゆっくりと目を開けてから微笑んだ後で言った。


「おはよ……」


（ああ～マジで可愛いなぁ）


そんなことを考えているうちに彼は起き上がって伸びをした後で言った。


「今日も頑張らないとね！」


その言葉を聞いた瞬間、俺はハッとした後で笑顔で返したのだった……。


（ラインハルトの可愛さに負けるな俺！）


そう思いながら気合を入れると、俺は今日も彼と一緒に街へ向かうことにしたのだった……。


「よし、着いたぞ」


森を抜けて街に到着した後、俺たちは冒険者ギルドへと向かった。今日も薬草採取の依頼を受ける予定なのだ……


（それにしてもラインハルトがいると仕事が捗るんだよなぁ……）


そんなことを考えながら受付嬢に話しかけるといつものように奥の部屋へと通された。そこで待っている間も彼の姿を見るだけで癒される気持ちになるのだった……


「こんにちは」


やがて現れた受付嬢が笑顔で挨拶をしてきたので俺たちも挨拶を返すことにした。そしていつも通りに薬草採取の依頼を受けて森へと向かうことになったのだ……。


（今日は何個採れるかなぁ？）


そんなことを考えながら進んでいるとラインハルトが俺の袖を引っ張ってきた。何かあったのだろうかと思い振り返ると彼は微笑みながら言った。


「今日もいい天気だね！」


その言葉を聞いた瞬間、俺は思わず微笑んでしまった。たしかに彼の言う通り今日は雲一つない青空が広がっていることに気が付いたからだ。


「そうだな……」


俺がそう返すと彼は嬉しそうに微笑んだ後で言った。


「じゃあ、今日も頑張ろうね！」


その言葉を聞いた瞬間、俺は小さく頷くことしかできなかった……。


（ああ～マジで可愛いわぁ）


そんなことを思いながら歩いているうちに目的地に到着したのだった……。


「よし、始めるか」


俺がそう声をかけるとラインハルトは嬉しそうに頷いた後で薬草を探し始めた。その様子を見ていると自然と笑みがこぼれてくるのだった……


（やっぱ俺コイツのこと好きだわ）


そんなことを考えながら作業を進めることにした。今日のノルマを達成するために全力を尽くすつもりだ！


（よし、頑張るぞ！！）


そう思いながら黙々と作業を続けていると、ふいにラインハルトが話しかけてきた。


「これ、どうかな？」


彼が見せてきたのは赤い色の薬草だった。まだ採取はしていないが、おそらく大丈夫だろうと思い俺は言った。


「ああ、問題ないと思うぞ」


俺がそう言うと彼は安心したように微笑んだ後で言った。


「良かったー！」


（ああ～マジで可愛いなぁ）


そんなことを考えていると急にお腹が空いてきたような気がした……。そこで休憩を挟むことにした俺たちはいつものように昼食を食べることにしたのだった……。


「はい、これ食べて！」


そう言ってラインハルトが差し出してきたのはサンドイッチだった。それを受け取ると一口食べた後で言った。


「美味いな……」


俺がそう呟くと、彼も嬉しそうな笑顔を見せながら頷いた後で言った。


「うん！ 美味しいね！！」


（ああ～マジで可愛いなぁ）


そんなことを考えているうちにあっという間に完食してしまったのだった……。そして、食べ終わった後で二人で後片付けをした後で再び薬草採取を再開することにした。その後は順調にノルマを達成することができたので、依頼を達成した俺たちは街へと戻ることにしたのだった……