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終幕

設定集&後日談

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●第十五幕からの登場人物


・グラーツ
 ジークリンデの副官。
 15年前の大戦を戦い抜いた歴戦の勇将。


・エルネラ
 グラナ帝国の皇女で、エフィメラの妹。
 黒き神への供物とされ魔族となってしまったが、まだ完全に元の魂を取り込まれていなかったため、エメリール、エメリナ、エメリリアの力によって人間に戻ることが出来た。


・ゼアル(本体)
 スオージ山の火口に住む古龍。
 地脈の守護者。
 世界の異変を察知してついに目覚める。
 長い時間、地脈を放置することができないため、黒魔神竜ボラスを打倒したあと早々にスオージ山に帰って行った。
 もう少し、ディザールたち神々と旧交を温めたかったらしい。
 そして、ミーティアとの約束を守るため、また精神体を分離させる。


・ボラス
 東大陸の地脈の守護者、黒竜王ボラス。
 異界の魂を強制的にその身に降ろされ、黒魔神竜として魔族エルネラと共に連合軍を襲ったが、武神と炎竜王の前に敗れ去った。


・軍師/邪神リュート
 黒神教七天禍の最後の一人。
 その正体は、邪神と融合した賢者リュート……桧原琉斗であった。
 表向きは黒神教の教皇として、裏では七天禍の一人として長きに渡って歴史の裏で暗躍していた。
 邪神の同胞をこの世界に呼び込もうとする邪神の意志と、琉斗の邪神を滅ぼそうとする意志を同時に持つという矛盾を抱えていた。
 それが綻びとなって、ついには同じ魂を持つカティアに倒されるのだった。


・謎の三姉妹
 アクサレナを訪れた彼女たちは王都観光を満喫する。
 果たして彼女たちは何者だろうか?
 そして、彼女たちがカティアたちと出会ったとき、新たな物語が始まる……かもしれない。





●少し先の未来のお話


【エーデルワイス歌劇団】

・ダードレイ
 永く未来に続くことになるエーデルワイス歌劇団の初代団長として、また世界を救った英雄カティア姫の育ての父親として、その名を歴史に刻む。
 将来の世代交代のために後進の育成に努めつつ、自らも舞台に立ち続けている。
 最近、ミディットにお見合いを勧められているらしいが、「もうそんな歳じゃねぇよ。勘弁してくれ……」との事。


・ティダ&アネッサ&リィナ
 エーデルワイス歌劇団きってのバカップル……もといおしどり夫婦である二人はいつまでも仲睦まじく、やがて待望の第二子となる男の子を授かる事になる。
 リィナは少し歳の離れた弟をたいそう可愛がり、自身は母のような舞台女優を目指して研鑽を積んでいる。
 アネッサは身重の身体でもギリギリまで舞台に立ち続け、出産後もすぐに復帰して、女優業に育児に大忙しの生活を送っていたが、とても幸せそうであった。
 第二子が生まれてから、かなり頻繁にレーヴェラントの実家から父が遊びに来るようになったようだ。



・ロウエン&リーゼ
 エーデルワイス歌劇団の舞台俳優兼軽業師のロウエンと、学園の教師がすっかり板についてきたリーゼ。
 お互いに意識しつつも決定的な進展は無かった二人であるが、何となく付き合ううちに自然と恋人のような関係となった。
 近々結婚するのでは……と噂されている。


・ロゼッタ&シクスティン
 エーデルワイス歌劇団の舞台女優のロゼッタと、その夫で歌劇団に欠かせない存在となった劇作家のシクスティン。
 ロゼッタは後進の若い女優に負けじとますます演技に磨きがかかり、その人気を不動のものとする。
 シクスティンが世に送り出した数々の戯曲はエーデルワイスのみならず多くの劇団で演じられ、永く後世まで伝えられる事になる。


・ミディット
 エーデルワイスの裏方として長らく劇団を支えてきた彼女は、カティアとテオフィルスの子供を見るまでは死ねない……と言いいながら、いつまでも壮健で劇団の男どもを叱咤している。


・ハンナ
 すっかり劇団の看板女優の一人となったハンナ。
 いつまでも初々しさを感じさせる彼女の演技は、アネッサやロゼッタとはまた違った魅力があり、多くのファンを獲得している。



【ブレーゼン侯爵領】

・アーダッド&リファーナ
 ようやく自領に戻ったブレーゼン侯爵は、愛する妻とともに領政に尽力する。
 近々開通するという鉄道にいち早く注目し、イスパルナからブレゼンタムまでの延伸計画を早速打診するなど、有能な政治家ぶりを発揮している。



【リッフェル伯爵領】

・ヨルバルト
 誠実な人柄と領民第一の領政により、信頼を取り戻したリッフェル伯爵家。
 彼の領主としての才覚は冴え渡り、様々な改革を成し遂げてリッフェル領を国内でも有数の豊かな地域へと発展させる。
 彼の最近の悩みは伴侶探しに苦慮していることだとか……



【モーリス公爵領】

・アンリ&アデリーヌ
 レティシアの長年の夢である鉄道開通を間近に控え、夫婦共に彼女を公私にわたって支えるため力を尽くす。
 世界初の鉄道開業を機に、モーリス領はさらに発展する事になり、彼らは領主夫妻としてますます忙しい日々を過ごすことになるだろう。


【レーヴェラント王国】

・ハンネス&ラシェル
 グラナ帝国の脅威を退け、大きな被害が出なかったことに胸を撫で下ろす。
 息子たちの活躍を大いに喜び、彼らの帰還する際には王都中を盛り上げて盛大に祝った。


・アルノルト
 次期国王の立場として戦場に出られないことを歯痒く思いながらも、弟アルフォンスに全てを託した。
 せめて自分が出来ることを……と、内政に力を尽くす。
 グラナとの大戦が終結すると、和平と国交樹立に向けて精力的に動くことになる。


・アルフォンス
 グラナとの大戦で連合軍を率いて存在感を示した。
 しかし普段の存在感のなさは相変わらずである。


・フェレーネ
 最後の戦いに参加することができずモヤモヤしていたが、日々育児に追われて忙しそうにしている。
 娘のティアラは可愛くて仕方がないが、そろそろラシェルに預けて冒険者の活動も再開したいと考えてる。



【カカロニア王国】

・イスファハン
 大戦の英雄の一人として祖国に凱旋すると、熱狂を持って迎えられる。
 女性からのアプローチもかなり増えたが、これは……と思う女性にはまだ出会えていないようだ。


・ラウル
 大戦のあと武者修行の旅に出る。
 己の技を更に磨いて、再び武神杯でカティアと対戦することを願っている。



【ウィラー王国】

・メリエナ
 秘術を使った事による後遺症も癒えて、完全に政務に復帰した。
 次期女王として日々忙しいが、最近は幼馴染といい感じらしく、公私共に充実した日々を過ごしている。
 早く妹にもいい人が出来ないかな……と思っている。


・メリアドール
 ウィラー聖域にて穏やかな暮らしをしている。
 神々に続いてそろそろ自分も……と思いはじめているが、せめてカティアやメリエルの世代の行く末は見届けたいと考えてる。


・リュート
 まさか自分がラスボスだったとは……と驚いたものの、何処かで漠然とした予感はあったらしい。
 役目を終えた彼は、「さて、これからどうしようか……」と、花妖精たちと戯れながら、のんびりと考えてる。
 「精霊王に、俺はなる!」と言って、メリアにスルーされたのは秘密だ。



【デルフィア王国】

・ジークリンデ
 自ら兵を率いて勇猛果敢に戦った彼女は、デルフィアの英雄として民衆に熱狂をもって迎えられる。
 相変わらずの人たらしぶりの犠牲となる令嬢が後を絶たないとか……


【グラナ帝国】

・エフィメラ
 グラナ帝国に帰国したエフィメラは、黒神教の支配下にあった王家の復権を果たすため尽力する。
 やがてその悲願は成就し、王家は民衆に課せられた様々な制限を取り払い、自由な気風の国へと生まれ変わるための礎を築いていく事になる。
 そして、ある程度国が安定するのを見届けた彼女は再びイスパルに向かう。
 国交樹立に向けて、自らが友好の特使となるため。
 そして、大切な友人たちと、かけがえのない大切な時間を過ごすため。


・ガエル
 エフィメラと共にグラナに帰国したあと、再び彼女と共に学園に復帰する。
 彼の周りをちょこまかするメリエルの姿が、学園生たちを大いに和ませるのだった。


・シェラ&ロラン
 エフィメラに協力してグラナ帝国の安定のため力を尽くした二人は、その後は冒険者として世界を巡る。
 シェラがロランの想いを受け入れたのは定かではないが……ずっと一緒にいることがその答えであろう。
 年に何度かはアクサレナを訪れて、エーデルワイス歌劇団の公演に姿を見せるらしい。


・ブレイグ
 グラナ帝国の大将軍として軍をまとめる傍ら、若い世代の育成に心血を注いでいる。



【王都アクサレナ】

・ユリウス&カーシャ
 英雄となった娘に次期女王としての心構えを説き先達として導きながら、家族としての時間も大切に過ごしている。
 カティアの国民からの人気ぶりを見るにつけ、早めに王位を譲ろうか……と画策しているらしい。
 ユリウスは武神杯のディフェンディングチャンピオンの座はカティアに譲り、戦いの一線から退く……と思いきや、予選から出場することを密かに考えている。


・クラーナ
 大好きな姉のような女性を目指して、幼いながらも勉学に励んでいる。
 最近は武術にも興味が湧いているとか。
 親友のミーティアと共に、次代を担う者として温かく見守られながら日々成長している。


・リュシアン&ルシェーラ
 お互いに最終決戦を戦い抜いた事を称え合い、無事に再会できた事の喜びを分かち合う。
 リュシアンは年長者としてルシェーラを護り導いて来たが、いつしか対等な者として彼女を尊敬するようになった。
 ルシェーラは幼い頃からのリュシアンに対する憧れと恋心は変わらず、早く学園を卒業して公私共に彼を支えたいと願っている。


・ケイトリン
 最終決戦でカティアに選ばれず悔しい思いをするが、腐ることなく自分のやるべきことをやり遂げる。
 その後も、カティアの第一の護衛騎士として生涯仕えることを誓った。
 その後、カティア直属の親衛隊が組織される事になり、彼女はその初代隊長となる。


・オズマ
 ケイトリンと共にカティアの護衛騎士として彼女に尽くす。
 ケイトリンとは性格は真逆ながらも何かと馬が合い、こんな関係も悪くない……と思っている。


・レティシア
 長年の夢だった鉄道開業を間近に控え、人生で最も忙しい日々を過ごしている。
 その顛末はまた別のお話で。
 リディーとの関係がどうなるのかも……


・リディー
 レティシアと共に、鉄道開業に向けて最後の追い込みのため非常に忙しい日々を過ごしている。
 それが一区切りついたとき……彼はある決意を胸に秘めていた。
 それもまた、別のお話で。


・ユーグ
 戦場から戻ったあと、学園生として変わらない日々を過ごす。
 婚約者からカティアのサインをせがまれて辟易してるらしい。


・アリシア
 学園生として、エーデルワイス歌劇団の歌姫として忙しい日々を送っている。
 王都ではすっかり有名人となって、カティアよりも声をかけるハードルが低いということもあり、街に出かけると多くの人に囲まれるのが最近の悩みのタネだとか。


・フローラ
 世界を救った英雄カティアに勝った人物として、本人も望まない形で学園中の有名人になっている。
 夏季休暇にカティアたち同級生を彼女の実家ラズレー領に招待した。
 イスパル有数のオーシャンリゾートを彼女たちは満喫し、学園時代の良い思い出となることだろう。


・ステラ&フリード
 ステラは戦いが終わってアクサレナに戻ったあと、意を決してフリードに告白する。
 もちろん彼は快諾して、有頂天になるあまり学園中に吹聴して回り、顔を赤くして恥ずかしがるステラに説教された。
 国際問題となる事を危惧したカティアとルシェーラも彼に極大の釘を刺すのを忘れず、彼女たちがフリードに説教(物理)している姿が学園内でよく目撃されたという。


・シフィル
 学園生活を満喫し、今は魔法競技に夢中になっている。
 周りの友人たちが次々とカップルになっていくのを見て、突如として、「私に勝った人と交際するわ!」と宣言。
 目の色を変えた男子生徒が挙って彼女に戦いを挑むものの、すべて返り討ちにして屍を積み上げている。


・メリエル
 今日も元気に学園生活を楽しんでいる。
 迷子になることも(ほぼ)無くなり、その喜びを噛み締めている。
 これまで将来のことは漠然としか考えてなかったが、最近はグラナとの友好のための職に就きたいと、はっきりと目標を思い描くようになっている。
 それは、同じクラスの大柄な同級生の影響もあったのかもしれない。


・ミーティア&ミロン&ゼアル
 カティアとテオフィルスの娘として日々成長している。
 クラーナと一緒に勉学に励み、そろそろ王立の初等学園に入学するという話も出てきている。
 ミロンは常にミーティアと一緒に(時々クラーナに拉致される)のんびりと過ごしている。
 ゼアルはミーティアとの約束を果たして、本体から精神体を分離させて、彼女が大人になるまで見守ることにした。





・カティア&テオフィルス
 王族として、学園生として、劇団の歌姫として、カティアは忙しくも充実した日々を過ごしている。
 将来の女王となるカティアを支えるため、婚約者であるテオフィルスは、ユリウスの政務の補佐として日々研鑽を積みながら、カティアと共に劇団の一員としても活動している。
 そして、カティアの学園卒業後に結婚する事が正式に決まった。
 気の早い者は、今から二人の子供が生まれることを心待ちにしているという。

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