【本編完結済】転生歌姫の舞台裏〜ゲームに酷似した異世界にTS憑依転生した俺/私は人気絶頂の歌姫冒険者となって歌声で世界を救う!

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第一幕 転生歌姫のはじまり

第一幕 15 『ブレゼンタムの休日 買い物』

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 意識が現実世界に戻ってきた。

 神界に呼ばれる前と同じく祈りを捧げる姿勢のまま、ほんの一瞬も経っていないようだった。
 周りの人から見ると一瞬で祈りが終わるのも変だと思い、しばらくそのまま祈りを捧げてから、神殿を後にする。

 さて、次はオキュパロスさまへのお礼参りだね。
 …ヤンキーみたいな神様にお礼参りって別の意味に聞こえるな…

 この街にはオキュパロス様だけを祀る神殿はないので、ディザール神殿内の統合神殿を訪ねる。
 エメリール神殿と同じく中央広場に面している…と言うか隣なので直ぐに到着。
 造りや雰囲気はエメリール神殿とそれほど変わらない。
 まずはディザール様の祭壇にて祈りを捧げてから、統合神殿の方でオキュパロス様に祈りを捧げ、心の中でお礼を述べる。

(…オキュパロス様、その節はどうもありがとうございました。おかげで無事に帰ってくることができました。『異界の魂』は他にもまだ存在するみたいですが、シギルも覚醒できましたし、私のできる範囲で何とかしてみようと思います…)

 祈りを捧げ終わったが、今回はとくに神界に招かれることは無かった。
 少し残念に思いながら神殿を後にした。


 今日の目的はこれで終わった。
 リル姉さんへの報告が実質的に全く時間がかからなかったので、結構時間が余ったよ。
 せっかく今日一日お休みにしたんだから楽しまないと。

 そうだな…服でも見に行こうかな。
 服飾店は中央広場から南側に集まってたと思うのでそちらに向かって歩き出した。

 南地区の商店街をぶらぶら歩いて、ときおり立ち止まってショーウィンドウを眺める。
 この世界にもガラスは普通に存在していて、一般家庭にまで普及している。
 流石に前世のように巨大で均一な一枚板のものは見たことはないが、透明度も平滑性も前世のものと遜色ないように見える。
 きっと、これも魔法が活用されてるのだろう。


 しばらくそうしてウィンドウショッピングに興じていると、【私】のセンスに刺さった一軒の店に入る。

「いらっしゃいませ~」

 店に入ると店員のお姉さんの声が掛かる。

 店の中はゆったりしたスペースに様々な服がハンガーに掛けて吊るされていたり、マネキンに着せられていたりしていて、前世のアパレルショップの雰囲気に近い。

 カティアはおしゃれ好きだった。
 それは今の私にもしっかり受け継がれていて、可愛い服の数々を物色していると気分が上がってくる。
 すっかり女子の感覚に染まっているが気にしない事にする。

 店員のお姉さんはすぐに声を掛けることなく、ニコニコしながらこちらを伺っている。
 うん、すぐに声を掛けてこないのは私的には好感触だ。
 まだろくに見ていないのに、あれこれお節介されるのは苦手なので助かる。
 そうして、一通り店内を見て回ったちょうど良いタイミングでお姉さんが声を掛けてくる。

「何か気になるものはございましたか?」

「あ、はい。ショーウィンドウに飾ってあったベージュのケープが…」

 このお店に入ろうと思ったきっかけになったやつだ。やっぱりそれが一番気になった。

「ああ、あちらですね。いまお召しのワンピースにもよく合うと思いますよ。ご試着なさいます?」

「お願いします」

 そう、私も似合いそうと思ってたので、専門家にそう言ってもらえると嬉しいね。
 もちろん試着させてもらいます!

 そうして、持ってきてもらったものを羽織らせてもらう。
 フォーマルなケープコートではなく、丈の短いカジュアルなものだ。
 白の精緻なレースで縁取りされていて比較的シンプルでありながらも高級感がある。
 姿見で全身を確認、うん、イメージ通りよく似合ってる。

「まあ、本当によくお似合いですね!…少々よろしいでしょうか」

 そういってお姉さんは私の髪を髪留めで手早く後ろに纏める。

「いかがでしょうか?トップがやや重たい感じになるので髪は纏めた方がバランスが良くなると思うのですが」

「あ、本当ですね。こっちの方がいい感じ。う~ん、決めちゃおうかな~?あの、これっておいくらですか?」

 モノはとっても良いと思うので、あとはお値段次第かな。
 そう思って聞いたのだが、お姉さんから告げられたそのお値段は…

「はい、こちちらですが…金貨ニ枚となります」

 …ふぁっ!?
 えっ?ここってそんな高級店だっけ?
 前世の金額換算でおよそ二十万円。
 にじゅうまんえん。

 私が思わず絶句していると、お姉さんが高額である理由を教えてくれた。

「申し訳ありません、最初にお伝えすれば良かったですね。実は…こちら、魔道具になっていまして」

「え?魔道具?これが?付与ではなく?」

 魔道具というのは特定の魔法効果を発動する事ができる道具のことだ。
 魔道具自体が空気中の魔素を取り込んで魔力として蓄積しておき、発動するときは、使用者の魔力を僅かに流したり、特定のキーワードをトリガにしたりする。
 詠唱も必要ないので即時発動のメリットもある。
 あと、空間拡張の鞄みたいに常時魔法効果が常駐するタイプもある。

 付与というのは、それが施された対象の持つ特性を永続的に強化させる魔法による加工技術のこと。
 付与であれば、服飾品とかでもやや割高になるが割と一般的で、生地を丈夫にするとか、匂いが付きにくくなるとかの効果が付与されたりする。

 魔道具は使える魔法にもよるが…例えば照明の魔道具などは庶民にも普及してるくらいだが、大抵は高価なものとなる。

 …これが魔道具なら、値段にも納得なんだけど…

「どんな効果があるんです?」

「はい、[霞鏡]と同等の効果を発揮できますね。あと、付与もされていて、防刃防塵防臭完備です。ちなみにミラージュケープと言います」

「…あれ?ここってふつーの服飾店でしたよね?」

 思わず確認してしまう。
 どう考えても戦闘向きなのだが…
 [霞鏡]は周囲に霧…のようなものを発生させ、自分の姿と気配を投影して敵を幻惑する魔法だ。
 付与も防刃とか付いてるし…
 私の疑問にお姉さんは苦笑して答えてくれる。

「ええ、この店は基本的には普通の服を取り扱ってるのですが…身内に冒険者の方向けの魔道具を扱う店を営む者がおりまして。このような服飾品の魔道具の一部をこちらでも扱ってるのです」

「へえ~、そんなお店があったんですねぇ…あ、私も冒険者してるんですよ」

「あ、はい、存じ上げております。カティアさんですよね?」

「え?私のこと知ってるのですか?」

「ふふ、この街では有名ですから。美貌の歌姫としても、一流の冒険者としても。私もダードレイ一座の公演は観に行きました」

「あ、そうなんですね。観に来ていただきありがとうございます」

 この街ではもう数カ月ほど過ごしていて、公演も何度も行っている。
 自分が思ったより有名人になってるのを改めて実感した。
 そのうち変装とかしないと表を歩けなくなったりして…


 さて、このケープ、どうしよう?
 服としたら相当高額なんだけど、魔道具とすればむしろ…

「…あの。これって、お聞きした効果を考えると、逆にずいぶんお安い気がするんですけど?」

「そうですね、定価はもう少しします。ただ、せっかくですからお似合いの方にお使いいただきたいと思いまして、少しサービスさせていただこうかと。冒険者をされてるカティアさんなら有効にお使いいただけるでしょうし。それに、正直なところ、この店にいらっしゃるような方には需要がなくて…なかなか売れなかったのですよ。同じ魔道具の品でも、あちらに置いてあるブローチなどは、そこそこ売れていくんですけどね」

 なるほど、在庫処分セール品ってことね。
 う~ん、買っちゃおうかなぁ。
 ただの服だったら到底出せる価格じゃないけど、魔道具とすればかなりおトクだ。
 それに、私はこう見えても結構稼いでるのだ。
 昨日の依頼の収入もかなり期待できるし…

「うん、決めました。コレください!」

「ありがとうごさいます。では、念の為、問題なく効果が発動するか確認いたしましょう。こちらへどうぞ」

 と言われて案内されたのは、かなり広めのフィッティングルーム…なのだろうか?

「こちらは壁に防魔処理が施されてますので、魔法効果が外に広がらないようになっています。発動方法はキーワード型で、『霧に惑え』です。蓄積された魔力が無くなるか、『霧散せよ』のキーワードで効果が切れます」


 説明を受けてから部屋の中に入って扉を閉める。
 キーワード型ね。直接手に持つものじゃないから妥当だと思う。

「どれどれ?『霧に惑え』…おおっ!」

 ぶわっ、と急速に部屋の中が霧で満たされていく。
 そして部屋中のそこかしこに人影と気配が生まれる。
 この魔法って術者からは視界が損なわれない程度の霧にしか見えないけど、被術者にとってはもっと濃い霧に見えるんだよね。
 私は使ったことが無かったけど、中々に使い勝手が良さそうだ。

「え~と、終わらせるには…『霧散せよ』。よし、消えたね」

 終了のキーワードで、さぁっ、と霧が晴れる。
 効果は問題なさそうだ。
 確認が終ったので扉を開けて部屋の外に出る。

「ご確認ありがとうございます。問題無かったでしょうか?」

「はい、ちゃんと発動できました」

「問題なさそうですね。あと注意点なのですが、釦の一つ一つがそれぞれ魔力を蓄積するようになってます。またこちらのレースの部分には魔法陣が組み込まれています。ですので、多少の傷くらいは大丈夫ですが、これらの部分を損傷すると魔法効果を発揮できなくなるのでご注意くださいね」

「あ、はい、分かりました。それにしても、レースが魔法陣になってるだなんて…そんな方法があるんですねぇ」

「そうですね。ただ、違和感なくデザインに溶け込ませるのにかなり試行錯誤したとか」

 そうだろうなぁ…そういうところも値段が高くなる要因なんだろうね。


 その後、支払いを済ませ、最近の流行りの傾向を聞いたり、もう少しだけ店内を見回ってから店を出ることにする。
 お姉さんの身内がやってるという魔道具店の場所も聞いておいた。

「いろいろありがとうございました、さようなら~」

「ありがとうございました~、またお越しくださいね~」

 挨拶をしながら外に出る。
 ちなみにケープは試着のあとも着たままで、髪留めはサービスで頂いてしまった。

 お姉さんも話しやすかったし、品揃えも好みのものが多くてすごく気に入ったよこのお店。
 今度また来よっと。


 さて、思いがけず高価なものを衝動買いしてしまったが、次はどうしようかな。
 このケープって冒険者活動にも使えるとなると、今度はこれに似合うような防具とか欲しくなっちゃうなぁ…
 さっきのお店で聞いた魔道具店も気になるし…
 いや!我慢我慢。
 いくら稼いでるからって、これ以上の散財はやめておこう。

 そうするとお昼にはまだ早いし…などと、これからどうしようかを考えていると、街ゆく人の流れの中に見知った顔を見つけた。

「あ!カイトさ~ん!」

 私が声をかけると、一瞬訝しげな表情を見せたが、すぐに笑顔を見せて応えてくれる。

「ん?…ああ、カティアじゃないか。大分雰囲気が違うから一瞬分からなかったぞ」

 うんうん、そうでしょうとも。

「えへへ~、似合います?父さん達はお転婆だのじゃじゃ馬だの言ってくれますが、こう見えてオシャレには気を使ってるんですよ」

「ああ、よく似合ってるな。可愛いと思うぞ」

 ストレートに褒められた。
 …どうしよう、すごく嬉しい。
 そして急に気恥ずかしくなってきた。
 くぅ~、なんだかドキドキしてきた。

 ああ、やっぱり好きなのかな?でも、それでいいんだ。
 それが自然に湧き上がる気持ちなら。
 リナ姉さんも言っていたし、まずは、もっとこの人のことを知るところから始めなくちゃね?
 【俺】はまだ違和感も感じてしまうけど、いつかは…


「えと、カイトさんは何してるんです?私は今日はのんびりとお買い物でもしようかと街をぶらぶらしてました」

 彼は昨日と似たような冒険者の格好をしている。
 依頼を受けるにはずいぶん遅い時間だと思うのだが…

「俺はさっき武具店に行ってきてな。剣を研ぎに出してきたところだ」

「そうなんですね。パーティーの皆さんはまだ?」

「まだだな。多分向こうを早朝に出発しても、ここに着くのは昼過ぎにはなるだろう」

「あー、徒歩だとそれくらいかかりますかね。カイトさんはこれからどうするんです?」

「ああ、ギルドに行って訓練でもしようかと思ってな…そうだ、カティア、付き合ってくれないか?」

「へ?つ、つつつ付き合うっ!?」

「手合わせをしてくれる相手がいる方が訓練になるしな。…いや、その格好では無理か」

 …何だ、びっくりした。
 全く紛らわしい!
 …いや、会話の流れからすると勘違いする要素なんか無いのだけど。
 自分の乙女力が恐ろしい…

「いえ、大丈夫ですよ?ここに戦闘装備一式常備してます!」

 と、肩掛けポーチを叩いて言う。
 ええ、これも魔道具の鞄ですとも。
 いざというときに装備一式入ってますよ。

「…そうか」

 あれ!?
 何か呆れられてる!?
 いや、常在戦場の心構えですよ!
 ダメですか?
 そうですか…
 くっ、自分の乙女力の無さが恐ろしい…

 結局、カイトさんに付き合ってギルドに行く事にした。
 再び中央広場の方に向かいながら話をする。

「そういえば、カイトさんっておいくつなんですか?」

 ちょっと気になったので聞いてみる。
 見た目は二十歳前後に見えるんだけど、落ち着いてるし、ティダ兄の例もあるし、もっと歳上なのかもしれない。

「ん?俺か?十八だ」

「えっ!?私と三つしか違わないんですか!?」

 予想に反して意外と若くてビックリした。
 いや、その若さでその落ち着きようとは。

「ん?何だ?老けて見えるのか?」

「だって、すごく落ち着いてるし、有力パーティーのリーダーだし、冒険者の経験も豊富そうでしたし、頼りがいがあるし…」

 というか、前世の【俺】よりも相当年下なのに大人の男って感じがするよ?
 自分が凄く幼稚に感じてしまうよ…

「ふふ、褒め言葉と受け取っておくよ」

「もちろん、褒め言葉ですよ!あ、私は十五です!」

「ああ、カティアは年相応に見えるな」

 ちょっと【俺】にダメージ。
 まあ、いいです。
 肉体に精神が引っ張られてるんだから、しょうがないんだよ。

 そんな、取り留めのない話をしているうちにギルドに到着した。
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