【R18】101回目の転生～天然無自覚少女は溺愛に気付かない～

137.～シャルカEND～1

＊124.私の好きな人　の続きからのお話です。
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《シャルカside》

最近ミュラちゃんの様子がおかしい。
16歳の誕生日で見た姿は無理して笑顔を作っていて痛々しかった。私達だけでなく家族に対しても距離を取った態度だったし…。

誕生日パーティーから今日で3週間。
ミュラちゃんをお茶会に誘っても、様々な理由で断られ続け未だに会えていない。

「はぁ…会いたいなぁ…。」
何とかして会う方法はないかしら？

「シャルカお嬢様、わたくしに良い考えがございます。」

私の独り言に応えて侍女のハルが口を開いた。ハルは私の専属侍女で、私と同じくビスクドールコレクターでもある。当然、ミュラに対しても熱狂的なファンであるのは言うまでもない。

「良い考えって？」

「もうすぐシャルカお嬢様のお誕生日でございます。ミュラ様に特別なプレゼントをおねだりしてみてはいかがでしょうか？」

「特別なプレゼント？」
1ヶ月後は私の19歳の誕生日。誕生日パーティーには勿論ミュラも招待するつもりだけれど…。

「物ではなく、ミュラ様を自由にできる時間を貰うというのはいかがでしょう？」
ニヤリと悪い笑みを浮かべるハル。

「ミュラちゃんを自由にっ…(ごくり)」

「そうです。1日自由にできるお時間を貰えば、ミュラ様で着せ替えごっこや、メイク、ヘアもアレンジし放題。あんなことやこんなことまで出来るのではないでしょうか？」

「…(ごくっ)…そ…そんな事が可能なのかしら？」
あんなことやこんなことまで…？え、そんなことまで！？

「自由にと言っても限度がありますからね。いくつかルールを設けておくのが良いと思います。」

「そうね。うん、考えてみるわっ！！」
なんだか楽しそう！！

「では、早速ミュラ様にお伺いのお手紙を出しましょう。プレゼントを用意してしまったら申し訳ないですし。」
サッとレターセットを差し出すあたり、本当によく気が利く侍女である。しかもミュラちゃんが好きそうな可愛らしいお花柄。好みを把握しつくしてるわね。
…っていうか、ミュラちゃんを我が家に招いてちゃっかり同席したいだけじゃないかしら？ハルをジーッと見つめるが、ニヤリと笑みを返されただけだった。

「よし、気合い入れて書くわよ～っ！！」