【R18】101回目の転生～天然無自覚少女は溺愛に気付かない～

16.～第一回 ロレイル公爵家 家族会議～

ルイズ「ゴホン、話を戻すぞ。ラナン、部屋に訪れた際にミュラは何をしていたんだ？」

ラナン「僕が部屋に入った時、ミュリィは猫のぬいぐるみを抱えて遊んでいる所でした。」

サーラ「ラナン様がいらっしゃる前にミュラお嬢様が取って欲しいと意思表示された為、私がぬいぐるみをお渡し致しました。」

ロイ「猫のぬいぐるみってカイン兄があげたやつだろ？その…何か魔道具が埋め込まれてるとかじゃないのか？」

カイン「あれには埋め込まれていない。ただのぬいぐるみだ。」

ルイズ「『あれには』って事は何かミュラに魔道具を与えているのか？」

カイン「別に…たいした物ではありません。」

ハリー「監視カメラ機能付きの魔道具がミュラお嬢様のお部屋に2つ取り付けられていらっしゃいます。」

カイン「っ！！ハリー！」

ハリー「すみません、カイン様。我が主はルイズ様ですので…悪しからず。」

カイン「チッ」

レイラ「監視カメラだなんて…気づかなかったわ。何でそんなものを…」

カイン「…感知されないように、ステルス機能の付いたものでしたので…。ミューの安全の為です。」

レイラ「はぁ…知っていたと言うことは、ハリーが手配したのね。」

ハリー「申し訳ございません。カイン様にはミュラお嬢様の監視と記録の為に内密にと頼まれておりましたので。」

カイン「チッ」

ルイズ「ハリー、当主の私に報告がないのはいただけないぞ？」

ハリー「危険な物ではありませんし、映像は『安全の為に』わたくしも監視しておりましたので。」

ルイズ「いや！もっといただけないぞ？！ミュラの様子を覗き見するなんて、お前は何を考えてるんだ。」

ハリー「覗き見だなんて、誤解を生むような発言は心外ですねぇ。あくまでミュラお嬢様の『安全の為に』ですよ。ふふ」

ルイズ「～っ！！全くお前は……。後で全データを私に提出するように。」

ハリー「かしこまりました。」

レイラ「ハリー、とりあえずミュラちゃんが魔法を使う前後の映像を見せて頂戴。」

ハリー「はい。既に準備は出来ております。こちらをご覧下さい。」

サーラ「あ、ちょうど私がミュラお嬢様にぬいぐるみをお渡しした所からですね。」

カイン「僕のプレゼントしたぬいぐるみをぎゅっと抱きしめたり、頬擦りしたり…映像の中のミューも最高に可愛い。」

ロイ「…カイ兄様…。なんだかイメージがどんどん崩壊していくぞ…」

ラナン「カイン兄様、厭らしい目でミュリィを見ないでください。」

サーラ「……。」