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~某村の事故記録~

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マーディル暦2028年、11、09





 ○○村から○○町へと続く崖路にて落石事故が発生。

 九歳から六十歳まで、運転手含む計十名を乗せたバスが生き埋めとなった。

 バスは落石発覚後、近隣の町村民の救助活動により一日後に発見。

 その後バス内から重軽傷者含む八名を救出。

 二名が心肺停止状態で発見された。



 しかし、死亡したと思われた一名(少年)が後に停止していたはずの心臓が動き出し蘇生したという。

 救助活動に参加した村人数名が目撃しており、その生還は『奇跡としか言いようがない』と証言している。





 救助された被害者は○○町の病院に入院。

 その後の死者はおらず、事故により塞がっていた崖路も十二日後には復旧した。


 尚、件の少年も二日間の入院の後、異常等もなく退院したという。

 彼には後遺症等の診察も含め通院を薦めたが、断られている。







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