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続・25歳のチビでポッチャリな私は転移した異世界で子供扱いされて困ってます!

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「異世界の人に会わせろって言っても会わせてくれないし、お見合いの釣書だってどうせ君が見せずに捨てたんだろ?」



話だけ聞いてると、従兄弟なのに結婚式に呼ばなかったのはこちらが悪いし、お見合いの釣書を見ずに捨てた(私は知らないけど多分そう)のもこちらが悪い。

従兄弟なんだし、挨拶位しても良かったのでは? ってことで会わせなかったのもこちらが悪い。



そんな気がする。

だからと言っていきなり初対面の人間を抱き上げるのはどうかと思うけど、ジョナサンの姿を認めてからだから挑発するために抱き上げたんだなきっと。



何とかジョナサンに降ろしてもらってリチャードに向き直る。



「リチャード殿下、ご挨拶が遅くなり申し訳ありません。先程自己紹介した通り、私が異世界から来たミクで、ジョナサンの妻です。本来ならば結婚式を挙げる前にご挨拶すべきでしたのに、今頃になってしまい申し訳ありませんでした。先程仰っていただいたジョナサンが嫌になったらという件ですが、有り得ませんのでご心配には及びません。本日は迷っていた私に声をかけてくださりありがとうございました」



早口で捲し立てて、ジョナサンを促してその場を去ろうとする。



「今日はミクに免じて許すが、次はないぞリチャード!」



ジョナサンも少しだけ機嫌が直って、私を抱き上げ直して歩き出した。



「あはは、王子を前にしてそれだけ言えるって本当に面白い! 益々気に入ったよミク。でも、ジョナサンの手綱をこれだけ上手に操ることが出来るのはきっと君だけだろうし今日は退くよ。あ、でももしジョナサンのことが嫌になったらいつでも大歓迎だからね♪」



後ろから聞こえるリチャードの声にジョナサンの眉間の皺がすごいことになってる。



「ミクは屋敷にいる筈なのに、どうして城にいるんだ?」



ちょっと怖い声……。

――怒ってる。

私が急に来たからやっぱり迷惑だったのかな……。



「あの、最近あんまり話したり出来なかったからお昼ごはん一緒にどうかな? ってサンドイッチ持ってきたんだけど……迷惑だったよね?」



しょんぼりして手に持っているバスケットを差し出した。



「わざわざ持ってきてくれたのか?」



「うん。ジョナサンに会いたくて……」



「ここまで1人で来たのか?」



「ううん、キャスママと一緒」



「それで母さんはどこに行った?」



「邪魔したら悪いからって王妃様の所に行っちゃった……」



「ミクを置いて?」



「結果的にはそうだけど、何度も来てるのにジョナサンの執務室の場所を覚えてない私が一番悪いの」



「いや、母さんは自分がこの城で生まれ育ったからって誰でも迷わずに目的地に行けると思ってる節がある。これは後で必ず抗議する」



「え? キャスママは悪くないから怒らないで?」



「もし俺がミクに気付かなかったら誰かに拐われていたかもしれないんだぞ?」



「リチャードさんじゃなくて?」



「あいつは俺をからかっただけだ。ミクに見合いの釣書を送ってきたのは本当だが、人の嫁に手を出す様な倫理違反な事はしないよ」



「じゃあ何であんなに怒ったの?」



「それでも俺に無断で俺のミクを抱き上げたらそりゃ許せないだろ」



「え~……」



リチャードが私を抱っこしたのがどうしても許せなかったんだって。

何か可愛い……。

思わずギュッてジョナサンの胸にすがり付く。

一瞬吃驚したジョナサンはゆっくり私の頭を撫でてくれた。



「あぁ~! もう無理だ! 今すぐミクを抱きたい!」



いきなりそう呟くと私を抱っこしたまま人気のない部屋に連れ込んだ。

防音と誰も入れない様な結界を張ったジョナサン。

もしかして今から抱かれるの?



「ジョナサン、まだお仕事あるよね? サンドイッチ食べよう?」



私はあくまでも差し入れに来たのであって、お仕事の邪魔をしに来たのではない。



「サンドイッチよりもミクを食べたい」
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