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25歳のチビでポッチャリな私は転移した異世界で子供扱いされて困ってます!
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「ミクに誤解を与えていたのなら申し訳なかった。確かに小さいのは庇護欲が掻き立てられる。でも、俺がミクに一目惚れしたのは小さいからだけじゃないんだ。外見じゃなくて、何て説明したらしっくりくるのか分からないけど、俺は一目ミクを見た時に運命を感じたんだ。正直、今までかなりの女性に言い寄られて来たけど、心が動かされた人はいないんだ。ミクと一緒になるべきだって本能が告げていると言うか……この人だ! って直感したんだ。それに例えミクがこの世界の女性の様に大きかったとしても、間違いなく俺はミクに惹かれる。それだけ魂がミクを欲しがってるんだよ。ミクも俺と同じ気持ちだったらどれ程幸福か……。ミクはまだこちらの世界に馴染むのに精一杯だと思うから、今すぐにでも求婚したいけど、ミクの気持ちが落ち着くまで待とうと思う。でも他の誰かに盗られるかもと思えば思う程不安になるんだ。こんなに弱気になったことは初めてで、自分自身どうしたらいいか分からないんだ」
「そっか。ジョナサンがどれ程真剣なのか分かった。疑うようなこと言ってごめん。私もまだちゃんとは分かんないけど、ジョナサンがいなかったらあの森で死んでたかもしれないし、元の世界でも男の人とお付き合いしたことがないから、正直怖いと思ったりして……。あ、でもジョナサンとピートさんは優しいから大丈夫だけど、お城にはもっとたくさんの人がいると思ったら、大きい人達に囲まれるのも不安で……。だから、もし他の人に求婚されるような事があっても受け入れることはないから、それだけは安心して欲しい。きっと私はジョナサンが良いと思うから……」
「それは! 俺を受け入れるという事か!?」
抱き上げられたまま顔を覗きこまれる。
きっと真っ赤だと思うし見ないで欲しい。
「それはもう少し待って欲しいというか……。私の覚悟の問題だから、ジョナサンには不安にならないで欲しいけどもう少しだけ待って? お願い――」
「勿論! ミクが手に入るならいくらでも待つさ!」
これでセクハラがしばらく落ち着いたらいいけど……。
ジョナサンは嬉しそうに私を抱えたままクルクルと回りだした。
いつの間にそこにいたのかドアの前で微笑ましげに佇むネネさんを見付けて恥ずかしくなる。
そうだ。
私が呼んだんだった。
「旦那様、お名残惜しいとは思いますがミク様の朝の身支度がございますから降ろしていただけますか?」
もう一度ギュッと抱き締めてから私を降ろして、ジョナサンも自分の身支度の為に自分の部屋に戻った。
「ミク様よかったですね」
ネネさんの視線が生温い……。
「さ、今日は国王様との謁見もございますし気合いをいれてお支度させていただきますね!」
「そっか。ジョナサンがどれ程真剣なのか分かった。疑うようなこと言ってごめん。私もまだちゃんとは分かんないけど、ジョナサンがいなかったらあの森で死んでたかもしれないし、元の世界でも男の人とお付き合いしたことがないから、正直怖いと思ったりして……。あ、でもジョナサンとピートさんは優しいから大丈夫だけど、お城にはもっとたくさんの人がいると思ったら、大きい人達に囲まれるのも不安で……。だから、もし他の人に求婚されるような事があっても受け入れることはないから、それだけは安心して欲しい。きっと私はジョナサンが良いと思うから……」
「それは! 俺を受け入れるという事か!?」
抱き上げられたまま顔を覗きこまれる。
きっと真っ赤だと思うし見ないで欲しい。
「それはもう少し待って欲しいというか……。私の覚悟の問題だから、ジョナサンには不安にならないで欲しいけどもう少しだけ待って? お願い――」
「勿論! ミクが手に入るならいくらでも待つさ!」
これでセクハラがしばらく落ち着いたらいいけど……。
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もう一度ギュッと抱き締めてから私を降ろして、ジョナサンも自分の身支度の為に自分の部屋に戻った。
「ミク様よかったですね」
ネネさんの視線が生温い……。
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