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25歳のチビでポッチャリな私は転移した異世界で子供扱いされて困ってます!
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着替えが終わるとジョナサンを呼びに行くと言ってネネさんがドアを開けると、廊下で待っていたらしく、すぐに部屋に入ってきた。
『結構時間かかってたのにずっと待ってたとかすごい……』
ジョナサンは、私の姿を見ると破顔して直ぐ様抱き上げた。
ジョナサンってもしかして抱っこが好きなの?
「ミク、とっても可愛いよ! すごく似合ってる」
ギュッと強く抱き締められて、首筋の匂いを嗅がれた――。
恥ずかしいし苦しかったから文句を言う。
ジョナサンは体も大きいんだし、気を付けてくれないと潰れてしまうし、いきなり匂いを嗅ぐのはどうかと思うと苦言を呈すと、素直に申し訳なさそうに謝ってくれた。
異世界の人が現れたことは国王にも伝えないといけないらしく、ジョナサンは魔法で文書を送ったそうだ。
そうなると近い内にお城に呼ばれることになるだろうから、今から登城の為の衣装を急いで作らせようと言って、私は抱っこされたまま転移魔法で服屋さん? ドレス屋さん? に連れていかれた。
店員さんは突然現れたにも拘らず、特に驚くこともなく、私を抱いたままのジョナサンに、親戚のお嬢さんですか? と訊ねた。
私のことを異世界から来た25歳の成人女性だと説明をすれば、ここでもやはり驚かれた。
まだ登城前だから異世界から来た私の情報を漏らさない様にと伝えて、ドレスを数着見繕って貰った。
どのドレスも私のサイズだとピンクのフリフリとか可愛すぎるデザインばかりだった。
ジョナサンや店員さんは似合っているとか可愛いとか言ってくれるけど素直に喜べず、私は年齢に見合ったデザインはないのかを店員さんに訊ねた。
流石に子供用のドレスでは胸のところがキツかったので、このサイズでは大人っぽいデザインはないから既製服は直ぐに用意出来ないけれど、採寸だけさせてもらえたら直ぐに作りますと言ってくれたので、お願いすることになった。
採寸の間、ジョナサンには応接室で待っていてもらって、私と店員さんは更衣室に入ってあちこちのサイズを図る。
服の好みを聞かれて、ドレスを着るような世界にいなかったから特にこだわりはないけど、ピンクとかフリフリとか子供っぽい物は嫌だとはっきり伝えた。
色味もパステルカラーより落ち着いた色が良いですとお願いした。
採寸が終わり服を着直して更衣室を出て応接室に戻れば、再びジョナサンに抱き上げられて膝の上に座らせられた。
「ミク様はキルシュタイン辺境伯様にとても愛されていらっしゃるのですね」
店員さんに生温い眼差しで微笑まれて、顔から火が出るかと思い、ジョナサンに降ろしてとお願いすると、渋々横に座らせてくれた。
腰に回した腕でピッタリくっつかれてはいるけど、膝上よりはマシだと自分に言い聞かせる――。
どうしてこんなに距離が近いのか……。
『結構時間かかってたのにずっと待ってたとかすごい……』
ジョナサンは、私の姿を見ると破顔して直ぐ様抱き上げた。
ジョナサンってもしかして抱っこが好きなの?
「ミク、とっても可愛いよ! すごく似合ってる」
ギュッと強く抱き締められて、首筋の匂いを嗅がれた――。
恥ずかしいし苦しかったから文句を言う。
ジョナサンは体も大きいんだし、気を付けてくれないと潰れてしまうし、いきなり匂いを嗅ぐのはどうかと思うと苦言を呈すと、素直に申し訳なさそうに謝ってくれた。
異世界の人が現れたことは国王にも伝えないといけないらしく、ジョナサンは魔法で文書を送ったそうだ。
そうなると近い内にお城に呼ばれることになるだろうから、今から登城の為の衣装を急いで作らせようと言って、私は抱っこされたまま転移魔法で服屋さん? ドレス屋さん? に連れていかれた。
店員さんは突然現れたにも拘らず、特に驚くこともなく、私を抱いたままのジョナサンに、親戚のお嬢さんですか? と訊ねた。
私のことを異世界から来た25歳の成人女性だと説明をすれば、ここでもやはり驚かれた。
まだ登城前だから異世界から来た私の情報を漏らさない様にと伝えて、ドレスを数着見繕って貰った。
どのドレスも私のサイズだとピンクのフリフリとか可愛すぎるデザインばかりだった。
ジョナサンや店員さんは似合っているとか可愛いとか言ってくれるけど素直に喜べず、私は年齢に見合ったデザインはないのかを店員さんに訊ねた。
流石に子供用のドレスでは胸のところがキツかったので、このサイズでは大人っぽいデザインはないから既製服は直ぐに用意出来ないけれど、採寸だけさせてもらえたら直ぐに作りますと言ってくれたので、お願いすることになった。
採寸の間、ジョナサンには応接室で待っていてもらって、私と店員さんは更衣室に入ってあちこちのサイズを図る。
服の好みを聞かれて、ドレスを着るような世界にいなかったから特にこだわりはないけど、ピンクとかフリフリとか子供っぽい物は嫌だとはっきり伝えた。
色味もパステルカラーより落ち着いた色が良いですとお願いした。
採寸が終わり服を着直して更衣室を出て応接室に戻れば、再びジョナサンに抱き上げられて膝の上に座らせられた。
「ミク様はキルシュタイン辺境伯様にとても愛されていらっしゃるのですね」
店員さんに生温い眼差しで微笑まれて、顔から火が出るかと思い、ジョナサンに降ろしてとお願いすると、渋々横に座らせてくれた。
腰に回した腕でピッタリくっつかれてはいるけど、膝上よりはマシだと自分に言い聞かせる――。
どうしてこんなに距離が近いのか……。
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