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25歳のチビでポッチャリな私は転移した異世界で子供扱いされて困ってます!
③
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『今度は何?』
怖くてガタガタ震える肩を両方の手で掻き抱いて、迫り来る何者かに気付かれないことを祈って小さく縮こまる。
現れた何者かは、私の努力も虚しく、あっさり見付けると声を掛けてきた。
どうやら人のようだ。
「おい、子供が一人でこんな森の中で何をしている? 危ないだろ!」
恐る恐る顔を上げると、身長が250センチはあるのではないかと思われる大男が立っていた。
端整な顔立ちな美丈夫は、瞳の色が緑色で髪の毛は金髪の、いわゆる金髪碧眼というやつだった。
身に着けている服は軍服の様なデザインで、このイケメンの魅力を更に引き立てている。
急なイケメンの登場に呆けてしまっている私に、苛立ちを隠せない男は私の腕を掴むと、引っ張って無理やり立たせた。
150センチしかない私は、立っても男のお腹辺りまでしか届いていなかった。
「おいガキ! 何でこんな所に一人でいるんだ? 親はどうした? それにその黒い髪と瞳、外国人か?」
立たされたは良いけれど、身長差故見上げ過ぎて首が痛い――。
それに気が付いた男は、しゃがんで目線を合わせてくれた。
しゃがんでくれたお蔭で破壊力抜群のイケメンが眼前に迫る……。
後退ろうにもいつの間にか腰に左腕を回されて、右手は私の腕を掴んだままで離してくれない。
「えっと……」
おずおずと口を開けば「ん?」と優しく聞く姿勢を取ってくれていることに気付く。
私がまず一番に言いたいことは……。
「私は25歳でガキじゃな~い!!」
思わず叫んでしまった。
近距離で叫ばれた男は目をパチパチと瞬かせ、私の言葉に驚いた。
「えっ? 嘘だろ? どう見たって幼児……」
聞き捨てならない言葉が聞こえた様な気がする……。
25歳のレディを前にガキ扱いどころか、幼児だと思われていたとは……。
「とりあえずこのままここに居ても、また獣に襲われたりしたら危険だし、俺の屋敷に連れていく」
そう言って猪に何やら呪文の様なものを唱えて見えない箱? に入れた。
「その箱みたいなのは何?」
「お前、マジックボックスが見えるのか?」
男は、私が思わず声に出して訊ねると、逆に問い返してきた。
問われた私は素直に、うっすらと箱の様な半透明な物が見えるだけだと伝える。
男が言うことによれば、マジックボックスとは亜空間に作った収納スペースのことらしい――。
そしてそこに入れたアイテムは、時が止まって劣化しないんだって。
何かすごいファンタジー。
しかも箱は小さいのに、中は広くて呪文を唱えればどんなに大きな物でも入れられるのだそう。
『なにそれめっちゃ便利――』
まだまだ聞きたいことはあったけれど、このままここに居るのは危ないからと言って、私を軽々と持ち上げると、恐らく転移魔法というやつで移動したのだろう――。
抱えあげられた私は、咄嗟に目を瞑ってしまたため、目を開けたときには、森から部屋になっていて吃驚した。
「えっ!? こんな一瞬?」
驚いてキョロキョロしていると、揶揄うように笑われた。
「やっぱり子供なんじゃないのか?」
怖くてガタガタ震える肩を両方の手で掻き抱いて、迫り来る何者かに気付かれないことを祈って小さく縮こまる。
現れた何者かは、私の努力も虚しく、あっさり見付けると声を掛けてきた。
どうやら人のようだ。
「おい、子供が一人でこんな森の中で何をしている? 危ないだろ!」
恐る恐る顔を上げると、身長が250センチはあるのではないかと思われる大男が立っていた。
端整な顔立ちな美丈夫は、瞳の色が緑色で髪の毛は金髪の、いわゆる金髪碧眼というやつだった。
身に着けている服は軍服の様なデザインで、このイケメンの魅力を更に引き立てている。
急なイケメンの登場に呆けてしまっている私に、苛立ちを隠せない男は私の腕を掴むと、引っ張って無理やり立たせた。
150センチしかない私は、立っても男のお腹辺りまでしか届いていなかった。
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立たされたは良いけれど、身長差故見上げ過ぎて首が痛い――。
それに気が付いた男は、しゃがんで目線を合わせてくれた。
しゃがんでくれたお蔭で破壊力抜群のイケメンが眼前に迫る……。
後退ろうにもいつの間にか腰に左腕を回されて、右手は私の腕を掴んだままで離してくれない。
「えっと……」
おずおずと口を開けば「ん?」と優しく聞く姿勢を取ってくれていることに気付く。
私がまず一番に言いたいことは……。
「私は25歳でガキじゃな~い!!」
思わず叫んでしまった。
近距離で叫ばれた男は目をパチパチと瞬かせ、私の言葉に驚いた。
「えっ? 嘘だろ? どう見たって幼児……」
聞き捨てならない言葉が聞こえた様な気がする……。
25歳のレディを前にガキ扱いどころか、幼児だと思われていたとは……。
「とりあえずこのままここに居ても、また獣に襲われたりしたら危険だし、俺の屋敷に連れていく」
そう言って猪に何やら呪文の様なものを唱えて見えない箱? に入れた。
「その箱みたいなのは何?」
「お前、マジックボックスが見えるのか?」
男は、私が思わず声に出して訊ねると、逆に問い返してきた。
問われた私は素直に、うっすらと箱の様な半透明な物が見えるだけだと伝える。
男が言うことによれば、マジックボックスとは亜空間に作った収納スペースのことらしい――。
そしてそこに入れたアイテムは、時が止まって劣化しないんだって。
何かすごいファンタジー。
しかも箱は小さいのに、中は広くて呪文を唱えればどんなに大きな物でも入れられるのだそう。
『なにそれめっちゃ便利――』
まだまだ聞きたいことはあったけれど、このままここに居るのは危ないからと言って、私を軽々と持ち上げると、恐らく転移魔法というやつで移動したのだろう――。
抱えあげられた私は、咄嗟に目を瞑ってしまたため、目を開けたときには、森から部屋になっていて吃驚した。
「えっ!? こんな一瞬?」
驚いてキョロキョロしていると、揶揄うように笑われた。
「やっぱり子供なんじゃないのか?」
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