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第一章 聖女召喚に巻き込まれてしまった
三十.わたしの気持ち sideレオンハルト※
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無事にエリックを見つけることが出来、薬師の仕事を後任に引継ぐ作業も済ませると、いよいよ明日、城に戻ることになった。旅の中でショウゴ殿と二人で過ごす時間は、短い間だったけれど、わたしの心を安らかにしてくれた掛け替えのない物となった。途中、意見の食い違いから、怒らせてしまったのは失敗だったが、わたしの意見を押し付け過ぎていたことに気付かされたとともに、きちんと自分の考えを話してくれた彼が、益々大切な存在だということを再認識する。
キャベリックに滞在中、魔王討伐など放ってこのまま彼を連れ去ってしまいたいと何度思ったことか――。
無邪気で人懐っこいエリックと楽しそうにしている姿を見ると、胸が苦しくて――嫉妬という感情を知った。今までも小さな嫉妬は経験していたのだろうけれど、これ程までも胸が締め付けられるようなことは初めてで、自分にも人並みにそういった感情があったことに驚いた。
ショウゴ殿と一緒にいると、気付くことのなかったことや、幼い頃に押し殺したはずの感情が顔を出す。彼になら自分の本音を伝えて寄りかかってしまっても大丈夫なのではないかと、心の中のクラーレが囁く。
愛しくてどうしようもない――。
わたしのこの気持ちはおそらく彼には伝わっている。それでも、気付いていないフリをしているのは、彼にはわたしを受け入れる心の準備が出来ていないということなのだろう。わたしの離れたくないという身勝手な主張のせいで、魔王討伐に巻き込んでしまった。聖女様とは違い、巻き込まれただけの一般人で被害者である彼は、平穏な生活を望んでいたというのに――。
わたしだって理解はしているんだ。彼のことを思うのなら、危険な旅に巻き込むのは間違っているのだということを。本来召喚に巻き込まれた被害者である彼は、わたしやこの世界に対して怒る権利があるのだ。それだというのに、物わかりの良い彼は元の世界に帰ることが出来ないという現実を受け入れた。そしてこの世界で生きて行くために、住まいと仕事を探すと言った。その彼の望みを聞き入れ、支援するべきだということは分かっているのだ。しかし、わたしは自分のこの執着のせいで、強引に彼をわたしの側に置いてしまった。嫌われても仕方のないことをしてしまっている。なのに、彼はわたしのことを許して受け入れてくれた。だからこそ、わたしは彼を幸せにする義務がある。勿論、初めから彼を幸せにするつもりではあったけれど、彼の歩み寄りに心を救われているわたしは、この命に代えても彼を護り、何不自由のない生活を保証したいと思っている。
こんなわたしの前に現れてしまった彼は不運だ。わたしにさえ見つからなかったら、危険な目にも遭わずに済んだだろう。おそらく異性愛者である彼は、男であるわたしの気持ちを受け入れることに抵抗があるのだろう。しかし、もう逃がしてはあげられない。わたしには彼の側を離れるという選択肢はない。
――今すぐにでも愛を囁いて、自分のものにしてしまいたい。
今手を出してしまえば、彼は確実に逃げてしまうだろう。ネックレスで居場所はすぐに突き止めることが出来るけれど、外されてしまえばそれまでだ。彼自身が気付かないどこかに、居場所の分かる魔道具を仕込むべきだな――。それでも外れてしまったら何の意味も無くなってしまう。彼が気付くこともなく、外れてしまうことのない物――。
彼は一度眠ると朝まで起きることがない。優しい彼は、わたしと同じベッドで眠ることを許してくれたので、気付かれることなく簡単に魔術を施すことができた。
こちらに背を向けて横向きに眠っていた彼の寝衣をそっと捲る。起こさないように慎重に捲ると、彼のやや黄みがかった美しい肌が露になった。
『ああ……。なんて美しい肌なのだろう。触れて、撫でまわして……味を確かめたい――』
特別なケアなどしたことがないと言っていたけれど、元の世界の話を聞く限り、魔法がなくともこちらよりも生活水準が高かったということが分かる。体毛が薄い彼の背中は、きめの整った肌のおかげか艶やかに見え、まるでわたしを誘っているようだ。
そんなことを考えていると彼に知られたら、どういう反応をするだろうか? 恐怖を感じて逃げる? それとも頬を赤く染めて恥じらう? ひょっとすると受け入れてくれたりとか?
自分でも気持ち悪いと思う。きっと彼もそうだろう。だからまだ知られる訳にはいかないのだ。
そっと彼の背中に触れると、くすぐったかったのか、僅かに身を捩った。起きたかと焦ったけれど、グッスリ熟睡しているようでホッと胸を撫でおろす。背中と腰の境目にあたる部分に一見して黒子にしか見えない点を付ける。その点に指を当てて魔術を展開する。小さすぎるが立派な魔法陣で、これさえあれば、ショウゴ殿がどこにいてもわたしには居場所が分かるし、座標を目印にして転移することも可能だ。アクセサリーよりもこちらの方がもしかすると良いかもしれない。ただし小さすぎる故に、一つの魔法陣に付与できる魔術は一つだけだから、何個も付けなければならない。シミ一つない美しい肌に、魔法陣といえども、何個も付けるのは憚られる。大丈夫だ。彼の居場所さえ分かれば、いつでも彼の元に行くことが出来るし、わたしが常に側にいればいいのだ。そうすれば、万が一ネックレスが外れてしまったとしても、わたしが直接彼を護れば済むのだから。
しかし困った――。無事に魔法陣を彼の体に施すことは出来たのだが……。美しい背中の窪みのラインから目を離すことが出来ない。少しだったら触れても良いだろうか? それとも起きてしまうだろうか?
わたしは欲に負けてしまった。これほどわたしの理性は脆弱だったのだろうか――。
恐らく起きることはないとは思う。しかしもし起きてしまって、わたしのしでかしたことを知られて、嫌われてしまうのは恐ろしい――。そんな自分本くらいな理由で、彼に眠りを深くする魔法を掛けた。わたしはなんて卑怯で浅ましいのだろう。
背中の窪みを指でなぞると、くすぐったさからかピクリと体が跳ねるのが愛らしくて、何度も何度も繰り返す。ここに舌を這わせたら――どのような味がするだろうか。
彼と出会ってから自慰という物を知り、興味もなく避けていた閨の勉強も積極的にしている。勿論彼以外の人間に触れたいとも思わないし、触れることを許すつもりもないので、本での知識にはなってしまうけれど。愛の営みの行ための中に、舌で相手の性感帯を刺激するというものがある。それは性器だけでなく、あらゆる部分に舌を這わせて、パートナーの感じる部分を探るのが良いと記されていた。初めは反応の悪かった部分でも、繰り返すことで感じるようになることがあるとも書いてあった。だから、わたしが彼の肌を舐めてみたいと思うことは健全な発想なのだ。決して変態的な思想ではなく、愛しい者の前では当然の欲求といえるだろう。
ドキドキと高鳴る鼓動を感じながら、恐る恐る口付ける。唇に感じる肌は、やはり滑らかで、仄かに甘い香りがして心地よい。ショウゴ殿の体温を唇で堪能する。やわやわと唇を動かして、窪みを辿る。上から下に向かって唇でなぞると、魔術を施した魔法陣に辿り着いた。黒子にしか見えないそれが愛しくて、思わずペロリと舐めてしまった。
「ううっ……んぅ……」
ドキリとした。彼の色っぽい声を聞いてわたしの愚息は、未だかつてないほどの昂りを見せた。眠りを深くする魔法のおかげで、少々の事では起きることはない。夢中で彼の背中に舌を這わせる。
「んちゅっ……はあはあ、甘い――」
「んっ……くぅっ……ううんっ……」
「はあっ……感じて下さっているんですね? もっとわたしの舌を感じてください」
静かな部屋に、ピチャピチャといやらしい水音と、彼の悩ましい吐息が響き渡り、可笑しくなりそうな程興奮している。彼の背に舌を這わせながら、愚息を握りしめる。上下にやわやわと扱き、膨らみのある部分――亀頭を擦る。気持ちが良い――。
「はむっ……んちゅっ……ショウゴ殿の肌、甘くて……いつまでも舐めていたいです……。ふぅっ……んぅっ、ああっ……感じて滲み出た汗すら美味しいです――! こんなわたしを許して下さいっ……ああああっ! イクッ……うっ……」
彼の背中に顔を押し付けて、匂いを堪能しながら夢中で手を動かして、あっという間に高まった愚息の先端から大量の精液を迸らせた。
思わず彼の美しい背中に向けて発射し、思い切り掛けてしまった……。わたしの汚い白濁で汚されてしまった彼の姿は、とても煽情的で――。射精して縮まったはずの愚息が、容赦なく頭をもたげる。これではキリがなく、眠って何も知らない彼への罪悪感が押し寄せてくる。急いで魔法で浄化して寝衣を元に戻すと、毛布を掛けてから眠りを深くする魔法を解除した。
何度か、彼の手にズボン越しではあるが、愚息を擦り付けて達したことはあるのだが、それよりも背徳感を感じる今回の興奮度は危険だった。理性が飛んでしまったら、彼に無体を働きかねない。それはまだ、わたしの望むところではない。勿論、最終的にはそうなりたいとは思っているけれど、それは彼と心を通わせて、真に結ばれてからだと決めているのだ。王族であるわたしには、政略結婚が勧められるところではあるけれど、幸いにして父上はわたしに甘い。政略結婚を薦めるのであれば、この国を出ると言えば、無理に縁談を持ち込まれることはなくなった。
それにしても一度出したというのに、すっかり昂った愚息を治めるために浴場に籠ると、先程のことを反芻しながら自慰に浸る。射精してもなかなか治まらない愚息は、浴場に籠ってから五回の射精を経てようやくおとなしくなってくれた。
自慰を覚えてからも、ここまでの回数と量は初めてのことで、自分でもひいてしまう。この様子では、もし日中うっかり彼の肌に触れることにでもなれば暴発してしまうかもしれない。そうなれば、彼に不快感と恐怖を与えかねない。そう思った私は、日中催しそうになった場合に備えて、溜まったから仕方なく処理していた頃に使用していた魔法を使って処理することを決意した。
暴発することのないように、出る物がなくなるくらい出し尽くせば良いとも考えたのだが、例え空っぽになるまで出し尽くしたとしても、そういう場面に遭遇してしまえば、直ぐに回復してしまうに違いないと思うほど、今のわたしは彼に欲情してしまう。
ベッドに戻り、彼の隣に横になるが、興奮して眠ることが出来そうもないので、自身に睡眠の魔法を掛ける。朝食の一時間前に起きるように調整して魔法を施して眠りについた。
キャベリックに滞在中、魔王討伐など放ってこのまま彼を連れ去ってしまいたいと何度思ったことか――。
無邪気で人懐っこいエリックと楽しそうにしている姿を見ると、胸が苦しくて――嫉妬という感情を知った。今までも小さな嫉妬は経験していたのだろうけれど、これ程までも胸が締め付けられるようなことは初めてで、自分にも人並みにそういった感情があったことに驚いた。
ショウゴ殿と一緒にいると、気付くことのなかったことや、幼い頃に押し殺したはずの感情が顔を出す。彼になら自分の本音を伝えて寄りかかってしまっても大丈夫なのではないかと、心の中のクラーレが囁く。
愛しくてどうしようもない――。
わたしのこの気持ちはおそらく彼には伝わっている。それでも、気付いていないフリをしているのは、彼にはわたしを受け入れる心の準備が出来ていないということなのだろう。わたしの離れたくないという身勝手な主張のせいで、魔王討伐に巻き込んでしまった。聖女様とは違い、巻き込まれただけの一般人で被害者である彼は、平穏な生活を望んでいたというのに――。
わたしだって理解はしているんだ。彼のことを思うのなら、危険な旅に巻き込むのは間違っているのだということを。本来召喚に巻き込まれた被害者である彼は、わたしやこの世界に対して怒る権利があるのだ。それだというのに、物わかりの良い彼は元の世界に帰ることが出来ないという現実を受け入れた。そしてこの世界で生きて行くために、住まいと仕事を探すと言った。その彼の望みを聞き入れ、支援するべきだということは分かっているのだ。しかし、わたしは自分のこの執着のせいで、強引に彼をわたしの側に置いてしまった。嫌われても仕方のないことをしてしまっている。なのに、彼はわたしのことを許して受け入れてくれた。だからこそ、わたしは彼を幸せにする義務がある。勿論、初めから彼を幸せにするつもりではあったけれど、彼の歩み寄りに心を救われているわたしは、この命に代えても彼を護り、何不自由のない生活を保証したいと思っている。
こんなわたしの前に現れてしまった彼は不運だ。わたしにさえ見つからなかったら、危険な目にも遭わずに済んだだろう。おそらく異性愛者である彼は、男であるわたしの気持ちを受け入れることに抵抗があるのだろう。しかし、もう逃がしてはあげられない。わたしには彼の側を離れるという選択肢はない。
――今すぐにでも愛を囁いて、自分のものにしてしまいたい。
今手を出してしまえば、彼は確実に逃げてしまうだろう。ネックレスで居場所はすぐに突き止めることが出来るけれど、外されてしまえばそれまでだ。彼自身が気付かないどこかに、居場所の分かる魔道具を仕込むべきだな――。それでも外れてしまったら何の意味も無くなってしまう。彼が気付くこともなく、外れてしまうことのない物――。
彼は一度眠ると朝まで起きることがない。優しい彼は、わたしと同じベッドで眠ることを許してくれたので、気付かれることなく簡単に魔術を施すことができた。
こちらに背を向けて横向きに眠っていた彼の寝衣をそっと捲る。起こさないように慎重に捲ると、彼のやや黄みがかった美しい肌が露になった。
『ああ……。なんて美しい肌なのだろう。触れて、撫でまわして……味を確かめたい――』
特別なケアなどしたことがないと言っていたけれど、元の世界の話を聞く限り、魔法がなくともこちらよりも生活水準が高かったということが分かる。体毛が薄い彼の背中は、きめの整った肌のおかげか艶やかに見え、まるでわたしを誘っているようだ。
そんなことを考えていると彼に知られたら、どういう反応をするだろうか? 恐怖を感じて逃げる? それとも頬を赤く染めて恥じらう? ひょっとすると受け入れてくれたりとか?
自分でも気持ち悪いと思う。きっと彼もそうだろう。だからまだ知られる訳にはいかないのだ。
そっと彼の背中に触れると、くすぐったかったのか、僅かに身を捩った。起きたかと焦ったけれど、グッスリ熟睡しているようでホッと胸を撫でおろす。背中と腰の境目にあたる部分に一見して黒子にしか見えない点を付ける。その点に指を当てて魔術を展開する。小さすぎるが立派な魔法陣で、これさえあれば、ショウゴ殿がどこにいてもわたしには居場所が分かるし、座標を目印にして転移することも可能だ。アクセサリーよりもこちらの方がもしかすると良いかもしれない。ただし小さすぎる故に、一つの魔法陣に付与できる魔術は一つだけだから、何個も付けなければならない。シミ一つない美しい肌に、魔法陣といえども、何個も付けるのは憚られる。大丈夫だ。彼の居場所さえ分かれば、いつでも彼の元に行くことが出来るし、わたしが常に側にいればいいのだ。そうすれば、万が一ネックレスが外れてしまったとしても、わたしが直接彼を護れば済むのだから。
しかし困った――。無事に魔法陣を彼の体に施すことは出来たのだが……。美しい背中の窪みのラインから目を離すことが出来ない。少しだったら触れても良いだろうか? それとも起きてしまうだろうか?
わたしは欲に負けてしまった。これほどわたしの理性は脆弱だったのだろうか――。
恐らく起きることはないとは思う。しかしもし起きてしまって、わたしのしでかしたことを知られて、嫌われてしまうのは恐ろしい――。そんな自分本くらいな理由で、彼に眠りを深くする魔法を掛けた。わたしはなんて卑怯で浅ましいのだろう。
背中の窪みを指でなぞると、くすぐったさからかピクリと体が跳ねるのが愛らしくて、何度も何度も繰り返す。ここに舌を這わせたら――どのような味がするだろうか。
彼と出会ってから自慰という物を知り、興味もなく避けていた閨の勉強も積極的にしている。勿論彼以外の人間に触れたいとも思わないし、触れることを許すつもりもないので、本での知識にはなってしまうけれど。愛の営みの行ための中に、舌で相手の性感帯を刺激するというものがある。それは性器だけでなく、あらゆる部分に舌を這わせて、パートナーの感じる部分を探るのが良いと記されていた。初めは反応の悪かった部分でも、繰り返すことで感じるようになることがあるとも書いてあった。だから、わたしが彼の肌を舐めてみたいと思うことは健全な発想なのだ。決して変態的な思想ではなく、愛しい者の前では当然の欲求といえるだろう。
ドキドキと高鳴る鼓動を感じながら、恐る恐る口付ける。唇に感じる肌は、やはり滑らかで、仄かに甘い香りがして心地よい。ショウゴ殿の体温を唇で堪能する。やわやわと唇を動かして、窪みを辿る。上から下に向かって唇でなぞると、魔術を施した魔法陣に辿り着いた。黒子にしか見えないそれが愛しくて、思わずペロリと舐めてしまった。
「ううっ……んぅ……」
ドキリとした。彼の色っぽい声を聞いてわたしの愚息は、未だかつてないほどの昂りを見せた。眠りを深くする魔法のおかげで、少々の事では起きることはない。夢中で彼の背中に舌を這わせる。
「んちゅっ……はあはあ、甘い――」
「んっ……くぅっ……ううんっ……」
「はあっ……感じて下さっているんですね? もっとわたしの舌を感じてください」
静かな部屋に、ピチャピチャといやらしい水音と、彼の悩ましい吐息が響き渡り、可笑しくなりそうな程興奮している。彼の背に舌を這わせながら、愚息を握りしめる。上下にやわやわと扱き、膨らみのある部分――亀頭を擦る。気持ちが良い――。
「はむっ……んちゅっ……ショウゴ殿の肌、甘くて……いつまでも舐めていたいです……。ふぅっ……んぅっ、ああっ……感じて滲み出た汗すら美味しいです――! こんなわたしを許して下さいっ……ああああっ! イクッ……うっ……」
彼の背中に顔を押し付けて、匂いを堪能しながら夢中で手を動かして、あっという間に高まった愚息の先端から大量の精液を迸らせた。
思わず彼の美しい背中に向けて発射し、思い切り掛けてしまった……。わたしの汚い白濁で汚されてしまった彼の姿は、とても煽情的で――。射精して縮まったはずの愚息が、容赦なく頭をもたげる。これではキリがなく、眠って何も知らない彼への罪悪感が押し寄せてくる。急いで魔法で浄化して寝衣を元に戻すと、毛布を掛けてから眠りを深くする魔法を解除した。
何度か、彼の手にズボン越しではあるが、愚息を擦り付けて達したことはあるのだが、それよりも背徳感を感じる今回の興奮度は危険だった。理性が飛んでしまったら、彼に無体を働きかねない。それはまだ、わたしの望むところではない。勿論、最終的にはそうなりたいとは思っているけれど、それは彼と心を通わせて、真に結ばれてからだと決めているのだ。王族であるわたしには、政略結婚が勧められるところではあるけれど、幸いにして父上はわたしに甘い。政略結婚を薦めるのであれば、この国を出ると言えば、無理に縁談を持ち込まれることはなくなった。
それにしても一度出したというのに、すっかり昂った愚息を治めるために浴場に籠ると、先程のことを反芻しながら自慰に浸る。射精してもなかなか治まらない愚息は、浴場に籠ってから五回の射精を経てようやくおとなしくなってくれた。
自慰を覚えてからも、ここまでの回数と量は初めてのことで、自分でもひいてしまう。この様子では、もし日中うっかり彼の肌に触れることにでもなれば暴発してしまうかもしれない。そうなれば、彼に不快感と恐怖を与えかねない。そう思った私は、日中催しそうになった場合に備えて、溜まったから仕方なく処理していた頃に使用していた魔法を使って処理することを決意した。
暴発することのないように、出る物がなくなるくらい出し尽くせば良いとも考えたのだが、例え空っぽになるまで出し尽くしたとしても、そういう場面に遭遇してしまえば、直ぐに回復してしまうに違いないと思うほど、今のわたしは彼に欲情してしまう。
ベッドに戻り、彼の隣に横になるが、興奮して眠ることが出来そうもないので、自身に睡眠の魔法を掛ける。朝食の一時間前に起きるように調整して魔法を施して眠りについた。
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