聖女はそっちなんだから俺に構うな!

ネオン

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第一章 聖女召喚に巻き込まれてしまった 

二十四.王都への帰路(後)

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 寝巻から旅の衣装に着替えてテントを出るとにこやかな王子に朝の挨拶をされた。

「ショウゴ殿おはようございます」

 眩しすぎるほどのキラキラ王子様スマイルで、さっき起こったことは夢だったのではと思うほど、清廉潔白な雰囲気の王子は、性欲などなさそうに見えるほどだ。実際は何度か王子の王子が大きくなっているところを見たこともあるし、何ならさっき布越しではあるけど射精したところも目撃? いや、見てはないな……。体感? 体感――したから、こんな穢れも何も知りませんって顔してても、こいつも普通の男だったってことだ。でも、夢精のことに気付いていないフリをした方が良いよな。もし俺が夢精したとして、それを他人に知られるのは恥ずかしいと思うし――。あの手の甲に擦り付けられたのには驚かされたけど、寝てたし偶々だよな? 偶々俺の手の甲が当たる位置にあって、反応しちゃって夢の中で無意識に腰を動かした――そうに違いない。このことは忘れよう。覚えていても良いことなんて一つもないし。何なら変に意識してやりづらいしな。

「レオンハルト様おはようございます」

 今日は林を抜けて、初めに泊まった宿のある街まで進むことになる。朝食を済ませてテントを片付けて、林に向かった。やはり林を抜ける間は馬から降りて歩くことになる。林に入ると、俺の服を誰かが引っ張っていることに気が付いた。エリックがいたずらでもしているのかと思って、注意しようと振り返ると、行きにこの林で蜘蛛の巣に引っ掛かっていた妖精の女の子だった。女の子は俺と目が合うとにっこりと笑い「着いて来て」と言った。妖精の姿を見ることが出来るのは俺だけだし、誰も女の子に気が付かない。「はやくはやく!」女の子に手を取られて指を引っ張られるけれど、勝手にみんなの傍を離れる訳にはいかない。どうしようかと考えていると、挙動不審な俺の様子に気が付いた王子が話しかけてきた。

「ショウゴ殿、もしやわたしたちには見えない何かにお気付きですか?」

 蜘蛛の魔獣にしろ妖精にしろ俺にしか見ることが出来なかったから、何かが見えていると思ってくれたようだ。

「うん。この間助けた妖精が、俺の服を引っ張っててね、着いて来てって言ってるんだけど、どうしたら良いかな?」

 王子は俺がそう言うと何か考えた表情を浮かべたけれど、すぐにエリックと護衛さんたちにこの場で待機するように指示を出して、俺には妖精に王子も同行して良いか訊ねるように言った。俺は王子の言う通り妖精に聞くと、本当は一人で来て欲しいけど、それだと来てくれなさそうだから、一人だけなら連れて行って良いと言ってもらえた。

「オイラたちはここで待っとったら良いん?」

 キャベリックに滞在している間に、エリックには妖精のことも伝えていたから、特に驚く様子もなく受け入れてくれた。

「妖精がね、一人だけ連れて行って良いって言ってるから、エリックやみんなには悪いけど、俺とレオンハルト様の二人で行って来るね」

「そんなん気にせんでええよ! ただ待ってるのも暇やから、オイラは薬草とか使えそうな物でも探しとくわ」

 そう言ってヘラヘラっと笑うエリックは、やっぱり年上には見えない。それから信じられないことに、あの蜘蛛の魔獣が珍しい薬の材料になるとかで、俺たちが戻ってから蜘蛛探しを手伝って欲しいと言われた。蜘蛛魔獣は認識阻害の魔法を使っているから、普通に探しても見つからないため、なかなか手に入らないとか――エリックは興奮気味に語っていた。

『あの蜘蛛が何かの薬になるとか――考えただけで気持ちが悪いけど、お婆さんのお店にも気味が悪い材料? というか素材? って言うか色々あったのを思い出すなあ……』

 俺が渋い顔をしているのに気が付いたのかエリックは面白そうに笑うと、俺の背中をバシバシと叩いて、普通の薬にはならないから安心するように言った。

「あの蜘蛛から採れる体液がな、加工次第で強力な痺れ薬になるんよ。それを矢じりに塗り込んで打ち込めば、どんなにでっかい獲物でも痺れて動かれへんようになる」

 そう言えばエリックは毒マニアだと言っていたことが頭を過る。弓の名人でもあるみたいだし、エリックらしいといえばエリックらしいんだろうな――。

 そんな会話をしていると妖精が「はやく行こ」と俺の指を引っ張ってきたから、そう言えばこれから妖精に着いて行くんだということを思い出した。俺は妖精に「ごめん」と謝って、王子と二人で妖精の後について林の中を進んで行った。進んだ先には小さな湖があって、夢で見た景色が広がっていた。

 妖精に促されて湖に近付くと、鏡のように周りの景色を映し出していた湖面が突然ユラユラと揺れて、王子が息を呑むのが聞こえた。俺はただただその光景に見とれて、じっと固まって動けないでいる。湖面の揺れが一際大きくなると、妖精の女の子と同じ様な手のひらサイズの男の人が現れた。湖から飛沫が上がったことで、そこに何かが現れたことに気が付いた王子には、この小さな男の人は見えていないらしく、警戒を強めたことに気が付いた。全体的に水色をした中性的な顔立ちの綺麗な小さな男の人は、王子にも自分たちを見ることが出来るようにと呪文を唱えてくれた。

 急に湖に浮かぶ小さな人が見えるようになった王子は驚いていたけれど、直ぐに表情を引き締めて小さな人に向かって跪いた。それを見て俺も慌てて跪こうとしたんだけど、小さな人に止められた。

「異世界から来た愛し子よ。わしは妖精界を束ねる王――妖精王である。畏まるでないぞ。さあ、人族の王子も顔を上げて立ち上がると良い」

 妖精王に言われて王子は顔を上げて立ち上がり、跪きかけていた俺は姿勢を正した。

「まずは愛し子よ。わしの可愛い娘を助けてくれたこと感謝する」

 妖精王がそう言うと俺が助けた妖精の女の子が、俺たちの前に出てぺこりとお辞儀をして「ありがとう」と言った。この妖精王は妖精の女の子の父親だったのか――。

「いえ、俺は何も……。あの蜘蛛の魔獣を倒したのはこのレオンハルト王子なので……」

「そうか。愛し子は随分と謙虚なのだな。ここで会ったのもまた運命――。わしの加護を授けよう」

 妖精王がそう言うと、夢と同じように俺の額に掌を翳して何かを唱えた――。眩しい光に包まれて、俺は気を失った。気が付いた時には王子に抱き止められていて、湖はまるで何もなかったように静かに周りの景色を映し出し、妖精王も妖精の女の子もいなかった。

「レオンハルト様……俺はどうして倒れているんでしょう?」

 思わず敬語で訊ねてしまったが、あまりにも静かすぎた。さっきまでのことが夢であったかのように現実味がない。

「ショウゴ殿は妖精王に加護を授けて頂きました。その際一瞬の事ではありましたが気を失われたので、わたしが支えさせていただきました」

 王子が言うには、妖精王が加護を与えた時に光に包まれた俺は、力が抜けたようになってフラッと倒れたらしい。その時に妖精王は王子に、すぐに目覚めるから心配はいらないと言ったそう。妖精王の加護については、魔力を持たない俺には使うことの出来ない魔法を、妖精を呼ぶことで使うことが出来るというものだった。妖精王の娘『ポピー』は既に俺との契約が済んでいると聞いて驚いた。あの助けた時にされた頬へのキスで縁が繋がれていたらしく、俺がポピーの名前を呼ぶと召喚されるようになるらしい。

 俺は試しにポピーの名前を呼んだ。するといきなり目の前にポピーが現れて腰を抜かしそうになった。実際には王子に支えられている状態だったから、そんな心配は必要なかったのだが――。

「しょうちゃん呼んだ?」

 ポピーは俺のことを『しょうちゃん』と呼ぶことにしたようで、幼稚園以来の呼ばれ方にむず痒くなった。しょうちゃんは恥ずかしいから他の呼び方にして欲しいと頼むと「じゃあマスター?」と余計に恥ずかしい気持ちにさせられたので、渋々しょうちゃん呼びを受け入れた。

「ごめんね。まだ良く分かってなくて、本当に召喚出来るのか気になってポピーの名前を呼んでしまったんだ」

「ああ、そういうことね。確かにお父さん何にも説明してなかったしね」

 それからポピーは妖精について色々教えてくれて、呼ぼうという意思を籠めた時だけ名前を口にすると呼びだすことが出来るから、普通の会話で名前を出す分には呼びだすことはないから気にしないようにと教えてくれた。もしも声を出すことが出来ない状況に陥ったとしても、心の中で呼びかければ伝わるから、何かの時には覚えておくように言われた。

 俺はポピーに何もないのに呼びだしてごめんと謝って、エリックたちの待つところまで戻った。

「ショウゴも王子もお帰り! 妖精に着いて行ってどやった?」

 素材集めが順調だったらしいホクホク顔のエリックに笑顔で迎えられて、湖で妖精王に加護をもらったことを話した。

「へえ! ショウゴええやん! そしたら今まで出来ひんかった事が出来るようになるっちゅうことやな」

「そうだけど、まだ何が出来るか良く分かってないから、王都に戻ったらポピーに色々教えてもらいつつ、訓練出来たらって思ってる」

「ショウゴ殿には討伐の際、エリックと共に後援に就いていただくことになると思いますので、妖精王の加護を頂けたことは幸運でした。ですが、自身の身を護ることを優先して頂きたい気持ちに変わりはございませんので、引き続き短剣の訓練は致しますが、ご自分の身を危険にさらすような真似だけはなさらないでくださいね」

 相変わらず過保護な王子の発言にエリックはニヤニヤしていたけれど、明るいうちに林を抜けるために、まずエリックの希望通り蜘蛛の魔獣を探すことになった。護衛さんたちと手分けして蜘蛛の巣を見つけると、俺が蜘蛛がいるかどうかを離れた場所からチェックして、巣に蜘蛛がいることが分かると、王子が状態異常無効の魔法を掛けてくれた。それをエリックが弓矢で射って仕留める。魔法で攻撃すると素材が変質してしまう恐れがあるとかで、エリックからは自分で仕留めるから手を出さないように言われていたので、蜘蛛の姿が見えると、直ぐに王子はエリックにその場を譲って後ろに退いていた。

「フフフ……」

 蜘蛛の死骸を自分の持っている素材用の収納袋に入れると、エリックはとても嬉しそうに気味の悪い笑い方をして喜んでいた。いつも明るいエリックのこの喜び方には正直少し引いてしまい、護衛さんたちとこっそり顔を見合わせてしまったのは、エリックには秘密だ。王子はエリックのそんな様子にも興味はないようで、表情一つ変えずに蜘蛛の活用法をエリックに訊ねていた。自分の専門分野で、更に趣味の毒物に関することを訊ねられたエリックは、嬉々として王子に蜘蛛の体液の抽出方法から、毒の生成方法や活用方法まで、口を挟む隙のない勢いで話し出した。王子も純粋に知識欲はあるようで、時折相槌を打ちながら話を聞いていたので、俺と護衛さんたちはそのまま静かに林を抜けることに集中した。エリックの話が終わったと思うと王子が質問したり、考察を述べたりするものだから、エリックも本当に嬉しそうに話し続けていて、林を抜けるまで二人はずっと蜘蛛の話をしていた。

 キャベリックでは二人が話すところをあまり見たことがなかったから、こんなに長い間話しているのを見るのは勿論初めてだし、エリックに変に対抗意識っていうか、俺に対してのヤキモチを妬いていたけど、実は気が合うのかもしれない。二人とも分野は違うけど研究熱心だし――。このまま仲良くしてくれたら、旅の間もギスギスしなくて済むかと思うと、この王子の歩み寄り? は、俺にとってもみんなにとっても素晴らしいことだ。

 林を抜けると再び馬に乗って初日に宿をとった街まで向かった。宿屋に入ると、やっと王子と別のベッドで眠ることが出来た。不満そうな王子には悪いけど、今朝の気まずい体験を思い出すと狭い一人用のベッドで二人なんてとてもじゃないけど無理なので、妖精のこととかあって疲れたから広々と寝たいと、別々を押し通した。

 翌日は何事もなく順調に進むことが出来て、夕方には王都に着くことが出来た。田辺さんやディラン様には次の日に報告することにして、各々自分の部屋でゆっくり体を休めることになった。

「ショウゴ様、お帰りなさいませ」

 クリスくんが笑顔で迎えてくれて、俺は帰って来たんだなと安心することが出来た。ホッとしたからか疲れがどっと出てくるのを感じて、早めにお風呂を済ませると食事もそこそこにベッドに潜り込んで、直ぐに眠ってしまった。

 朝目が覚めると、王子に抱き枕にされていて驚いたのは言うまでもない――。てっきり昨夜は各々自室で休むのだと思ったのだけど……。王子は一人で眠るつもりはなかったようだ。
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