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第28話 図書館での調べもの
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北部地方から一時的に帰国した日。
2週間の暇をもらい、俺は自由に時間を使えることになった。
ベルリオーネさん、スコットさんともに何か別の用事らしく、2週間後にギルドのカフェでまた落ち合う予定だ。
次の戦いの指令はまた女王様から騎士団長を通してギルドに通達される予定である。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
先日の叙勲式で勲章をもらえたのはよかったが、なんか不思議としんどい。
何か夜にも悪夢を見たり不安になることが多かったから勲章はとりあえず自分の部屋に置いてきた。
俺はまず、シュヴァルツとの戦い以来、心に引っかかっていた懸念を払拭すべく、そういった逆転の発想を基に俺は自ら特殊魔法・特殊技術に磨きをかけることにした。
より強大な魔力や呪術力を持つ者に対抗する方法は逆転の発想が必要だ。
つまり、強大な魔力・呪術力が逆に仇になって敗北に追い込める技なり武器が必要だ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
俺はまず3日間を限度に、王国の図書館に通い詰めることにした。
図書館は閑散としていて、俺と同じ冒険者ギルドの人間はほとんどいなかった。
ほぼ貸し切りの長机の端に座る。
蔵書の中から魔導書やら錬金術に関する書物を積み重ね、読み込む。
使えそうな技術がないかどうかを片っ端から調べるためだ。
この世界の文字は読めない。
だが、先日ベルリオーネさんが教えてくれた翻訳魔法により、脳内で日本語の感覚で理解できるようになった。
だが、それでも広辞苑並みの厚みを持つ本を読み込むのはかなり疲れる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
お正月。
両親と親戚一同が介しておせちを囲んでいる。
俺は前日の大晦日から祖父の母屋で大みそかの番組を広間のテレビで寝転がって見ている。
正月ではお屠蘇がふるまわれ、未成年でも唯一酒が飲めた。
なぜか最近の事なのに遠い過去のような気がした・・・・・
いや、・・・・何かこの光景が消えてしまう・・・・・。
なぜだ・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ん!?」
机に突っ伏せて寝込んでいた。
周囲を見回すと誰もいない。
目をこすって俺は気を取り直す。
さっきの夢は昔の俺だ。
とはいっても最近まであったことだが。
ふと衝動的に目の前に積みあがった本の下から2冊目を取り、中ほどのページをめくった。
“魔力を持つ者の魔力に反応してそれを探知することが魔法“。
これだ!
使えそうな技術、魔法の使い方の部分を片っ端から写本する。
さらにページをめくっていると奇妙な箇所があった。
“禁術の章”
これは・・・・?
「ご苦労です、スドウ様」
!?
背後から聞きなれた声がした。
2週間の暇をもらい、俺は自由に時間を使えることになった。
ベルリオーネさん、スコットさんともに何か別の用事らしく、2週間後にギルドのカフェでまた落ち合う予定だ。
次の戦いの指令はまた女王様から騎士団長を通してギルドに通達される予定である。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
先日の叙勲式で勲章をもらえたのはよかったが、なんか不思議としんどい。
何か夜にも悪夢を見たり不安になることが多かったから勲章はとりあえず自分の部屋に置いてきた。
俺はまず、シュヴァルツとの戦い以来、心に引っかかっていた懸念を払拭すべく、そういった逆転の発想を基に俺は自ら特殊魔法・特殊技術に磨きをかけることにした。
より強大な魔力や呪術力を持つ者に対抗する方法は逆転の発想が必要だ。
つまり、強大な魔力・呪術力が逆に仇になって敗北に追い込める技なり武器が必要だ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
俺はまず3日間を限度に、王国の図書館に通い詰めることにした。
図書館は閑散としていて、俺と同じ冒険者ギルドの人間はほとんどいなかった。
ほぼ貸し切りの長机の端に座る。
蔵書の中から魔導書やら錬金術に関する書物を積み重ね、読み込む。
使えそうな技術がないかどうかを片っ端から調べるためだ。
この世界の文字は読めない。
だが、先日ベルリオーネさんが教えてくれた翻訳魔法により、脳内で日本語の感覚で理解できるようになった。
だが、それでも広辞苑並みの厚みを持つ本を読み込むのはかなり疲れる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
お正月。
両親と親戚一同が介しておせちを囲んでいる。
俺は前日の大晦日から祖父の母屋で大みそかの番組を広間のテレビで寝転がって見ている。
正月ではお屠蘇がふるまわれ、未成年でも唯一酒が飲めた。
なぜか最近の事なのに遠い過去のような気がした・・・・・
いや、・・・・何かこの光景が消えてしまう・・・・・。
なぜだ・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ん!?」
机に突っ伏せて寝込んでいた。
周囲を見回すと誰もいない。
目をこすって俺は気を取り直す。
さっきの夢は昔の俺だ。
とはいっても最近まであったことだが。
ふと衝動的に目の前に積みあがった本の下から2冊目を取り、中ほどのページをめくった。
“魔力を持つ者の魔力に反応してそれを探知することが魔法“。
これだ!
使えそうな技術、魔法の使い方の部分を片っ端から写本する。
さらにページをめくっていると奇妙な箇所があった。
“禁術の章”
これは・・・・?
「ご苦労です、スドウ様」
!?
背後から聞きなれた声がした。
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