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加護の儀式と少女の願い
第三回対策会議1
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『き、貴様っ!またしても我をトカゲ呼ばわりしおったな!もう我慢がならんっ。開いて蒲焼きにしてくれるわ、このヘビ女めっ!」
またしてもイグナーツが騒ぎ始める。竜結晶の中で口から火を吹いている。その姿は『火トカゲ』の子供にしか見えないな・・・。
「・・・今、何と言いましたか・・・?」
「・・・んん?!」
それまで朗々とした声で話をしていたティアマトの周囲を、急に剣呑な空気が包んだ。その声にもどこか不穏な気配を孕んでいる。
「テ、ティアマト?ど、どうしたの?」
この中で一番彼女との付き合いが長いルーテでさえも、この様な雰囲気は初めてなのか動揺が見える。
『はっ。聞こえなかったのか?脱皮した皮が耳に詰まってでもいるのではないか?仕方ない、もう一度言ってやろう──ヘビ女』
ガンッッッ──
『──ぬなっ!?』
ティアマトは手を乗せていた竜結晶を力一杯床に叩き付ける。竜結晶は聖大結界の要としてその力で少し宙に浮かんでいたのだが、そんなことお構いなしに結晶の尖った切っ先が床に突き刺さった。
「一度ならず二度までも・・・、言ってはならないことを言いましたね・・・」
『なっ!?も、もう一度言えと言ったのは貴様であろうっ』
「黙りなさいっ!減らず口がなくならないのであれば、その口から串を射し込んで丸焼きにするしかないですね。このトカゲは!」
『き、貴様ぁっ!また言いおったな!ええぃ、もう完全に我慢ならんっ』
イグナーツは確かにトカゲに姿形は似ている。言われてみればティアマトは龍──蛇に見えなくも・・・ない。口が裂けても声には出せんがな。
「・・・フェンスよ。私が来る前もこうだったのか?」
状況を目の当たりにしてフリオニールも呆れを超越してしまっているようだ。
「・・・いや。先程よりもひどいな・・・。このままではもっと悲惨なことになる・・・」
「・・・少し避難をしておくか・・・」
二人無言で頷くと静かにその場から少し離れる。見ればミリアーナもいつの間にか一番離れた場所まで逃げていた。
「フ、フェンス・・・、これは放っておいて大丈夫なのか・・・?」
グストフも経験はないはずだが、不穏な気配は感じているようで儂らに着いてくるようにその場を離れる。
「・・・大丈夫だ。今に断罪の鉄鎚が振り下ろされる・・・。巻き添えを喰いたくなかったらもっと離れていたほうが良いぞ」
「そ、それは、どういう意味だ──
『裁きの鉄鎚っ!!』
ドンッッッ──
瞬間──凄まじい轟音が部屋中に轟く。
粉塵が巻き起こり辺りを真っ白に染める。
危なかった──
もう少し退避が遅れていたら巻き込まれていたな・・・。何か忘れている気もするが・・・。
粉塵が収まり視界が戻ると、部屋の中央には何か大きな力に押さし潰されでもしたかのようにティアマトが石造りの床にめり込んでいる。イグナーツの竜結晶も三分の一程が埋まっていた。
「・・・フェンス。間一髪だったな」
「・・・ああ。相変わらず恐ろしい威力だな」
「・・・マリア様ってこんなに恐ろしかったのか・・・。フェンス・・・、お前よく今まで生きてたな・・・」
五十過ぎの男三人で抱き合うように身を強ばらせる。
「・・・何してるの?気持ち悪い・・・」
「う、うるさいっ。したくてしてるわけじゃない!お前こそ一番遠くまで逃げていたじゃないか──あっ!?」
少し離れた壁際にルーテがうつ伏せに倒れているのが目に入った。ああ・・・。何かを忘れているなと思ったら、ルーテに離れるよう言ってなかったな。ま、まぁ、見た感じ息はしてるようだし問題はあるまい。
「しかし・・・、マリアも容赦がないな。今のは『魔王』をも怯ませた神聖属性の上級魔法だろう?・・・よく建物が吹き飛ばなかったな」
「ああ・・・マリアは何故か人一倍魔力制御に煩いからな。魔王を討伐してからもその精度は上がっているようだぞ・・・」
実際にマリアが行使する魔法は他の者が同じ魔法を同じ魔力量で使った場合と比べて、より的確に最高効率で効果を発揮させる。それが治癒魔法であれば、魔力を無駄にすることなく必要な治療を必要なだけ施すことが出来る。
今使った『裁きの鉄鎚』という魔法は、本来の破壊力であればこの教会など木端微塵に吹き飛んでいるくらいの威力がある。
それを極限られた範囲だけに限定させるのは並大抵の制御力では絶対に無理だろう。我が妻ながら本当に恐ろしいものだ・・・。
「・・・あなた。今何か言ったかしら?」
「っ?!い、いえっ・・・、何も・・・?」
我が妻はどうやら竜王同様に心の声を読めるようだ。おっと──何も思ってない。思ってないぞ。
「・・・しかし、ちょっとやりすぎではないか?聖大結界が解除されでもしたら・・・」
「そのあたりは抜かりなく。結界の術式に影響が出ないよう、配慮しましたので」
「そ、そうか・・・。さ、流石だな・・・」
言いながらマリアは床にめり込んだ竜結晶を引抜き、うつ伏せに倒れたティアマトを助け起こす。
「・・・い、一体な、何が起きたのですか・・・?」
可哀想に・・・。ティアマトは少し意識が朦朧としているようだ。
『・・・わ、我が悪いのではないぞ・・・?そもそも・・・?!な、なんでもない・・・』
言い訳をしようとしたイグナーツはマリアに睨まれ黙りこむ。
「ティアマト様。急に倒れられましたが怪我はございませんか?具合が悪いようでしたら少し休憩をお取りしますが・・・」
「い、いえ・・・、だ、大丈夫です。きっと慣れない遠出に少し疲れが出たのかもしれません。座っていればすぐに回復すると思いますので・・・」
マリアは今の出来事をなかったことにするようだ。皆、暗黙でそれを了解する。
「ご無理はなさらず。・・・あなた、何を呆っとしているのです?ティアマト様もお疲れのご様子。早いところ会議を終わらせてごゆっくりお休み頂きましょう?」
「あ、ああ・・・。そ、そうだな・・・」
これほどまでに、マリアの微笑みに恐怖を感じたことがあっただろうか──
またしてもイグナーツが騒ぎ始める。竜結晶の中で口から火を吹いている。その姿は『火トカゲ』の子供にしか見えないな・・・。
「・・・今、何と言いましたか・・・?」
「・・・んん?!」
それまで朗々とした声で話をしていたティアマトの周囲を、急に剣呑な空気が包んだ。その声にもどこか不穏な気配を孕んでいる。
「テ、ティアマト?ど、どうしたの?」
この中で一番彼女との付き合いが長いルーテでさえも、この様な雰囲気は初めてなのか動揺が見える。
『はっ。聞こえなかったのか?脱皮した皮が耳に詰まってでもいるのではないか?仕方ない、もう一度言ってやろう──ヘビ女』
ガンッッッ──
『──ぬなっ!?』
ティアマトは手を乗せていた竜結晶を力一杯床に叩き付ける。竜結晶は聖大結界の要としてその力で少し宙に浮かんでいたのだが、そんなことお構いなしに結晶の尖った切っ先が床に突き刺さった。
「一度ならず二度までも・・・、言ってはならないことを言いましたね・・・」
『なっ!?も、もう一度言えと言ったのは貴様であろうっ』
「黙りなさいっ!減らず口がなくならないのであれば、その口から串を射し込んで丸焼きにするしかないですね。このトカゲは!」
『き、貴様ぁっ!また言いおったな!ええぃ、もう完全に我慢ならんっ』
イグナーツは確かにトカゲに姿形は似ている。言われてみればティアマトは龍──蛇に見えなくも・・・ない。口が裂けても声には出せんがな。
「・・・フェンスよ。私が来る前もこうだったのか?」
状況を目の当たりにしてフリオニールも呆れを超越してしまっているようだ。
「・・・いや。先程よりもひどいな・・・。このままではもっと悲惨なことになる・・・」
「・・・少し避難をしておくか・・・」
二人無言で頷くと静かにその場から少し離れる。見ればミリアーナもいつの間にか一番離れた場所まで逃げていた。
「フ、フェンス・・・、これは放っておいて大丈夫なのか・・・?」
グストフも経験はないはずだが、不穏な気配は感じているようで儂らに着いてくるようにその場を離れる。
「・・・大丈夫だ。今に断罪の鉄鎚が振り下ろされる・・・。巻き添えを喰いたくなかったらもっと離れていたほうが良いぞ」
「そ、それは、どういう意味だ──
『裁きの鉄鎚っ!!』
ドンッッッ──
瞬間──凄まじい轟音が部屋中に轟く。
粉塵が巻き起こり辺りを真っ白に染める。
危なかった──
もう少し退避が遅れていたら巻き込まれていたな・・・。何か忘れている気もするが・・・。
粉塵が収まり視界が戻ると、部屋の中央には何か大きな力に押さし潰されでもしたかのようにティアマトが石造りの床にめり込んでいる。イグナーツの竜結晶も三分の一程が埋まっていた。
「・・・フェンス。間一髪だったな」
「・・・ああ。相変わらず恐ろしい威力だな」
「・・・マリア様ってこんなに恐ろしかったのか・・・。フェンス・・・、お前よく今まで生きてたな・・・」
五十過ぎの男三人で抱き合うように身を強ばらせる。
「・・・何してるの?気持ち悪い・・・」
「う、うるさいっ。したくてしてるわけじゃない!お前こそ一番遠くまで逃げていたじゃないか──あっ!?」
少し離れた壁際にルーテがうつ伏せに倒れているのが目に入った。ああ・・・。何かを忘れているなと思ったら、ルーテに離れるよう言ってなかったな。ま、まぁ、見た感じ息はしてるようだし問題はあるまい。
「しかし・・・、マリアも容赦がないな。今のは『魔王』をも怯ませた神聖属性の上級魔法だろう?・・・よく建物が吹き飛ばなかったな」
「ああ・・・マリアは何故か人一倍魔力制御に煩いからな。魔王を討伐してからもその精度は上がっているようだぞ・・・」
実際にマリアが行使する魔法は他の者が同じ魔法を同じ魔力量で使った場合と比べて、より的確に最高効率で効果を発揮させる。それが治癒魔法であれば、魔力を無駄にすることなく必要な治療を必要なだけ施すことが出来る。
今使った『裁きの鉄鎚』という魔法は、本来の破壊力であればこの教会など木端微塵に吹き飛んでいるくらいの威力がある。
それを極限られた範囲だけに限定させるのは並大抵の制御力では絶対に無理だろう。我が妻ながら本当に恐ろしいものだ・・・。
「・・・あなた。今何か言ったかしら?」
「っ?!い、いえっ・・・、何も・・・?」
我が妻はどうやら竜王同様に心の声を読めるようだ。おっと──何も思ってない。思ってないぞ。
「・・・しかし、ちょっとやりすぎではないか?聖大結界が解除されでもしたら・・・」
「そのあたりは抜かりなく。結界の術式に影響が出ないよう、配慮しましたので」
「そ、そうか・・・。さ、流石だな・・・」
言いながらマリアは床にめり込んだ竜結晶を引抜き、うつ伏せに倒れたティアマトを助け起こす。
「・・・い、一体な、何が起きたのですか・・・?」
可哀想に・・・。ティアマトは少し意識が朦朧としているようだ。
『・・・わ、我が悪いのではないぞ・・・?そもそも・・・?!な、なんでもない・・・』
言い訳をしようとしたイグナーツはマリアに睨まれ黙りこむ。
「ティアマト様。急に倒れられましたが怪我はございませんか?具合が悪いようでしたら少し休憩をお取りしますが・・・」
「い、いえ・・・、だ、大丈夫です。きっと慣れない遠出に少し疲れが出たのかもしれません。座っていればすぐに回復すると思いますので・・・」
マリアは今の出来事をなかったことにするようだ。皆、暗黙でそれを了解する。
「ご無理はなさらず。・・・あなた、何を呆っとしているのです?ティアマト様もお疲れのご様子。早いところ会議を終わらせてごゆっくりお休み頂きましょう?」
「あ、ああ・・・。そ、そうだな・・・」
これほどまでに、マリアの微笑みに恐怖を感じたことがあっただろうか──
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