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みにくい〇〇の子?
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ミューズはそれを聞いて身を硬くする。
「それは、ここでする話でしょうか?」
ディエスは娘が傷つくのではと恐れている。
エリックは頷いた。
「寧ろ今明らかにしたいです。何故そのような噂が流れてるのか」
「最初は家で雇ったメイドと家庭教師の陰口がきっかけだと思う。その後に茶会デビューを果たしたら噂話に尾ひれがついていた」
ディエスはそのメイドと家庭教師が悪評を流したと思っていた。
激情に流されぬよう、なるべく感情を乗せずに話す。
レナンとリリュシーヌがミューズに寄り添った。
「そのメイドと家庭教師は新参の者でしたか?」
「まぁそうだな。古くはなかったと思う」
その答えにエリックは納得する。
「こちらをご覧下さい」
エリックが差し出した絵姿を、スフォリア家の面々が見ていく。
「こちらはどこの令嬢ですか?」
ディエスの問いに口を開くはアルフレッドだ。
「こちらはミューズ嬢の絵姿だ。皆からはこう見えるらしい」
「はっ?」
似ても似つかないその絵姿はどういった事か。
「それはうちの影が描いた絵姿だが、ミューズ嬢を見た者達に聞いてもそのように見えるらしい。だが、我々とスフォリア家の者は違うようだ」
異なる見え方とはどういったことか。
「我々は王族であるため、様々な魔道具を護身の為に着けている。もしかして、スフォリア家もそうではないのか?」
リリュシーヌが手を挙げた。
「僭越ながら、皆は私の作ったお守りを身につけています。親戚にもつけている者はおります」
普段と違う硬い声で、そう伝える。
「リリュシーヌ殿は魔法の使い手でしたか」
そのような話は王家にも伝わっていなかった。
「王家に召し抱えられるかと警戒し、隠したのは私だ」
シグルドが口を挟む。
「あの頃は戦も魔獣退治も盛んであった。リリュシーヌを戦に駆り出させぬため、私と妻サンドラはリリュシーヌの力を隠させた」
咎めるならば自分だけで、とシグルドは決意を込めて言い放つ。
「過ぎた話はもう良いだろう。そして屋敷自体も何かあるのでは?使用人達も本来のミューズ嬢が見えているようだし」
アルフレッドはその様に感じていた。
「悪しき魔法を阻む結界は施してます。しかし時にはどうしても綻びが生じてしまうため、定期的に張り直してますわ」
「その境目の時に目にしたのが、件のメイド達ではなかろうか?
屋敷の魔法がその者達に浸透する前だったのも原因かと考えられる。
外や魔法で守られていない場所ではその悪しき魔法は阻まれる事なく発動しているから、悪評が起きたのはそのせいなのかもしれないな」
「容姿で人を判断するとは愚劣にも程がありますがね」
エリックがアルフレッドの後を続けた。
「この前の茶会でもわざわざ俺に聞かせるように蔑むよう話していた令嬢達がおりました、それに嘲笑する者も。ですのでリストアップしました」
「わたくしも見たいです」
レナンもあの時いた者としてとても気になっていた。
エリックが一つの紙を渡す。
「信じるか信じないかは君に任せるが、ぜひ友人作りの参考に」
「…お気遣いありがとうございます」
マリアベルの名前に、レナンは表情を歪めていた。
「ミューズ嬢に掛かった魔法、いつからかはわからないが皆の認知を歪める魔法だと思われる。知らぬ間に掛けられていたとは言え、知ったからにはどうというものではない。解除は出来るのでは?」
王家の魔術師に見せようと言った。
魔法がかかっていると認識できたのであれば、後はそれを探り解けばいいだけだ。
「リリュシーヌのお守りで防げなかったと言うことはお守りを渡す前からかかっていたか?怪しい者はいたか?」
ディエスはリリュシーヌと目を合わせる。
「そうですね、身に着けられるようになったのが2、3歳頃として、その頃まで…となると何とも言えないですわ」
お守りに使ったのはリリュシーヌの髪だ。
ハンカチやお守り袋に刺繍をし、魔力を込めてお守りにしていた。
屋敷にいるうちは安全だからある程度大きくなってから持たされている。
その頃までに会った人は結構いる気がする。
「ぜひ王宮術師の方に連絡してもらって、すぐにでもその魔法を解く準備を…」
「お待ち下さい」
ディエスの言葉を遮ったのは、意外にもミューズだった。
「それは、ここでする話でしょうか?」
ディエスは娘が傷つくのではと恐れている。
エリックは頷いた。
「寧ろ今明らかにしたいです。何故そのような噂が流れてるのか」
「最初は家で雇ったメイドと家庭教師の陰口がきっかけだと思う。その後に茶会デビューを果たしたら噂話に尾ひれがついていた」
ディエスはそのメイドと家庭教師が悪評を流したと思っていた。
激情に流されぬよう、なるべく感情を乗せずに話す。
レナンとリリュシーヌがミューズに寄り添った。
「そのメイドと家庭教師は新参の者でしたか?」
「まぁそうだな。古くはなかったと思う」
その答えにエリックは納得する。
「こちらをご覧下さい」
エリックが差し出した絵姿を、スフォリア家の面々が見ていく。
「こちらはどこの令嬢ですか?」
ディエスの問いに口を開くはアルフレッドだ。
「こちらはミューズ嬢の絵姿だ。皆からはこう見えるらしい」
「はっ?」
似ても似つかないその絵姿はどういった事か。
「それはうちの影が描いた絵姿だが、ミューズ嬢を見た者達に聞いてもそのように見えるらしい。だが、我々とスフォリア家の者は違うようだ」
異なる見え方とはどういったことか。
「我々は王族であるため、様々な魔道具を護身の為に着けている。もしかして、スフォリア家もそうではないのか?」
リリュシーヌが手を挙げた。
「僭越ながら、皆は私の作ったお守りを身につけています。親戚にもつけている者はおります」
普段と違う硬い声で、そう伝える。
「リリュシーヌ殿は魔法の使い手でしたか」
そのような話は王家にも伝わっていなかった。
「王家に召し抱えられるかと警戒し、隠したのは私だ」
シグルドが口を挟む。
「あの頃は戦も魔獣退治も盛んであった。リリュシーヌを戦に駆り出させぬため、私と妻サンドラはリリュシーヌの力を隠させた」
咎めるならば自分だけで、とシグルドは決意を込めて言い放つ。
「過ぎた話はもう良いだろう。そして屋敷自体も何かあるのでは?使用人達も本来のミューズ嬢が見えているようだし」
アルフレッドはその様に感じていた。
「悪しき魔法を阻む結界は施してます。しかし時にはどうしても綻びが生じてしまうため、定期的に張り直してますわ」
「その境目の時に目にしたのが、件のメイド達ではなかろうか?
屋敷の魔法がその者達に浸透する前だったのも原因かと考えられる。
外や魔法で守られていない場所ではその悪しき魔法は阻まれる事なく発動しているから、悪評が起きたのはそのせいなのかもしれないな」
「容姿で人を判断するとは愚劣にも程がありますがね」
エリックがアルフレッドの後を続けた。
「この前の茶会でもわざわざ俺に聞かせるように蔑むよう話していた令嬢達がおりました、それに嘲笑する者も。ですのでリストアップしました」
「わたくしも見たいです」
レナンもあの時いた者としてとても気になっていた。
エリックが一つの紙を渡す。
「信じるか信じないかは君に任せるが、ぜひ友人作りの参考に」
「…お気遣いありがとうございます」
マリアベルの名前に、レナンは表情を歪めていた。
「ミューズ嬢に掛かった魔法、いつからかはわからないが皆の認知を歪める魔法だと思われる。知らぬ間に掛けられていたとは言え、知ったからにはどうというものではない。解除は出来るのでは?」
王家の魔術師に見せようと言った。
魔法がかかっていると認識できたのであれば、後はそれを探り解けばいいだけだ。
「リリュシーヌのお守りで防げなかったと言うことはお守りを渡す前からかかっていたか?怪しい者はいたか?」
ディエスはリリュシーヌと目を合わせる。
「そうですね、身に着けられるようになったのが2、3歳頃として、その頃まで…となると何とも言えないですわ」
お守りに使ったのはリリュシーヌの髪だ。
ハンカチやお守り袋に刺繍をし、魔力を込めてお守りにしていた。
屋敷にいるうちは安全だからある程度大きくなってから持たされている。
その頃までに会った人は結構いる気がする。
「ぜひ王宮術師の方に連絡してもらって、すぐにでもその魔法を解く準備を…」
「お待ち下さい」
ディエスの言葉を遮ったのは、意外にもミューズだった。
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