180 / 202
第180話 献身的なお世話
しおりを挟む
「美味しいですか? エリック様」
「あぁ。レナンが食べさせてくれるから尚更美味しい」
ベッド上で寝たきりになっているエリックに、レナンは食事を与えている。
「お早く良くなるといいのですが……」
そっと目を伏せ、唇を噛み締める。
「こうしてレナンが世話をしてくれてるのだから、すぐに良くなるよ」
優しい笑顔を向けられ、レナンはますます泣きそうになるが、堪えた。
つらいのは自分ではないとスカートを握りしめる。
(わたくしが泣いては駄目よ。もっとエリック様を支えないと)
そうしてエリックの食事を再開する。
「こんな時に不謹慎かもしれませんが……」
「うん?」
「その、エリック様とこうしてゆっくり過ごせるのはとても嬉しいな、と思っています」
照れくささと罪悪感を感じながら、そんな事を口にする。
「皆が一生懸命に仕事しているのはわかるし、わたくしも少しでも役に立たなければ、頑張らなければいけない事はわかっているのですが、ずっとこの時間が続けばいいなって思って」
エリックの側にずっといたい。
けれども仕事もあるし、長く側にいることは出来ないのだ。
こうして食事の世話という名目があるので側にいる時間が増えるのは嬉しい。
「レナン……」
本来ならばこのように言われたら抱きしめてあげたいのに、叶わないことに若干苛ついてしまう。
「ごめんなさい。こんな事を思うなんて、王太子妃に相応しくないわよね」
「そんな事はないさ。俺だってもっとレナンと一緒に居たい。その為に頑張ったのだから」
エリックは優しく微笑む。
「レナン、もっと近くに来て」
「こうですか?」
椅子をずらし、側によると違うと首を振られる。
「もっと側まで。そう、こちらに」
弱弱しく上げられた腕に誘われるまま、レナンはベッドの上に乗ってしまう。
「あの、恥ずかしいですし。その、重くないですか?」
ふわりと抱きしめられ、寄りかかる姿勢になってしまっているので心配だ。
エリックの体力はまだ治ってないし、車椅子生活だ。そんな中でレナンを支え切れるとは思えない。
「大丈夫だから、もっと側に」
レナンも手を回してエリックにくっつく。
鼓動の音が聞こえて、更にドキドキする。
(何度経験しても慣れないわ)
赤くなるレナンの耳元でエリックは囁く。
「俺だって王太子失格だ。ずっとこうしていたいと思っている」
熱い吐息が耳元にかかり、呼吸が乱れる。
「食事も生活の世話もレナンがしてくれて、側にいてくれるからすごく嬉しいんだ。俺もこの時間がずっと続けばいいと願ってるよ。仕事なんて放っておきたい」
温かな体温と安心する声にレナンは目を閉じる。
全身でエリックの事を感じていたい。
「エリック様、ずっと側にいてください」
「もちろん、レナンが離してと言っても離すつもりはない」
レナンは少しだけ体を起こし、自ら唇を重ねる。
その行動にエリックは目を見開いて驚いた。
一瞬の事ではあったが、それでもこのような行動をレナンがしたのは初めてではないか?
「あの、そろそろ執務の時間ですよね? 二コラを呼んでまいりますから」
車椅子へ移乗させるのはニコラの役目だ。
顔を赤くしたレナンはエリックの上から飛びのいて、食器の乗ったワゴンを押していく。
「待ってくれ、レナン」
名残惜しい気持ちで引き止めようとするが、あっという間にドアの前にいってしまう。
「エリック様、わたくしいつまでも待ちます。あなたが元気になる事を。ですから……」
赤らめた顔でもじもじとエリックを見ている。
言葉に出来ないままレナンは口を動かし、そして羞恥で更に顔を赤くして、出て行ってしまった。
そのすぐ後に二コラが顔を出す。
「何かされましたよね、エリック様。レナン様がリンゴのように真っ赤になって出ていかれたのですが」
呆然とした顔でエリックはベッド上にいた。
「俺が何かしたというか……いや、確かに側に来て欲しいと言ったが」
ぶつぶつと呟く主を見て、二コラは着替えを用意する。
「もうそろそろ甘えるのは終わりにしたらどうでしょうか? 確かにレナン様のお世話を受けるエリック様は幸せかもしれませんが、寂しそうな顔を見るのは辛いです」
「……そうだな」
エリックは毛布を跳ねのけ、しっかりと自分の足で立つ。
「愛の力で治った、という事でいいだろうか」
二コラが用意してくれた着替えに袖を通しながら、エリックは機嫌良さそうにしている。
傷一つない滑らかな肌と、そして整った体を見ながら呆れた。
「それでいいと思います。ですが、今までの事が看病を受けたいが為の仮病だと知られないようにしてくださいよ。僕だったら烈火のごとく怒ります」
「レナンはそんな事では怒らない、俺が元気になったと泣いて喜んでくれるはずだ。が、仮病は秘密にしよう」
二コラの言葉にも気分は害することなくエリックは微笑んだ。
レナンが部屋を出る前に口にした言葉、それはエリックも望むもの。
「二コラ、レナンに振る仕事はこちらに回してくれ。彼女にあまり負担をかけたくない」
「これ以上、ですか? そうなるとエリック様の負担がだいぶ増えますけど」
「いい。レナンにはこれから休息の時間が必要になるからな。もっと大事な仕事を任せる」
「……急にそんな事、訝しまれますよ?」
「いいんだ。レナンも了承している」
彼女は恥ずかしがりながらも言ってくれた。
きっとエリックを元気づけるために勇気を振り絞って言ってくれたのだろう、ならば応えなくては。
(早く世継ぎが欲しいだなんて言われて、後回しにするわけないだろ?)
バルトロスに口説かれた事も触れられたことも、腸が煮えくり返ったままだ。
だが、まだ心と体の負担もあるだろうし、復興の為に心を痛めているだろうと我慢をしていた。
だがレナンが良いというならば遠慮はしなくていいだろうと解釈する。
その夜、エリックはレナンを夫婦の寝室に呼び出した。
(何の用かしら?)
帰国以来初めて入る。
詳細はなかったが、エリックはあのように体力低下した状態だ。
添い寝くらいならしよう……そう思っていたのに。
「こんなに早くのつもりはありませんでした!」
着いて早々押し倒され、レナンは暴れた。
レナンの中ではひと月、ふた月先の話だと思っていたのだが、勿論許されるはずはない。
「俺はいつでもそのつもりだ。あまり誤解をさせるようなことを言ってはいけないよ」
すっかりと調子を取り戻したエリックは、レナンの抵抗を押さえようと両手を握る。
絡められた指は離してもらえることはなかった。
「あぁ。レナンが食べさせてくれるから尚更美味しい」
ベッド上で寝たきりになっているエリックに、レナンは食事を与えている。
「お早く良くなるといいのですが……」
そっと目を伏せ、唇を噛み締める。
「こうしてレナンが世話をしてくれてるのだから、すぐに良くなるよ」
優しい笑顔を向けられ、レナンはますます泣きそうになるが、堪えた。
つらいのは自分ではないとスカートを握りしめる。
(わたくしが泣いては駄目よ。もっとエリック様を支えないと)
そうしてエリックの食事を再開する。
「こんな時に不謹慎かもしれませんが……」
「うん?」
「その、エリック様とこうしてゆっくり過ごせるのはとても嬉しいな、と思っています」
照れくささと罪悪感を感じながら、そんな事を口にする。
「皆が一生懸命に仕事しているのはわかるし、わたくしも少しでも役に立たなければ、頑張らなければいけない事はわかっているのですが、ずっとこの時間が続けばいいなって思って」
エリックの側にずっといたい。
けれども仕事もあるし、長く側にいることは出来ないのだ。
こうして食事の世話という名目があるので側にいる時間が増えるのは嬉しい。
「レナン……」
本来ならばこのように言われたら抱きしめてあげたいのに、叶わないことに若干苛ついてしまう。
「ごめんなさい。こんな事を思うなんて、王太子妃に相応しくないわよね」
「そんな事はないさ。俺だってもっとレナンと一緒に居たい。その為に頑張ったのだから」
エリックは優しく微笑む。
「レナン、もっと近くに来て」
「こうですか?」
椅子をずらし、側によると違うと首を振られる。
「もっと側まで。そう、こちらに」
弱弱しく上げられた腕に誘われるまま、レナンはベッドの上に乗ってしまう。
「あの、恥ずかしいですし。その、重くないですか?」
ふわりと抱きしめられ、寄りかかる姿勢になってしまっているので心配だ。
エリックの体力はまだ治ってないし、車椅子生活だ。そんな中でレナンを支え切れるとは思えない。
「大丈夫だから、もっと側に」
レナンも手を回してエリックにくっつく。
鼓動の音が聞こえて、更にドキドキする。
(何度経験しても慣れないわ)
赤くなるレナンの耳元でエリックは囁く。
「俺だって王太子失格だ。ずっとこうしていたいと思っている」
熱い吐息が耳元にかかり、呼吸が乱れる。
「食事も生活の世話もレナンがしてくれて、側にいてくれるからすごく嬉しいんだ。俺もこの時間がずっと続けばいいと願ってるよ。仕事なんて放っておきたい」
温かな体温と安心する声にレナンは目を閉じる。
全身でエリックの事を感じていたい。
「エリック様、ずっと側にいてください」
「もちろん、レナンが離してと言っても離すつもりはない」
レナンは少しだけ体を起こし、自ら唇を重ねる。
その行動にエリックは目を見開いて驚いた。
一瞬の事ではあったが、それでもこのような行動をレナンがしたのは初めてではないか?
「あの、そろそろ執務の時間ですよね? 二コラを呼んでまいりますから」
車椅子へ移乗させるのはニコラの役目だ。
顔を赤くしたレナンはエリックの上から飛びのいて、食器の乗ったワゴンを押していく。
「待ってくれ、レナン」
名残惜しい気持ちで引き止めようとするが、あっという間にドアの前にいってしまう。
「エリック様、わたくしいつまでも待ちます。あなたが元気になる事を。ですから……」
赤らめた顔でもじもじとエリックを見ている。
言葉に出来ないままレナンは口を動かし、そして羞恥で更に顔を赤くして、出て行ってしまった。
そのすぐ後に二コラが顔を出す。
「何かされましたよね、エリック様。レナン様がリンゴのように真っ赤になって出ていかれたのですが」
呆然とした顔でエリックはベッド上にいた。
「俺が何かしたというか……いや、確かに側に来て欲しいと言ったが」
ぶつぶつと呟く主を見て、二コラは着替えを用意する。
「もうそろそろ甘えるのは終わりにしたらどうでしょうか? 確かにレナン様のお世話を受けるエリック様は幸せかもしれませんが、寂しそうな顔を見るのは辛いです」
「……そうだな」
エリックは毛布を跳ねのけ、しっかりと自分の足で立つ。
「愛の力で治った、という事でいいだろうか」
二コラが用意してくれた着替えに袖を通しながら、エリックは機嫌良さそうにしている。
傷一つない滑らかな肌と、そして整った体を見ながら呆れた。
「それでいいと思います。ですが、今までの事が看病を受けたいが為の仮病だと知られないようにしてくださいよ。僕だったら烈火のごとく怒ります」
「レナンはそんな事では怒らない、俺が元気になったと泣いて喜んでくれるはずだ。が、仮病は秘密にしよう」
二コラの言葉にも気分は害することなくエリックは微笑んだ。
レナンが部屋を出る前に口にした言葉、それはエリックも望むもの。
「二コラ、レナンに振る仕事はこちらに回してくれ。彼女にあまり負担をかけたくない」
「これ以上、ですか? そうなるとエリック様の負担がだいぶ増えますけど」
「いい。レナンにはこれから休息の時間が必要になるからな。もっと大事な仕事を任せる」
「……急にそんな事、訝しまれますよ?」
「いいんだ。レナンも了承している」
彼女は恥ずかしがりながらも言ってくれた。
きっとエリックを元気づけるために勇気を振り絞って言ってくれたのだろう、ならば応えなくては。
(早く世継ぎが欲しいだなんて言われて、後回しにするわけないだろ?)
バルトロスに口説かれた事も触れられたことも、腸が煮えくり返ったままだ。
だが、まだ心と体の負担もあるだろうし、復興の為に心を痛めているだろうと我慢をしていた。
だがレナンが良いというならば遠慮はしなくていいだろうと解釈する。
その夜、エリックはレナンを夫婦の寝室に呼び出した。
(何の用かしら?)
帰国以来初めて入る。
詳細はなかったが、エリックはあのように体力低下した状態だ。
添い寝くらいならしよう……そう思っていたのに。
「こんなに早くのつもりはありませんでした!」
着いて早々押し倒され、レナンは暴れた。
レナンの中ではひと月、ふた月先の話だと思っていたのだが、勿論許されるはずはない。
「俺はいつでもそのつもりだ。あまり誤解をさせるようなことを言ってはいけないよ」
すっかりと調子を取り戻したエリックは、レナンの抵抗を押さえようと両手を握る。
絡められた指は離してもらえることはなかった。
0
お気に入りに追加
191
あなたにおすすめの小説
捨てた騎士と拾った魔術師
吉野屋
恋愛
貴族の庶子であるミリアムは、前世持ちである。冷遇されていたが政略でおっさん貴族の後妻落ちになる事を懸念して逃げ出した。実家では隠していたが、魔力にギフトと生活能力はあるので、王都に行き暮らす。優しくて美しい夫も出来て幸せな生活をしていたが、夫の兄の死で伯爵家を継いだ夫に捨てられてしまう。その後、王都に来る前に出会った男(その時は鳥だった)に再会して国を左右する陰謀に巻き込まれていく。

猛獣のお世話係
しろねこ。
恋愛
「猛獣のお世話係、ですか?」
父は頷き、王家からの手紙を寄越す。
国王が大事にしている猛獣の世話をしてくれる令嬢を探している。
条件は結婚適齢期の女性で未婚のもの。
猛獣のお世話係になった者にはとある領地をあげるので、そこで住み込みで働いてもらいたい。
猛獣が満足したら充分な謝礼を渡す……など
「なぜ、私が?私は家督を継ぐものではなかったのですか?万が一選ばれたらしばらく戻ってこれませんが」
「その必要がなくなったからよ、お義姉さま。私とユミル様の婚約が決まったのよ」
婚約者候補も家督も義妹に取られ、猛獣のお世話係になるべくメイドと二人、王宮へ向かったが…ふさふさの猛獣は超好み!
いつまでもモフっていたい。
動物好き令嬢のまったりお世話ライフ。
もふもふはいいなぁ。
イヤな家族も仕事もない、幸せブラッシング生活が始まった。
完全自己満、ハピエン、ご都合主義です!
甘々です。
同名キャラで色んな作品を書いています。
一部キャラの台詞回しを誤字ではなく個性として受け止めて貰えればありがたいです。
他サイトさんでも投稿してます。

追放された悪役令嬢はシングルマザー
ララ
恋愛
神様の手違いで死んでしまった主人公。第二の人生を幸せに生きてほしいと言われ転生するも何と転生先は悪役令嬢。
断罪回避に奮闘するも失敗。
国外追放先で国王の子を孕んでいることに気がつく。
この子は私の子よ!守ってみせるわ。
1人、子を育てる決心をする。
そんな彼女を暖かく見守る人たち。彼女を愛するもの。
さまざまな思惑が蠢く中彼女の掴み取る未来はいかに‥‥
ーーーー
完結確約 9話完結です。
短編のくくりですが10000字ちょっとで少し短いです。
赤髪騎士と同僚侍女のほのぼの婚約話(番外編あり)
しろねこ。
恋愛
赤髪の騎士ルドは久々の休日に母孝行として実家を訪れていた。
良い年頃なのに浮いた話だし一つ持ってこない息子に母は心配が止まらない。
人当たりも良く、ルックスも良く、給料も悪くないはずなのに、えっ?何で彼女出来ないわけ?
時として母心は息子を追い詰めるものなのは、どの世でも変わらない。
ルドの想い人は主君の屋敷で一緒に働いているお喋り侍女。
気が強く、お話大好き、時には乱暴な一面すら好ましく思う程惚れている。
一緒にいる時間が長いと好意も生まれやすいよね、というところからの職場内恋愛のお話です。
他作品で出ているサブキャラのお話。
こんな関係性があったのね、くらいのゆるい気持ちでお読み下さい。
このお話だけでも読めますが、他の作品も読むともっと楽しいかも(*´ω`*)?
完全自己満、ハピエン、ご都合主義の作者による作品です。
※小説家になろうさん、カクヨムさんでも投稿してます!

婚約したら幼馴染から絶縁状が届きました。
黒蜜きな粉
恋愛
婚約が決まった翌日、登校してくると机の上に一通の手紙が置いてあった。
差出人は幼馴染。
手紙には絶縁状と書かれている。
手紙の内容は、婚約することを発表するまで自分に黙っていたから傷ついたというもの。
いや、幼馴染だからって何でもかんでも報告しませんよ。
そもそも幼馴染は親友って、そんなことはないと思うのだけど……?
そのうち機嫌を直すだろうと思っていたら、嫌がらせがはじまってしまった。
しかも、婚約者や周囲の友人たちまで巻き込むから大変。
どうやら私の評判を落として婚約を破談にさせたいらしい。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる