39 / 60
第三部
7
しおりを挟む
「ところでそろそろ私は席を外しませんと。お二人の新床をお邪魔するのも……」
バルバラは並んで座っているカミーユとアレクを見てそう告げた。
そういえばそうだった。とカミーユは思い出した。バルバラから内密の話を聞き出す機会にちょうどいいとこの場を利用したのだけれど、普通ならいわゆる新婚初夜だったのだ。
「もう記録係も下げてしまったから、今日はこのまま休むことにするよ。バルバラもゆっくり休んでくれ。今日は朝から忙しかっただろうし」
アレクがそう言うと、バルバラは一礼して寝室から出て行った。
「……君も疲れたよね? 眠れそう?」
アレクはそう問いかけてきた。
初めて会った母方の叔父にも驚いたし、大勢の前に出なくてはならなかったし、バルバラの話に頭が混乱している。
眠れそうにもない気分だったけれど、自分が起きていたらアレクも休めないので素直に頷いた。
「難しいことは寝る前に聞くもんじゃないね。でも、何かちょっと嬉しかったよ。カミーユの父上は世間で言われているような酷い人ではなかったんだね」
優しく微笑みかけられると、カミーユは目頭が熱くなった。
「……わたしは何もしらなかった。一度も父上は会いに来てはくださらなかったと思っていた。顔すらも……知らない。目の前で処刑されていたのに……何もできなかった……」
カミーユが生まれてから父が処刑されるまでの五年のあいだ、何度忍んできてくれたのだろう。一度くらいうっかりと目を覚ましていればよかったのに。そうすれば……。
アレクはカミーユの頬に優しく口づけた。
「きっと今頃冥府からこちらを見て、カミーユが立派な貴婦人になったと安心していらっしゃるよ」
「そう……待って。立派な貴婦人じゃむしろ安心してないんじゃないか。わたしは……」
わたしはマルク王の遺児として……恥じない生き方ができているだろうか。
そう思って言葉を詰まらせると、ふわりと抱きしめられた。
「ごめん。冗談だよ。でも、きっとカミーユの父君は今日まで生き残ってくれたことを喜んでいるよ。立派とかそういうことじゃなく、生きていてくれるだけで嬉しいと思うはずだよ」
「……そうだろうか……怒ってないだろうか……」
カミーユが呟くと、アレクの白い指先が頬に触れてきた。
「だって、王妃が君を傷つけないようにわざと遠ざけたり、最悪の事態の前にわざわざ逃げろって言ってきたり……君の父君が望んでいたのは、君が生きることだよ? 喜んでるに決まっているよ。まあ、僕のことは不甲斐ない夫だと思ってるかもしれないけど、いや、確実にそう思われてるだろうけど……そこは頑張って認められるようにするから」
「アレク……」
「君が幸せに生きてさえいてくれれば、君のご両親はきっと喜んでくれるよ?」
そう言いながら顔を寄せてくる。唇が触れ合う。
ああ、もし彼岸にいる両親に言葉が届くなら……今の気持ちを伝えられるのに。
そして、アレクをわたしの伴侶だと胸を張って報告できるのに。
カミーユは目を伏せて、アレクに身を委ねた。
「……わたしは両親の顔すらちゃんと覚えていないから、喜んでいる顔も想像できないけれど……。本当に喜んでいてくださるといいな……」
父も母も一緒に過ごせた時間はほんのわずかだった。それでも、気にかけてもらえていたことがカミーユには嬉しかった。
「あの……カミーユ。休むとは言ったけど……僕も君を愛してるってわかってほしいんだけど」
アレクの手が腰からするりと降りて、ナイトドレスごしに際どい場所に触れてくる。
ここにもわたしを愛してくれる人がいる。これはとても贅沢なことじゃないだろうか。
「……じゃあ……教えて?」
カミーユはアレクの背中に手を回した。
どちらにしても、今夜は眠れそうにない。
「殿下はやはり鳥の亜人ですね。のんびりなさっているようで伴侶の心が自分以外に向くのはお嫌なのでしょう」
翌朝、カミーユの身支度のために寝室にやってきたバルバラは少しあきれ気味にそう言った。結局バルバラを下がらせた後で何があったかは察してくれているのだろう。
何も言われないほうがいたたまれない気分になる。
「……バルバラには迷惑をかけてばかりだよね……」
「何をおっしゃいますか。婆にとってはカミーユ様が表舞台に立つ日が来たのが何よりの褒美でございます。さらに申し分ない夫君を得て、大事にされているのですから。侍女としてお仕えできることが誇らしゅうございます」
「叔父上はわたしを表に出したくなかったはずだね。そうなると何か仕掛けてくるだろうか。アレクやバルバラが巻き込まれるのは困るのだけれど……」
バルバラの話では、ドミニク三世にとってカミーユはたとえ王女であっても目障りな存在だ。カミーユが王家の瞳を持つからには、父マルク王を「不義の子で王の血を引いていない偽物の王」だと批判して追放したことが間違いだった証明になる。
そして、王子であれば正当な王位継承者として名乗りを上げることができる。
「少々の刺客ごときなら、遅れをとることはありません。婆も殿下も【祝福】をいただいた身ですから」
どうやら昨夜のバルバラの話からすると、カミーユが守りたいという情を向けたものや人に対して【祝福】が付与されてしまうらしい。
それは身体能力の向上や魔法の威力を倍増させるもので、攻撃からも守護してくれる。
……バルバラには刺繍したものをプレゼントしているし、彼女自身にも【祝福】が上乗せされている。人族はおろか亜人でも勝てないんじゃないだろうか。
それにアレクにも。
だからと言って安心できるかどうかは、実感がないだけにカミーユには断言できない。
「昨日届いた結婚祝いの品は、現在神殿関係者が精査しております。毒物の類はみられませんでしたが、魔法が仕掛けられている可能性もあります。この国では魔法の知識がある人は少ないですから。シーニュの使者は立王太子式までは滞在予定ですし、その随員にも監視が必要でしょう。殿下も油断はなさらないはずです」
「そうだね。エルネスト叔父上を疑いたくはないけれど……」
ドミニク三世が民衆を噂や偽情報で操り、巧妙にカミーユの父を貶めてきたのを知らされると、彼は自分の手を汚さずにカミーユが戻らざるを得ない状況を作り出すのではないかという気がした。
「殿下の御身にも注意が必要でしょう。夫を失えば呼び戻す口実になります。ただ、カミーユ様の【祝福】を受けている上に魔法使いでもあるあの方に危害を加えるのは難儀でしょうけれど」
「……そんなに効果があるものなの? わたしには全然わからないのだけれど」
無自覚に施してしまった【祝福】の効果などカミーユにはわからない。アレクは魔力が倍増した気がすると言っていたし、バルバラは年齢を感じさせない膂力と機動力を保っている。
……誰彼かまわずそんな状態になったら大変なことにならない? 自分が怖いんだけど。
「カミーユ様はそれでよろしいのです。ご自分の望むようになされば。今まで沢山我慢をしていらしたのです」
バルバラはそう言って微笑んだ。
「……今までの人生分の我が儘をやってしまっていいってこと? ものすごい贅沢だね」
カミーユも釣られて笑みを浮かべた。
ただ、何を我慢させられていたのか自覚のないカミーユは、我が儘と言われても何をすれば良いのかまったく思いつかなかった。
バルバラは並んで座っているカミーユとアレクを見てそう告げた。
そういえばそうだった。とカミーユは思い出した。バルバラから内密の話を聞き出す機会にちょうどいいとこの場を利用したのだけれど、普通ならいわゆる新婚初夜だったのだ。
「もう記録係も下げてしまったから、今日はこのまま休むことにするよ。バルバラもゆっくり休んでくれ。今日は朝から忙しかっただろうし」
アレクがそう言うと、バルバラは一礼して寝室から出て行った。
「……君も疲れたよね? 眠れそう?」
アレクはそう問いかけてきた。
初めて会った母方の叔父にも驚いたし、大勢の前に出なくてはならなかったし、バルバラの話に頭が混乱している。
眠れそうにもない気分だったけれど、自分が起きていたらアレクも休めないので素直に頷いた。
「難しいことは寝る前に聞くもんじゃないね。でも、何かちょっと嬉しかったよ。カミーユの父上は世間で言われているような酷い人ではなかったんだね」
優しく微笑みかけられると、カミーユは目頭が熱くなった。
「……わたしは何もしらなかった。一度も父上は会いに来てはくださらなかったと思っていた。顔すらも……知らない。目の前で処刑されていたのに……何もできなかった……」
カミーユが生まれてから父が処刑されるまでの五年のあいだ、何度忍んできてくれたのだろう。一度くらいうっかりと目を覚ましていればよかったのに。そうすれば……。
アレクはカミーユの頬に優しく口づけた。
「きっと今頃冥府からこちらを見て、カミーユが立派な貴婦人になったと安心していらっしゃるよ」
「そう……待って。立派な貴婦人じゃむしろ安心してないんじゃないか。わたしは……」
わたしはマルク王の遺児として……恥じない生き方ができているだろうか。
そう思って言葉を詰まらせると、ふわりと抱きしめられた。
「ごめん。冗談だよ。でも、きっとカミーユの父君は今日まで生き残ってくれたことを喜んでいるよ。立派とかそういうことじゃなく、生きていてくれるだけで嬉しいと思うはずだよ」
「……そうだろうか……怒ってないだろうか……」
カミーユが呟くと、アレクの白い指先が頬に触れてきた。
「だって、王妃が君を傷つけないようにわざと遠ざけたり、最悪の事態の前にわざわざ逃げろって言ってきたり……君の父君が望んでいたのは、君が生きることだよ? 喜んでるに決まっているよ。まあ、僕のことは不甲斐ない夫だと思ってるかもしれないけど、いや、確実にそう思われてるだろうけど……そこは頑張って認められるようにするから」
「アレク……」
「君が幸せに生きてさえいてくれれば、君のご両親はきっと喜んでくれるよ?」
そう言いながら顔を寄せてくる。唇が触れ合う。
ああ、もし彼岸にいる両親に言葉が届くなら……今の気持ちを伝えられるのに。
そして、アレクをわたしの伴侶だと胸を張って報告できるのに。
カミーユは目を伏せて、アレクに身を委ねた。
「……わたしは両親の顔すらちゃんと覚えていないから、喜んでいる顔も想像できないけれど……。本当に喜んでいてくださるといいな……」
父も母も一緒に過ごせた時間はほんのわずかだった。それでも、気にかけてもらえていたことがカミーユには嬉しかった。
「あの……カミーユ。休むとは言ったけど……僕も君を愛してるってわかってほしいんだけど」
アレクの手が腰からするりと降りて、ナイトドレスごしに際どい場所に触れてくる。
ここにもわたしを愛してくれる人がいる。これはとても贅沢なことじゃないだろうか。
「……じゃあ……教えて?」
カミーユはアレクの背中に手を回した。
どちらにしても、今夜は眠れそうにない。
「殿下はやはり鳥の亜人ですね。のんびりなさっているようで伴侶の心が自分以外に向くのはお嫌なのでしょう」
翌朝、カミーユの身支度のために寝室にやってきたバルバラは少しあきれ気味にそう言った。結局バルバラを下がらせた後で何があったかは察してくれているのだろう。
何も言われないほうがいたたまれない気分になる。
「……バルバラには迷惑をかけてばかりだよね……」
「何をおっしゃいますか。婆にとってはカミーユ様が表舞台に立つ日が来たのが何よりの褒美でございます。さらに申し分ない夫君を得て、大事にされているのですから。侍女としてお仕えできることが誇らしゅうございます」
「叔父上はわたしを表に出したくなかったはずだね。そうなると何か仕掛けてくるだろうか。アレクやバルバラが巻き込まれるのは困るのだけれど……」
バルバラの話では、ドミニク三世にとってカミーユはたとえ王女であっても目障りな存在だ。カミーユが王家の瞳を持つからには、父マルク王を「不義の子で王の血を引いていない偽物の王」だと批判して追放したことが間違いだった証明になる。
そして、王子であれば正当な王位継承者として名乗りを上げることができる。
「少々の刺客ごときなら、遅れをとることはありません。婆も殿下も【祝福】をいただいた身ですから」
どうやら昨夜のバルバラの話からすると、カミーユが守りたいという情を向けたものや人に対して【祝福】が付与されてしまうらしい。
それは身体能力の向上や魔法の威力を倍増させるもので、攻撃からも守護してくれる。
……バルバラには刺繍したものをプレゼントしているし、彼女自身にも【祝福】が上乗せされている。人族はおろか亜人でも勝てないんじゃないだろうか。
それにアレクにも。
だからと言って安心できるかどうかは、実感がないだけにカミーユには断言できない。
「昨日届いた結婚祝いの品は、現在神殿関係者が精査しております。毒物の類はみられませんでしたが、魔法が仕掛けられている可能性もあります。この国では魔法の知識がある人は少ないですから。シーニュの使者は立王太子式までは滞在予定ですし、その随員にも監視が必要でしょう。殿下も油断はなさらないはずです」
「そうだね。エルネスト叔父上を疑いたくはないけれど……」
ドミニク三世が民衆を噂や偽情報で操り、巧妙にカミーユの父を貶めてきたのを知らされると、彼は自分の手を汚さずにカミーユが戻らざるを得ない状況を作り出すのではないかという気がした。
「殿下の御身にも注意が必要でしょう。夫を失えば呼び戻す口実になります。ただ、カミーユ様の【祝福】を受けている上に魔法使いでもあるあの方に危害を加えるのは難儀でしょうけれど」
「……そんなに効果があるものなの? わたしには全然わからないのだけれど」
無自覚に施してしまった【祝福】の効果などカミーユにはわからない。アレクは魔力が倍増した気がすると言っていたし、バルバラは年齢を感じさせない膂力と機動力を保っている。
……誰彼かまわずそんな状態になったら大変なことにならない? 自分が怖いんだけど。
「カミーユ様はそれでよろしいのです。ご自分の望むようになされば。今まで沢山我慢をしていらしたのです」
バルバラはそう言って微笑んだ。
「……今までの人生分の我が儘をやってしまっていいってこと? ものすごい贅沢だね」
カミーユも釣られて笑みを浮かべた。
ただ、何を我慢させられていたのか自覚のないカミーユは、我が儘と言われても何をすれば良いのかまったく思いつかなかった。
10
お気に入りに追加
41
あなたにおすすめの小説

美形×平凡の子供の話
めちゅう
BL
美形公爵アーノルドとその妻で平凡顔のエーリンの間に生まれた双子はエリック、エラと名付けられた。エリックはアーノルドに似た美形、エラはエーリンに似た平凡顔。平凡なエラに幸せはあるのか?
──────────────────
お読みくださりありがとうございます。
お楽しみいただけましたら幸いです。

うるせぇ!僕はスライム牧場を作るんで邪魔すんな!!
かかし
BL
強い召喚士であることが求められる国、ディスコミニア。
その国のとある侯爵の次男として生まれたミルコは他に類を見ない優れた素質は持っていたものの、どうしようもない事情により落ちこぼれや恥だと思われる存在に。
両親や兄弟の愛情を三歳の頃に失い、やがて十歳になって三ヶ月経ったある日。
自分の誕生日はスルーして兄弟の誕生を幸せそうに祝う姿に、心の中にあった僅かな期待がぽっきりと折れてしまう。
自分の価値を再認識したミルコは、悲しい決意を胸に抱く。
相棒のスライムと共に、名も存在も家族も捨てて生きていこうと…
のんびり新連載。
気まぐれ更新です。
BがLするまでかなり時間が掛かる予定ですので注意!
人外CPにはなりません
ストックなくなるまでは07:10に公開
3/10 コピペミスで1話飛ばしていたことが判明しました!申し訳ございません!!

朝起きたら幼なじみと番になってた。
オクラ粥
BL
寝ぼけてるのかと思った。目が覚めて起き上がると全身が痛い。
隣には昨晩一緒に飲みにいった幼なじみがすやすや寝ていた
思いつきの書き殴り
オメガバースの設定をお借りしてます

異世界転移してΩになった俺(アラフォーリーマン)、庇護欲高めα騎士に身も心も溶かされる
ヨドミ
BL
もし生まれ変わったら、俺は思う存分甘やかされたい――。
アラフォーリーマン(社畜)である福沢裕介は、通勤途中、事故により異世界へ転移してしまう。
異世界ローリア王国皇太子の花嫁として召喚されたが、転移して早々、【災厄のΩ】と告げられ殺されそうになる。
【災厄のΩ】、それは複数のαを番にすることができるΩのことだった――。
αがハーレムを築くのが常識とされる異世界では、【災厄のΩ】は忌むべき存在。
負の烙印を押された裕介は、間一髪、銀髪のα騎士ジェイドに助けられ、彼の庇護のもと、騎士団施設で居候することに。
「αがΩを守るのは当然だ」とジェイドは裕介の世話を焼くようになって――。
庇護欲高め騎士(α)と甘やかされたいけどプライドが邪魔をして素直になれない中年リーマン(Ω)のすれ違いラブファンタジー。
※Rシーンには♡マークをつけます。

顔も知らない番のアルファよ、オメガの前に跪け!
小池 月
BL
男性オメガの「本田ルカ」は中学三年のときにアルファにうなじを噛まれた。性的暴行はされていなかったが、通り魔的犯行により知らない相手と番になってしまった。
それからルカは、孤独な発情期を耐えて過ごすことになる。
ルカは十九歳でオメガモデルにスカウトされる。順調にモデルとして活動する中、仕事で出会った俳優の男性アルファ「神宮寺蓮」がルカの番相手と判明する。
ルカは蓮が許せないがオメガの本能は蓮を欲する。そんな相反する思いに悩むルカ。そのルカの苦しみを理解してくれていた周囲の裏切りが発覚し、ルカは誰を信じていいのか混乱してーー。
★バース性に苦しみながら前を向くルカと、ルカに惹かれることで変わっていく蓮のオメガバースBL★
性描写のある話には※印をつけます。第12回BL大賞に参加作品です。読んでいただけたら嬉しいです。応援よろしくお願いします(^^♪
11月27日完結しました✨✨
ありがとうございました☆

生まれ変わったら知ってるモブだった
マロン
BL
僕はとある田舎に小さな領地を持つ貧乏男爵の3男として生まれた。
貧乏だけど一応貴族で本来なら王都の学園へ進学するんだけど、とある理由で進学していない。
毎日領民のお仕事のお手伝いをして平民の困り事を聞いて回るのが僕のしごとだ。
この日も牧場のお手伝いに向かっていたんだ。
その時そばに立っていた大きな樹に雷が落ちた。ビックリして転んで頭を打った。
その瞬間に思い出したんだ。
僕の前世のことを・・・この世界は僕の奥さんが描いてたBL漫画の世界でモーブル・テスカはその中に出てきたモブだったということを。

うちの前に落ちてたかわいい男の子を拾ってみました。 【完結】
まつも☆きらら
BL
ある日、弟の海斗とマンションの前にダンボールに入れられ放置されていた傷だらけの美少年『瑞希』を拾った優斗。『1ヵ月だけ置いて』と言われ一緒に暮らし始めるが、どこか危うい雰囲気を漂わせた瑞希に翻弄される海斗と優斗。自分のことは何も聞かないでと言われるが、瑞希のことが気になって仕方ない2人は休みの日に瑞希の後を尾けることに。そこで見たのは、中年の男から金を受け取る瑞希の姿だった・・・・。

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!
ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。
「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」
なんだか義兄の様子がおかしいのですが…?
このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ!
ファンタジーラブコメBLです。
平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります♡
【登場人物】
攻→ヴィルヘルム
完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが…
受→レイナード
和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる