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第一部
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「……え?」
気がついたら明るい室内にいた。ベッドが一つと小さなテーブルと椅子。塔の中にいたカミーユにはその明るさですらまばゆくて戸惑った。
「僕が泊まっている宿。転送魔法は条件付けが繊細だから、人のいないところにしなきゃいけないんだよね。とりあえずこれに着替えて。侍女は食事の時以外は君の部屋に来ないんだろう? それまでには送っていくから……」
そう言いながらアレクは男物の衣類一式をカミーユに差し出した。
着替える……って。ここで?
カミーユは思わずアレクに目で問いかけた。アレクは首を傾げる。
「……脱ぐの手伝おうか?」
「そうじゃなくて……その……」
長い幽閉生活で着替えくらいは一人でできるようになった。けれど、侍女や乳母としか接してこなかったので、カミーユは男性の前でドレスを脱いだことがなかった。
同性なんだから気にする必要はないし、アレクはわたしが男だと知っている。なのに……アレクの前で着替えるのが恥ずかしい。
アレクはカミーユの様子で何となく察したように小さく頷いた。
「あ。そうか。僕は外で待ってるから、着替え終わったら教えて」
ゆっくりでいいからね、と言いながらアレクは部屋を出ていった。
カミーユは手渡された衣服に袖を通しながら、不思議な気分になった。
あれだけ望んでいた男ものの服をあっけなく与えられている。
おそらく彼の服ではないだろう。自分はアレクより身幅があるし、腕の太さもちがう。わざわざ用意してくれたらしい。
……夢みたいだ。
おそらく結った髪を隠すためだろう、上着にはフードがついていた。それを羽織るとカミーユはくるりと自分の姿を見回した。
似合うだろうか。おかしなところはないだろうか。
そう思っていると、小さくドアがノックされた。
「そろそろいいかな?」
アレクが小声で問いかけてくる。
砦に近い宿場町は賑わっていた。物売りの声や人の話し声が行き交っている。露店も並んでいて、料理の匂いも漂ってくる。国境を越えてきたばかりの人もいるのだろう。交わされる言葉の中には強い訛りが混じっていた。
……わたしの顔を知っている人なんていないんだから。誰もわたしがカミーユだとは気づくはずがないんだから。大丈夫。
それでも時々向けられる目線に罪悪感と恥じらいを感じてカミーユはフードを深めにした。こんな大勢の人の中に来るのは久しぶりだった。
あの時はとても怖ろしかったけれど、今はそこまでじゃない。
「……アレクはずっとこの町に滞在していたの?」
「うん、まあ。ここにも冒険者ギルドはあるからね。ちょこちょこ依頼を引き受けたりしてた」
「この町に何か用事があるの?」
冒険者は流れ者のように言われることが多いけれど、ほとんどは所属する町で依頼を受けて生活している自警団のような存在だとカミーユは書物で知っていた。
隣国出身の彼が帰国せずに滞在しているのは何故なのか気になっていた。
……でも、彼が訪ねてくれるのはわたしにとって唯一の楽しみだし……帰国してほしいわけじゃない。
並んで通りを歩きながら、アレクはぽつぽつと話し始めた。
「……うーん、実を言うと僕は家出中でね。家から離れていたいだけなんだ。だから護衛任務とか調査任務みたいなあちこち移動する仕事ばっかりやってたんだ。この国に来たのも国境近くまで任務で来たついでに……って感じでね」
彼の実家は隣国の王都にあって、とりあえず実家から離れたい一心で冒険者になったらしい。獣人の国では力こそが重要視されるらしい。非力な彼は実家でも居心地が悪かったんだろうか。
「それで鴉に襲われたの?」
「そうそう。元々この町を目指したのは砦の塔に幽閉されている噂の麗しの姫君をちらっとでも見られないかなという好奇心もあったんだ」
カミーユは苦笑いを浮かべた。自分は麗しくもないし姫君でもないのだから。
「それはそれは。ガッカリさせてしまったね」
「いやいや、確かに噂通りの可憐で愛らしい姫君だったよ? あ、ちょっと待って」
アレクはそう言って足を止める。傍らの露店に目をやって何か声をかけている。
可憐? 愛らしい? 誰が?
カミーユは耳を疑った。初めて男物の服を纏って歩いていても奇異な目を向けられることはないし、むしろ馴染んでいるように思える。
……きっとアレクは冗談を言っていたんだ。
わたしが本当に可憐で愛らしいならば、誰かが気に留めてくれただろう。塔に入れられる前から、わたしは存在していないも同然だったのだから。
「お待たせ。これ、君に」
アレクがそう言いながら差し出したのは小さな木彫りのブローチだった。小鳥がモチーフになっているのを見て、カミーユは思わず笑みがこぼれた。
「……ありがとう。なんだかアレクに似ているね」
「うん。僕のことを忘れないでほしいから」
その言葉にカミーユは衝撃を受けた。
いつかアレクはまた他の町へ行ってしまうんだろう。もしかしたらその日が近いからこうして自分を外に連れ出してくれたのかもしれない。
もう会いに来てくれないのなら、わたしには彼を探す手段すらないのに。
……これはお別れの挨拶に贈ってくれたのか?
鼻の奥がツンと痛くなって、カミーユは思わず問いかけた。
「……どこかに行ってしまうの?」
アレクは緑色の目を瞠って慌てたように首を横に振る。
「違う違う。そんなつもりはないよ。僕だって君ともっと沢山話がしたいけど、侍女や砦の兵士に見つかるわけにはいかないから我慢してるんだ」
そう言われてカミーユは頬が熱くなった。
わたしは自分が思っていたよりもずっと、アレクに依存していたんだろうか。わたしの事情に彼を巻き込む訳にいかないのに。彼が訪ねてくれることが嬉しかった。
初めて同年代の男性と話ができて、自分の狭い世界が少し明るくなったと思えた。
……お気に入りの玩具を手にした子供みたいに、手放したくないと思ってしまった。
「良かった。でも……」
彼を縛る権利はわたしにはない。誰かに執着してはいけない。
カミーユはそう思いながらできるだけ明るく付け加えた。
「もしどこかに行ってしまう時は、黙ってないで教えてほしいな」
両手で小さなブローチを包むようにして、カミーユは自分に言い聞かせる。
……わたしは生涯虜囚なのだから、この贈り物だけでも過ぎた幸せだ。これ以上望んではいけない。
「……約束するよ」
アレクはそう言ってカミーユの手にそっと自分の手を添えた。
それだけで充分だ。泣いてしまわないようにとカミーユは空を見上げた。そして気づく。
「……空……」
ああ、空はこれほどまでに広かったんだ。
窓から見た狭い空しか知らなかった。空はこれほどまでに広くて明るく青い。ずっと塔にいたカミーユの目にはまばゆく思える。けれど……綺麗だ。
空はカミーユが見ていなくてもそこにあって、街を行き交う人々はそれぞれの生活を送っている。ずっとずっと外の世界はそうだったのだ。
「カミーユ……」
「……ありがとう。アレク。こんなに広い空を見せてくれて」
わたしはどれほど歪んだ人生を送ってきたのだろう。何も知らず、何も知らされず、なにもせずに。そして、これからもそうやって過ごすしかない。
それでも、きっと、わたしは今日のこの広い空を忘れないだろう。
アレクが一瞬顔を歪めて、苦痛に耐えているような表情をしていた。カミーユはそれを見て、彼を傷つけてしまっただろうかと申し訳ない気持ちになった。
気がついたら明るい室内にいた。ベッドが一つと小さなテーブルと椅子。塔の中にいたカミーユにはその明るさですらまばゆくて戸惑った。
「僕が泊まっている宿。転送魔法は条件付けが繊細だから、人のいないところにしなきゃいけないんだよね。とりあえずこれに着替えて。侍女は食事の時以外は君の部屋に来ないんだろう? それまでには送っていくから……」
そう言いながらアレクは男物の衣類一式をカミーユに差し出した。
着替える……って。ここで?
カミーユは思わずアレクに目で問いかけた。アレクは首を傾げる。
「……脱ぐの手伝おうか?」
「そうじゃなくて……その……」
長い幽閉生活で着替えくらいは一人でできるようになった。けれど、侍女や乳母としか接してこなかったので、カミーユは男性の前でドレスを脱いだことがなかった。
同性なんだから気にする必要はないし、アレクはわたしが男だと知っている。なのに……アレクの前で着替えるのが恥ずかしい。
アレクはカミーユの様子で何となく察したように小さく頷いた。
「あ。そうか。僕は外で待ってるから、着替え終わったら教えて」
ゆっくりでいいからね、と言いながらアレクは部屋を出ていった。
カミーユは手渡された衣服に袖を通しながら、不思議な気分になった。
あれだけ望んでいた男ものの服をあっけなく与えられている。
おそらく彼の服ではないだろう。自分はアレクより身幅があるし、腕の太さもちがう。わざわざ用意してくれたらしい。
……夢みたいだ。
おそらく結った髪を隠すためだろう、上着にはフードがついていた。それを羽織るとカミーユはくるりと自分の姿を見回した。
似合うだろうか。おかしなところはないだろうか。
そう思っていると、小さくドアがノックされた。
「そろそろいいかな?」
アレクが小声で問いかけてくる。
砦に近い宿場町は賑わっていた。物売りの声や人の話し声が行き交っている。露店も並んでいて、料理の匂いも漂ってくる。国境を越えてきたばかりの人もいるのだろう。交わされる言葉の中には強い訛りが混じっていた。
……わたしの顔を知っている人なんていないんだから。誰もわたしがカミーユだとは気づくはずがないんだから。大丈夫。
それでも時々向けられる目線に罪悪感と恥じらいを感じてカミーユはフードを深めにした。こんな大勢の人の中に来るのは久しぶりだった。
あの時はとても怖ろしかったけれど、今はそこまでじゃない。
「……アレクはずっとこの町に滞在していたの?」
「うん、まあ。ここにも冒険者ギルドはあるからね。ちょこちょこ依頼を引き受けたりしてた」
「この町に何か用事があるの?」
冒険者は流れ者のように言われることが多いけれど、ほとんどは所属する町で依頼を受けて生活している自警団のような存在だとカミーユは書物で知っていた。
隣国出身の彼が帰国せずに滞在しているのは何故なのか気になっていた。
……でも、彼が訪ねてくれるのはわたしにとって唯一の楽しみだし……帰国してほしいわけじゃない。
並んで通りを歩きながら、アレクはぽつぽつと話し始めた。
「……うーん、実を言うと僕は家出中でね。家から離れていたいだけなんだ。だから護衛任務とか調査任務みたいなあちこち移動する仕事ばっかりやってたんだ。この国に来たのも国境近くまで任務で来たついでに……って感じでね」
彼の実家は隣国の王都にあって、とりあえず実家から離れたい一心で冒険者になったらしい。獣人の国では力こそが重要視されるらしい。非力な彼は実家でも居心地が悪かったんだろうか。
「それで鴉に襲われたの?」
「そうそう。元々この町を目指したのは砦の塔に幽閉されている噂の麗しの姫君をちらっとでも見られないかなという好奇心もあったんだ」
カミーユは苦笑いを浮かべた。自分は麗しくもないし姫君でもないのだから。
「それはそれは。ガッカリさせてしまったね」
「いやいや、確かに噂通りの可憐で愛らしい姫君だったよ? あ、ちょっと待って」
アレクはそう言って足を止める。傍らの露店に目をやって何か声をかけている。
可憐? 愛らしい? 誰が?
カミーユは耳を疑った。初めて男物の服を纏って歩いていても奇異な目を向けられることはないし、むしろ馴染んでいるように思える。
……きっとアレクは冗談を言っていたんだ。
わたしが本当に可憐で愛らしいならば、誰かが気に留めてくれただろう。塔に入れられる前から、わたしは存在していないも同然だったのだから。
「お待たせ。これ、君に」
アレクがそう言いながら差し出したのは小さな木彫りのブローチだった。小鳥がモチーフになっているのを見て、カミーユは思わず笑みがこぼれた。
「……ありがとう。なんだかアレクに似ているね」
「うん。僕のことを忘れないでほしいから」
その言葉にカミーユは衝撃を受けた。
いつかアレクはまた他の町へ行ってしまうんだろう。もしかしたらその日が近いからこうして自分を外に連れ出してくれたのかもしれない。
もう会いに来てくれないのなら、わたしには彼を探す手段すらないのに。
……これはお別れの挨拶に贈ってくれたのか?
鼻の奥がツンと痛くなって、カミーユは思わず問いかけた。
「……どこかに行ってしまうの?」
アレクは緑色の目を瞠って慌てたように首を横に振る。
「違う違う。そんなつもりはないよ。僕だって君ともっと沢山話がしたいけど、侍女や砦の兵士に見つかるわけにはいかないから我慢してるんだ」
そう言われてカミーユは頬が熱くなった。
わたしは自分が思っていたよりもずっと、アレクに依存していたんだろうか。わたしの事情に彼を巻き込む訳にいかないのに。彼が訪ねてくれることが嬉しかった。
初めて同年代の男性と話ができて、自分の狭い世界が少し明るくなったと思えた。
……お気に入りの玩具を手にした子供みたいに、手放したくないと思ってしまった。
「良かった。でも……」
彼を縛る権利はわたしにはない。誰かに執着してはいけない。
カミーユはそう思いながらできるだけ明るく付け加えた。
「もしどこかに行ってしまう時は、黙ってないで教えてほしいな」
両手で小さなブローチを包むようにして、カミーユは自分に言い聞かせる。
……わたしは生涯虜囚なのだから、この贈り物だけでも過ぎた幸せだ。これ以上望んではいけない。
「……約束するよ」
アレクはそう言ってカミーユの手にそっと自分の手を添えた。
それだけで充分だ。泣いてしまわないようにとカミーユは空を見上げた。そして気づく。
「……空……」
ああ、空はこれほどまでに広かったんだ。
窓から見た狭い空しか知らなかった。空はこれほどまでに広くて明るく青い。ずっと塔にいたカミーユの目にはまばゆく思える。けれど……綺麗だ。
空はカミーユが見ていなくてもそこにあって、街を行き交う人々はそれぞれの生活を送っている。ずっとずっと外の世界はそうだったのだ。
「カミーユ……」
「……ありがとう。アレク。こんなに広い空を見せてくれて」
わたしはどれほど歪んだ人生を送ってきたのだろう。何も知らず、何も知らされず、なにもせずに。そして、これからもそうやって過ごすしかない。
それでも、きっと、わたしは今日のこの広い空を忘れないだろう。
アレクが一瞬顔を歪めて、苦痛に耐えているような表情をしていた。カミーユはそれを見て、彼を傷つけてしまっただろうかと申し訳ない気持ちになった。
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