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48.名前を言ってはいけないヤツら

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 新メンバーを加えた冒険者パーティ「森のくまさん」が無事にいくつかの任務をこなした頃、一通の手紙が届けられた。差出人はあの武闘派王子セブリアンだった。
 途端に嫌そうな顔をしたのはファースとラルス。
 あの二人はラルスが王子の兄弟子ということから度々気まぐれに巻き込まれているらしい。また何かもめ事の予感がしたのだろうとコンラットは思った。
 一方そんなことは知るよしもないレネは不思議そうに首を傾げた。
「……修行の旅から帰国なさってるんですか?」
 ラルスは手紙に目を通すと、窓の外を見つめながら答えた。
「そうらしいね……何か大事な話があるから、近日中に訪ねてくるらしい。何か長期の依頼がなかったかなー。留守なら諦めてくれないかなー」
「?」
 レネが戸惑っていると、ファースが口をはさんだ。
「あの王子様が来ると大概おかしなことになるからね。前回があの招竜石騒ぎだったし」
「あー……理解しました」
 レネは色々と思い出したらしく笑みがちょっと引き攣っていた。
「一応あれでも王位継承順位二位だからね。あの方に何かあっても困るらしい。だから国王陛下がラルスにあれこれ頼んでくるんだよ。兄弟子ならあの王子様も言うこと聞いてくれるんじゃないかって。無茶だよね?」
 確かに無茶が過ぎるとコンラットも思う。
 それでもセブリアン王子が国民にも人気がある人物で、将来は第一王子を支えて盛り立ててくれることを期待されているのだから、そろそろ好き勝手を諫めるのが親の仕事ではないのだろうか。
 第一王子は文官肌で学問に秀でているが、少し身体が弱いらしい。妃との間には王女が一人。この国の法では王位継承順位は男子優先なので、せめて王子が誕生するまでは第二王子が大人しくいてもらわないと困るのだろう。
 レネはそれを聞いてラルスに目を向ける。
「でも、言うこと聞いてくれるんだったら招竜石騒ぎはなかったはずですよね」
「まあ、そういうことだ。何しろ目の前に強そうな相手が現れたらまっしぐらになっちまうからなー。またどこかの剣士の噂でも聞きつけてきたのかな」
 ラルスはそう言いながらだらりと椅子の背もたれに寄りかかる。
「いつ来るかわからないんじゃ当面は家を空けられないなあ……。あ、コンラットたちは好きにしていいから二人で出てもいいよ」
「デートがてら初心者用任務でもしてくれば? 採取系とか」
 コンラットはそれを聞いてそれもいいかと思った。レネとゆっくり二人で散策がてら仕事をするのは楽しそうだ。時間が空いたらルイセニョールの街を案内してもいいし。
「そうしようか? レネがよければ、だけど」
 レネはすぐに頷いた。やっと仕事に慣れてきたから休みにはしたくないのだろう。
 何しろ彼にはドラゴンのための家を作るという壮大な目標があるのだから。
 ……まあ、この間の魔物討伐で倒した巨鳥の報酬がエグいことになってるってことは言わないほうがいいんだろうな。
 コンラットは不遇の身ではあったが王族として育ったのでレネやラルスたちと金銭感覚が違うのは自覚していた。そのコンラットですら報酬額に驚いたくらいだ。レネが知ったら卒倒しかねない。
 ドラゴンの家くらい建てられそうな額だった。
 ラルスたちと相談して、彼のやる気を削がないようにしばらく間を開けてから打ち明けようという話になった。だから彼は魔物討伐分の報酬しか知らないのだ。

 翌朝、ラルスが作ってくれた弁当を持ってコンラットとレネはルイセニョール近郊の森に入った。図鑑を片手に植物採取の練習のためだ。
「まあ、新人冒険者の定番任務だけど、特に茸類は種類を間違えるとお終いだから特に難しい。それから採取部位の指定がある場合とか……」
 レネは元いた世界の植物にはある程度知識があるらしい。ほぼ料理できるかどうか、というものだけれど。それでこちらの植物と擦り合わせながら説明するとすぐ理解できたようだった。
 彼曰く似ているものや同じものも結構あるけれど、魔力を帯びた植物は見たことがないらしい。昆虫や動物も似ていても大きさがちがったり、少し外見が違うものもあるのだとか。なんでも「ファンタジー」に出てくるもののようだと。
 ドラゴンもいないので初めて見たのだとか。よく似た生きものはいたけれど彼の世界では大昔に絶滅してしまったそうだ。
 そうしたことを聞きながら歩くのも興味深くて楽しく思える。
「レネの世界も見てみたい気がするね。君の家族に会いたかった」
 彼の家族はすでに亡くなってしまった。けれど、彼が育った世界にはその足跡が残っているのではないだろうか。姉は有名人だったそうだし。
「あっちには祖父母がいますけど、コンラットさんに会ったらきっと大騒ぎしますよ」
 レネはそう言って笑みを浮かべる。
「大騒ぎ? どうして?」
 レネはさっと頬を赤らめた。
「コンラットさんみたいな綺麗で格好いい人が僕の……伴侶だなんて言ったら」
 コンラットは思わずレネを抱きしめたい衝動に駆られた。ああ、ちゃんと機会があれば伴侶だと紹介してくれるつもりがあるんだ。
 そう思うと愛おしくてしかたない。それに格好いいという言葉を彼から向けられるのは嬉しい。
「そんな可愛い事言ってたら、今夜どうなるかわかってる?」
「え? え?」
 驚いてますます恥じらう姿も可愛い。からかわれていることに気づいたのか、頭を横に振って冷静に戻ろうとしていた。
「……今はお仕事中なので……それは帰ってから要相談です」
 それだけ言うと足を速めて進み出した。
 コンラットはレネの背中を追いながらふと思う。 
 いつかこの子には正規の高等教育を受けさせたいと考えていた。彼は元の世界でも学生だったらしいから、ある程度の学問は身についているのだろうし。そうすればできることも増えるだろう。
 ……けれど、その時私が彼を手放せるかどうかが一番の問題かもしれない。

「……何だか雰囲気が変わってきてますけど……」 
 説明しながら目当ての植物を採取し続けているうちに随分深い所まで来てしまっていたらしい。木々が深く生い茂った場所に入り込んだせいで足元が薄暗くなってきた。
「……そろそろ引き返そうか?」
「そうですね。それにもうじきお昼ですから」
 それなら適当な場所を見つけて……と思った所でかすかに人の声が聞こえた。何か叫んでいるような、切羽詰まった声にコンラットは周囲を見回した。
「……魔物でも出たのか?」
「ここも出るんですか?」
「この森でも小型から中型くらいは珍しくない。危険だから採取依頼があるんだよ」
 戦う力のない薬師や職人が素材を得たくてもできないからこその採取依頼だ。小馬鹿にする冒険者も多いけれど、実際薬や道具のお世話にならない者はいないのだから。コンラットは今も定期的に依頼を引き受けている。
 レネにもそう考えてほしかったから、連れてきたんだが。
 足音が近づいてくる。どうやら三人組の冒険者パーティらしい。何かに追われているらしくてこちらを見つけて叫んできた。
「あんたらも早く逃げろ、大型クーカラーチャだ」
 またそれは随分と面倒な奴を。コンラットはそう思いながらレネに顔を向けた。
「レネ、防御魔法を。標的が追いついてきたら私が始末するから。あとなるべく奴らを見ないように。非常に不快な外見をしています」
「? わかりました」
 レネが二人分にかけていた防御を三人組の周囲にも張った。それと同時に黒光りのする羊くらいの大きさの虫の群れが長い触覚を揺らしながら走ってきた。
 ……あいかわらず不快感を誘う輩だ。
 レネの防御にぶつかって弾き飛ばされているが、数が多すぎて埒があかない。
 そう思っていたらレネが背中にくっついてきた。
「……何なんですか、こんなでっかいG見たことない……無理……」
 どうやらうっかり見てしまったらしい。Gというのは何だかわからないが、彼の世界での奴らの呼称なんだろう。
 昆虫系の魔物を苦手にしている者は多い。レネが全力で拒絶しているせいか、防御に触れる前に次々に吹き飛ばされていく。
 可愛いレネが縋ってくれるのは嬉しいけれど、怯えさせたのは許せない。
 コンラットは指輪に触れて最低限の出力で魔法を発動させた。指輪のおかげで魔法の微調整が上達したので試したいこともあった。
 レネのためにも一瞬で始末してやろう。ただし、森には被害を及ばせない。
 標的だけを高熱の針で貫いて焼きつくす。そして圧力をかけて消し去る。
 一瞬周囲が白熱したように光った。
 そして大量の昆虫の群れは灰の粉になって跡形もなく消えていた。
「……すっげ……魔法で打ち抜いて灼いた? あんな正確に大量の魔法をいっぺんに?」
「いや、それより防御魔法? あいつら吹っ飛ばしてなかった?」
「なあ、あれってもしかしてくまの帽子の?」
「え? ドラゴンより強いって噂の?」
 レネが防御していた三人組が口々に囁き合っている。まだ年若い様子からして新人冒険者だろう。今日はくまの帽子を被っていないのに「くまの帽子」呼ばわりされたレネは、動揺が治まらないのかまだコンラットの背中に隠れている。
「レネ、虫は全部やっつけたよ。大丈夫?」
「……はい。すみません、あっちにもいるんですけど……昔から苦手で」
 コンラットの服を握っている手がまだ震えている。よほど嫌いなんだろう。
「あれが好きな人の方が少数だから気にしなくていいよ。彼らが怪我をしてないか確かめようか?」
 そう言ったらやっと顔を上げてきた。
 彼らは最近登録を済ませたばかりの新人三人のパーティだとか。一人くらいは経験者を入れておいた方が無難な気もするが、気心の知れた友人同士で組みたかったのだとか。
 それで採取依頼から始めるのかと思いきや、小型の魔物にチャレンジしようと森の深部にまで入ってうっかりあの虫の群れを刺激してしまったらしい。
 若いなあ……と思いつつコンラットはレネに目を向けた。彼らはレネと同じくらいの歳格好だろう。彼も歳の近い友人がほしいと思ったりしないのだろうか。
 レネに怪我の治療をしてもらって元気になると彼らはあれこれ訊ねてきた。
「じゃあ、『森のくまさん』の新加入のお二人なんですか」
「ドラゴンを退けたって本当なんですか」
「今日はくまの帽子被ってないんですか」
 興味津々で質問責めにされるとレネは戸惑ったようだった。元々姉が有名人で自分はその陰に隠れていたと言っていたから、あまり社交的ではなかったのだろう。
「今日はパーティへの依頼じゃないからね。二人だけで採取をしていたんだ」
「え。あんなに強いのに採取依頼やってるんですか?」
 どうやら若い冒険者にありがちな、早く強くなりたいから割のいい依頼を狙っているのだろう。けれど、実力に見合わないことをすると大怪我のもとだ。
「採取依頼だって必要な人がいるんだから大事な任務だよ。それに彼はまだ登録したばかりの新人だから、色々勉強しているんだよ。君たちも帰りがてら採取依頼をこなしてみないかい?」
 コンラットがそう告げると、彼らも無茶をした自覚はあったのだろう素直に頷いた。
 ラルスが気合いを入れすぎたのか予想外に大量に詰め込まれたお弁当も無駄にならなかった。
 彼らはレネのことをどうやら子供だと思っていたようで、同じくらいの歳だときいて驚いていた。
「うわ……でも、治癒魔法や防御魔法使えるんだから凄いな……」
「魔法使いはいないんですか?」
「魔法使いが来てくれるようなパーティになりたいんだけどね」
 三人は剣士二人と弓という物理攻撃しかない組み合わせだった。魔法使いはたいてい後方支援だから強い前衛がいるパーティでないと所属したがらない。自分の身が守れないからだ。そして、自分の身が守れるような魔法使いは弱いパーティなど相手にしない。
 レネは彼らに興味を持ったように見えた。というより防御と魔法支援のない彼らが危なっかしく思えたのかもしれない。
「……コンラットさんは前に、臨時パーティみたいな感じで参加していたんですよね?」
「そうだよ。依頼を受けるときに申請すれば可能だよ」
 単独活動をしていたころ、何度か「森のくまさん」と組んだことがある。単独だったのは彼の魔法は味方を巻き込む危険なもので、さらに他国の貴族という身分のせいでいざこざに巻き込ませたくなかったからだ。
「あの、もし今日みたいに危ないことするときは、お手伝いしましょうか?」
「え? いいの?」
「日帰りなら大丈夫……ですよね?」
 レネはコンラットに確認してくる。
「私も行っていいのかい?」
「……コンラットさんが一緒だと彼らの評価になりませんよね。僕、いつも守られているから、一人で頑張ってみたいんです」
 まあ、基本的にレネに乱暴なことができる相手はいない。それはわかっているけれど、心配になる。
 こんなに可愛いレネを彼らが横恋慕しないとは限らないじゃないか。
「あの……お二人ってもしかして」
 リーダー格らしい少年がレネの手元を見ていた。お揃いの指輪に気づいたのだろう。
「ああ。彼は私の伴侶だからね。くれぐれもそれを忘れないでくれるなら、たまに手伝いするくらいなら構わないよ」
 コンラットは物わかりがいいふりをしながらしっかり圧力をかけた。レネに歳の近い友人ができそうなのにそれを邪魔して了見が狭いとか嫌われたくはなかったから。
 私も新人からやり直すことができれば良かったのに。そうすれば一緒に活動しやすかったのに。
 子供の頃に魔力が発現して最初から広範囲魔法しか使えなかった自分が、レネにもっと早く会えていたら……そんな夢を抱いてしまう。
 初心者三人組と連絡先を伝え合ってから帰宅すると、家の前に豪奢な馬車が停まっていた。レネとコンラットは顔を見合わせて、おそらく同じことを考えていた。
 あー……思ったよりお早い到着で。

 久しぶりに会うセブリアン王子は日焼けして更に精悍さを増したようだった。
 彼は南方の少数民族と剣を交えに行くと言っていたらしいので、充実した日々を送っていたのだろう。
 どうやら彼はレネとコンラットの帰宅を待っていたらしく、二人を見るとラルスたちがほっとした顔を見せた。待っていた間に武勇伝でも聞かされていたのだろうか。
「おお、やっと帰ってきたか。久しぶりだな」
「殿下もご健勝にお過ごしのご様子で何よりでございます」
 豪快に笑う王子にコンラットが儀礼通りの返答をするとレネは慌てて続いて一礼した。
「二人とも座って。何だか王子様が会いたいのは二人だったらしいよ」
 お茶を入れ直してきたらしいファースがワゴンを押しながらそう囁いてきた。コンラットは嫌な予感しかしなかったが、大人しくレネを促して空いていた椅子に座った。
 セブリアンはレネに目を向けて、それからまさしく単刀直入に問いかけてきた。
「ところで、レネ、だったか。魔王になる予定はあるのか?」
 レネがぽかんとしてセブリアンを見つめたまま固まっていた。
 その場にいた全員の思いは同じだっただろう。
 
 ……この王子様、一体何言ってるんだ?   
   
  
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