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「私には幼い頃の記憶がありません。ただ、母は幼い頃から私に感情を抑えるように言い聞かせていました。怒りに我を忘れてはいけないと。そして、すごい人になってほしいと。それがどういう意味なのかはっきりわかったのはアラムで魔法の修行中に、父親と名乗る男が現れた時でした」
サシャはそう言いながらジュールに縋るように抱きついてきた。
いつもと逆だなと思いながら、ジュールはサシャの黒髪を撫でた。彼はきっと自分自身が怖かったのだろう。自分がどうなるのかわからなかったのだから。
「父親……? 会ったのか?」
「ええ。悪魔の中には召喚されなくてもこちらに来る力がある者もいるようです。それまで私は他の子供たちよりも自分の精神が早熟で、知識もあるという自覚があったものの、まさか自分の父親が悪魔だとは思いもしませんでした……」
サシャの父親を名乗る男は、彼の生い立ちを話してくれた。
彼が気まぐれで人の世界に来た時、奇妙なものを見つけた。
森の奥にある貴族の館。そこには若い娘や子供たちが囚われていた。そして、貴族と思われる者たちが熱心に呪文を唱えておかしな儀式をしていた。どうやら、その女子供たちを贄にして悪魔召喚をしているらしい。
「悪魔を呼び出して自分たちの願いを叶えるのだとか、彼らは言っていたようです。その贄の中に母がいたのだとか」
「森の奥……もしかしてオーレリアンが言っていた場所かな。今は大公の持ち物になっているらしいけれど」
ジュールはサシャの頭を撫でながら呟いた。サシャの母親は悪魔崇拝者たちに捕まって贄にされかけたのだ。
「術式も未熟で術者の力も足りなかった。だから彼はのんびり見物していた。ただ、生贄の中で気丈にふるまう母を気に入って、こっそり近づいて問いかけたそうです。『願い事はあるか?』と。母は父が何者なのか知らないまま『こんなくだらない儀式で罪のない人を犠牲にするのはやめさせて欲しい』と答えました。一瞬でその場にいた貴族たちは息絶えて、人質たちは逃げ出すことができた。そして、願いの代償に母を魔族の世界に連れて行って、私が生まれたと……。その後母が私を人として育てたいと望んだので、父は私と母を手放したそうです」
「……ずいぶんと物わかりがいいな……。いや、それとも人に嫌気がさすように仕向けたのか」
サシャの風貌はこの国では珍しい。訳ありの子供を連れた女が生きていくのは苦労があっただろう。サシャは村で苛められていたし、母親に対する周りの村人たちも厄介者扱いだったのかもしれない。
「そうです。父は人の世界で異質な存在は生きにくいから、いずれ私が人であることを捨てるだろうと考えた。だから私の記憶を消し、人の世界に帰したそうです」
「……自分の意思で悪魔になったのなら文句はないだろう、ということか。もしかしたら、あの時、川で溺れていたサシャを誰も助けなかったら、そうなっていたのかもしれない」
なぜ馬車を止めて迷いなく川に飛び込めたのか、今でもその理由がわからない。フェルナンはあの時まで川に入ったことなどなかったのだ。
「父もそう思っていたようです。母が亡くなって苦境に陥れば、私が彼の手の中に戻るだろうと。アラムで元気に暮らしていたのを見て、あてが外れて悔しそうでした」
「……そうか。それはいい気味だな」
ジュールはそれを聞いて爽快な気分になった。サシャを助けたことで悪魔の企みを図らずも止めていた。過去の自分を褒めたい気分だ。
サシャもわずかに笑みを浮かべる。そしてすぐに表情を曇らせた。
「……二度目に父が現れたのは、五年前。あの謀叛が起きたときのことでした」
* * *
「謀叛の話を聞いたとき、一瞬私の父があなたを陥れたのかと疑いました。私を助けたのがあなただと知られてしまったのかもしれないと……」
フェルナンには悪魔を呼び出せる筈がない。それをサシャは知っていた。だからフェルナンが悪魔を呼び出していたという話が陰謀だと断言できた。けれど処刑を止める時間もないし、なによりこの国では何の地位も持たなかった。
「……ならば意地でも自分の力で出し抜いてみせると私は心を決めました。そしてあなたの魂を移す術式が完成したとき、父がまた私の前に現れたのです」
それはフェルナンがジュールとして目覚める直前だった。
その男の顔は確かに自分に似ていた。だからサシャは記憶がなくても最初に会ったときからその言葉を疑うことができなかった。
浅黒い肌と黒い髪。黒一色の装束。そして強く禍々しい光を帯びた赤い瞳が人ではないことを示しているようだった。
森の中でサシャが一人複雑な術式を組み上げて、疲労に意識が遠のきそうになったのを見計らったように歩み寄ってきた。
魔法陣の中に横たえた小さな子供を一瞥すると、その手前にしゃがみ込んだ。
『……言っておくが、私は何もしていないぞ。私だったらその男の息の根を止めることなど容易い。それができないような小物だからこそ、下らぬ小細工をしたのだろうよ』
『どちらにしてもあなたの部下でしょう。監督不行き届きの言い訳にいらしたのですか?』
サシャはまだ目覚めない子供を見据えたまま冷淡に応じた。
『そう言われては返す言葉もないな。仕方ない、ついでに始末しておいてやろう』
サシャは唇を噛んだ。
もう遅い。
今さらフェルナンの汚名を晴らすことはできない。悪魔の力を借りて彼を陥れた悪魔を始末できても、それを主張したところで、誰が信じるのか。
あの美しい人の評判は地に落ちて、悪しき王として伝えられて行くのだろうか。
王都の方角に細く立ち上る煙に、サシャは胸が苦しくなる。
この出来事はどれほどの苦しみをあの人に与えただろうか。
男は立ちあがると、もう一度しげしげと目を伏せた子供を観察する。
『魂の移し替えは成功しているが、上手く肉体に定着するかは運次第だな。それにしても、お前はその魂を欲するのか。なかなかに悪食だな』
『自分にないものを欲しがるのはあなたの血かもしれませんね』
サシャがそう答えると、男は楽しげに声を上げて笑った。
『なるほど。それもそうだな』
サシャの母は教会の教義に忠実で、そして堕落とは無縁の強く真っ直ぐな人だった。高位悪魔の力で望みを叶えようなどとはまったく考えてはいなかっただろう。だから彼の元を去って苦労してサシャを育てようとした。
人の生死をヘラヘラと気まぐれで振り回すような悪魔が、母の魂を後生大事に抱えていることをサシャは気づいていた。
……そんなところも、自分はあの悪魔に似たのだろう。
「……僕の魂は、そんなに不味いのか? 悪食?」
話を聞いていたジュールは首を傾げた。サシャはジュールにもたれかかるように抱きついていたことにやっと気づいて身を離した。
「あなたの魂は光属性が強すぎて、触れるだけでも悪魔にとっては猛毒なんです」
そうした魂の持ち主を堕落させようとする悪魔もいるらしいけれど、サシャの父親は決して彼に触ろうとはしなかった。
「……猛毒相手にキスしたり性交するのって大丈夫なのか?」
ジュールは驚いたようにサシャの顔を覗き込んで、ペタペタと触ってくる。
「……大丈夫です。私は半魔ですから」
彼の魂が持つ魔力は、悪魔の力を相殺する。けれど、人の肉体を持つサシャにはそこまでの影響はない。
「むしろ、あなたの側にいれば悪魔の力が消えて、人として生きていける気がします」
「……汚すかもしれないというのは、そういう意味なのか?」
サシャが側にいる限り、ジュールは無意識でサシャの力を相殺している。それが負担になる日が来るかもしれないと考えていた。
「ええ。もしあなたの魔力が損なわれたら私のせいです」
サシャの言葉にジュールは眉を寄せた。両手のひらでサシャの顔を挟むと顔を近づけて、怒りを含んだ口調ではっきりと告げてくる。
「よく聞け。僕は自分でサシャの側にいることを選んだ。だから僕に何があろうとサシャのせいじゃない。サシャの親が悪魔だろうが、それはサシャの責任じゃない。サシャは僕に対して何一つ悪いことはしていない。だから自分を責めるな。……わかったか?」
正面にある顔は記憶の中のフェルナンとはまったく違う。けれど、その瞳の中にある強い意思と彼の美しい魂はまったく変わっていない。
誰よりも美しくて強い国王だった彼は今もその輝きを失っていない。
サシャはその輝きから目をそらせなかった。
「ジュール……」
「言っておくけど、僕が本当に許せない相手は悪魔じゃない。あれは全て私利私欲にまみれた人間のやったことだ。そうだろう?」
「……そう……ですね」
召喚された悪魔は契約に縛られる。だから悪魔が罪を犯してもそれは命じた人間がいたからだ。それがわかっていても人は悪魔を忌避するというのに、彼はそれすらも気にしないというのだろうか。
サシャが頷くと、ジュールは満足げに微笑んだ。それから大きなあくびを一つ。
「よし、わかったらもう寝るんだ。サシャには明日、僕を背負ってもらうという重要な任務があるんだから」
言いながら自分の隣を指し示す。まだ自分を傍らに置いてくれるつもりなのだと知って、サシャはうっかりするとまた涙がこぼれそうなくらい胸が熱くなった。
「……わかりました。どこまででもお連れします」
この人は、どこまでも綺麗な人だ。サシャはそう思いながら寝台に横たわった。
サシャはそう言いながらジュールに縋るように抱きついてきた。
いつもと逆だなと思いながら、ジュールはサシャの黒髪を撫でた。彼はきっと自分自身が怖かったのだろう。自分がどうなるのかわからなかったのだから。
「父親……? 会ったのか?」
「ええ。悪魔の中には召喚されなくてもこちらに来る力がある者もいるようです。それまで私は他の子供たちよりも自分の精神が早熟で、知識もあるという自覚があったものの、まさか自分の父親が悪魔だとは思いもしませんでした……」
サシャの父親を名乗る男は、彼の生い立ちを話してくれた。
彼が気まぐれで人の世界に来た時、奇妙なものを見つけた。
森の奥にある貴族の館。そこには若い娘や子供たちが囚われていた。そして、貴族と思われる者たちが熱心に呪文を唱えておかしな儀式をしていた。どうやら、その女子供たちを贄にして悪魔召喚をしているらしい。
「悪魔を呼び出して自分たちの願いを叶えるのだとか、彼らは言っていたようです。その贄の中に母がいたのだとか」
「森の奥……もしかしてオーレリアンが言っていた場所かな。今は大公の持ち物になっているらしいけれど」
ジュールはサシャの頭を撫でながら呟いた。サシャの母親は悪魔崇拝者たちに捕まって贄にされかけたのだ。
「術式も未熟で術者の力も足りなかった。だから彼はのんびり見物していた。ただ、生贄の中で気丈にふるまう母を気に入って、こっそり近づいて問いかけたそうです。『願い事はあるか?』と。母は父が何者なのか知らないまま『こんなくだらない儀式で罪のない人を犠牲にするのはやめさせて欲しい』と答えました。一瞬でその場にいた貴族たちは息絶えて、人質たちは逃げ出すことができた。そして、願いの代償に母を魔族の世界に連れて行って、私が生まれたと……。その後母が私を人として育てたいと望んだので、父は私と母を手放したそうです」
「……ずいぶんと物わかりがいいな……。いや、それとも人に嫌気がさすように仕向けたのか」
サシャの風貌はこの国では珍しい。訳ありの子供を連れた女が生きていくのは苦労があっただろう。サシャは村で苛められていたし、母親に対する周りの村人たちも厄介者扱いだったのかもしれない。
「そうです。父は人の世界で異質な存在は生きにくいから、いずれ私が人であることを捨てるだろうと考えた。だから私の記憶を消し、人の世界に帰したそうです」
「……自分の意思で悪魔になったのなら文句はないだろう、ということか。もしかしたら、あの時、川で溺れていたサシャを誰も助けなかったら、そうなっていたのかもしれない」
なぜ馬車を止めて迷いなく川に飛び込めたのか、今でもその理由がわからない。フェルナンはあの時まで川に入ったことなどなかったのだ。
「父もそう思っていたようです。母が亡くなって苦境に陥れば、私が彼の手の中に戻るだろうと。アラムで元気に暮らしていたのを見て、あてが外れて悔しそうでした」
「……そうか。それはいい気味だな」
ジュールはそれを聞いて爽快な気分になった。サシャを助けたことで悪魔の企みを図らずも止めていた。過去の自分を褒めたい気分だ。
サシャもわずかに笑みを浮かべる。そしてすぐに表情を曇らせた。
「……二度目に父が現れたのは、五年前。あの謀叛が起きたときのことでした」
* * *
「謀叛の話を聞いたとき、一瞬私の父があなたを陥れたのかと疑いました。私を助けたのがあなただと知られてしまったのかもしれないと……」
フェルナンには悪魔を呼び出せる筈がない。それをサシャは知っていた。だからフェルナンが悪魔を呼び出していたという話が陰謀だと断言できた。けれど処刑を止める時間もないし、なによりこの国では何の地位も持たなかった。
「……ならば意地でも自分の力で出し抜いてみせると私は心を決めました。そしてあなたの魂を移す術式が完成したとき、父がまた私の前に現れたのです」
それはフェルナンがジュールとして目覚める直前だった。
その男の顔は確かに自分に似ていた。だからサシャは記憶がなくても最初に会ったときからその言葉を疑うことができなかった。
浅黒い肌と黒い髪。黒一色の装束。そして強く禍々しい光を帯びた赤い瞳が人ではないことを示しているようだった。
森の中でサシャが一人複雑な術式を組み上げて、疲労に意識が遠のきそうになったのを見計らったように歩み寄ってきた。
魔法陣の中に横たえた小さな子供を一瞥すると、その手前にしゃがみ込んだ。
『……言っておくが、私は何もしていないぞ。私だったらその男の息の根を止めることなど容易い。それができないような小物だからこそ、下らぬ小細工をしたのだろうよ』
『どちらにしてもあなたの部下でしょう。監督不行き届きの言い訳にいらしたのですか?』
サシャはまだ目覚めない子供を見据えたまま冷淡に応じた。
『そう言われては返す言葉もないな。仕方ない、ついでに始末しておいてやろう』
サシャは唇を噛んだ。
もう遅い。
今さらフェルナンの汚名を晴らすことはできない。悪魔の力を借りて彼を陥れた悪魔を始末できても、それを主張したところで、誰が信じるのか。
あの美しい人の評判は地に落ちて、悪しき王として伝えられて行くのだろうか。
王都の方角に細く立ち上る煙に、サシャは胸が苦しくなる。
この出来事はどれほどの苦しみをあの人に与えただろうか。
男は立ちあがると、もう一度しげしげと目を伏せた子供を観察する。
『魂の移し替えは成功しているが、上手く肉体に定着するかは運次第だな。それにしても、お前はその魂を欲するのか。なかなかに悪食だな』
『自分にないものを欲しがるのはあなたの血かもしれませんね』
サシャがそう答えると、男は楽しげに声を上げて笑った。
『なるほど。それもそうだな』
サシャの母は教会の教義に忠実で、そして堕落とは無縁の強く真っ直ぐな人だった。高位悪魔の力で望みを叶えようなどとはまったく考えてはいなかっただろう。だから彼の元を去って苦労してサシャを育てようとした。
人の生死をヘラヘラと気まぐれで振り回すような悪魔が、母の魂を後生大事に抱えていることをサシャは気づいていた。
……そんなところも、自分はあの悪魔に似たのだろう。
「……僕の魂は、そんなに不味いのか? 悪食?」
話を聞いていたジュールは首を傾げた。サシャはジュールにもたれかかるように抱きついていたことにやっと気づいて身を離した。
「あなたの魂は光属性が強すぎて、触れるだけでも悪魔にとっては猛毒なんです」
そうした魂の持ち主を堕落させようとする悪魔もいるらしいけれど、サシャの父親は決して彼に触ろうとはしなかった。
「……猛毒相手にキスしたり性交するのって大丈夫なのか?」
ジュールは驚いたようにサシャの顔を覗き込んで、ペタペタと触ってくる。
「……大丈夫です。私は半魔ですから」
彼の魂が持つ魔力は、悪魔の力を相殺する。けれど、人の肉体を持つサシャにはそこまでの影響はない。
「むしろ、あなたの側にいれば悪魔の力が消えて、人として生きていける気がします」
「……汚すかもしれないというのは、そういう意味なのか?」
サシャが側にいる限り、ジュールは無意識でサシャの力を相殺している。それが負担になる日が来るかもしれないと考えていた。
「ええ。もしあなたの魔力が損なわれたら私のせいです」
サシャの言葉にジュールは眉を寄せた。両手のひらでサシャの顔を挟むと顔を近づけて、怒りを含んだ口調ではっきりと告げてくる。
「よく聞け。僕は自分でサシャの側にいることを選んだ。だから僕に何があろうとサシャのせいじゃない。サシャの親が悪魔だろうが、それはサシャの責任じゃない。サシャは僕に対して何一つ悪いことはしていない。だから自分を責めるな。……わかったか?」
正面にある顔は記憶の中のフェルナンとはまったく違う。けれど、その瞳の中にある強い意思と彼の美しい魂はまったく変わっていない。
誰よりも美しくて強い国王だった彼は今もその輝きを失っていない。
サシャはその輝きから目をそらせなかった。
「ジュール……」
「言っておくけど、僕が本当に許せない相手は悪魔じゃない。あれは全て私利私欲にまみれた人間のやったことだ。そうだろう?」
「……そう……ですね」
召喚された悪魔は契約に縛られる。だから悪魔が罪を犯してもそれは命じた人間がいたからだ。それがわかっていても人は悪魔を忌避するというのに、彼はそれすらも気にしないというのだろうか。
サシャが頷くと、ジュールは満足げに微笑んだ。それから大きなあくびを一つ。
「よし、わかったらもう寝るんだ。サシャには明日、僕を背負ってもらうという重要な任務があるんだから」
言いながら自分の隣を指し示す。まだ自分を傍らに置いてくれるつもりなのだと知って、サシャはうっかりするとまた涙がこぼれそうなくらい胸が熱くなった。
「……わかりました。どこまででもお連れします」
この人は、どこまでも綺麗な人だ。サシャはそう思いながら寝台に横たわった。
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