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#46 邪魔

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二人が家に辿り着くとローズマリーが既に帰宅していた。
「遅かったじゃない!またデートしてたんでしょ!」
「違うよ。校長に呼び出されて遅くなったんだ。」
「呼び出し?まさか何かやらかしたの?」
「してないし。この前のギルドの件で謝罪されただけだ。」
「そう、ならいいけど⋯それより、あの3人誘っておいたわよ。家に帰ったら直ぐに来るって言ってたわ。」
「有難う。二人も準備してくるといいよ。全員揃ったら直ぐに出発するよ。」
『わかった!』
そう言うと二人は部屋へと向かう。

「さてと⋯俺も一旦部屋に戻るか。」

レンが中庭にある家に戻るといつものようにメアリーが出迎えてくれる。

「おかえりにゃん。」
「ただいま、メアリー。他の皆は?」
「あの三馬鹿は転移石を使ってもう悪魔の森に行ってるにゃん。くまきちとくま美も悪魔の森で運動しに行ってるにゃん。」
三馬鹿って⋯
くまきちは早速くま美に扱かれてるのか。
まあくまきちは太り過ぎだからな。
くま美が来てくれて良かったな。
「今日はあっちで泊まるからな。メアリーもちゃんと来るんだぞ?」
「わかったにゃん。でも、明日は戦わないにゃん。」
「わかってるよ。別荘で温泉でも入っててくれ。」
「そうするにゃん。」

暫くして、続々と集まり始める。

「レン!来たぞ!」
「まさかお泊り会をするとは思ってなかったよ。」
「勿論、スイーツ出るわよね!?」
第一声がスイーツかよ。

剣術組が先に到着してレンと話をする。

剣術組と話していると続いて⋯

「アンバーちゃん!レンくん!来たよぉー!」
「あわわ⋯私なんかがこんな所に来て⋯場違いじゃ⋯」
知らない人(剣術組)を見て、緊張しているキーラ。
「場違いじゃないよ。よく来てくれたね。」
「レンくん⋯♡」

そして、最後に⋯

「遅くなってごめんなさい。準備に手間取ってしまいましたわ!」
「レン様♡貴方のリリーが来ましたよ♡今日は2人きりで寝ましょうね♡」
「いや、皆で寝るぞ?」
リリーとミスティーナが来ると⋯

『お、王女様ぁぁぁぁぁ!?!?』
一斉にひれ伏すルイ、ハリー、レクシー、ミリア、キーラ。
「⋯何してんの?」
その様子を見てレンがそう言うと⋯

「馬鹿!王女様だぞ!」
「敬礼するのが常識だろう!」
「何で王女様がいるの!?」
「王女、とっても綺麗ぃ!!」
「あわわ⋯私⋯帰ったほうが⋯!」
「大丈夫だよ。そんな畏まらなくても⋯」
「そうですよ。今日は楽しい会なのです。私が王女と言うことは忘れて楽しみましょう!」
「さ、流石は王女様⋯」
「素晴らしい⋯」
リリーの言葉に感動する5人。
が⋯
「リリーになんか畏まらなくてもいいわよ。そんな価値ないし。」
「リリーちゃんも普通の女の子だよ!王女らしくないし!」
「まあ!!王女らしくないとは何ですか!!」
「まあ、レンの前ではいつも子作りの話しかしませんですしね⋯」
「私は王女として優秀な子種を後世に残さないといけないのです!!それに私はレン様の婚約者!将来の旦那様と子作りするのは当然です!!」
「はあ!?婚約者は私って言ってるじゃない!」
「違うよ!私だってば!!」
「わ、私も立候補を⋯」
「何言ってるのです!これ以上ライバルが増えるのは許しませんよ!」
「ライバルも何も私がレンと結婚するのは決定事項なのよ!」
「何勝手に決めてるの?」
「そうですわ!勝手に決めないでくれませんこと!?」
ぎゃあぎゃあ喧嘩を始める4人。

そこに⋯

「お前ら⋯どうやら留守番したいみたいだな⋯」
邪悪なオーラを纏ったレンが間に入る。

『申し訳ございませんでしたぁぁぁぁぁ!!』
土下座をして謝る4人。

『王女様が土下座したぁぁぁぁぁぁ!?』
リリーの土下座に驚く5人。

「やっぱりレンは最強だな⋯」
「王女様を土下座させるなんて⋯」
「しかも王女様がレンにベタ惚れなんて⋯」
「レンくん凄いですぅ!」
「流石はレンくん⋯♡」
5人は改めてレンの凄さを知るのであった⋯。


「じゃあそろそろ行くぞ。」

「うふふ、温泉楽しみね!特に若返りの効果♡」
「リリーの肌を見て驚いたわ!私もあんなスベスベになりたいわ!」
「俺は温泉よりも酒だな!あとはレンの出す料理!!」
「お前は国王なんだからはしゃぎすぎないようにな!」
「よっしゃ!今日は飲むぞ!!」
「ジョージ!ベルガモット様と国王様の護衛と言うことを忘れるなよ!」
「国王様⋯いつ見ても怖え⋯」
「お肌ツルツル♡しかも私の恋愛センサーがビンビン♡今日は楽しくなりそ~♡」
「隊長⋯じゃなかった、国王に誘われて来たが⋯俺、場違いじゃないか!?」
「そんなこと言ったら私もです⋯セレン校長に誘われて来たのですが⋯」
「たまには学校長同士話すのもいいと思ってね。」
「私もセレンに誘われて来たんじゃよ。なんか若返りの泉があるみたいじゃの。」
「ギルドマスター⋯こ、国王様がいるんですけど⋯私なんかがここにいて宜しいのでしょうか⋯!?」

いつの間にか、子供達の後ろにノート夫妻、国王夫妻、兵士4人、3校長に商人ギルドマスターとロザリアが立っていた。

『こ、国王陛下ぁぁぁぁぁ!?!?』
国王に気付いたルイ、ハリー、レクシー、ミリア、キーラ、ミスティーナは直ぐ様敬礼する。

「⋯なんか招待してない邪魔者おとなが沢山いるんだけど。」
レンが呆れた目で大人達を見る。

「まあ!将来の母親に向かって邪魔者とは何よ!レン君だって将来の母親が若返ったほうが嬉しいでしょ!!」
「何言ってるのよ、アイリス!レンさんはうちのリリーが婿に取るのよ!」
「お前らだけいい思いすんのは許せねえから来ちまったよ!」
「アンバーに聞いたんだが、何だか面白そうな施設を出したんだろう?是非見たくてね!」
引く気はない大人達。

「はぁぁぁ⋯ベルガモットさん達は兎も角、国王まで来たら皆萎縮するでしょう?ただでさえ顔が盗賊みたいでおっかないのに⋯」
『ギャァァァ!!国王陛下になんてことをォォォ!!不敬罪になるぅぅぅ!!!』
レンの言葉に心臓が飛び出る程驚く六人。

「はあ?大丈夫だよ。こんな盗賊面、怖くもなんともないし。」
「てめえ!!また盗賊面って言いやがったな!!ベルガモットも爆笑してんじゃねえ!!」
国王の横で腹を抱えて笑うベルガモット。

「盗賊面に盗賊面って言って何が悪いんですか?」
「いやいやいや、悪いだろう!!国王陛下に向かって言うことではないぞ!お前、不敬罪になるぞ!」
ハリーがレンを咎めるが⋯
「はっ。不敬罪になったら全力でこの国滅ぼすから大丈夫だよ。」
「何が大丈夫!?最悪の結末過ぎる!!」
ハリーが思わずツッコむ。

「レンならやりそうだから怖いわね⋯」
「れんくんは最強だからねー!」
「ええ、レン様は最強ですもの♡その時はリリーもお手伝いしますね♡」
「リリー!てめえ!お前は王女だろ!!王女なら俺の味方を(ガシッ)ギャァァァ!!」
「お父様♡私は何時でもレン様の味方ですわ♡レン様を迫害するのであればお父様と言えど許しませんよ♡」
そう言って国王にアイアンクローを食らわせるリリー。

『王女様つえぇぇぇぇぇ!?!?!?てゆーか、国王様がァァァ!!』
リリーの強さに驚く6人。

「リリーちゃんは怪力のスキルがあるから強いんだよー!」
『王女様なのに怪力スキルぅぅぅ!?』

「悪かった!俺が悪かったから!離してぇぇぇぇ!!!」
「リリー、そろそろ止めないと脳みそ弾け飛ぶぞ?」
「演技でもねえこというんじゃねぇぇぇ!!でも、マジで潰れるぅぅぅ!!」
「レン様がそう言うなら止めてあげますわ。」
レンに止められ、手を離すリリー。
国王はその場で倒れた。
「し、死ぬかと思った⋯」

そして、皆が落ち着きを取り戻し⋯

「はぁぁぁ⋯もう集まっちゃったし、来るのはいいですが、俺達とは別の部屋でお願いしますね。温泉も時間で交代!いいですね?」
『了解!!』
物凄く行きたい大人達は素直に返事する。

「みんな、ごめんな。まさか付いてくるとは思わなくてさ。お前たちも何で大人に話しちゃうんだよ!」
レンがローズマリー、アンバーグリス、リリーを咎める。
「だってぇ、肌が綺麗になったの自慢したかったんだもん!」
「だってぇ、面白そうな物あったんだもん!」
「私は自慢してません!聞かれたから答えただけです!」
「だってえじゃない!リリーも言わなきゃいいだろ!」
『言うなと言われてないし。』
三人が真顔で答える。

「くっ、確かにそうだけど、言ったらこうなるのが目に見えてわかるだろ!」
「まあまあ、3人とも悪気があったわけじゃないし、いいじゃねえか、親友!」
ルイが間に入ってレンを宥める。
「ぐっ⋯まあ、今日は俺の心友、ルイに免じて許す。」
『わああい!』
「それにこれはチャンスかもしれないだろ?」
「チャンス?」
「ああ。俺達剣術組は将来、国王軍に入る予定だろ?今のうちに顔を覚えて貰えるかもしれないだろ?」
「「確かに!!」」
ハリーとレクシーが賛同する。
「国王軍なんてリリーに頼めば入れるだろ?折角の機会だからリリーと仲良くなれば?」
「「「それもアリ!!」」」
「ということで、リリー。仲良くしてくれ。」
「「「おねがいしまぁぁぁす!!」」」
90度のお辞儀をする3人。
「私がレン様と結婚する手助けをしてくれれば国王軍なんて直ぐに入れてあげますよ!」
「はあ!?何言ってんのよ!結婚するのは私だし!!皆、勿論私の味方でしょ!?」
「はっ。マリーに味方しても見返りがないですわ。それに比べて私の味方をすれば、もれなく国王軍の仲間入り!どちらの味方をすれば良いかなんて一目瞭然です!」
「くっ、なんて卑怯な!!」
「はいはい、くだらないこと言ってないでそろそろ行くぞ。待ち切れない大人達がいるからな。」
「はあ?そもそも貴方が「ローズマリー⋯そろそろ黙りなさい⋯私は温泉に入りたいのよ⋯」レン!さっさと行くわよ!」
アイリスの邪悪なオーラにビビり、ローズマリーは直ぐ様出発を促す。
(くっ、なんで私が怒られなきゃいけないのよ!)
「はいはい、じゃあ転移石の前に集まってー。」
レンたちが転移石の前まで行くと⋯

「もう疲れたくまぁ!!」

いきなりくまきちとくま美が現れる。

『ギャァァァ!!アルティメットカルネージベアだぁぁぁぁぁ!!!』
くまきちを知らない者達が叫ぶ。

「お、くまきちとくま美。帰ってきたのか?」
『へ!?』
レンがくまきち達と普通に話していて驚く。

「あ!!レンさん!!くま美ちゃんが酷いんだくま!ずっと走らされたくま!!うわぁぁぁぁん!」
「私の番になるんだからもう少しスマートになってもらわないと釣り合いが取れないわ!なんせ私は美しいのだから!」
泣いてるくまきちとドヤ顔のくま美。
「くまきち、諦めろ。惚れたのと食いすぎなお前が悪い。」
「そんなぁ!!」
レンたちが会話をしていると⋯

「か、会話をしている⋯?」
「魔物が現れたのじゃないのか⋯!?」
「あれはレンの従魔よ。」
「アルティメットカルネージベアが!?」
「ええ。因みにあの白いのもアルティメットカルネージベアよ。」

「「え!?そうなの!?」」

それに反応したのはアイリスとリナリア。
「レン君!その白いアルティメットカルネージベアは⋯」
「え?ああ。なんかくまきちのレア種みたいですよ。一昨日仲間になったんです。」
「「レア種ぅぅぅ!?」」
アイリスとリナリアが叫ぶ。
「れ、レン君⋯その白いの⋯毛刈りはいつかしら⋯」
「レア種の毛皮⋯王妃の私にピッタリ⋯」
「毛刈りしないし!!これは俺の仲間だから毛皮あげないですよ!!」
「「ちっ!!」」
「舌打ち!?」
「レン君!じゃあ、違うやつであの白い毛皮取ってきて!」
「何言ってるの!貴女は普通の持ってるでしょう!!次は私に!!」
「普通のも持ってない貴女には相応しくないわ!私に頂戴ね!!」
「なんですってぇ!!」
「何よ!やる気!?」
バチバチと喧嘩になりそうな二人。

「わ、わかりましたから喧嘩しないで!!でもレア種だから会えるかわかりませんからね!」
「「絶対よ!!」」
2人の荒ぶる気迫に「はい」としか言えなかったレン。

くっ、毛皮のことになると本当におっかねえ⋯ 

二人を落ち着かせたレンは再度くまきち達に話しかける。

「くまきち、くま美。今日はあっちで飯にするからもう一回あっちに行くぞ。」
「わかったくまぁ。もうお腹すいたくまぁ⋯ご飯食べたいくまぁ⋯」
「食べ過ぎちゃ駄目よ!いい?」
「そんなぁ!!今ならいつもの倍以上食べられるのにぃ!!」
「いっぱい食べたら走った意味ないでしょ!さあ行くわよ!」
「はーい⋯」
早速尻に敷かれてんな。
くまきちとくま美は先に悪魔の森へと向かう。

「まさか従魔が最強の魔物とはな⋯流石は俺の親友だぜ!」
「まあ心友だからな!」
「いや、親友関係ないと思うが⋯まあいいや。兎に角行こう!」
「そうだね。じゃあしゅっぱーつ!」
それぞれが転移石を触り、悪魔の森へと転移する。


転移石で移動をしてきた一行。
するといきなり⋯

「なっ!?前に来た時と全く違うじゃないか!!アンバーからは聞いてたがここまで変わってるとは⋯」
転移して直ぐにベルガモットが驚く。

「皆が楽しめるように色々と召喚したんですよ。出しすぎてどっかのリゾート施設みたいになりましたが⋯」
「凄いな⋯あれは一体何の広場なんだい!?」
ベルガモットがテニスコートを指さす。

「あれは広場ではなくてテニスコートです。あそこでテニスをするんですよ。」
「テニス⋯?それはなんだい⋯?」
「専用のラケットで玉を打って点を取り合う競技です。王都でも広めれば流行ると思いますよ。」
「流行る!?是非教えてくれないか!!」
ベルガモットが食い気味でレンに問いかけるが⋯

「アナタ!それよりも先に温泉よ!!レン君、温泉に案内して頂戴!!」
殺気にも似た気迫でアイリスがベルガモットを退かす。

「あ、はい。じゃあ圧が凄いので先に温泉行きます。テニスの説明は後でで!」
「あ、ああ⋯そうしてね⋯。」
ベルガモットもアイリスが怖くて逆らえなかったようだ。

「皆は先に旅館の方へ行っててくれ。ローズマリー、案内頼む。」
「分かったわ。」
子供達はローズマリーの案内の下、旅館へと向かう。

「レン、妾も温泉に入るにゃん。」
実はずっとレンの肩にいたメアリー。
「じゃあアイリスさん達と入ってくれ。問題起こすなよ?」
「妾はあの三馬鹿達とは違うにゃん。妾の快楽の邪魔をしなければ何もしないにゃん。」

そして、レンと大人女性チームは温泉へと向かった⋯。

続く

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みんなの感想(35件)

ひいらぎ
2024.11.04 ひいらぎ

なんか、すでに良いように丸めこまれてる。
ちょっとお人好しすぎ?間抜け?過ぎてつまらなくなってきた。

解除
宵闇の森
2024.10.18 宵闇の森

更新再開?ありがとうございます!
こうして続きが読めること嬉しく思います。

猫パンチ
2024.10.18 猫パンチ

更新が遅くなって申し訳ございません!
やっと退院出来ましたので再開したいと思います!
これからも宜しくお願いします!

解除
桐ケ谷
2024.07.31 桐ケ谷

速く続きが見たいが体調には気をつけて投稿活動して欲しいです‼️‼️熱中症には気をつけて生活してね‼️‼️応援してます

猫パンチ
2024.10.18 猫パンチ

投稿がかなり遅くなってしまって申し訳ありません!
やっと退院出来たのでこれから頑張って投稿したいと思います!
これからも宜しくお願いします。

解除

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