114 / 245
第四章『輝宗の死』
伊達政宗、輝宗を殺すのは伊達じゃない その拾弐
しおりを挟む
滝の流れる音が耳元で聞こえ、ホームズは嫌でも目を覚ます。ホームズは運良く、岩棚にぶつかって谷底に落ちることなく、一命を取り留めたのだ。
ムクリと起き上がると、谷底を覗き込む。こうなれば、さすがのモリアーティも生還は無理というものだ。ホームズは安堵のため息をもらす。
「グッ......」
傷を負った腕を押さえると、頭上でライフルの発砲音が耳に入る。どうやらモランは、モリアーティの帰還を崖で待っているようだ。幸いにも霧が視界を不明瞭にしているから、ホームズはモランに見つかっていない。
自分の悪運に驚きつつ、ホームズは思考を巡らせる。このままシャーロック・ホームズなる探偵が死んだことにすれば、生き残っているモリアーティ一味の残党を倒しやすくなる。そうなるとまたも運良く、ワトスンに宛てた遺書を残してきていた。これは好都合。ホームズは笑みを浮かべながら、角張る顎を撫でた。
まずは岩棚に付着した自分の血痕を消し去ったホームズは、逃げ道を探すために立ち上がった。
何とかライヘンバッハの滝を抜け出したシャーロックは、兄・マイクロフトと連絡を取った。そして、とある場所で落ち合うことになる。
御者に扮したマイクロフトは、隅で固まるシャーロックを見つけて近づいた。
「シャーロック! 大丈夫か?」
「兄さん......」
「その様子だとモリアーティは倒せたようだな」
「ああ。僕はこれから数年、死んだことにする。そして、モランらモリアーティ一味の残党をやつける」
「別に構わないが、これでも私は役人だ。シャーロックと行動をともにすることは出来ない」
「わかっている。金銭的援助をしてくれればそれで良い」
「これからどこに行くんだ? 行く当てはないんだろう?」
「当てはない。だから、これから当てを作る」
「どうやって?」
「それは兄さんが一番わかっているはずだ。放浪する」
「放浪するにしても、モリアーティ一味の残党がいたんじゃ安全な地はない」
「何とかなる。死んだら死んだで良い。僕はモリアーティ一味を断罪するために破滅すると決意したんだ」
「その決意は固いんだな?」
「見ればわかるだろ?」
「そうか」マイクロフトは眉間に皺を寄せ、紙に住所を書き出してシャーロックに渡す。「そこの住所には信用に足る人物がいる。事情を説明して助けてもらえ」
「助かる」
マイクロフトはもう一枚の紙に、サインを書いた。
「その人物は用心深い。このサインを持っていき、私の弟であることも話すんだぞ」
「弟か。この住所まで行けば良いんだな?」
「私が信用しているんだ。何も考えずにその住所まで向かえ」
マイクロフトはシャーロックにありったけの処置を施してから、その場を去った。一人取り残されたシャーロックは、紙に書かれている住所に向かうべく方向を確かめた。
ワトスンは嫌な予感がして、ホームズが立ち寄ったライヘンバッハの滝に向かった。だがそこにホームズの姿はなく、崖のギリギリまで駆け寄った。
滝が岩棚に当たって出来る霧が原因で、地面は少しばかり泥濘んでいる。その地面には、崖に向かう二人の足跡があった。ワトスンは目を大きく見開く。
その二人の足跡は崖で途切れ、戻ってくる足跡は皆無。崖から谷底へと落ちたとしか考えられない。ワトスンは涙を堪える。
「ホームズ! ホームズはいるか!?」
ワトスンが懸命にホームズの名を叫ぶが、滝の轟音で掻き消されるばかり。ホームズからの返事はない。ワトスンは崖の下を見る。
谷底は霧で見えないが、かなり深いことだけはわかる。ここから落ちては、ホームズは生き残れない。ワトスンは絶望する。
「帰ってこい、ホームズ!」
何度も叫ぶと、背後でカチャンという音がした。振り返ると、登山杖が転がっていたのだ。ワトスンはすかさず登山杖を持ちあげる。
これがホームズの登山杖なことは、ワトスンには嫌でもわかる。ついに両手で顔を覆い、涙を流す。
涙が収まって状況を整理するために歩き回ると、靴に何かが当たった。ワトスンは顔を下に向けた。そこには、ホームズがいつも使っている銀色のシガレット・ケースが落ちていた。それを拾い上げると、シガレット・ケースの中に入った紙が風で地面に落ちた。
ワトスンはその紙を開き、ホームズがワトスンに宛てた手紙だということがわかった。文面を読まずとも、普通の人ならこれがホームズの遺書だということが理解出来る。ワトスンは親友の死を目の当たりにし、力が抜けて尻餅をついた。
「ホームズ! 何でだよ、ホームズ......。僕を置いていくなんて」
ワトスンは唇を噛んで肩を落とし、ホームズの遺書に目を通した。いつも何気に読んでいた彼の字を見ているだけで、無性に涙を誘った。一文字一文字に、ホームズの意志を感じ取れる。
ワトスンは登山杖、銀色のシガレット・ケース、ワトスン宛ての遺書を抱きしめて、今までの思い出に浸ることしか出来ない。意見の相違でたびたび喧嘩はした。今回の道中でも喧嘩をした。けれど、そのとりとめのない喧嘩も、もうすることは不可能だ。ワトスンは、人生で一番の親友を失ったのだ。
ムクリと起き上がると、谷底を覗き込む。こうなれば、さすがのモリアーティも生還は無理というものだ。ホームズは安堵のため息をもらす。
「グッ......」
傷を負った腕を押さえると、頭上でライフルの発砲音が耳に入る。どうやらモランは、モリアーティの帰還を崖で待っているようだ。幸いにも霧が視界を不明瞭にしているから、ホームズはモランに見つかっていない。
自分の悪運に驚きつつ、ホームズは思考を巡らせる。このままシャーロック・ホームズなる探偵が死んだことにすれば、生き残っているモリアーティ一味の残党を倒しやすくなる。そうなるとまたも運良く、ワトスンに宛てた遺書を残してきていた。これは好都合。ホームズは笑みを浮かべながら、角張る顎を撫でた。
まずは岩棚に付着した自分の血痕を消し去ったホームズは、逃げ道を探すために立ち上がった。
何とかライヘンバッハの滝を抜け出したシャーロックは、兄・マイクロフトと連絡を取った。そして、とある場所で落ち合うことになる。
御者に扮したマイクロフトは、隅で固まるシャーロックを見つけて近づいた。
「シャーロック! 大丈夫か?」
「兄さん......」
「その様子だとモリアーティは倒せたようだな」
「ああ。僕はこれから数年、死んだことにする。そして、モランらモリアーティ一味の残党をやつける」
「別に構わないが、これでも私は役人だ。シャーロックと行動をともにすることは出来ない」
「わかっている。金銭的援助をしてくれればそれで良い」
「これからどこに行くんだ? 行く当てはないんだろう?」
「当てはない。だから、これから当てを作る」
「どうやって?」
「それは兄さんが一番わかっているはずだ。放浪する」
「放浪するにしても、モリアーティ一味の残党がいたんじゃ安全な地はない」
「何とかなる。死んだら死んだで良い。僕はモリアーティ一味を断罪するために破滅すると決意したんだ」
「その決意は固いんだな?」
「見ればわかるだろ?」
「そうか」マイクロフトは眉間に皺を寄せ、紙に住所を書き出してシャーロックに渡す。「そこの住所には信用に足る人物がいる。事情を説明して助けてもらえ」
「助かる」
マイクロフトはもう一枚の紙に、サインを書いた。
「その人物は用心深い。このサインを持っていき、私の弟であることも話すんだぞ」
「弟か。この住所まで行けば良いんだな?」
「私が信用しているんだ。何も考えずにその住所まで向かえ」
マイクロフトはシャーロックにありったけの処置を施してから、その場を去った。一人取り残されたシャーロックは、紙に書かれている住所に向かうべく方向を確かめた。
ワトスンは嫌な予感がして、ホームズが立ち寄ったライヘンバッハの滝に向かった。だがそこにホームズの姿はなく、崖のギリギリまで駆け寄った。
滝が岩棚に当たって出来る霧が原因で、地面は少しばかり泥濘んでいる。その地面には、崖に向かう二人の足跡があった。ワトスンは目を大きく見開く。
その二人の足跡は崖で途切れ、戻ってくる足跡は皆無。崖から谷底へと落ちたとしか考えられない。ワトスンは涙を堪える。
「ホームズ! ホームズはいるか!?」
ワトスンが懸命にホームズの名を叫ぶが、滝の轟音で掻き消されるばかり。ホームズからの返事はない。ワトスンは崖の下を見る。
谷底は霧で見えないが、かなり深いことだけはわかる。ここから落ちては、ホームズは生き残れない。ワトスンは絶望する。
「帰ってこい、ホームズ!」
何度も叫ぶと、背後でカチャンという音がした。振り返ると、登山杖が転がっていたのだ。ワトスンはすかさず登山杖を持ちあげる。
これがホームズの登山杖なことは、ワトスンには嫌でもわかる。ついに両手で顔を覆い、涙を流す。
涙が収まって状況を整理するために歩き回ると、靴に何かが当たった。ワトスンは顔を下に向けた。そこには、ホームズがいつも使っている銀色のシガレット・ケースが落ちていた。それを拾い上げると、シガレット・ケースの中に入った紙が風で地面に落ちた。
ワトスンはその紙を開き、ホームズがワトスンに宛てた手紙だということがわかった。文面を読まずとも、普通の人ならこれがホームズの遺書だということが理解出来る。ワトスンは親友の死を目の当たりにし、力が抜けて尻餅をついた。
「ホームズ! 何でだよ、ホームズ......。僕を置いていくなんて」
ワトスンは唇を噛んで肩を落とし、ホームズの遺書に目を通した。いつも何気に読んでいた彼の字を見ているだけで、無性に涙を誘った。一文字一文字に、ホームズの意志を感じ取れる。
ワトスンは登山杖、銀色のシガレット・ケース、ワトスン宛ての遺書を抱きしめて、今までの思い出に浸ることしか出来ない。意見の相違でたびたび喧嘩はした。今回の道中でも喧嘩をした。けれど、そのとりとめのない喧嘩も、もうすることは不可能だ。ワトスンは、人生で一番の親友を失ったのだ。
0
お気に入りに追加
123
あなたにおすすめの小説
大日本帝国、アラスカを購入して無双する
雨宮 徹
歴史・時代
1853年、ロシア帝国はクリミア戦争で敗戦し、財政難に悩んでいた。友好国アメリカにアラスカ購入を打診するも、失敗に終わる。1867年、すでに大日本帝国へと生まれ変わっていた日本がアラスカを購入すると金鉱や油田が発見されて……。
大日本帝国VS全世界、ここに開幕!
※架空の日本史・世界史です。
※分かりやすくするように、領土や登場人物など世界情勢を大きく変えています。
※ツッコミどころ満載ですが、ご勘弁を。
軍艦少女は死に至る夢を見る~戦時下の大日本帝国から始まる艦船擬人化物語~
takahiro
キャラ文芸
『船魄』(せんぱく)とは、軍艦を自らの意のままに操る少女達である。船魄によって操られる艦艇、艦載機の能力は人間のそれを圧倒し、彼女達の前に人間は殲滅されるだけの存在なのだ。1944年10月に覚醒した最初の船魄、翔鶴型空母二番艦『瑞鶴』は、日本本土進攻を企てるアメリカ海軍と激闘を繰り広げ、ついに勝利を掴んだ。
しかし戦後、瑞鶴は帝国海軍を脱走し行方をくらませた。1955年、アメリカのキューバ侵攻に端を発する日米の軍事衝突の最中、瑞鶴は再び姿を現わし、帝国海軍と交戦状態に入った。瑞鶴の目的はともかくとして、船魄達を解放する戦いが始まったのである。瑞鶴が解放した重巡『妙高』『高雄』、いつの間にかいる空母『グラーフ・ツェッペリン』は『月虹』を名乗って、国家に属さない軍事力として活動を始める。だが、瑞鶴は大義やら何やらには興味がないので、利用できるものは何でも利用する。カリブ海の覇権を狙う日本・ドイツ・ソ連・アメリカの間をのらりくらりと行き交いながら、月虹は生存の道を探っていく。
登場する艦艇はなんと58隻!(2024/12/30時点)(人間のキャラは他に多数)(まだまだ増える)。人類に反旗を翻した軍艦達による、異色の艦船擬人化物語が、ここに始まる。
――――――――――
●本作のメインテーマは、あくまで(途中まで)史実の地球を舞台とし、そこに船魄(せんぱく)という異物を投入したらどうなるのか、です。いわゆる艦船擬人化ものですが、特に軍艦や歴史の知識がなくとも楽しめるようにしてあります。もちろん知識があった方が楽しめることは違いないですが。
●なお軍人がたくさん出て来ますが、船魄同士の関係に踏み込むことはありません。つまり船魄達の人間関係としては百合しかありませんので、ご安心もしくはご承知おきを。もちろんがっつり性描写はないですが、GL要素大いにありです。
●全ての船魄に挿絵ありですが、AI加筆なので雰囲気程度にお楽しみください。
●少女たちの愛憎と謀略が絡まり合う、新感覚、リアル志向の艦船擬人化小説を是非お楽しみください。
●お気に入りや感想などよろしくお願いします。毎日一話投稿します。
甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ
朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】
戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。
永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。
信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。
この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。
*ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。
Another World〜自衛隊 まだ見ぬ世界へ〜
華厳 秋
ファンタジー
───2025年1月1日
この日、日本国は大きな歴史の転換点を迎えた。
札幌、渋谷、博多の3箇所に突如として『異界への門』──アナザーゲート──が出現した。
渋谷に現れた『門』から、異界の軍勢が押し寄せ、無抵抗の民間人を虐殺。緊急出動した自衛隊が到着した頃には、敵軍の姿はもうなく、スクランブル交差点は無惨に殺された民間人の亡骸と血で赤く染まっていた。
この緊急事態に、日本政府は『門』内部を調査するべく自衛隊を『異界』──アナザーワールド──へと派遣する事となった。
一方地球では、日本の急激な軍備拡大や『異界』内部の資源を巡って、極東での緊張感は日に日に増して行く。
そして、自衛隊は国や国民の安全のため『門』内外問わず奮闘するのであった。
この作品は、小説家になろう様カクヨム様にも投稿しています。
この作品はフィクションです。
実在する国、団体、人物とは関係ありません。ご注意ください。
【新訳】帝国の海~大日本帝国海軍よ、世界に平和をもたらせ!第一部
山本 双六
歴史・時代
たくさんの人が亡くなった太平洋戦争。では、もし日本が勝てば原爆が落とされず、何万人の人が助かったかもしれないそう思い執筆しました。(一部史実と異なることがあるためご了承ください)初投稿ということで俊也さんの『re:太平洋戦争・大東亜の旭日となれ』を参考にさせて頂きました。
これからどうかよろしくお願い致します!
ちなみに、作品の表紙は、AIで生成しております。
日本国転生
北乃大空
SF
女神ガイアは神族と呼ばれる宇宙管理者であり、地球を含む太陽系を管理して人類の歴史を見守ってきた。
或る日、ガイアは地球上の人類未来についてのシミュレーションを実施し、その結果は22世紀まで確実に人類が滅亡するシナリオで、何度実施しても滅亡する確率は99.999%であった。
ガイアは人類滅亡シミュレーション結果を中央管理局に提出、事態を重くみた中央管理局はガイアに人類滅亡の回避指令を出した。
その指令内容は地球人類の歴史改変で、現代地球とは別のパラレルワールド上に存在するもう一つの地球に干渉して歴史改変するものであった。
ガイアが取った歴史改変方法は、国家丸ごと転移するもので転移する国家は何と現代日本であり、その転移先は太平洋戦争開戦1年前の日本で、そこに国土ごと上書きするというものであった。
その転移先で日本が世界各国と開戦し、そこで起こる様々な出来事を超人的な能力を持つ女神と天使達の手助けで日本が覇権国家になり、人類滅亡を回避させて行くのであった。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
暁のミッドウェー
三笠 陣
歴史・時代
一九四二年七月五日、日本海軍はその空母戦力の総力を挙げて中部太平洋ミッドウェー島へと進撃していた。
真珠湾以来の歴戦の六空母、赤城、加賀、蒼龍、飛龍、翔鶴、瑞鶴が目指すのは、アメリカ海軍空母部隊の撃滅。
一方のアメリカ海軍は、暗号解読によって日本海軍の作戦を察知していた。
そしてアメリカ海軍もまた、太平洋にある空母部隊の総力を結集して日本艦隊の迎撃に向かう。
ミッドウェー沖で、レキシントン、サラトガ、ヨークタウン、エンタープライズ、ホーネットが、日本艦隊を待ち構えていた。
日米数百機の航空機が入り乱れる激戦となった、日米初の空母決戦たるミッドウェー海戦。
その幕が、今まさに切って落とされようとしていた。
(※本作は、「小説家になろう」様にて連載中の同名の作品を転載したものです。)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる