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新しい婚約

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「なんですって!!?ジョセフが子爵家の娘と婚姻したと??」
「ああ、エリーゼ、だからもうあきらめるのだ。ジョセフ様の相手はシロナのブラン子爵家のジャンヌ様という方で、先の討伐で大怪我をした際にお世話になった縁で婚姻したそうだ。そして、、」
お父様は褐色の瞳を細めて「お前にはルイ様からアヌのザナン伯爵の嫡男アーサー様との婚姻をもうしつけれられた。すでに婚姻を承諾し、二週後に挨拶を予定している」 
「そんな、、ジョセフ様以外となんて誰とも結婚したくないですわ」小さく声を漏らすも、強くいえなかった

婚姻は当主と王族が決める。女性は顔合わせもせず決まることも多かったのだ。

エリーゼはその後、きもそぞろで過ごしていた。アーサーがどんな人間かきいてもきいてもジョセフも比べてしまう。剣の腕が良いとか、優しいだとか、上品だとか、そんなのはジョセフも同じだった

顔を初めて合わせたアーサーは、緑色の瞳が遠慮がちに、麦の穂を思うような黄褐色の髪の毛は癖毛で柔らかそうだった。
「お初にお眼にかかります。アヌのザナン家嫡男のアーサーと申します。エリーゼ様のような美しく、高貴な方と婚姻できてとても光栄に思っております。」
あまり交流のなかったアヌの家門であったが今までの社交界でも話した他家の男性と変わらず、平凡、そんな印象だった

話をしていても、お互いの共通の話題もなくそうそうにお開きになったが

婚姻は結ばれた
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