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第二幕
45 ゴット・ア・グルーヴィー・シング.2
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◆◆◆◆◆◆◆◆
飛ばし続けたフォルトゥーナは疲労したのか速度が落ち、上空を飛ぶ事も出来ずに、鬱蒼とした黒い森の木々を縫って滑空していた。
「おっそ、こんな速さじゃ、いつまで経ってもヴェネタに着きませんよぉ?ほらぁ!頑張れ!頑張れ!」
バシバシと、フォルトゥーナの装甲を叩くアリア。
「誰の所為でこうなってると思ってるんだ……?」
「おいおいおい、頭大丈夫か?オード君よぉ?お前以外に誰がいるって言うんですかぁ?」
「元を辿ればそうだな」
「はぁ?私が悪いって言うんですか?これでも最善を尽くしてるんですよ?」
「お前の最善だろ」
「当たり前じゃないですか!」
「諦めろ。お前の最善の選択の結果だ」
「私が教皇になったら、絶対破門してやりますから!」
「出来ない約束はしない方がいいんじゃなかったのか?」
「口の減らない奴ですね!」
「お互い様だ……流石にそろそろ休ませ──」
言いかけた俺たちを大きな影が覆った。
「──そこの者!命が欲しかったら有り金を置いて行くんだな!さもなくば、この《モルス・ケルタ》の牙が貴殿らを──って、え?その機体はまさか……!?」
「あ、フーガ君じゃないですかぁ、生きてたんですね」
それは白骨のような装甲を纏い、半壊した機海獣だった。
「オード君。鴨がネギを背負って来ましたよ?」
「渡りに船とはこの事か」
「お、おい、やめ、やめてくれ!貴殿らに危害を加えるつもりは──」
◆◆◆◆◆◆◆◆
甲冑を着た青髪の青年はアリアに簀巻にされ、モルスケルタの座席の後ろに縛られていた。
「くひひ、落ちぶれましたね、フーガ君。誉ある七元徳が野盗紛いになるとは」
操縦桿を点検するアリアはおちょくるように笑う。
「仕方ないではないか!有り合わせの材料で修理し、私が復帰しようとしたら既に帝国はめちゃくちゃになっていたのだぞ!宮殿に戻れるわけがあるまい!」
威勢だけはいいフーガが堂々と情けないことを言う。
「……俺がやめた後に入った連中は、皆こんなに弱いのか?」
「オード君がおかしいんで、彼も十分力のある騎士ですから、さて。フーガ君。モルス・ケルタはどの程度修理したんですか?」
「フッ、私の腕を舐めるなアリア。見た目はこのような状態だが、オルキヌスに敗れた経験を生かし、速度は以前の1.5倍だ」
「大したことないですね、私ならもう少し早くなりますよ」
「いうではないか!何倍になる!」
「2倍です」
堂々と言うアリア。もっと早くなるのかと思ったがそうでもないらしい。
「そんな速度を一体どうやって……!」
「骨みたいな装甲を全部捨てます、飾りは入りません」
「騎士には甲冑が必要だ!」
「大体、サメって軟骨魚ですから。背骨と歯以外の骨、殆ど無いですから」
「なん……だと……?ならば私だけ魚に乗っていたのか……!?」
「そうです」
「モルスケルタ……お前……魚だったのか……」
落ち込むフーガ。
「アリア、こいつ馬鹿だろ」
「今更ですか?そうじゃ無かったら単独で突っ込んで貴方に敗北してませんよ」
「それもそうか……で、今からどのくらいでヴェネタに着く?」
「そうですね、これがあるなら。明日にでも」
「……念を入れて南側から迂回しよう。ディスコルディアの墜落地点からここはまだ近い。捕捉される危険がある」
「いいんですかぁ?好機っていうのはいつまでもそこにあるわけじゃないんですよぉ?」
「一番の近道は遠回りする事だ」
「まあ、なんでもいいですけど。この機体だけでも無いよりはマシですし」
「ところで、貴殿らは一体何故ここにいるんだ?」
「おめでとうございます、フーガ君。貴方も反逆者の仲間入りです」
「は、反逆者!?」
「ええ、ハインリヒを始末して王位を僭称しているアンナに天誅を下すのです」
「殿下……いや、陛下を始末しただと!許せん!ならばこのフーガ、我が忠義を果たさねば!」
「本当に忠義者だったら、帝国の異変にビビってこんなとこで野盗やらないだろ、というかそもそもハインリヒが皇帝を殺してるからな」
「……ふっ、なんとでも言え。私は報復の為、力を蓄えていたに過ぎん」
「ものは言い様だな……臆病さを隠さないだけマシか」
「強がってるオード君には羨ましいですかぁ?」
「否定はしない」
「へぇ、そこは素直なのに、お姫様の事になるとしらばっくれるんですね」
「おい、私の分からない話をするな!仲間外れみたいで嫌だろ!」
無理矢理会話に入ってくるフーガ。
「ここまで素直にはなりたくは無いが……」
「くひひ、オード君はですねぇ、マナ様のことになると素直になれないんですって!」
「なるほど、年頃だな。分かるぞオード。私も田舎に残してきた相手が、全く素直じゃ無かったからな!」
「フーガ君。それは脈なしです。今頃別のパートナーと仲良くやってますよ」
「そ、そんな、ことは……!私が七元徳最強になったら、と言っていたぞ!」
「出来ない約束はしない方がいいですよ?」
「ふっ、私の騎士道に不可能は無い」
「わー。かっこいいー。尊敬しちゃうなー」
「ふはは、それほどでもない」
「……反逆者の会話とは思えないな」
「たかが、女の子1人の為に反逆してるんですから、別におかしくありませんよねぇ?」
「うーん、たった1人の為に反逆とは、実に騎士のロマン!オード!貴殿は私以上の騎士だ!騎士の中の騎士と呼ばせてもらおう!」
「……俺がこうしているのは、約束を守る為で、一度助けた責任があるからだ。それ以上でも、以下でもない」
「はぁー、聞きました?フーガ君。これですよこれ」
「なるほど、素直ではないな。では聞くがオード、貴殿はなぜ約束をした?そして、彼女を助けたんだ?」
「何故、と言われてもな……」
「まさか、本当に分からないんですかぁ……?それは流石に引きますよぉ、貴方何歳ですか?」
「18だ、何がおかしい」
「え、もっと年上だと思ってました」
「なるほど!ならば無理もない!アリア!教えてやるといい、一体何が彼を突き動かしているのを!」
「おい、フーガ君。お前、後輩なんだから口には気をつけましょうね?」
「くっ、教えて差し上げては如何でしょうか!」
「くひひ、それを私達が言うのは野暮ってものです。ですが、良く考えて下さい、一体何が貴方を突き動かしているのか。そして、今も彼女を追っている理由を」
「……お前ら、なんなんだ一体」
「迷える子羊を導くのが、私の役目ですので、くひひ」
◆◆◆◆◆◆◆◆
骨の装甲を捨てたモルスケルタは、軽快に空を進み、道を迂回してラグーンの中に浮かんだような街、ヴェネタへ到着した。
マナ様と一緒に来るはずだった海は、曇り空を写して淀んでいた。
七元徳時代に知り合った第二王子を探した。
恐らくマナ様は既に彼と会っている、或いはまだ一緒にいる筈だからだ。
幸いな事に、第二王子はすぐに見つけることが出来たが、俺たちが彼から聞かされたのは。
「マナは……もう、ここにはいない」
という静かな知らせ。
そして、大量の珊瑚、亡者や異形達が突然出現し混乱が広がる街に、追手は現れた。
「見つけましたよ、反逆者さん達。もう逃げ場はないのです。大人しく水底に沈むのです」
立ちはだかるは、海蛇の機海獣ウォルプタース。
「手間をかけさせてくれたな、というわけでちゃっちゃと死んでくれ」
角を持つイッカクの機海獣、イグノラビス。
半壊したモルスケルタと、疲労したフォルトゥーナでは、苦戦を強いられるのは間違いなかった。
分の悪い賭けが、また始まろうとしていた。
飛ばし続けたフォルトゥーナは疲労したのか速度が落ち、上空を飛ぶ事も出来ずに、鬱蒼とした黒い森の木々を縫って滑空していた。
「おっそ、こんな速さじゃ、いつまで経ってもヴェネタに着きませんよぉ?ほらぁ!頑張れ!頑張れ!」
バシバシと、フォルトゥーナの装甲を叩くアリア。
「誰の所為でこうなってると思ってるんだ……?」
「おいおいおい、頭大丈夫か?オード君よぉ?お前以外に誰がいるって言うんですかぁ?」
「元を辿ればそうだな」
「はぁ?私が悪いって言うんですか?これでも最善を尽くしてるんですよ?」
「お前の最善だろ」
「当たり前じゃないですか!」
「諦めろ。お前の最善の選択の結果だ」
「私が教皇になったら、絶対破門してやりますから!」
「出来ない約束はしない方がいいんじゃなかったのか?」
「口の減らない奴ですね!」
「お互い様だ……流石にそろそろ休ませ──」
言いかけた俺たちを大きな影が覆った。
「──そこの者!命が欲しかったら有り金を置いて行くんだな!さもなくば、この《モルス・ケルタ》の牙が貴殿らを──って、え?その機体はまさか……!?」
「あ、フーガ君じゃないですかぁ、生きてたんですね」
それは白骨のような装甲を纏い、半壊した機海獣だった。
「オード君。鴨がネギを背負って来ましたよ?」
「渡りに船とはこの事か」
「お、おい、やめ、やめてくれ!貴殿らに危害を加えるつもりは──」
◆◆◆◆◆◆◆◆
甲冑を着た青髪の青年はアリアに簀巻にされ、モルスケルタの座席の後ろに縛られていた。
「くひひ、落ちぶれましたね、フーガ君。誉ある七元徳が野盗紛いになるとは」
操縦桿を点検するアリアはおちょくるように笑う。
「仕方ないではないか!有り合わせの材料で修理し、私が復帰しようとしたら既に帝国はめちゃくちゃになっていたのだぞ!宮殿に戻れるわけがあるまい!」
威勢だけはいいフーガが堂々と情けないことを言う。
「……俺がやめた後に入った連中は、皆こんなに弱いのか?」
「オード君がおかしいんで、彼も十分力のある騎士ですから、さて。フーガ君。モルス・ケルタはどの程度修理したんですか?」
「フッ、私の腕を舐めるなアリア。見た目はこのような状態だが、オルキヌスに敗れた経験を生かし、速度は以前の1.5倍だ」
「大したことないですね、私ならもう少し早くなりますよ」
「いうではないか!何倍になる!」
「2倍です」
堂々と言うアリア。もっと早くなるのかと思ったがそうでもないらしい。
「そんな速度を一体どうやって……!」
「骨みたいな装甲を全部捨てます、飾りは入りません」
「騎士には甲冑が必要だ!」
「大体、サメって軟骨魚ですから。背骨と歯以外の骨、殆ど無いですから」
「なん……だと……?ならば私だけ魚に乗っていたのか……!?」
「そうです」
「モルスケルタ……お前……魚だったのか……」
落ち込むフーガ。
「アリア、こいつ馬鹿だろ」
「今更ですか?そうじゃ無かったら単独で突っ込んで貴方に敗北してませんよ」
「それもそうか……で、今からどのくらいでヴェネタに着く?」
「そうですね、これがあるなら。明日にでも」
「……念を入れて南側から迂回しよう。ディスコルディアの墜落地点からここはまだ近い。捕捉される危険がある」
「いいんですかぁ?好機っていうのはいつまでもそこにあるわけじゃないんですよぉ?」
「一番の近道は遠回りする事だ」
「まあ、なんでもいいですけど。この機体だけでも無いよりはマシですし」
「ところで、貴殿らは一体何故ここにいるんだ?」
「おめでとうございます、フーガ君。貴方も反逆者の仲間入りです」
「は、反逆者!?」
「ええ、ハインリヒを始末して王位を僭称しているアンナに天誅を下すのです」
「殿下……いや、陛下を始末しただと!許せん!ならばこのフーガ、我が忠義を果たさねば!」
「本当に忠義者だったら、帝国の異変にビビってこんなとこで野盗やらないだろ、というかそもそもハインリヒが皇帝を殺してるからな」
「……ふっ、なんとでも言え。私は報復の為、力を蓄えていたに過ぎん」
「ものは言い様だな……臆病さを隠さないだけマシか」
「強がってるオード君には羨ましいですかぁ?」
「否定はしない」
「へぇ、そこは素直なのに、お姫様の事になるとしらばっくれるんですね」
「おい、私の分からない話をするな!仲間外れみたいで嫌だろ!」
無理矢理会話に入ってくるフーガ。
「ここまで素直にはなりたくは無いが……」
「くひひ、オード君はですねぇ、マナ様のことになると素直になれないんですって!」
「なるほど、年頃だな。分かるぞオード。私も田舎に残してきた相手が、全く素直じゃ無かったからな!」
「フーガ君。それは脈なしです。今頃別のパートナーと仲良くやってますよ」
「そ、そんな、ことは……!私が七元徳最強になったら、と言っていたぞ!」
「出来ない約束はしない方がいいですよ?」
「ふっ、私の騎士道に不可能は無い」
「わー。かっこいいー。尊敬しちゃうなー」
「ふはは、それほどでもない」
「……反逆者の会話とは思えないな」
「たかが、女の子1人の為に反逆してるんですから、別におかしくありませんよねぇ?」
「うーん、たった1人の為に反逆とは、実に騎士のロマン!オード!貴殿は私以上の騎士だ!騎士の中の騎士と呼ばせてもらおう!」
「……俺がこうしているのは、約束を守る為で、一度助けた責任があるからだ。それ以上でも、以下でもない」
「はぁー、聞きました?フーガ君。これですよこれ」
「なるほど、素直ではないな。では聞くがオード、貴殿はなぜ約束をした?そして、彼女を助けたんだ?」
「何故、と言われてもな……」
「まさか、本当に分からないんですかぁ……?それは流石に引きますよぉ、貴方何歳ですか?」
「18だ、何がおかしい」
「え、もっと年上だと思ってました」
「なるほど!ならば無理もない!アリア!教えてやるといい、一体何が彼を突き動かしているのを!」
「おい、フーガ君。お前、後輩なんだから口には気をつけましょうね?」
「くっ、教えて差し上げては如何でしょうか!」
「くひひ、それを私達が言うのは野暮ってものです。ですが、良く考えて下さい、一体何が貴方を突き動かしているのか。そして、今も彼女を追っている理由を」
「……お前ら、なんなんだ一体」
「迷える子羊を導くのが、私の役目ですので、くひひ」
◆◆◆◆◆◆◆◆
骨の装甲を捨てたモルスケルタは、軽快に空を進み、道を迂回してラグーンの中に浮かんだような街、ヴェネタへ到着した。
マナ様と一緒に来るはずだった海は、曇り空を写して淀んでいた。
七元徳時代に知り合った第二王子を探した。
恐らくマナ様は既に彼と会っている、或いはまだ一緒にいる筈だからだ。
幸いな事に、第二王子はすぐに見つけることが出来たが、俺たちが彼から聞かされたのは。
「マナは……もう、ここにはいない」
という静かな知らせ。
そして、大量の珊瑚、亡者や異形達が突然出現し混乱が広がる街に、追手は現れた。
「見つけましたよ、反逆者さん達。もう逃げ場はないのです。大人しく水底に沈むのです」
立ちはだかるは、海蛇の機海獣ウォルプタース。
「手間をかけさせてくれたな、というわけでちゃっちゃと死んでくれ」
角を持つイッカクの機海獣、イグノラビス。
半壊したモルスケルタと、疲労したフォルトゥーナでは、苦戦を強いられるのは間違いなかった。
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