続・妄想女子の青春記。

第二章 舞台上のプリンス

３

「もしもし？どうした？」
「さおちゃん！ビックニュース！
　優羽先輩、青海祭でブレイクダンスするらしいよ。」
「まじ？くるくる回っちゃうの？（笑）」

「…ねぇ、大変。
　くるくる回ったらお腹とか背中とか見えちゃうんじゃない？」
「そりゃあ激しいダンスならそうなっちゃうよね。」


「やばい、今から箱ティッシュの用意しないと…。
　鼻血止まらんやつじゃん。」
「てか、優羽先輩にそんな特技があったんだね。
　にぃちゃん知ってた？」
「いや、全然やったことないらしく友だちに強制参加させられたんだって。」


「…やっぱりそうゆうタイプか、あいつ。」
「何はともあれ楽しみすぎてやばいんだけど！！」
「てかさ、にぃちゃんは今年でないの？」
「え…？」
「去年、タカナナと妃菜ちゃんとやってたじゃん。今年バージョンは？（笑）」


「…その記憶全校生徒の脳内から抹消したいのに！」
「でもさ、あれオーディションがあるんでしょ？
　にぃちゃんも参加すれば優羽先輩のダンスをいち早く観覧できるよ？」
「っく…それは、見た過ぎる。」
「（こいつチョロいな…）」



私の羞恥心と好奇心をうまく揺さぶるさおちゃん。
悩んだ末、いつも後者に軍配が上がってしまう
私の目立ちたがり屋精神と優羽先輩への愛で
タカナナに相談を持ち掛けてみることにした。