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第十二章 卒業
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しおりを挟む優羽先輩とメールを交換してから約二週間。
何かきっかけがないと緊張でメールできない私だったが、
優羽先輩とのやりとりもそれなりにできるようになってきた二月後半。
最近は卒業式の練習で全学年が体育館に集まり、
午前中は立ったり座ったりの練習。
みんなだるそうにやっている中、私は優羽先輩と一緒の空間に居れるのが嬉しく、
ひたすら優羽先輩を探してニヤニヤしている最高の時間となっていた。
ある日、ノリで送った
【明日の式練習の時、優羽先輩のこと探しますね!】メール。
完全にストーカー発言を本人にした私を、
成敗するかのように優羽先輩からKOメールが届いた。
「…あ、また来た!」
【件名:件名なし】
【内容:マジ?(笑)じゃあ、俺も探そ(笑)】
「やばいやばいやばいやばい…。」
震える手でさおちゃんに速攻電話した。
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