妄想女子の青春記。

こつぶ

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第五章 新人戦の時期ですね

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十月の上旬だと言うのにまだまだ汗が床に垂れるほど
蒸し暑いのは卓球部だった人はわかると思うが、
光と風の影響を受けないために卓球場にあるすべての窓とカーテンを
完全に締め切って部活をしているからである。

もちろん扇風機など言語道断。

女子の部室は個人個人が使う制汗剤のにおいが充満し
長居できたものではない。
そして、男子の部室はそれ以上に独特な男くささがたちこめており、
女子が一度入ったら嗚咽しない者はいないくらいの濃ゆ~い空間となっていた。


「はい、いったん休憩~。各自水分とってね。
 十分後に球出し練習するからねー。」
「はい!」


美里先輩の声で先輩たちが卓球場から出て、外の心地よい風にあたりに行った。
一年の私たちはというと、次の練習で使うネットや大量のピンポン玉が入ったかごを
一台ごとに用意してから卓球場の隣にある
ウォータークーラー(水飲み場)に行くのが日課だった。

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