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本編

28話

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「そろそろ起きろ。」

体が誰かに揺さぶられてる…。
もう少し寝かせて…。

「水ぶっかけるぞ。」

顔に冷気があたってる…

「5、4、3、」

なんかやばい!!

「おっ、目醒ましたか。」

目の前にサッカーボールくらいの水の玉があるんですけど。
これが顔に当たったら顔面びしょびしょになるよ!?

「せっかくここまで来たからさっさとボスのところまで行こうと思ったのによ…。」

あ、水消してくれた。
ちょっとくらくらするけど起き上がる。
周りを見渡してみると木がなぎ倒されてるし地面も少しえぐれてる。
さっきまでウルフたちと戦ってた場所だってわかる。
ウルフを倒して…そして、あれ?

「私どうなってたの??」

ウルフを倒してからの記憶が曖昧になってる。

「極度の緊張と祝福の重ねがけの精神的負担、それと一気にレベルが上がって体に異常な負荷がかかったのもあって綺麗にぶっ倒れたぞ。」

うわぁ…。
私すごいギリギリの戦いしてたんだな。

「騎士ちゃんと聖女くんは??」
「2人とももう回復してる。あとはお前の準備だけだ。」

あっ、ほんとだ。
ちょうど火が焚いてある向かい側にいる2人の顔色は普通だし、疲れてる様子もなさそう。
…こんなにジメジメしてるなかで火って起こせるの?
まぁいいや。

「んーー。」

地面に横たわってたからか首とか腰が痛い。
賢者の優しさなのか、私の寝転がっていた場所の葉っぱだけ乾燥してたから洋服が濡れるなんて悲劇にならないで済んだけど。
でも葉っぱを乾かすんじゃなくて、前に賢者が使ってた椅子でも出してくれたら良かったのに。
そっちのほうがもう少しダメージが少なかった…。

「よしっ、もういいよ。先に行こう。」
「ん。わかった。」

賢者は立ち上がると真っ直ぐに歩き始めた。
なんで進む方向が分かるんだろう?
っと、とりあえず付いていかないと置いていかれる!







「勇者様、戦っていない間に少しお話させてもらってもよろしいてすか??」

騎士ちゃんが止まっていきなり話しだした。
賢者がいないって言うことはこれはイベントなのかな??
イベントっていきなり始まるから毎回びっくりするなぁ。


選択肢

いいよ◁

嫌だ


「"いいよ"。話そう。」.
「ありがとうございます。」

うん、やっぱり顔を赤くするんだね…。
とりあえず目の前にあったいい感じに倒れてる木に座る。
倒れてからけっこう時間がたってるのかな。
他の倒れてる木と違って乾いてる。

「なんだかどんどんこの森の雰囲気が重くなっていますね…。そろそろこの森で一番強い敵が出てきそうです…。」


選択肢

そうだね。ここからは気をつけていこう。◁

いや、大丈夫だよ。今まで通り行こう。


あれ??
これってよく言うフラグってやつ??
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