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つがい
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さて、戻ったら何と言おうか。宿屋へと戻る道すがら悶々と考えていたが、結局何もまとまらないままに部屋の前までたどり着いてしまった。面倒だからこのまま何も言わずに寝てしまおうか。というか、あの胡散臭い竜人と話し込んでいたせいで夜も更けたし、ソウももう寝てるんじゃないだろうか。きっとそうだ。そうであってほしい。
何もかも後回しにしようと決意してドアノブに手をかけようとしたその時、内側から扉が開き、激しい勢いで引っ張り込まれた。背中にベッドのスプリングを感じると同時に激しくドアの閉まる音が耳を刺す。
「ソ……」
「何でレオから他の竜のにおいがするの」
起き上がろうとした時には既にソウが俺の胴体の上に乗り上げていた。手首を縫い止めたソウの手はビクともしない。逆光の中、俺を見据える青と緑の入り混じった瞳は炎を吹かんばかりにきらきらと輝いていて、こんな状況だというのに俺はその美しさに見惚れてしまっていた。
「いやだよ。他の竜にだけは絶対にわたさない」
不思議な色の瞳が視界いっぱいに広がる。唇を熱くぬめる何かが塞いだ。気づいた時にはもう遅い。俺はソウから激しく口づけされていた。
「ソ……、ウ、っ……」
名を呼ぼうと開いた唇の隙間から人間よりも長い舌がすかさずぬるりと入り込んだ。ソウの熱い舌は器用に俺の舌をすくい取り、巻きつけるかのようにぬるぬると這い回る。せわしなく角度を変え、長い舌が歯茎を、頬の内側を、上顎の窪みを舐め回す。ぞわりと甘い戦慄が背筋を這い、俺はにわかに混乱した。相手はソウだぞ。子供相手だ。何を考えているんだ、俺は。
「んっ、……ぉ、う……っ」
中でも上顎の凹凸を舌でこすられるとぞわぞわとくすぐられるような甘やかさを感じ、力の入った腹筋がひくりと跳ねてしまう。上に乗るソウにもその動きが通じるのか、しきりに上顎を舐めてくるようになった。
舌を噛んででもやめさせなくてはいけない。こんなことは間違っているのだ。俺に欲情するお前も、お前に感じてしまう俺も、間違っている。だが、鼻で空気を吸っても足りず、空気の薄さにかぼんやりと霞む頭の中では、ぴちゃぴちゃ、くちゅくちゅと卑猥な水音が鳴り響くばかりで、俺の思考を妨げてしまう。
ぞろりと上顎を舐めた後、俺の舌を長い舌が巻き取った。舌同士をしつこく擦り合わされ、人間より竜の舌がなめらかだと知らされる。何度も擦られ続けているせいか、舌が細かく震えているような、痺れているような、妙な感覚に陥った。
「ぉ、う……、ん、んっ……」
振り切るように名を呼ぼうとした。動かした唇の端から誰のものとも知れない涎が一筋落ちていった。舌の奥へと伝い落ちる唾液を思わず飲み込む。こくりと喉が鳴る。その瞬間、まるで酒でも飲んだかのように、ほわりと身体の熱が上がったような気がした。にゅるりとソウの舌がほどけていく。
「レオは俺のものだよ」
「ソウ、らめら、こんあの……」
摩擦で痺れて上手く回らない舌で制止の言葉を口にしたが、興奮しきったソウの耳には届かない。ソウは俺の顔じゅうにキスの雨を降らせ、耳をかじり、喉元を甘噛みした。本来、首筋は動物の急所だ。これまでに何度もそこに刃を突き刺し、獲物を狩ってきた。そんな大事なところをソウの歯がやわく噛む。それだけで、何故だかぞくぞくと甘く皮膚が粟立つ。恐怖に――ではないのだろうな、と熱っぽい頭で思う。こいつが俺の喉元を噛みちぎるなんてことは、絶対にないのだから。
「う、わ」
すさまじい力でうつ伏せにひっくり返された。シーツに鼻先が埋もれ、何とか顔を横に向け、気道を確保する。そうして俺がもぞもぞしている間にも、ソウは俺の腰を高く上げさせ、広げさせた足の間にどっかりと腰を下ろしていた。さらに、腰の方へと伸ばされた俺の腕を足で踏みつけて固定する。つまり、尻がソウの目の前に突き出されたまま俺は身動きが取れないわけだ。
「ソウ……? 何、して……?」
顔が熱い。何だって俺がこんな滑稽な格好をせねばならないのか。手を引き抜こうにもびくともしない。もがく俺の尻にソウの手が伸びた。正確には、履いているズボンに。
「……っ!?」
腰紐が緩んだと思うと同時に、尻にそよぐ空気を感じ、俺は動揺した。嘘だろ。俺は今、毛だらけの尻をソウの前に突き出してるってのか。いや、尻どころじゃない。尻の穴も、玉も、ちんぽすらもだ。息苦しくなるほどに顔に血がのぼり、額から脇から腹からどっと汗が噴き出した。
「おまっ……何、何する気だ!? 今すぐやめろ、こんな――」
「何って、交尾だよ」
首をねじ曲げ何とか後ろを見た俺は、自分の足の隙間から見てしまった。交尾と言ってのけるソウの股間は高々と突っ張っていた。
交尾――って、俺を抱くつもりなのか。
「……ちょ、待て、ソウ! 交尾ったってどうするつもりだ。お前分かってて言ってんのか!?」
「知ってるよぉ」
必死な俺とは対照的に呑気な声でソウが言う。ソウの自由な手がざらざらと俺の尻を撫でた。そして、指が尻の谷間を押し広げ、ありえないところに湿った吐息を感じ、背筋をぞくぞくと悪寒が走り抜けていく。
「おい、おいおいおい、まさかやめろよな……」
恐怖と嫌悪と羞恥が混ざりに混ざって、引きつった顔は泣き出しそうとも笑い出しそうとも言える表情になっているのが自分でも分かる。冗談であってほしい。冗談で――。
「ひっ……!」
ぴちゃり、と濡れたやわらかなものが窄まりに貼りついた。首を曲げても何も見えない。ただ、ときおり聞くに堪えないいやらしい音と、何とも言えないくすぐったさが絶え間なく続いていた。ソウの舌がぐねぐねと動き、まるで頑なに閉じた門を舐め溶かさんとするかのように執拗に肉蕾を舐め回しているのだ。
俺の尻に顔を埋めて肛門を舐めてるってのか。
その光景を想像しただけで――想像しただけで、身体が燃え上がるように熱くなった。ぞくりと下腹を甘い戦慄が走り抜けていく。
あんな綺麗な生き物が俺を選んだ――。
誇り高き名誉が俺の雄としてのプライドを甘く溶かしていく。こんなに美しい生き物を俺ごときの手元に置いたままでいいのだろうか、という問いは常にあった。怪我が治癒すれば自然に帰すべきでは、と思いつつも、だらだらと先延ばしにし続けていた。
もちろん、ソウがいた方が何かと便利だったからというのもある。だが、純粋に共にいると楽しかったからだ。無邪気で、美しくて、ときおり底抜けに馬鹿で、甘えん坊で――光の当たる角度によって色の変わる宝石のような生き物を、俺なりに手放したくないほどには愛していたのだ。
俺たちは間違ってはいない、のだろうか。
「あ、ああっ……!」
熱く濡れた塊が窄まりをこじ開けて侵入を開始した。掌が尻肉を揉み、吐息が未開の谷間を湿らせる。舌が粘膜を舐めるたび、そこから体温が上がっていく。尻の中でのたうつ舌の感触。あちこちを探るように前後し、やわらかな粘膜を押し込んでいく。
「……っ、んっ、んんっ!?」
腹側の肉を押し込まれ、前後するたびに、射精感を甘く煮詰めたような感覚がじわりじわりと湧き出していた。俺の反応が変わったことに気づいたのか、ソウの舌が何度もその辺りを探り出す。やめろ馬鹿、変な声が出ちまうだろうが! 俺はシーツを噛んで、その感覚をやり過ごそうとした。
「ふ、ぅ……っ!」
「ここが気持ちいいんでしょ?」
にゅぽんと舌が巻き取られ、びくんと腰が浮いた。いたずらが成功したような明るいソウの声に何か悪態をつこうとした時、やわらかくほぐれた肉門にまたしても何かが入り込んだ。
「違っ……、あ、っ……!」
「ちがう? でもここをくちゅくちゅしてあげるとさあ――」
恐らくは二本の指だろうそれは肉襞を探り、さっきの箇所を指の腹で的確に揉みほぐした。きゅんきゅんと甘い波紋が下腹から全身へと広がり、不自由な体勢のまま身体がびくりと跳ねた。
「おまんこがね、きゅーって締まるんだよ」
「お、ま――」
ソウの口から飛び出した卑猥な言葉に絶句した。どこでそんな言葉を覚えたんだお前は。昼間から呑んだくれたおっさん連中がクダを巻いているような下品な大衆酒場でいつも飯を食べているから、もしかしたらそこで覚えたのかもしれない。今後はやめよう。まともなところに連れて行こう。
「そこは、まっ……まんこじゃねえ! だから――」
「なんで? ここに俺のちんぽいれるんでしょ? だったらおまんこだよ」
「ちが……っ、あ、んんんっ……!」
指が中をこすりたて、強い射精感が背筋を這う。何だってこんなに尻の中が気持ちいいのか。中を蹂躙する二本の指は、気持ちいい箇所を押し込んだり、間に挟んで震わせたり、前後に撫でたりと様々な手法で俺を責め立てる。
熱い。腹の奥で、熾火がとろとろと燃えている――。
「ねえ、おまんこきもちいいよね、レオ?」
「よく、なんか……ねぇっ!」
俺は反射的に悪態をついた。だってこんなの、格好がつかないじゃないか。俺は年長者だぞ。親代わりだ。それなのに、情けない声を出して喘ぐなんて格好の悪いところなど見せられない。
「そう……? でも、レオもちんぽたってるよ?」
「っ……!」
ソウの左手が臍まで反り上がった俺のちんぽをゆったりと握り込んだ。そのまま足の間から勃起ちんぽが引き出される。根元で玉が迫り上がり、妙な圧迫感があった。本来勃起する方向とは逆に押し下げられたまま、ソウの手がぎこちなく前後した。ぬちゃぬちゃと濡れた感触。先走りの汁が知らぬ間に垂れていたのだ。
「ねえ、どう? きもちいいよね? だって、レオのちんぽこするたびに、おまんこきゅうきゅうするもん」
「よく、なんかっ……!」
尻の中とちんぽを泣きそうなほどに責め立てられながらも、俺は肯定することはどうしてもできなかった。心はもうさっさと黙って抱けよと半ば降伏しているのだが、どうしても理性が抵抗を示してしまう。尻の中の指は増え、ちんぽを握る左手は敏感な亀頭を握り込んではぬかるみの中で搾るように激しく前後する。
「っ、ン、んんんっ……!」
駄目だ、イキたくないのに……! ソウの指が責め立てるたびに俺の身体は激しい快楽にぶるぶると震え続けていた。腹の奥でぐつぐつと煮詰められた快楽がしきりに泡立っている。小さくはじける。それは何度もはじけて、はじけ続けて――ついに息が止まり、全身が硬直した。体内の指をお互いに痛いほど食い締め、瞼の裏でちかちかと白い光が瞬く。そして――。
「あっ!? あ、あ、ひ、ああぁぁぁっ……!」
がくがくと激しく痙攣し、気を失ってしまいそうなほどの絶頂に投げ出された。今までに感じたこともないような甘い、甘い――。いつの間にか拘束されていた俺の手はすっぽ抜け、裂かんばかりにシーツを握り締めていた。全部吐き出した息を大きく吸い込み、真夏の犬のような荒い息をつく。
「……レオの今の声、すっごくえっちだった」
その声は耳元で聞こえた。目を開けると、潤んだ視界の中でソウの片目が見えた。ぎらぎらと俺への情欲に光る、ぞくぞくするほど美しい宝石。
「いっぱい出たねぇ」
今度は背後から聞こえる嬉しげなソウの声。出た? 射精したのか。今までに感じたこともないような壮絶な絶頂で、自分の身に何が起こったのかすら理解できなかった。
突っ伏した尻の谷間に何か固く熱いものがぬるぬると前後した。上擦った声が耳元に囁きかける。
「レオ、俺、もうがまんできない」
「ちょ、ま、待って……」
「むり」
言い捨て、ソウは俺の肩を甘く噛んだ。同時に、体内へと巨大な熱が侵入を開始する。濡れた蕾を押し広げ、他人の拍動が入り込んでくるという生まれて初めての感覚に、息が詰まりそうだった。ずくずくと鳴り響く律動が、俺のものかソウのものかも分からない。幸か不幸か、本来ならば挿れる場所ではない肉蕾は甘く痺れていて、圧倒的な質量に押し広げられても痛みはなかった。俺はとにかく息を吸い、吐き、ソウを受け入れることに集中する。
「う、あぁ……」
最も径の大きな部分が肉門を通過した。亀頭のエラの部分だろう。そのまま肉茎がずるりと入り込み、ソウが甘い溜め息をついた。
「あぁ……、レオの中、すっごいきもちい……」
耳元でかすかに聞こえるソウの喘ぎ声。さっきのソウの戯れ言を思い出す。俺なんかよりも、お前の声の方がいやらしいじゃないか。あ、あ、とかわいらしい声で喘ぎ、肉筒の中をソウの熱が数度軽く前後した。
「あっ、あっ、レオ……っ!」
「えっ」
びくんとソウの腰が震えた。まさか、と思った時には腹の中に大量の熱が放出されていた。びゅるびゅると注ぎ込まれる熱い、何か。たっぷりと中に出した後、何度も荒い息をつきながら、ソウが俺の背中にもたれこんだ。
「出ちゃった……。レオの中すっごいんだもん……」
熱っぽい声でソウがつぶやく。だが、俺はそれどころではなかった。身体中が熱いのだ。特に、ソウを咥え込んだままの尻の中のは燃え上がりそうなほどに熱く、じんじんと熱を孕み、下腹から全身へとその熱を放射しているかのようだった。むずむずと肉蕾が物欲しげにわなないているのが自分でも分かる。
おそらく、竜の体液には媚薬効果があるのだ。それ以外に考えられない。
だが、今はそんなことはどうでもよかった。刺激が欲しい。大量に射精しても未だに硬度を失わず、ずくずくと脈打つその雄で俺の中を掻き回して欲しくてたまらない――。
「あ、あふっ……」
俺は自ら腰を動かし、ソウの巨大な雄を肉襞でしゃぶった。そのたびにじんじんと甘く痺れ、俺はいつしか夢中になって腰を揺らしていた。中の気持ちいいところにソウの先が当たるように。いつの間にか再び腹の下で反り返った屹立をシーツに擦りつけながら。
「あっ、あ、こら、だめでしょレオ、わるい子……」
「あぁっ……!」
ソウの身体が小さい頃に、叱る時に俺がよくやった尻叩き。だが、尻たぶをぺしんと叩かれただけなのに、びりっと甘い電流が走っていく。中の雄をきゅうきゅうと食い締めながら、俺は気持ち悪い――ソウが言うにはいやらしい声をあげた。
ソウは繋がったまましばらく何やら上でごそごそとやっていたが、床に落ちた物を見て把握する。服を脱いだのだ。ついでに俺の服も引っぺがされ、二人とも一糸まとわぬ姿となった。
「これでいいや」
うきうきと弾んだソウの声が耳元で聞こえ、背中にぺったりと身体が貼りつく。熱く茹だる身体にはソウのしっとりした肌すら冷たく思えた。ソウの腕が背後から脇を通して胸元へと回る。いたずらな指が大胸筋をゆったりと揉み始めた。
「ん、んんっ……!」
指の腹がいつの間にか尖りきった乳首をとらえ、くりくりと撫で回す。今までソウに散々吸われてきた肥大乳首の感度はこれまでに感じたことのがないほどに上がっていた。指が乳首を弾くたびに腰が震え、ソウの雄をきゅうきゅうと締めつける。
「レオっておっぱいいじられるの好きだよね」
「ン、なこと、ね……、あぁ……っ!」
「そうかなぁ。こうやっておっぱいつねると、おまんこの中すっごいよ……」
「ぐ、うぅ……っ!」
無邪気な声とともに、乳輪ごと乳首がひねられた。さらに俺を串刺しにしたソウの肉竿が細かく動き出す。先端が的確に俺の気持ちいいところをごちゅごちゅと叩き回す。身体中を甘い快感が駆け抜け、身体の中外に点在する性感帯同士が互いに共鳴し、あまりの気持ちよさに理性がとろけていきそうだ。
「いいにおい、する……」
すんすんとソウが俺の首筋で鼻を鳴らす。潜り込んだ手が力の抜けた大胸筋をもったりと揉み回す。雄膣の中を細かく擦られる。それを同時にされるのだからたまらない。濡れた媚肉が俺を征服する雄に、愛しげに絡みついた。
「あ、きもちい……」
あ、あ、とソウの唇から漏れる艶めいたいやらしい声が耳元に吹き込まれ、いやが応にも興奮が高まっていく。細かな腰の動きはいつしか激しいストロークになり、ほとんど先端まで引き出しては叩き入れるようになっていた。
何もかも後回しにしようと決意してドアノブに手をかけようとしたその時、内側から扉が開き、激しい勢いで引っ張り込まれた。背中にベッドのスプリングを感じると同時に激しくドアの閉まる音が耳を刺す。
「ソ……」
「何でレオから他の竜のにおいがするの」
起き上がろうとした時には既にソウが俺の胴体の上に乗り上げていた。手首を縫い止めたソウの手はビクともしない。逆光の中、俺を見据える青と緑の入り混じった瞳は炎を吹かんばかりにきらきらと輝いていて、こんな状況だというのに俺はその美しさに見惚れてしまっていた。
「いやだよ。他の竜にだけは絶対にわたさない」
不思議な色の瞳が視界いっぱいに広がる。唇を熱くぬめる何かが塞いだ。気づいた時にはもう遅い。俺はソウから激しく口づけされていた。
「ソ……、ウ、っ……」
名を呼ぼうと開いた唇の隙間から人間よりも長い舌がすかさずぬるりと入り込んだ。ソウの熱い舌は器用に俺の舌をすくい取り、巻きつけるかのようにぬるぬると這い回る。せわしなく角度を変え、長い舌が歯茎を、頬の内側を、上顎の窪みを舐め回す。ぞわりと甘い戦慄が背筋を這い、俺はにわかに混乱した。相手はソウだぞ。子供相手だ。何を考えているんだ、俺は。
「んっ、……ぉ、う……っ」
中でも上顎の凹凸を舌でこすられるとぞわぞわとくすぐられるような甘やかさを感じ、力の入った腹筋がひくりと跳ねてしまう。上に乗るソウにもその動きが通じるのか、しきりに上顎を舐めてくるようになった。
舌を噛んででもやめさせなくてはいけない。こんなことは間違っているのだ。俺に欲情するお前も、お前に感じてしまう俺も、間違っている。だが、鼻で空気を吸っても足りず、空気の薄さにかぼんやりと霞む頭の中では、ぴちゃぴちゃ、くちゅくちゅと卑猥な水音が鳴り響くばかりで、俺の思考を妨げてしまう。
ぞろりと上顎を舐めた後、俺の舌を長い舌が巻き取った。舌同士をしつこく擦り合わされ、人間より竜の舌がなめらかだと知らされる。何度も擦られ続けているせいか、舌が細かく震えているような、痺れているような、妙な感覚に陥った。
「ぉ、う……、ん、んっ……」
振り切るように名を呼ぼうとした。動かした唇の端から誰のものとも知れない涎が一筋落ちていった。舌の奥へと伝い落ちる唾液を思わず飲み込む。こくりと喉が鳴る。その瞬間、まるで酒でも飲んだかのように、ほわりと身体の熱が上がったような気がした。にゅるりとソウの舌がほどけていく。
「レオは俺のものだよ」
「ソウ、らめら、こんあの……」
摩擦で痺れて上手く回らない舌で制止の言葉を口にしたが、興奮しきったソウの耳には届かない。ソウは俺の顔じゅうにキスの雨を降らせ、耳をかじり、喉元を甘噛みした。本来、首筋は動物の急所だ。これまでに何度もそこに刃を突き刺し、獲物を狩ってきた。そんな大事なところをソウの歯がやわく噛む。それだけで、何故だかぞくぞくと甘く皮膚が粟立つ。恐怖に――ではないのだろうな、と熱っぽい頭で思う。こいつが俺の喉元を噛みちぎるなんてことは、絶対にないのだから。
「う、わ」
すさまじい力でうつ伏せにひっくり返された。シーツに鼻先が埋もれ、何とか顔を横に向け、気道を確保する。そうして俺がもぞもぞしている間にも、ソウは俺の腰を高く上げさせ、広げさせた足の間にどっかりと腰を下ろしていた。さらに、腰の方へと伸ばされた俺の腕を足で踏みつけて固定する。つまり、尻がソウの目の前に突き出されたまま俺は身動きが取れないわけだ。
「ソウ……? 何、して……?」
顔が熱い。何だって俺がこんな滑稽な格好をせねばならないのか。手を引き抜こうにもびくともしない。もがく俺の尻にソウの手が伸びた。正確には、履いているズボンに。
「……っ!?」
腰紐が緩んだと思うと同時に、尻にそよぐ空気を感じ、俺は動揺した。嘘だろ。俺は今、毛だらけの尻をソウの前に突き出してるってのか。いや、尻どころじゃない。尻の穴も、玉も、ちんぽすらもだ。息苦しくなるほどに顔に血がのぼり、額から脇から腹からどっと汗が噴き出した。
「おまっ……何、何する気だ!? 今すぐやめろ、こんな――」
「何って、交尾だよ」
首をねじ曲げ何とか後ろを見た俺は、自分の足の隙間から見てしまった。交尾と言ってのけるソウの股間は高々と突っ張っていた。
交尾――って、俺を抱くつもりなのか。
「……ちょ、待て、ソウ! 交尾ったってどうするつもりだ。お前分かってて言ってんのか!?」
「知ってるよぉ」
必死な俺とは対照的に呑気な声でソウが言う。ソウの自由な手がざらざらと俺の尻を撫でた。そして、指が尻の谷間を押し広げ、ありえないところに湿った吐息を感じ、背筋をぞくぞくと悪寒が走り抜けていく。
「おい、おいおいおい、まさかやめろよな……」
恐怖と嫌悪と羞恥が混ざりに混ざって、引きつった顔は泣き出しそうとも笑い出しそうとも言える表情になっているのが自分でも分かる。冗談であってほしい。冗談で――。
「ひっ……!」
ぴちゃり、と濡れたやわらかなものが窄まりに貼りついた。首を曲げても何も見えない。ただ、ときおり聞くに堪えないいやらしい音と、何とも言えないくすぐったさが絶え間なく続いていた。ソウの舌がぐねぐねと動き、まるで頑なに閉じた門を舐め溶かさんとするかのように執拗に肉蕾を舐め回しているのだ。
俺の尻に顔を埋めて肛門を舐めてるってのか。
その光景を想像しただけで――想像しただけで、身体が燃え上がるように熱くなった。ぞくりと下腹を甘い戦慄が走り抜けていく。
あんな綺麗な生き物が俺を選んだ――。
誇り高き名誉が俺の雄としてのプライドを甘く溶かしていく。こんなに美しい生き物を俺ごときの手元に置いたままでいいのだろうか、という問いは常にあった。怪我が治癒すれば自然に帰すべきでは、と思いつつも、だらだらと先延ばしにし続けていた。
もちろん、ソウがいた方が何かと便利だったからというのもある。だが、純粋に共にいると楽しかったからだ。無邪気で、美しくて、ときおり底抜けに馬鹿で、甘えん坊で――光の当たる角度によって色の変わる宝石のような生き物を、俺なりに手放したくないほどには愛していたのだ。
俺たちは間違ってはいない、のだろうか。
「あ、ああっ……!」
熱く濡れた塊が窄まりをこじ開けて侵入を開始した。掌が尻肉を揉み、吐息が未開の谷間を湿らせる。舌が粘膜を舐めるたび、そこから体温が上がっていく。尻の中でのたうつ舌の感触。あちこちを探るように前後し、やわらかな粘膜を押し込んでいく。
「……っ、んっ、んんっ!?」
腹側の肉を押し込まれ、前後するたびに、射精感を甘く煮詰めたような感覚がじわりじわりと湧き出していた。俺の反応が変わったことに気づいたのか、ソウの舌が何度もその辺りを探り出す。やめろ馬鹿、変な声が出ちまうだろうが! 俺はシーツを噛んで、その感覚をやり過ごそうとした。
「ふ、ぅ……っ!」
「ここが気持ちいいんでしょ?」
にゅぽんと舌が巻き取られ、びくんと腰が浮いた。いたずらが成功したような明るいソウの声に何か悪態をつこうとした時、やわらかくほぐれた肉門にまたしても何かが入り込んだ。
「違っ……、あ、っ……!」
「ちがう? でもここをくちゅくちゅしてあげるとさあ――」
恐らくは二本の指だろうそれは肉襞を探り、さっきの箇所を指の腹で的確に揉みほぐした。きゅんきゅんと甘い波紋が下腹から全身へと広がり、不自由な体勢のまま身体がびくりと跳ねた。
「おまんこがね、きゅーって締まるんだよ」
「お、ま――」
ソウの口から飛び出した卑猥な言葉に絶句した。どこでそんな言葉を覚えたんだお前は。昼間から呑んだくれたおっさん連中がクダを巻いているような下品な大衆酒場でいつも飯を食べているから、もしかしたらそこで覚えたのかもしれない。今後はやめよう。まともなところに連れて行こう。
「そこは、まっ……まんこじゃねえ! だから――」
「なんで? ここに俺のちんぽいれるんでしょ? だったらおまんこだよ」
「ちが……っ、あ、んんんっ……!」
指が中をこすりたて、強い射精感が背筋を這う。何だってこんなに尻の中が気持ちいいのか。中を蹂躙する二本の指は、気持ちいい箇所を押し込んだり、間に挟んで震わせたり、前後に撫でたりと様々な手法で俺を責め立てる。
熱い。腹の奥で、熾火がとろとろと燃えている――。
「ねえ、おまんこきもちいいよね、レオ?」
「よく、なんか……ねぇっ!」
俺は反射的に悪態をついた。だってこんなの、格好がつかないじゃないか。俺は年長者だぞ。親代わりだ。それなのに、情けない声を出して喘ぐなんて格好の悪いところなど見せられない。
「そう……? でも、レオもちんぽたってるよ?」
「っ……!」
ソウの左手が臍まで反り上がった俺のちんぽをゆったりと握り込んだ。そのまま足の間から勃起ちんぽが引き出される。根元で玉が迫り上がり、妙な圧迫感があった。本来勃起する方向とは逆に押し下げられたまま、ソウの手がぎこちなく前後した。ぬちゃぬちゃと濡れた感触。先走りの汁が知らぬ間に垂れていたのだ。
「ねえ、どう? きもちいいよね? だって、レオのちんぽこするたびに、おまんこきゅうきゅうするもん」
「よく、なんかっ……!」
尻の中とちんぽを泣きそうなほどに責め立てられながらも、俺は肯定することはどうしてもできなかった。心はもうさっさと黙って抱けよと半ば降伏しているのだが、どうしても理性が抵抗を示してしまう。尻の中の指は増え、ちんぽを握る左手は敏感な亀頭を握り込んではぬかるみの中で搾るように激しく前後する。
「っ、ン、んんんっ……!」
駄目だ、イキたくないのに……! ソウの指が責め立てるたびに俺の身体は激しい快楽にぶるぶると震え続けていた。腹の奥でぐつぐつと煮詰められた快楽がしきりに泡立っている。小さくはじける。それは何度もはじけて、はじけ続けて――ついに息が止まり、全身が硬直した。体内の指をお互いに痛いほど食い締め、瞼の裏でちかちかと白い光が瞬く。そして――。
「あっ!? あ、あ、ひ、ああぁぁぁっ……!」
がくがくと激しく痙攣し、気を失ってしまいそうなほどの絶頂に投げ出された。今までに感じたこともないような甘い、甘い――。いつの間にか拘束されていた俺の手はすっぽ抜け、裂かんばかりにシーツを握り締めていた。全部吐き出した息を大きく吸い込み、真夏の犬のような荒い息をつく。
「……レオの今の声、すっごくえっちだった」
その声は耳元で聞こえた。目を開けると、潤んだ視界の中でソウの片目が見えた。ぎらぎらと俺への情欲に光る、ぞくぞくするほど美しい宝石。
「いっぱい出たねぇ」
今度は背後から聞こえる嬉しげなソウの声。出た? 射精したのか。今までに感じたこともないような壮絶な絶頂で、自分の身に何が起こったのかすら理解できなかった。
突っ伏した尻の谷間に何か固く熱いものがぬるぬると前後した。上擦った声が耳元に囁きかける。
「レオ、俺、もうがまんできない」
「ちょ、ま、待って……」
「むり」
言い捨て、ソウは俺の肩を甘く噛んだ。同時に、体内へと巨大な熱が侵入を開始する。濡れた蕾を押し広げ、他人の拍動が入り込んでくるという生まれて初めての感覚に、息が詰まりそうだった。ずくずくと鳴り響く律動が、俺のものかソウのものかも分からない。幸か不幸か、本来ならば挿れる場所ではない肉蕾は甘く痺れていて、圧倒的な質量に押し広げられても痛みはなかった。俺はとにかく息を吸い、吐き、ソウを受け入れることに集中する。
「う、あぁ……」
最も径の大きな部分が肉門を通過した。亀頭のエラの部分だろう。そのまま肉茎がずるりと入り込み、ソウが甘い溜め息をついた。
「あぁ……、レオの中、すっごいきもちい……」
耳元でかすかに聞こえるソウの喘ぎ声。さっきのソウの戯れ言を思い出す。俺なんかよりも、お前の声の方がいやらしいじゃないか。あ、あ、とかわいらしい声で喘ぎ、肉筒の中をソウの熱が数度軽く前後した。
「あっ、あっ、レオ……っ!」
「えっ」
びくんとソウの腰が震えた。まさか、と思った時には腹の中に大量の熱が放出されていた。びゅるびゅると注ぎ込まれる熱い、何か。たっぷりと中に出した後、何度も荒い息をつきながら、ソウが俺の背中にもたれこんだ。
「出ちゃった……。レオの中すっごいんだもん……」
熱っぽい声でソウがつぶやく。だが、俺はそれどころではなかった。身体中が熱いのだ。特に、ソウを咥え込んだままの尻の中のは燃え上がりそうなほどに熱く、じんじんと熱を孕み、下腹から全身へとその熱を放射しているかのようだった。むずむずと肉蕾が物欲しげにわなないているのが自分でも分かる。
おそらく、竜の体液には媚薬効果があるのだ。それ以外に考えられない。
だが、今はそんなことはどうでもよかった。刺激が欲しい。大量に射精しても未だに硬度を失わず、ずくずくと脈打つその雄で俺の中を掻き回して欲しくてたまらない――。
「あ、あふっ……」
俺は自ら腰を動かし、ソウの巨大な雄を肉襞でしゃぶった。そのたびにじんじんと甘く痺れ、俺はいつしか夢中になって腰を揺らしていた。中の気持ちいいところにソウの先が当たるように。いつの間にか再び腹の下で反り返った屹立をシーツに擦りつけながら。
「あっ、あ、こら、だめでしょレオ、わるい子……」
「あぁっ……!」
ソウの身体が小さい頃に、叱る時に俺がよくやった尻叩き。だが、尻たぶをぺしんと叩かれただけなのに、びりっと甘い電流が走っていく。中の雄をきゅうきゅうと食い締めながら、俺は気持ち悪い――ソウが言うにはいやらしい声をあげた。
ソウは繋がったまましばらく何やら上でごそごそとやっていたが、床に落ちた物を見て把握する。服を脱いだのだ。ついでに俺の服も引っぺがされ、二人とも一糸まとわぬ姿となった。
「これでいいや」
うきうきと弾んだソウの声が耳元で聞こえ、背中にぺったりと身体が貼りつく。熱く茹だる身体にはソウのしっとりした肌すら冷たく思えた。ソウの腕が背後から脇を通して胸元へと回る。いたずらな指が大胸筋をゆったりと揉み始めた。
「ん、んんっ……!」
指の腹がいつの間にか尖りきった乳首をとらえ、くりくりと撫で回す。今までソウに散々吸われてきた肥大乳首の感度はこれまでに感じたことのがないほどに上がっていた。指が乳首を弾くたびに腰が震え、ソウの雄をきゅうきゅうと締めつける。
「レオっておっぱいいじられるの好きだよね」
「ン、なこと、ね……、あぁ……っ!」
「そうかなぁ。こうやっておっぱいつねると、おまんこの中すっごいよ……」
「ぐ、うぅ……っ!」
無邪気な声とともに、乳輪ごと乳首がひねられた。さらに俺を串刺しにしたソウの肉竿が細かく動き出す。先端が的確に俺の気持ちいいところをごちゅごちゅと叩き回す。身体中を甘い快感が駆け抜け、身体の中外に点在する性感帯同士が互いに共鳴し、あまりの気持ちよさに理性がとろけていきそうだ。
「いいにおい、する……」
すんすんとソウが俺の首筋で鼻を鳴らす。潜り込んだ手が力の抜けた大胸筋をもったりと揉み回す。雄膣の中を細かく擦られる。それを同時にされるのだからたまらない。濡れた媚肉が俺を征服する雄に、愛しげに絡みついた。
「あ、きもちい……」
あ、あ、とソウの唇から漏れる艶めいたいやらしい声が耳元に吹き込まれ、いやが応にも興奮が高まっていく。細かな腰の動きはいつしか激しいストロークになり、ほとんど先端まで引き出しては叩き入れるようになっていた。
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