ヒーローの末路

真鉄

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ヒーローの末路

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「チッ、このイキ狂いめ」

  力の抜けきった身体に舌打ちしながらも、ガルムは獰猛に牙を剥き出して笑っていた。二つに折れたままの腰を掴み、無理やり引き上げる。スーツの下にくっきりと赤い手形のついた尻の谷間では、とろとろと愛液を垂らしながら濃いピンク色の肉蕾が誘うように息づいている。その下では、勃起したままの雄茎から先走りと愛液の混ざった粘液が垂れ落ち、シーツとの間に細い糸がかかっていた。

「こいつが欲しいか?  言えよ、ブラックムーン」

  肉蕾にひたりと当てられた熱い塊。欲しい。欲しいに決まってる。雌の絶頂に導かれた身体の中では激しい飢餓が荒れ狂っていた。肉蕾は愛おしげに狼の巨大な肉杭に何度も口づける。この嵐を鎮める方法はひとつだけ――。

「俺の、おまんこにぃっ……、ガルム様のおっきいちんぽくださいっ……!  ぐっちゃぐちゃに突きまくってザーメン、いっぱい、ください……!」

  シーツを裂んばかりに握り締め、伊吹は涙っぽい声で叫んだ。これしかないのだ。痛みとは違い、この飢餓は理性に容赦なく牙を立て、引き裂いていく。それでいて、自分の手では決して癒すことはできない。幹部のガルムを満足させなければ、その部下や構成員たちからの伊吹への「供給」を止められてしまう。

  一度、「供給」を止められたことがあった。身の内で荒れ狂う飢餓は理性を容赦なくがりがりと削っていった。堪えきれず、狂ったように自ら屹立を擦り立て、指で雄膣を掻き回した。それなのに、絶頂一歩手前から登ることも、降りることもできないのだ。もうあんな無間地獄のような思いはたくさんだった。

  嫌だとは思う。悔しいとも思う。自分一人の問題ではないことも分かっている。けれど、欲しいのだ。精液を――ではない。快楽を。絶頂を。法悦を。この飢餓が精液の供給だけが理由だったなら経口摂取で事足りる。だが、それだけでは飢えは治らない。雄膣を掻き回され、前立腺をすり潰され、結腸を貫かれ、身体の奥の奥で射精されて、ようやく伊吹の中の飢えは癒えるのだ。

  早く。早く早く早く。早く!

  高く掲げられた伊吹の腰がじりじりと後ろに下がり、ひくつく肉門に押し当てられた雄を吞み込もうとしていた。ガルムはにやにやと口角をめくり上げながら、いやらしく揺らめくむっちりとした尻を制止するでもなく眺めていた。

「おっ……、あ、ああぁぁ……」

  肉疣が熟れきった蕾をぷりゅぷりゅと弾きながら入り込んでくる。まだ先端すらほとんど入っていないというのに、伊吹は快感に泣き、だらしなく唇を半開きにして唸るように喘いでいた。中太りした肉柱は愛液をぶじゅぶじゅと隙間から漏らしながら蕾を押し開いていく。真っ赤に充血した肉門の皺がなくなるほどに広がり切った時、ガルムが伊吹の引き締まった腰を掴んだ。

「あ……」
「そうがっかりした顔すんなよ。たっぷりイカせてやるって」

  非難するようにかすかに背後を向いた伊吹に狼は不遜に笑う。せっかく中間まで入った肉柱がずるずると抜けていく。嫌だ。嫌だ嫌だ。抜かないで。肉門を締めつけたが、肉疣に弾かれて腰が震えるばかりだ。

「今しかこんなこと、できねえ、だ、ろっ!」
「――……っ、ああぁぁあぁああっ!」

  ごりゅん、と激しい勢いで雄膣の奥まで突かれ、まるで一直線に串刺しにされたかのように伊吹の顎が跳ね上がった。一瞬息が止まった後、甘い悲鳴が喉からほとばしり、がくがくと身体中が震え出す。

「あひっ、あっ、ぉあっ、いいっ、あっ、あっ……!」

  相手の絶頂など歯牙にもかけず、ガルムは伊吹の背中に乗り上げると、高く掲げられた尻に勢いよく腰を打ちつけ始めた。抜けそうなほどに引き出し、根元まで一気に突き入れる長いストローク。肉厚の尻の上に乗るようにして、人間には真似できないほどの速度で腰を振る。じゅばじゅばと肉疣は濡れた蕾をめくり、熟れて膨らんだ前立腺をこそげ落とすように先端が前後する。今や伊吹の精悍な顔はだらしなくとろけ、終わりの見えない連続絶頂に舌を出して喘ぐばかりだ。

「フゥーっ、はぁ……。そろそろでっかくなって来ちまったな……」

  雄膣を突き破らんばかりに責め立てていたガルムがようやく動きを止め、大きく息を吐いた。じゅぽ、と濡れた音を立てて異形の肉竿を引き抜いた。中太りしていた肉柱の根元にボールのような膨らみができつつあった。犬型種族特有の亀頭球で、交尾中に抜けないようにするためのものだ。膨らみが小さいうちに挿入しなければ、下手すると入口が裂けてしまう。

「ほれ、こっち向けよ」
「あ……」

  ひくひくとときおりわななく身体を軽々とひっくり返し、ガルムは愛液に濡れ光る巨大な肉竿を伊吹の足の間から突き出した。膨らみ始めた疣だらけの亀頭球に、伊吹は思わずごくりと唾を飲む。あれが体内で膨らみ、前立腺を押し潰し、甘く責め立てることを彼はもう知っている。震える手で自らの太腿を掴み、開ききった肉蕾を誘うようにガルムの前に晒す。

「いれて……。ガルム様のおっきいちんぽ、奥まで欲しい……」

  くぱくぱと真っ赤な肉蕾が尻の谷間でわななき、とろりと愛液がその縁から垂れ落ちていった。ガルムは牙を剥き、獰猛に笑いながら伊吹の真上にのしかかる。熱い切っ先が肉門に触れた。

「おぉっ、お、あ、あぁぁ……!」

  ずぶずぶと巨大な肉柱が入口を押し開きながら伊吹の中をゆっくりと侵攻していく。中太りした中間を通り過ぎ、一旦細まったが、その根元には拳ほどの亀頭球が待ち受けている。

「おら、思いっきりまんこ開け」

  ガルムの黄金の瞳が逆光の中でぎらぎらと光っていた。伊吹はむせるほどの獣臭を大きく吸い込み、一旦息を止めると、腹に力を込めていきんだ。肉蕾がむりむりとめくれあがり、濃いピンク色の肉もあらわに異形の肉柱にまとわりつく。

「ん、ん、んんんんっ……!」

  張り出した亀頭球が膨らんだ肉門を更に押し開きながら伊吹の中へと侵入する。歯を食いしばり、圧倒的な質量に身体を暴かれる苦痛と恍惚に目蓋の裏が赤く染まった。

「――……お、あああぁぁぁっ……!」
「よーしよし、全部入ったな」

  ずにゅんと根元まで全てが入り、それにともなって先端が腹の奥深くをえぐり込む。結腸のくびれを肉疣で勢いよくこすられ、真っ赤な視界に白い火花が散った。身体を弓なりにそらし、がくがくと絶頂に震える腹部には、気づかぬうちに一条の白濁が卑猥な模様を描いていた。

「くくくっ、また勝手に漏らしてやがる」

  ガルムは牙を剥いて笑うと、ひくひくと痙攣したままの伊吹の胸の中央に開いた穴に手をかけた。そのまま左右に打ちふるう。鋭い音とともに手足部分だけを残して無残にもボディスーツが引き裂かれ、汗ばんだ肉体があらわとなった。

「まったく、いやらしい身体だ……。たっぷり犯してやるからな。ありがたく思えよ」
「ああぁぁぁぁっ!」

  むっちりと張り出した胸筋を鷲掴みながら、ガルムは小刻みに、だが素早く腰を動かし始めた。5cmにも満たないストローク。だが、拳のような亀頭球は前立腺を、先端の肉疣は結腸のくびれをしっかりと捉え、離れない。痺れるような絶頂が伊吹の理性を刈り取り、肉体というくびきを解かれて、ただ激しすぎる快楽をむさぼるだけの存在へとなり下がる。

「びゅーびゅー潮噴いてよぉ、俺のちんぽはそんなに気持ちいいか?  ブラックムーン?」
「おおっ、あ、きもち、い、ああああっ……!」

  短くも激しいストロークに下腹で揺れる伊吹の肉竿から透明な液体が、ぴゅる、ぴゅる、と噴き出し始めた。もう、快楽にとろけきった下半身は主のいうことを聞かず、ただ律動に伴って雫を噴き出すばかりだった。

  ガルムの大きな掌がその雫を伊吹の身体に塗り込める。ひっきりなしにひくつく腹筋に、脇腹に、そして胸板に。弾力のある胸筋に指先が埋まるほどねっちりと揉み、短い親指と人差し指で肉をくびりだす。指の間から飛び出した固く尖り切った乳首はまるで赤い果実のようだ。

「んんんんぉぉ……!」

  真っ赤に主張する乳首を、ベルベットのようなガルムの長い舌が口内奥から先端までをくまなく使って舐め上げた。腹の中から湧き起こる電流のような激しい快感とはまた異なる、甘い、甘い官能。自らねだるように胸を突き出し、ガルムの口元へと押しつける。短い毛に覆われた口吻がブラシのように薄い皮膚をこすりながら、じゅうじゅうと吸いついた。

「あひっ、きもちい、ちくびもっと、すってぇ……!」

  巨体を丸め、乳首に吸いつくガルムのふさふさした首元の毛に指を埋め、伊吹は甘い声をあげて、ただ快楽に震える。とろとろと愛液を分泌する泥濘と化した雄膣は、中を前後する肉疣のひとつひとつにむちゅむちゅと吸いつき、与えられる刺激をあますことなく拾い、愛しい肉杭へと返していく。

「くくくっ、お前はほんと乳首好きだよなぁ」
「すき、すきっ……!  あ、あああぁぁぁっ……!」

  唾液と潮に濡れた乳首を短い指にひねり込まれ、伊吹はガルムの首元にしがみついて泣いた。切れ長の目尻からこぼれた快楽の涙や、熱に浮かされた頬を長い舌が舐めとり、満足げに笑う。

「こうすると、まんこがめちゃくちゃ吸いついて来やがる……。そろそろ俺もイクぜ……」

  甘く錆びた声が耳元で宣言した。絶頂に次ぐ絶頂にとろけきった頭は、待ちに待った精液を一滴たりとも逃すまいと、手足をガルムの分厚い肉体に巻きつける。腰に巻きついた足に、興奮で打ち振られる尻尾が何度も当たった。

「あっあっあっ、来るぅ……!  ザーメン、いっぱい来るぅ……!」

  腹の奥深くで大量の液体が放出され始めたのを敏感に感じ取り、伊吹はうわごとのように呟きながらうっとりと笑った。ガルムの精液はさらさらとした液体状だが、その射精量と時間はすさまじい。亀頭球にしてもそうだが、確実に雌を孕ませるべく進化したガルムのペニスに、絶頂から戻れない伊吹は完全に屈服していた。

「ん、むぅ……、はっ、あ、ガルム、さまぁ……」

  ガルムの口吻が唇を塞ぎ、薄く長い舌が伊吹の口内をねっちりと舐め上げた。硬くごわついた毛皮を両手で撫で回しながら、伊吹は自ら舌を飛び出させ、獣臭い濃厚な口づけを更にねだる。溢れ出しそうな唾液をすすり、飲み込んではむしゃぶりつく。その間も射精は止まらない。あまりにも大量の精液に吸収が追いつかず、まるで孕んだかのように伊吹の下腹が膨らみ始めていた。上からも下からもガルムの体液を飲み込み、伊吹は快楽の中でとろけるように笑った。
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