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番外編07ジョールとルーシー
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エルシーがスキルを目覚めさせた年の狩猟大会で、ジョエルとエルシーは初めて出会った。
彼女はまだ幼く、準備を手伝うことはできなかったため、屋敷の周りで一人いいこに遊んでいたのだった。
夕方になり、狩猟から男性たちが帰ってくる。その中にエルシーより年上の少年たちがいた。狩猟を見学していた子息たちだ。
子息たちは、共乗りしていた親の馬から飛び降りるとそのまま別館の方へ走り去っていく。そのうちの一人が、無理やり連れられていくように見えて、なんとなくエルシーも内緒でその後を追った。
少年たちの行き先は、別館の庭のようだ。木立があり、あまり人目につかなそうな場所だった。そこへエルシーが追いつき、隠れて少年たちを盗み見ると、きれいな白い髪を顎のあたりで切りそろえた少年が他の少年たちに囲まれていた。
「ちょっと馬に乗れて、狩りができるからって偉そうにするなよ! 父上の獲物を横取りしたのも見てたぞ! 卑怯者!」
「その白い髪、不気味なんだよ!」
「眼鏡も変だよなー? 似合ってないし」
幼いエルシーでも分かるような、白い髪の少年を傷つける言葉ばかりだ。周りを観察するが、近くに大人は見当たらない。
白い髪の少年は、ただ黙ったまま、自分を取り囲む少年たちに顔を向けている。
その内、取り囲んでいた一人の少年が地面にしゃがみ込み、石を拾ったのが見えた。そのまま振りかぶって、投げつける。
石は白い髪の少年に当たることはなく、地面に落ちた。それをきっかけに他の少年も石を拾おうとしゃがみ始めた。
止めなくては。このままではあの子が怪我をしてしまう。大人に言いに行っていたら戻ってくる頃にはもう間に合わないかもしれない。
家族や使用人たちがせっかく準備した狩猟大会が台無しになる――エルシーは、咄嗟にスキルを使ってしまった。
時が止まった世界で、とりあえずエルシーは地面にしゃがみ込んでいる少年たちに駆け寄る。
数人の男の子相手に、エルシーができることを必死に考えた。時が止まった状態では、相談できる人もいない。
悩みに悩んだ末、しゃがみ込んでいる少年たちの肩を正面から押して、倒してしまうことにした。バランスの悪い姿勢をしていた彼らはエルシーの弱い力でも簡単に草の上に転がすことができた。
一仕事やり終えたエルシーは、両手を胸の前で重ねて、ふぅとため息をつく。すると、気を抜いたせいか、そこでスキルを止めてしまった。
「わぁっ!?」「えっ」「あっ」
一瞬で草の上に転がされていた少年たちが驚くのはもちろん、白い髪の少年も突然目の前に現れたエルシーに口を開けた。そして、エルシーも、もれなく目を丸くした。
気づくと草の上に転がっていた少年たちは、すぐに立ち上がり、エルシーに怒鳴ってくる。
「お前、何をしたんだ!? どこから来た!?」
「えっと……!」
しどろもどろになるエルシーと少年の間に、白い髪の少年が割り込む。その手には、さっきまでつけていたはずの眼鏡が握られていた。
「違う、君たちが勝手にバランスを崩して転んだんだろう。その隙に、近くに隠れていた彼女がここに来た。そうだろう? 分かったなら、早く自分の親のところへ戻りなよ。いいね?」
言葉を聞いた少年たちは、急に黙り込む。そして、こくりと人形のように頷くと、一目散に走り去って行った。エルシーは呆気に取られてその背中を見送る。
白い髪の少年が振り返って、ただ立ち尽くしているだけのエルシーを見た。太陽に透かしたような金色の瞳だ。思わず息を呑んで見入ってしまう。
「……君、今、どうやってここに?」
少年の質問ですぐにエルシーは我に返った。どうしようと体中から冷や汗が出てくる。
「……あ……え、えっと……」
「……ごめん、怖がらせるつもりはないんだ。君は、クルック伯爵令嬢だね」
目を泳がせているエルシーに、少年は微笑んでから近づいて、手を優しく繋いだ。エルシーは、自分より少しだけ背の高い彼の顔を見つめて固まる。
「僕は、ジョエル・アストリー。呼べるかな」
「……ジョール?」
幼さ故の舌ったらずな話し方に、ジョエルは苦笑した。
「ふふ、僕の名前、発音が難しい? 次は君の名前を教えてほしいな」
「……え、エルシー・クルック……」
「さっきはありがとう、エルシー。そうだ、僕も君のことルーシーって呼ぼうかな。僕のことはジョールでいいよ。これでもう友達だ」
ジョエルは優しく手を引き、エルシーと別館の庭の片隅に移動する。そして、草の上に座り込んで、隣にエルシーも腰掛けさせた。
エルシーが横を見ると、ちょうどジョエルが眼鏡を掛け直している。
「……目の色、きれい」
「そう? ありがとう」
「どうして眼鏡をしているの?」
「これがないと、目が痛くなってしまうんだ」
「ふーん……」
夕陽が二人を照らしている。ジョエルの髪は、橙色に染まっていた。
眼鏡越しに二人の視線が交わる。ジョエルがエルシーの頭を優しく撫でた。
「もう一度言うけれど、さっきはありがとう」
「どう……あ、何もしてない……」
慌てて、何も知らないと首を振る彼女に、ジョエルは微笑む。
「ふふ、小さいのに勇気があるんだね。ルーシーはスキルを持っているの?」
エルシーは質問に勢いよく大きく首を横に振る。家族以外には内緒だと父親と約束したのに、破ってしまった。自分が気を抜いたせいで。
一瞬忘れていたどうしようという気持ちがまた戻ってくる。
気づくと、瞳からぼろぼろと涙が溢れていた。夕陽を反射して、まるで宝石のように輝きながら、次から次へと落ちてくる。
ジョエルは驚きながらも、優しい手つきでエルシーの涙を指先で掬った。
「聞いちゃダメだったか……」
「あの……秘密なの……どうしよう……約束破っちゃった……」
エルシーは両手で顔を覆って、本格的に泣き始めてしまった。すると、衣擦れの音が隣からして、こめかみに柔らかい感触がする。
「泣かないで、勇敢なお姫様」
ジョエルが片手で自分の体を支えながら、エルシーの方へ身を乗り出していた。別の手で彼女の手を取って、その顔を覗き込みながら、指を絡める。
「ルーシーのこと誰にも話したりしないよ」
「……ほんと?」
眼鏡越しの金色の瞳は真剣な色を帯びていた。頷いたジョエルに、エルシーはほっとため息をつく。
「……今日のことは、一旦忘れよう。僕はルーシーのスキルのことなんて知らない、そうだね?」
「うん」
「ルーシーも、約束は破らなかった」
「うん」
ジョエルの言葉が心の中にじんわりと染み込んでくるような感覚。すぐ目の前にある長いまつ毛に縁取られた金色の瞳から、目がはなせない。
視線を逸らさずに、素直に頷くエルシーに彼はまた優しく微笑んだ。
「屋敷へお戻り」
見るからに柔らかそうな彼女の頬にキスを一つ贈って、ジョエルは体を離す。
エルシーの涙はもうすっかり止まっていた。
◇
「改めて、婚約者に決まったこと、お祝いさせてほしいな」
「ありがとうございます……」
ジョエルは、エルシーに飲み物を手渡す。エルシーは記憶の少年よりもすっかり大人になったジョエルを見上げて、グラスをかちんと鳴らした。
幼い頃とはいえ、こんな綺麗な人に頬にキスされたのかと思うと、今になって恥ずかしさが込み上げてくる。
そしてスキルを持っていることを知られていることに、少しの焦りも感じていた。
「昔みたいにするには、少し時間が経ち過ぎてしまったね」
「そうですね……今はもう、ジョエル様と呼ばせていただきます」
少しだけ寂しそうな声音に、エルシーは少しだけ微笑んでみせる。
「そうだね、そうしてほしい。そういえば、昼間は妹がひどいことを言ったりしなかったかな……?」
「ジョエル様が心配するようなことは何も……。ブレンダ様は真摯に向き合ってくださったと思います」
エルシーとは反対側の場所で、夫人達と歓談しているブレンダを見つめながら答える。
スキルのことも、覚悟のことも。こんなにエルシーの頭の中で渦巻いているのは、彼女自身が気にしていたことだからだ。
「こんなことを言うのは……良くないのかもしれないけど」
「なんでしょう」
視線をジョエルに向けて首を傾げると、幼い頃のように、色付きのガラス越しに金色の瞳が見えた。
「ルーシー、君は……皇太子殿下にあのスキルを利用されているだけではないよね? なんだか心配になってね……」
その言葉を聞いた瞬間、確かにエルシーの心に何かが刺さったような気がした。彼女はそれをおくびにも出さずに困った表情を浮かべる。
「ジョエル様、そのことは今はこの場では……」
「……そうだったね、僕の中でルーシーはあの時の小さなお姫様のままなのかな」
差し出がましかったねとジョエルは苦笑する。
「……心配していただいて、ありがとうございます」
「いえいえ。明日もまた機会があれば話しかけてもいいかな」
「もちろんです」
こうして、エルシーの心に影を落として、狩猟大会一日目は終わったのだった。
――婚約者に選ばれたのは、私がスキルを使えるから? 殿下がスキルを利用したいから?
気づくとそんなことを考えてしまうエルシーはなかなか寝付くことができず、二日目の朝を迎えることとなった。
彼女はまだ幼く、準備を手伝うことはできなかったため、屋敷の周りで一人いいこに遊んでいたのだった。
夕方になり、狩猟から男性たちが帰ってくる。その中にエルシーより年上の少年たちがいた。狩猟を見学していた子息たちだ。
子息たちは、共乗りしていた親の馬から飛び降りるとそのまま別館の方へ走り去っていく。そのうちの一人が、無理やり連れられていくように見えて、なんとなくエルシーも内緒でその後を追った。
少年たちの行き先は、別館の庭のようだ。木立があり、あまり人目につかなそうな場所だった。そこへエルシーが追いつき、隠れて少年たちを盗み見ると、きれいな白い髪を顎のあたりで切りそろえた少年が他の少年たちに囲まれていた。
「ちょっと馬に乗れて、狩りができるからって偉そうにするなよ! 父上の獲物を横取りしたのも見てたぞ! 卑怯者!」
「その白い髪、不気味なんだよ!」
「眼鏡も変だよなー? 似合ってないし」
幼いエルシーでも分かるような、白い髪の少年を傷つける言葉ばかりだ。周りを観察するが、近くに大人は見当たらない。
白い髪の少年は、ただ黙ったまま、自分を取り囲む少年たちに顔を向けている。
その内、取り囲んでいた一人の少年が地面にしゃがみ込み、石を拾ったのが見えた。そのまま振りかぶって、投げつける。
石は白い髪の少年に当たることはなく、地面に落ちた。それをきっかけに他の少年も石を拾おうとしゃがみ始めた。
止めなくては。このままではあの子が怪我をしてしまう。大人に言いに行っていたら戻ってくる頃にはもう間に合わないかもしれない。
家族や使用人たちがせっかく準備した狩猟大会が台無しになる――エルシーは、咄嗟にスキルを使ってしまった。
時が止まった世界で、とりあえずエルシーは地面にしゃがみ込んでいる少年たちに駆け寄る。
数人の男の子相手に、エルシーができることを必死に考えた。時が止まった状態では、相談できる人もいない。
悩みに悩んだ末、しゃがみ込んでいる少年たちの肩を正面から押して、倒してしまうことにした。バランスの悪い姿勢をしていた彼らはエルシーの弱い力でも簡単に草の上に転がすことができた。
一仕事やり終えたエルシーは、両手を胸の前で重ねて、ふぅとため息をつく。すると、気を抜いたせいか、そこでスキルを止めてしまった。
「わぁっ!?」「えっ」「あっ」
一瞬で草の上に転がされていた少年たちが驚くのはもちろん、白い髪の少年も突然目の前に現れたエルシーに口を開けた。そして、エルシーも、もれなく目を丸くした。
気づくと草の上に転がっていた少年たちは、すぐに立ち上がり、エルシーに怒鳴ってくる。
「お前、何をしたんだ!? どこから来た!?」
「えっと……!」
しどろもどろになるエルシーと少年の間に、白い髪の少年が割り込む。その手には、さっきまでつけていたはずの眼鏡が握られていた。
「違う、君たちが勝手にバランスを崩して転んだんだろう。その隙に、近くに隠れていた彼女がここに来た。そうだろう? 分かったなら、早く自分の親のところへ戻りなよ。いいね?」
言葉を聞いた少年たちは、急に黙り込む。そして、こくりと人形のように頷くと、一目散に走り去って行った。エルシーは呆気に取られてその背中を見送る。
白い髪の少年が振り返って、ただ立ち尽くしているだけのエルシーを見た。太陽に透かしたような金色の瞳だ。思わず息を呑んで見入ってしまう。
「……君、今、どうやってここに?」
少年の質問ですぐにエルシーは我に返った。どうしようと体中から冷や汗が出てくる。
「……あ……え、えっと……」
「……ごめん、怖がらせるつもりはないんだ。君は、クルック伯爵令嬢だね」
目を泳がせているエルシーに、少年は微笑んでから近づいて、手を優しく繋いだ。エルシーは、自分より少しだけ背の高い彼の顔を見つめて固まる。
「僕は、ジョエル・アストリー。呼べるかな」
「……ジョール?」
幼さ故の舌ったらずな話し方に、ジョエルは苦笑した。
「ふふ、僕の名前、発音が難しい? 次は君の名前を教えてほしいな」
「……え、エルシー・クルック……」
「さっきはありがとう、エルシー。そうだ、僕も君のことルーシーって呼ぼうかな。僕のことはジョールでいいよ。これでもう友達だ」
ジョエルは優しく手を引き、エルシーと別館の庭の片隅に移動する。そして、草の上に座り込んで、隣にエルシーも腰掛けさせた。
エルシーが横を見ると、ちょうどジョエルが眼鏡を掛け直している。
「……目の色、きれい」
「そう? ありがとう」
「どうして眼鏡をしているの?」
「これがないと、目が痛くなってしまうんだ」
「ふーん……」
夕陽が二人を照らしている。ジョエルの髪は、橙色に染まっていた。
眼鏡越しに二人の視線が交わる。ジョエルがエルシーの頭を優しく撫でた。
「もう一度言うけれど、さっきはありがとう」
「どう……あ、何もしてない……」
慌てて、何も知らないと首を振る彼女に、ジョエルは微笑む。
「ふふ、小さいのに勇気があるんだね。ルーシーはスキルを持っているの?」
エルシーは質問に勢いよく大きく首を横に振る。家族以外には内緒だと父親と約束したのに、破ってしまった。自分が気を抜いたせいで。
一瞬忘れていたどうしようという気持ちがまた戻ってくる。
気づくと、瞳からぼろぼろと涙が溢れていた。夕陽を反射して、まるで宝石のように輝きながら、次から次へと落ちてくる。
ジョエルは驚きながらも、優しい手つきでエルシーの涙を指先で掬った。
「聞いちゃダメだったか……」
「あの……秘密なの……どうしよう……約束破っちゃった……」
エルシーは両手で顔を覆って、本格的に泣き始めてしまった。すると、衣擦れの音が隣からして、こめかみに柔らかい感触がする。
「泣かないで、勇敢なお姫様」
ジョエルが片手で自分の体を支えながら、エルシーの方へ身を乗り出していた。別の手で彼女の手を取って、その顔を覗き込みながら、指を絡める。
「ルーシーのこと誰にも話したりしないよ」
「……ほんと?」
眼鏡越しの金色の瞳は真剣な色を帯びていた。頷いたジョエルに、エルシーはほっとため息をつく。
「……今日のことは、一旦忘れよう。僕はルーシーのスキルのことなんて知らない、そうだね?」
「うん」
「ルーシーも、約束は破らなかった」
「うん」
ジョエルの言葉が心の中にじんわりと染み込んでくるような感覚。すぐ目の前にある長いまつ毛に縁取られた金色の瞳から、目がはなせない。
視線を逸らさずに、素直に頷くエルシーに彼はまた優しく微笑んだ。
「屋敷へお戻り」
見るからに柔らかそうな彼女の頬にキスを一つ贈って、ジョエルは体を離す。
エルシーの涙はもうすっかり止まっていた。
◇
「改めて、婚約者に決まったこと、お祝いさせてほしいな」
「ありがとうございます……」
ジョエルは、エルシーに飲み物を手渡す。エルシーは記憶の少年よりもすっかり大人になったジョエルを見上げて、グラスをかちんと鳴らした。
幼い頃とはいえ、こんな綺麗な人に頬にキスされたのかと思うと、今になって恥ずかしさが込み上げてくる。
そしてスキルを持っていることを知られていることに、少しの焦りも感じていた。
「昔みたいにするには、少し時間が経ち過ぎてしまったね」
「そうですね……今はもう、ジョエル様と呼ばせていただきます」
少しだけ寂しそうな声音に、エルシーは少しだけ微笑んでみせる。
「そうだね、そうしてほしい。そういえば、昼間は妹がひどいことを言ったりしなかったかな……?」
「ジョエル様が心配するようなことは何も……。ブレンダ様は真摯に向き合ってくださったと思います」
エルシーとは反対側の場所で、夫人達と歓談しているブレンダを見つめながら答える。
スキルのことも、覚悟のことも。こんなにエルシーの頭の中で渦巻いているのは、彼女自身が気にしていたことだからだ。
「こんなことを言うのは……良くないのかもしれないけど」
「なんでしょう」
視線をジョエルに向けて首を傾げると、幼い頃のように、色付きのガラス越しに金色の瞳が見えた。
「ルーシー、君は……皇太子殿下にあのスキルを利用されているだけではないよね? なんだか心配になってね……」
その言葉を聞いた瞬間、確かにエルシーの心に何かが刺さったような気がした。彼女はそれをおくびにも出さずに困った表情を浮かべる。
「ジョエル様、そのことは今はこの場では……」
「……そうだったね、僕の中でルーシーはあの時の小さなお姫様のままなのかな」
差し出がましかったねとジョエルは苦笑する。
「……心配していただいて、ありがとうございます」
「いえいえ。明日もまた機会があれば話しかけてもいいかな」
「もちろんです」
こうして、エルシーの心に影を落として、狩猟大会一日目は終わったのだった。
――婚約者に選ばれたのは、私がスキルを使えるから? 殿下がスキルを利用したいから?
気づくとそんなことを考えてしまうエルシーはなかなか寝付くことができず、二日目の朝を迎えることとなった。
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