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君とすれ違い
莉子side 1P
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中学3年生の秋。
わたしは、事故で両親を亡くした。
悲しみに暮れる毎日に、手を差し伸べてくれたのが…大河だった。
お父さんお母さんが亡くなったことはどうしようもないことなのに、それを大河にぶつけて、みっともない自分を見せつけてしまった。
しかし、大河はそんなわたしを優しく包み込んでくれた。
『俺、莉子のことが好きやねん』
そう気持ちを伝えてくれて。
そこで、ようやくわたしも大河への気持ちに気づくことができた。
『わたし、大河のことが好きみたい』
こうして、不器用同士なわたしと大河は付き合い始めたのだ。
わたしは、東京の高校を受験することをやめ、こっちで進学先を探し始めた。
わたしの家族は、もうおじいちゃんとおばあちゃんしかいない。
だから、これからもいっしょに暮らしたくて。
それに、一応…大河と悠もいるしねっ。
突然、志望校の変更をしたのはいいものの、わたしには行きたい学校もとくにはなかった。
だから、大河と悠と同じ明光学園を志望することにした。
明光学園でなにを学びたいというわけでもなかったけど、せっかくこっちの学校に行くと決めたのなら、やっぱり3人いっしょがいいし。
そんな安易な考えで志望したけど、実は明光学園は偏差値が高かった…!
模試の結果も、明光学園は…D判定。
絶望的な状況だった。
そんなわたしに、大河は付きっきりで勉強を教えてくれた。
大河は野球バカのくせに、実は頭がよかったりする。
明光学園からスポーツ推薦をもらえなかったら、受験しようと思っていたくらいなんだそう。
毎日、放課後は図書室で勉強。
休みの日は、どちらかの家で勉強。
大河は、早くも明光学園の野球部の練習に加わりつつも、空いた時間はわたしの勉強の指導にあててくれた。
「大河、ここわからないっ…」
「どこやねん?見せてみーや」
そんな理想の勉強会を想像していたけど、現実はまったく違った…。
「そこ、この前も教えたところやんな?」
「はい、間違い。最初からやり直し」
「次の模試でB判定じゃなかったら、スタバ禁止」
むちゃくちゃスパルタだった…!
そういった意味では、何度大河に泣かされたことか。
受験勉強なんてきらい。
もうやめたい。
そう思ったことだって当たり前のようにあったけど、それでもがんばろうと思えたのは――。
大河の支えと、同じ高校に入りたいという目標があったから。
そして、そのスパルタの日々の甲斐あって、わたしは無事に明光学園に合格することができたのだった。
また、新しい春を迎える。
大河と悠といっしょに。
わたしたちは3人揃って、明光学園の門をくぐったのだった。
スポーツ科の2人とは違って、わたしは普通科。
もちろんクラスも別だ。
初めて、大河と悠がいないクラスとなる。
緊張しっぱなしの入学初日だったけど、そういえばこっちに引っ越してきた3年前だって、初めわたしは1人だった。
そのことを思い出したら、なんだか気持ちも軽くなった。
そのおかげか、話せば自然と友達も増えていった。
クラスの男女の割合がほぼ同じ普通科と違って、スポーツ科は男の子のほうが多いんだそう。
大河と悠は、小学校のときに所属していた野球チームのチームメイトが同じクラスだったとかで、喜んでいた。
しかし、クラスが違うと、必然的に前よりも大河といっしょにいれる時間が少なくなった。
だから、わたしは野球部のマネージャーに入部することを希望。
話しかけられなくたって、見ているだけでいい。
近くから大河を応援したい。
それに、野球部のマネージャー経験はあるから、きっと明光学園でもやっていけるはず。
――そう思っていたんだけど。
わたしの前に、鉄の掟が立ちはだかったのだ。
それは、明光学園の野球部は、『部内恋愛禁止』という絶対的掟だ。
そのため、入部前から付き合っているだなんて言語道断。
大河が野球部に入るなら、わたしはマネージャーにはなれない。
それとも、わたしがマネージャーをしたいのであれば、大河が野球部には入れない。
そのどちらかだった。
どう考えたって、後者はありえない。
大河は、野球をするためにこの学校へきたのだから。
だから、わたしがマネージャーを諦めるしかなかった。
大河は、入学早々部活の練習。
わたしは、どの部活にも入るつもりはないから帰宅部。
せっかく同じ高校に入ったというのに、大河と過ごせる時間はほとんどなかった。
しかしそのかわりに、わたしには新しい友達がたくさんできた。
その友達たちと、学校帰りにプリクラを撮りに行ったり、甘い物を食べに行ったり。
〈でさ~。駅前のカフェのパフェがめっちゃおいしかったの~♪〉
〈俺が、吐きそうなくらいの練習してるときに、莉子はずいぶん楽しそうやな〉
電話越しから、トーンの低い大河の声が聞こえる。
なかなか野球部の練習がハードなようだ。
〈だって、しょうがないじゃんっ。わたし、放課後暇なんだし〉
〈初めは、野球部に入れへんくてうじうじ言ってたくせに〉
〈まあ、あのときはねっ。でも、試合のときはちゃんと応援行くからさ!〉
大河と会う時間は減ってしまったけど、わたしはなんだかんだで新しい学校生活を満喫していた。
入学して、1ヶ月。
ゴールデンウィークに、初めて他校との練習試合が行われた。
普段、帰るときに野球部の練習風景を覗くだけだったから、ちゃんと見るのはこれが初めてだ。
大河は1年生ながらにして、2年生、3年生に混ざってレギュラー入り。
…しかし、そこに悠の姿はなかった。
しかもベンチ入りですらなく、悠はたくさんいる野球部といっしょに応援席にいた。
明光学園の野球部は、大河や悠と同じように、全国から選ばれた選手が集まっている。
野球部員は、100名を超えている。
その中からベンチ入り、はたまたレギュラーの座を獲得できるのは、選ばれたほんのひと握りだけなのだ。
悠は、気丈に振る舞って応援している。
だけど、内心はつらいはずだ。
だって、これまで大河とバッテリーを組んで、野球チームでも青城中でも、常にレギュラーだったのだから。
応援のみだなんて、今回が初めてのことだろう。
わたしは、野球部の応援席から少し離れたところで、野球に興味がある友達と応援していた。
「…えっ!?あのピッチャーって、莉子の彼氏なん!?」
「すごいやん!1年生でレギュラー入りって!」
「…って言っても、練習試合だよ?」
「いやいや、それでもすごいって!」
友達からそう言われると、まるで自分のことを褒められているかのような感覚になってしまった。
吐きそうになるという過酷な練習のおかげか、なんだか大河が投げる球の速度が上がったような気がする。
それに、変化球のキレがさらによくなったような。
そして、練習試合は7ー0で明光学園の圧勝だった。
試合が終わり、ベンチに腰掛けながら休憩する大河を見つけた。
だから、話しかけに行こうとしたら――。
「大河、お疲れ!」
「入学して初めての試合やったのに、すごいやん!」
何人かの女の子が、タオルやスポーツドリンクを持って、大河の周りに集っていた。
遠くからでもそれに圧倒されて、わたしは思わず足を止めた。
馴れ馴れしく大河にボディタッチをしているし、『大河』なんて名前で呼んでるし…。
あとになってわかったけど、その人たちは野球部のマネージャーだった。
しかも、2年生や3年生の先輩たち。
なんだか…すごく仲がよさそうに見えた。
わたしもマネージャーだったら、そこにいるのはわたしのはずなのに。
ついそんなことを考えてしまった。
そのことがきっかけで、普段何気なく見ていた野球部の練習風景も、大河とマネージャーのことが気になって仕方がない。
大河とのメッセージのやり取りだって、最近返信が遅いような気がする。
付き合う前は、他愛もない話を頻繁に送り合っていたのに。
遅くまでの練習で、疲れているのはわかっている。
そのせいで、夜に電話の約束をしていたけど、寝落ちされていたことも何度もあった。
これまでなら、「もー、なにしてるの」で済んだことだろう。
だけど、今はそれが不安の種となっていた。
返信が遅いのも、なかなか電話ができないのも、実はわたし以外の他の人と連絡を取り合っているからじゃないだろうか。
…勝手にそんなことを思ってしまうのだった。
友達に話してみると、これがいわゆる『倦怠期』というやつらしい。
べつに、大河のことを好きじゃなくなったわけではない。
でも、完全にわたしよりも野球優先。
そうなることもわかっていたはずなのに――。
学校ではなかなか会えない。
土日は練習ばかり。
平日は、疲れてメッセージもこなかったり。
それに加えて、マネージャーの存在が気になる。
そんな毎日を過ごしていたら、『わたしって…彼女なんだよね?』と不安になってしまうのだ。
そんなある日。
友達と学校帰りに遊んで、そのあと1人で帰っていたときだ。
人混みの中に、知ったような顔を見かけた。
「悠!」
それは、この時間はまだ野球部の練習をしているはずの悠だった。
「…おお、莉子!」
わたしの声に、悠が振り返る。
「今日は?練習あるんじゃないの?」
「練習なら、さっき終わったとこ」
わたしは、事故で両親を亡くした。
悲しみに暮れる毎日に、手を差し伸べてくれたのが…大河だった。
お父さんお母さんが亡くなったことはどうしようもないことなのに、それを大河にぶつけて、みっともない自分を見せつけてしまった。
しかし、大河はそんなわたしを優しく包み込んでくれた。
『俺、莉子のことが好きやねん』
そう気持ちを伝えてくれて。
そこで、ようやくわたしも大河への気持ちに気づくことができた。
『わたし、大河のことが好きみたい』
こうして、不器用同士なわたしと大河は付き合い始めたのだ。
わたしは、東京の高校を受験することをやめ、こっちで進学先を探し始めた。
わたしの家族は、もうおじいちゃんとおばあちゃんしかいない。
だから、これからもいっしょに暮らしたくて。
それに、一応…大河と悠もいるしねっ。
突然、志望校の変更をしたのはいいものの、わたしには行きたい学校もとくにはなかった。
だから、大河と悠と同じ明光学園を志望することにした。
明光学園でなにを学びたいというわけでもなかったけど、せっかくこっちの学校に行くと決めたのなら、やっぱり3人いっしょがいいし。
そんな安易な考えで志望したけど、実は明光学園は偏差値が高かった…!
模試の結果も、明光学園は…D判定。
絶望的な状況だった。
そんなわたしに、大河は付きっきりで勉強を教えてくれた。
大河は野球バカのくせに、実は頭がよかったりする。
明光学園からスポーツ推薦をもらえなかったら、受験しようと思っていたくらいなんだそう。
毎日、放課後は図書室で勉強。
休みの日は、どちらかの家で勉強。
大河は、早くも明光学園の野球部の練習に加わりつつも、空いた時間はわたしの勉強の指導にあててくれた。
「大河、ここわからないっ…」
「どこやねん?見せてみーや」
そんな理想の勉強会を想像していたけど、現実はまったく違った…。
「そこ、この前も教えたところやんな?」
「はい、間違い。最初からやり直し」
「次の模試でB判定じゃなかったら、スタバ禁止」
むちゃくちゃスパルタだった…!
そういった意味では、何度大河に泣かされたことか。
受験勉強なんてきらい。
もうやめたい。
そう思ったことだって当たり前のようにあったけど、それでもがんばろうと思えたのは――。
大河の支えと、同じ高校に入りたいという目標があったから。
そして、そのスパルタの日々の甲斐あって、わたしは無事に明光学園に合格することができたのだった。
また、新しい春を迎える。
大河と悠といっしょに。
わたしたちは3人揃って、明光学園の門をくぐったのだった。
スポーツ科の2人とは違って、わたしは普通科。
もちろんクラスも別だ。
初めて、大河と悠がいないクラスとなる。
緊張しっぱなしの入学初日だったけど、そういえばこっちに引っ越してきた3年前だって、初めわたしは1人だった。
そのことを思い出したら、なんだか気持ちも軽くなった。
そのおかげか、話せば自然と友達も増えていった。
クラスの男女の割合がほぼ同じ普通科と違って、スポーツ科は男の子のほうが多いんだそう。
大河と悠は、小学校のときに所属していた野球チームのチームメイトが同じクラスだったとかで、喜んでいた。
しかし、クラスが違うと、必然的に前よりも大河といっしょにいれる時間が少なくなった。
だから、わたしは野球部のマネージャーに入部することを希望。
話しかけられなくたって、見ているだけでいい。
近くから大河を応援したい。
それに、野球部のマネージャー経験はあるから、きっと明光学園でもやっていけるはず。
――そう思っていたんだけど。
わたしの前に、鉄の掟が立ちはだかったのだ。
それは、明光学園の野球部は、『部内恋愛禁止』という絶対的掟だ。
そのため、入部前から付き合っているだなんて言語道断。
大河が野球部に入るなら、わたしはマネージャーにはなれない。
それとも、わたしがマネージャーをしたいのであれば、大河が野球部には入れない。
そのどちらかだった。
どう考えたって、後者はありえない。
大河は、野球をするためにこの学校へきたのだから。
だから、わたしがマネージャーを諦めるしかなかった。
大河は、入学早々部活の練習。
わたしは、どの部活にも入るつもりはないから帰宅部。
せっかく同じ高校に入ったというのに、大河と過ごせる時間はほとんどなかった。
しかしそのかわりに、わたしには新しい友達がたくさんできた。
その友達たちと、学校帰りにプリクラを撮りに行ったり、甘い物を食べに行ったり。
〈でさ~。駅前のカフェのパフェがめっちゃおいしかったの~♪〉
〈俺が、吐きそうなくらいの練習してるときに、莉子はずいぶん楽しそうやな〉
電話越しから、トーンの低い大河の声が聞こえる。
なかなか野球部の練習がハードなようだ。
〈だって、しょうがないじゃんっ。わたし、放課後暇なんだし〉
〈初めは、野球部に入れへんくてうじうじ言ってたくせに〉
〈まあ、あのときはねっ。でも、試合のときはちゃんと応援行くからさ!〉
大河と会う時間は減ってしまったけど、わたしはなんだかんだで新しい学校生活を満喫していた。
入学して、1ヶ月。
ゴールデンウィークに、初めて他校との練習試合が行われた。
普段、帰るときに野球部の練習風景を覗くだけだったから、ちゃんと見るのはこれが初めてだ。
大河は1年生ながらにして、2年生、3年生に混ざってレギュラー入り。
…しかし、そこに悠の姿はなかった。
しかもベンチ入りですらなく、悠はたくさんいる野球部といっしょに応援席にいた。
明光学園の野球部は、大河や悠と同じように、全国から選ばれた選手が集まっている。
野球部員は、100名を超えている。
その中からベンチ入り、はたまたレギュラーの座を獲得できるのは、選ばれたほんのひと握りだけなのだ。
悠は、気丈に振る舞って応援している。
だけど、内心はつらいはずだ。
だって、これまで大河とバッテリーを組んで、野球チームでも青城中でも、常にレギュラーだったのだから。
応援のみだなんて、今回が初めてのことだろう。
わたしは、野球部の応援席から少し離れたところで、野球に興味がある友達と応援していた。
「…えっ!?あのピッチャーって、莉子の彼氏なん!?」
「すごいやん!1年生でレギュラー入りって!」
「…って言っても、練習試合だよ?」
「いやいや、それでもすごいって!」
友達からそう言われると、まるで自分のことを褒められているかのような感覚になってしまった。
吐きそうになるという過酷な練習のおかげか、なんだか大河が投げる球の速度が上がったような気がする。
それに、変化球のキレがさらによくなったような。
そして、練習試合は7ー0で明光学園の圧勝だった。
試合が終わり、ベンチに腰掛けながら休憩する大河を見つけた。
だから、話しかけに行こうとしたら――。
「大河、お疲れ!」
「入学して初めての試合やったのに、すごいやん!」
何人かの女の子が、タオルやスポーツドリンクを持って、大河の周りに集っていた。
遠くからでもそれに圧倒されて、わたしは思わず足を止めた。
馴れ馴れしく大河にボディタッチをしているし、『大河』なんて名前で呼んでるし…。
あとになってわかったけど、その人たちは野球部のマネージャーだった。
しかも、2年生や3年生の先輩たち。
なんだか…すごく仲がよさそうに見えた。
わたしもマネージャーだったら、そこにいるのはわたしのはずなのに。
ついそんなことを考えてしまった。
そのことがきっかけで、普段何気なく見ていた野球部の練習風景も、大河とマネージャーのことが気になって仕方がない。
大河とのメッセージのやり取りだって、最近返信が遅いような気がする。
付き合う前は、他愛もない話を頻繁に送り合っていたのに。
遅くまでの練習で、疲れているのはわかっている。
そのせいで、夜に電話の約束をしていたけど、寝落ちされていたことも何度もあった。
これまでなら、「もー、なにしてるの」で済んだことだろう。
だけど、今はそれが不安の種となっていた。
返信が遅いのも、なかなか電話ができないのも、実はわたし以外の他の人と連絡を取り合っているからじゃないだろうか。
…勝手にそんなことを思ってしまうのだった。
友達に話してみると、これがいわゆる『倦怠期』というやつらしい。
べつに、大河のことを好きじゃなくなったわけではない。
でも、完全にわたしよりも野球優先。
そうなることもわかっていたはずなのに――。
学校ではなかなか会えない。
土日は練習ばかり。
平日は、疲れてメッセージもこなかったり。
それに加えて、マネージャーの存在が気になる。
そんな毎日を過ごしていたら、『わたしって…彼女なんだよね?』と不安になってしまうのだ。
そんなある日。
友達と学校帰りに遊んで、そのあと1人で帰っていたときだ。
人混みの中に、知ったような顔を見かけた。
「悠!」
それは、この時間はまだ野球部の練習をしているはずの悠だった。
「…おお、莉子!」
わたしの声に、悠が振り返る。
「今日は?練習あるんじゃないの?」
「練習なら、さっき終わったとこ」
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