7 / 31
君の気持ち
莉子side 2P
しおりを挟む
するとそこには、わたしの集めたマンガに混じって、大河から借りたマンガが並んでいた。
「そういえば、昨日本棚にしまったんだった…!」
「それにしても、…なんであんな高いところに」
「おもしろかったから、もう1回読み返そうと思って~」
「いや、あそこに置いてる時点で、借りパクしようと思ってたやろ」
大河から疑いの目がかけられる。
「…そんなことないよ!それに、大河だってわたしのマンガ、借りパクしてるじゃん!」
「あれは、まだ読んでへんねん」
「何ヶ月前に貸したと思ってるの~!?それこそ、借りパクだよっ」
…まったく。
自分のことは棚に上げて。
わたしは大河を押しのけて、本棚に手を伸ばした。
しかし…届かない。
わたしの身長では、一番上の棚に指先がつくかつかないかくらいだ。
確か、昨日はイスを踏み台代わりにして上ったんだっけ。
――すると。
「じゃあ、返してもらうからな」
後ろから声がしたと思って振り返ると、大河が軽々と一番上の棚に手を伸ばしていた。
わたしの体は本棚と大河に挟まれて、身動きが取れない状況。
だから、黙って大河を見上げることしかできなかった。
ちっ…近い。
大河と密着しそうになって、思わず背中を向ける。
「よしっ、取れた」
大河はいとも簡単に、わたしの背じゃ届かないような本棚から、自分のマンガを引き抜いた。
――と、そのとき!
「…うわぁ!」
「なにっ…!?」
突然、大河が変な声を出したと思ったら、わたしに急接近してきて――。
「…いたたっ」
わたしは、大河とぶつかった額の痛みに顔をゆがめた。
しかし、そんなことよりも、目を開けて…驚いたっ。
なぜなら、大河がわたしの目の前にいたのだから。
状況が理解できなくて、一瞬ポカンとしてしまった。
ぶつけた額は、痛い。
だけど、体は痛くない。
なぜなら、わたしはベッドの上に倒れているから。
……ん?
ベッド…?
そこで、ようやく気がついた。
わたしは、大河に押し倒されてベッドの上にいることに…!
上から覆いかぶさる大河と、ふと目が合う。
すると、大河はすぐに目を逸らした。
しかし、顔がどんどん赤くなっていく。
そんな大河を見たら――。
わたしだった、なんだか頬が熱くなるっ…。
ていうか、そもそもこの状況って…なんなの!?
「…ちょっと大河!早くどいてよっ!」
「あっ…、わ…わりぃ!」
テンパったような大河が、慌ててわたしから体を起こした。
お互い心を落ち着かせるために、背中を向けて深呼吸する。
それにしても、ほんと意味わかんない…!
大河、なに考えるの…!?
「いっ…今の、なに…!?」
「…か!勘違いすんなよ!あれは、ただの不可抗力やし!」
「不可抗力~…!?」
この期に及んで、なんの言い訳かと思っていたら――。
「…これこれ!!このせい!」
大河はしどろもどろになりながら、床からなにかを拾い上げた。
大河が手にしていたのは、中に赤い模様が入った透明で丸いもの。
それは、ビー玉だった。
「これが床に転がってたから、それを踏んづけてバランスを崩してっ…!」
わたしは、目を細めて大河を見つめる。
もう少し、まともな嘘があったんじゃ。
と思ったけど――。
「…あっ」
わたしの口から、そんな気の抜けた声が漏れた。
――そういえば、思い出した。
昨日、小物を入れていた缶をひっくり返して…。
あのビー玉は、その缶に入っていたものだった。
だから、ビー玉が床に転がっていたというのも、どうやら嘘ではなさそうだ。
「でも、ビー玉でよろけるなんて、…大河って案外体幹悪いんだね」
「なんやそれ!そもそも、部屋にビー玉が転がってるなんて、だれが想像する…!?」
「てっきり、わたしと2人きりなったからって、欲情したのかと――」
「いやいや、ないないっ。俺だって、女くらい選ぶわ」
「…はぁ!?わたしだって、だれが大河なんかに――」
と軽い口喧嘩をしていたとき、部屋のドアが開く音がした。
「さっき物音がしたけど、なんかあった?」
ドアから顔を覗かせたのは、悠だった。
わたしたちは、とっさに距離を取る。
「そっ…それがさ~!大河がビー玉踏んづけて、1人で派手に転けちゃって!」
「ああ~。その音?」
「「…そうそうっ!」」
わたしと大河は、いっしょに首を縦に振った。
なんで悠に説明するのに、こんなに焦っているのかはわからなかった。
その日の夜。
いつもならすぐに寝つけるのに、なんだかなかなか眠れなかった。
『いっ…今の、なに…!?』
『…か!勘違いすんなよ!あれは、ただの不可抗力やし!』
目をつむったら、あのときのことが思い出される。
わたしもなに大河に押し倒されて、赤くなってたんだろうっ。
相手は、恋人が野球って言うほどの、野球バカなのに。
…ほんとに、ありえない!
そんなふうに怒っていたら、いつの間にか眠ってしまっていたのだった。
次の日は、恥ずかしくて大河とまともに顔を合わせられなかった。
だけど、悠はなにかを察したのだろうか――。
「お前ら、ケンカでもした?」
なんて聞いてくるから、無理やりでもいつもどおりの雰囲気を演じるしかなかった。
だけどそのおかげが、数日たてば元通り。
何事もなかったかのように、接することができた。
――そりゃそうだよね。
わたしと大河だもん。
なにかあるわけがない。
このときは、そう思っていた。
それから、3ヶ月後。
大河と悠といっしょに、お昼休みのお弁当を食べ終わったころ――。
「…ほらっ、いるで!」
「今なら、大丈夫やって!」
「で…でもっ…」
廊下のほうから、そんな声が聞こえてきた。
目を向けると、教室のドアのあたりに、3人の女の子たちが見え隠れしていた。
同じ3年生じゃない。
おそらく1年生だ。
「珍しいね。この階に1年のコがくるなんて」
「そうやなー。だれかに用事でもあるんとちゃう?」
悠とそんな話をしていると、クラスメイトの男の子がわたしたちのところへやってきた。
そして、大河の前に立つ。
「大河、なんかきてほしいらしいで?」
「…え?だれが?」
「あのコら」
男の子が指さしたのは、廊下からチラチラと覗いているさっきの1年生の女の子たち。
「話したいことがあるんやって」
「俺に?なんの話やろ…?」
大河は、不思議そうに首を傾げながら席を立った。
女の子たちのところへ行くと、3人に連れられるようにして、どこかへ行ってしまった。
「なんだろうね?知らないコたちだったけど」
わたしがそうつぶやくと、なぜか悠はポカンとしてわたしに目を向けていた。
「…莉子、あの状況でわからん?」
「わかるもなにも、ここからじゃなに話してるか聞き取れなかったじゃない」
「いやいや…!そうじゃなくても、あの女の子たちの雰囲気でわかるやろ!?」
「えっ?」
未だに理解していないわたしに、ため息をつく悠。
そして、わたしに耳打ちする。
「あれ、絶対大河に告白するんやで」
「…はっ!?…こ、告白!?」
慌てて振り向いたせいで、悠と額をぶつけてしまった。
「…いった~。驚きすぎやろ、莉子」
「だってだって…!大河だよ!?野球バカのっ!」
痛そうに額を抑える悠と違って、わたしは驚きのあまり、痛みなんて感じていない。
「しかも、3人同時に告白なんてありえないでしょ…!」
「3人同時というよりも、2人は付き添いちゃう?3年の教室まで1人でくるとか、勇気いるしな」
…あ、そういえば。
少女マンガでも、そんなふうなシチュエーションを見たことがある。
「け…けど!ないない!大河なんて、男の魅力ゼロだし!」
「それやったら、オレと賭けてみる?」
「賭け…?」
「オレは、大河が告白されるに1票。外れたら、購買のジュースを奢るってことで」
「…いいよ!それなら、わたしは告白じゃないに1票ね!」
大河が女の子に告白されるなんて想像できないし
、ましてや付き合うなんてっ…。
野球以外に興味があるなら、とっくに彼女なんているだろうし!
だからこんな賭け、無意味すぎる。
「で…、どうやって確かめるの?」
「そんなん、大河たちのあとを追いかけるしかないんちゃう?」
「…でも、覗き見ってよくないよね?」
「とかなんとか言って、ほんまは大河が告白されへんか気になってるくせに~」
「そういえば、昨日本棚にしまったんだった…!」
「それにしても、…なんであんな高いところに」
「おもしろかったから、もう1回読み返そうと思って~」
「いや、あそこに置いてる時点で、借りパクしようと思ってたやろ」
大河から疑いの目がかけられる。
「…そんなことないよ!それに、大河だってわたしのマンガ、借りパクしてるじゃん!」
「あれは、まだ読んでへんねん」
「何ヶ月前に貸したと思ってるの~!?それこそ、借りパクだよっ」
…まったく。
自分のことは棚に上げて。
わたしは大河を押しのけて、本棚に手を伸ばした。
しかし…届かない。
わたしの身長では、一番上の棚に指先がつくかつかないかくらいだ。
確か、昨日はイスを踏み台代わりにして上ったんだっけ。
――すると。
「じゃあ、返してもらうからな」
後ろから声がしたと思って振り返ると、大河が軽々と一番上の棚に手を伸ばしていた。
わたしの体は本棚と大河に挟まれて、身動きが取れない状況。
だから、黙って大河を見上げることしかできなかった。
ちっ…近い。
大河と密着しそうになって、思わず背中を向ける。
「よしっ、取れた」
大河はいとも簡単に、わたしの背じゃ届かないような本棚から、自分のマンガを引き抜いた。
――と、そのとき!
「…うわぁ!」
「なにっ…!?」
突然、大河が変な声を出したと思ったら、わたしに急接近してきて――。
「…いたたっ」
わたしは、大河とぶつかった額の痛みに顔をゆがめた。
しかし、そんなことよりも、目を開けて…驚いたっ。
なぜなら、大河がわたしの目の前にいたのだから。
状況が理解できなくて、一瞬ポカンとしてしまった。
ぶつけた額は、痛い。
だけど、体は痛くない。
なぜなら、わたしはベッドの上に倒れているから。
……ん?
ベッド…?
そこで、ようやく気がついた。
わたしは、大河に押し倒されてベッドの上にいることに…!
上から覆いかぶさる大河と、ふと目が合う。
すると、大河はすぐに目を逸らした。
しかし、顔がどんどん赤くなっていく。
そんな大河を見たら――。
わたしだった、なんだか頬が熱くなるっ…。
ていうか、そもそもこの状況って…なんなの!?
「…ちょっと大河!早くどいてよっ!」
「あっ…、わ…わりぃ!」
テンパったような大河が、慌ててわたしから体を起こした。
お互い心を落ち着かせるために、背中を向けて深呼吸する。
それにしても、ほんと意味わかんない…!
大河、なに考えるの…!?
「いっ…今の、なに…!?」
「…か!勘違いすんなよ!あれは、ただの不可抗力やし!」
「不可抗力~…!?」
この期に及んで、なんの言い訳かと思っていたら――。
「…これこれ!!このせい!」
大河はしどろもどろになりながら、床からなにかを拾い上げた。
大河が手にしていたのは、中に赤い模様が入った透明で丸いもの。
それは、ビー玉だった。
「これが床に転がってたから、それを踏んづけてバランスを崩してっ…!」
わたしは、目を細めて大河を見つめる。
もう少し、まともな嘘があったんじゃ。
と思ったけど――。
「…あっ」
わたしの口から、そんな気の抜けた声が漏れた。
――そういえば、思い出した。
昨日、小物を入れていた缶をひっくり返して…。
あのビー玉は、その缶に入っていたものだった。
だから、ビー玉が床に転がっていたというのも、どうやら嘘ではなさそうだ。
「でも、ビー玉でよろけるなんて、…大河って案外体幹悪いんだね」
「なんやそれ!そもそも、部屋にビー玉が転がってるなんて、だれが想像する…!?」
「てっきり、わたしと2人きりなったからって、欲情したのかと――」
「いやいや、ないないっ。俺だって、女くらい選ぶわ」
「…はぁ!?わたしだって、だれが大河なんかに――」
と軽い口喧嘩をしていたとき、部屋のドアが開く音がした。
「さっき物音がしたけど、なんかあった?」
ドアから顔を覗かせたのは、悠だった。
わたしたちは、とっさに距離を取る。
「そっ…それがさ~!大河がビー玉踏んづけて、1人で派手に転けちゃって!」
「ああ~。その音?」
「「…そうそうっ!」」
わたしと大河は、いっしょに首を縦に振った。
なんで悠に説明するのに、こんなに焦っているのかはわからなかった。
その日の夜。
いつもならすぐに寝つけるのに、なんだかなかなか眠れなかった。
『いっ…今の、なに…!?』
『…か!勘違いすんなよ!あれは、ただの不可抗力やし!』
目をつむったら、あのときのことが思い出される。
わたしもなに大河に押し倒されて、赤くなってたんだろうっ。
相手は、恋人が野球って言うほどの、野球バカなのに。
…ほんとに、ありえない!
そんなふうに怒っていたら、いつの間にか眠ってしまっていたのだった。
次の日は、恥ずかしくて大河とまともに顔を合わせられなかった。
だけど、悠はなにかを察したのだろうか――。
「お前ら、ケンカでもした?」
なんて聞いてくるから、無理やりでもいつもどおりの雰囲気を演じるしかなかった。
だけどそのおかげが、数日たてば元通り。
何事もなかったかのように、接することができた。
――そりゃそうだよね。
わたしと大河だもん。
なにかあるわけがない。
このときは、そう思っていた。
それから、3ヶ月後。
大河と悠といっしょに、お昼休みのお弁当を食べ終わったころ――。
「…ほらっ、いるで!」
「今なら、大丈夫やって!」
「で…でもっ…」
廊下のほうから、そんな声が聞こえてきた。
目を向けると、教室のドアのあたりに、3人の女の子たちが見え隠れしていた。
同じ3年生じゃない。
おそらく1年生だ。
「珍しいね。この階に1年のコがくるなんて」
「そうやなー。だれかに用事でもあるんとちゃう?」
悠とそんな話をしていると、クラスメイトの男の子がわたしたちのところへやってきた。
そして、大河の前に立つ。
「大河、なんかきてほしいらしいで?」
「…え?だれが?」
「あのコら」
男の子が指さしたのは、廊下からチラチラと覗いているさっきの1年生の女の子たち。
「話したいことがあるんやって」
「俺に?なんの話やろ…?」
大河は、不思議そうに首を傾げながら席を立った。
女の子たちのところへ行くと、3人に連れられるようにして、どこかへ行ってしまった。
「なんだろうね?知らないコたちだったけど」
わたしがそうつぶやくと、なぜか悠はポカンとしてわたしに目を向けていた。
「…莉子、あの状況でわからん?」
「わかるもなにも、ここからじゃなに話してるか聞き取れなかったじゃない」
「いやいや…!そうじゃなくても、あの女の子たちの雰囲気でわかるやろ!?」
「えっ?」
未だに理解していないわたしに、ため息をつく悠。
そして、わたしに耳打ちする。
「あれ、絶対大河に告白するんやで」
「…はっ!?…こ、告白!?」
慌てて振り向いたせいで、悠と額をぶつけてしまった。
「…いった~。驚きすぎやろ、莉子」
「だってだって…!大河だよ!?野球バカのっ!」
痛そうに額を抑える悠と違って、わたしは驚きのあまり、痛みなんて感じていない。
「しかも、3人同時に告白なんてありえないでしょ…!」
「3人同時というよりも、2人は付き添いちゃう?3年の教室まで1人でくるとか、勇気いるしな」
…あ、そういえば。
少女マンガでも、そんなふうなシチュエーションを見たことがある。
「け…けど!ないない!大河なんて、男の魅力ゼロだし!」
「それやったら、オレと賭けてみる?」
「賭け…?」
「オレは、大河が告白されるに1票。外れたら、購買のジュースを奢るってことで」
「…いいよ!それなら、わたしは告白じゃないに1票ね!」
大河が女の子に告白されるなんて想像できないし
、ましてや付き合うなんてっ…。
野球以外に興味があるなら、とっくに彼女なんているだろうし!
だからこんな賭け、無意味すぎる。
「で…、どうやって確かめるの?」
「そんなん、大河たちのあとを追いかけるしかないんちゃう?」
「…でも、覗き見ってよくないよね?」
「とかなんとか言って、ほんまは大河が告白されへんか気になってるくせに~」
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
期末テストで一番になれなかったら死ぬ
村井なお
青春
努力の意味を見失った少女。ひたむきに生きる病弱な少年。
二人はその言葉に一生懸命だった。
鶴崎舞夕は高校二年生である。
昔の彼女は成績優秀だった。
鹿島怜央は高校二年生である。
彼は成績優秀である。
夏も近いある日、舞夕は鹿島と出会う。
そして彼女は彼に惹かれていく。
彼の口にした一言が、どうしても忘れられなくて。
黄昏は悲しき堕天使達のシュプール
Mr.M
青春
『ほろ苦い青春と淡い初恋の思い出は・・
黄昏色に染まる校庭で沈みゆく太陽と共に
儚くも露と消えていく』
ある朝、
目を覚ますとそこは二十年前の世界だった。
小学校六年生に戻った俺を取り巻く
懐かしい顔ぶれ。
優しい先生。
いじめっ子のグループ。
クラスで一番美しい少女。
そして。
密かに想い続けていた初恋の少女。
この世界は嘘と欺瞞に満ちている。
愛を語るには幼過ぎる少女達と
愛を語るには汚れ過ぎた大人。
少女は天使の様な微笑みで嘘を吐き、
大人は平然と他人を騙す。
ある時、
俺は隣のクラスの一人の少女の名前を思い出した。
そしてそれは大きな謎と後悔を俺に残した。
夕日に少女の涙が落ちる時、
俺は彼女達の笑顔と
失われた真実を
取り戻すことができるのだろうか。
スカートなんて履きたくない
もちっぱち
青春
齋藤咲夜(さいとうさや)は、坂本翼(さかもとつばさ)と一緒に
高校の文化祭を楽しんでいた。
イケメン男子っぽい女子の同級生の悠(はるか)との関係が友達よりさらにどんどん近づくハラハラドキドキのストーリーになっています。
女友達との関係が主として描いてます。
百合小説です
ガールズラブが苦手な方は
ご遠慮ください
表紙イラスト:ノノメ様
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
イーペン・サンサーイのように
黒豆ぷりん
青春
生まれたときから間が悪い真野さくら。引っ込み思案で目立たないように生きてきたけれど、中学校で出会った秋月楓との出会いで、新たな自分と向き合って行こうとするお話。
吉祥寺行
八尾倖生
青春
中古のスケッチブックのように、黙々と自宅、学校、アルバイト先を行き来する淀んだ白い日々を送る芳内克月。深海のように、派手派手しい毎日の裏に青い葛藤を持て余す風間実。花火のように、心身共に充実という名の赤に染まる鳥飼敬斗。モザイクのように、過去の自分と今の自分、弱さと強さ、嘘と真実の間の灰色を彷徨う松井彩花。
八王子にある某私立大学に通う四人の大学生は、対照的と言うべきか、はたまた各々の穴を補うような、それぞれの「日常」を過ごしていた。そうして日常を彩る四つの運命が、若者たちの人生に色彩を与える。
知っているうちに並行し、知らないうちに交差する彼らの一週間と二週間は、彼らの人生、生き方、日常の色を変えた。
そして最後の日曜日、二人のゲストを迎え、人々は吉祥寺に集結する。
切り札の男
古野ジョン
青春
野球への未練から、毎日のようにバッティングセンターに通う高校一年生の久保雄大。
ある日、野球部のマネージャーだという滝川まなに野球部に入るよう頼まれる。
理由を聞くと、「三年の兄をプロ野球選手にするため、少しでも大会で勝ち上がりたい」のだという。
そんな簡単にプロ野球に入れるわけがない。そう思った久保は、つい彼女と口論してしまう。
その結果、「兄の球を打ってみろ」とけしかけられてしまった。
彼はその挑発に乗ってしまうが……
小説家になろう・カクヨム・ハーメルンにも掲載しています。
CHOCOLATEDIARY
春子
青春
ちょっとだけ、人より、物事が見えるだけ。
ちょっとだけ、怪奇なことに強いだけ。
ちょっとだけ、地雷が多いだけ。
ちょっとだけ、マイルールが多いだけ。
ほんとにそれなだけ。
小金井 ソラ
本作の主人公。
家系的に、霊的な力が強い家系だが、飛び抜けて強い力を持つ。
聞いてもない人の名前や過去、未来が見えることもある。
幼い頃は、度々、トラブルが起きていたが、いつの間にか、収まった。
小さき者にちょっとした頼みを聞いて貰う代わりに、褒美を与えている。
災厄レベルでさえ、取るに足りない。かなりのチート持ち。
祖父が頼んで住職に作って貰った翡翠の玉で作られた髪留めを使い、ポニーテールがトレード・マーク。
小金井 千晃
ソラのすぐ上の兄で、ソラよりは、力は弱いが、普通に強い。彼の守護神が強いため、彼に向けての憎悪を見せた者は、天罰レベルが与えられる。依存心が強い相手に執着されるタイプ。
好き勝手に生きてそうと言われるが、兄には逆らえないタイプ。
ソラとは、悪戯仲間。
小金井 真尋
三兄弟の中で一番の常識人。下二人が手を焼くタイプの為、苦労人。
下の二人より、力は弱いが、善行の塊で、守護レベルが、尊い。愛されすぎて、厄災が遠のく。
幼馴染の蝶子と付き合っており、親同士公認の仲。
小金井 辰馬
3人の祖父。 人よりちょっと強いレベルの霊力。力が強すぎる孫の行く末を心配して、住職に助言を貰う。
千晃とソラの問題行動に一喝する。
二人からは、厳格ジジイと密かに呼ばれてるのを知った時は、頭に拳骨を落とした。
住職
近所の寺の住職。徳の高い住職であり、小金井家と懇意にある。
辰馬から孫たちの行末の相談を受け、それぞれに、翡翠で作られたものを渡す。
目下の悩みは、ソラが寺は寂しいだろうと、幼い頃に、小さな者たちに、寺を訪れるように言ったことで、小さな者たちが、住職を気に入りすぎて、お供え物が多く寄贈されること。基準が彼らの基準なため、たまに、身に余るものを寄越してくる。
緒方 天元
小金井家の近所に住むお兄さん。
整った顔立ちで、物静か。植物関係を研究してる。ソラが兄のように慕っている。
彼の場合は、透視出来るため、幼い頃、苦労が絶えなかなった。力の制御が出来るようになってから、大分、楽になった。
ソラの理解者であり、ソラの為に、CHOCOLATEDIARYと名付けたチョコレート色のバラを育てている。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる