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君と出会った
莉子side 2P
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そう思っているのに――。
「…あっ!ちょっと待ってや!」
さっきぶつかった男の子が、なぜかわたしを追いかけてきた。
ちゃんと謝ったのに、…なんで!?
野球部、こわいっ。
関西弁、こわいっ。
わたしは、青信号が点滅している横断歩道を走って渡り、なんとか振り切ったのだっ。
「ただいま~…」
「莉子、おかえり。どうだった?」
「なんか…疲れたっ」
わたしはそれだけ言うと、まだ荷物もなにもない自分の部屋へと入った。
しかし、そのあとすぐに気がついた。
…ワイヤレスイヤホンのケースがないことに。
確か、パーカーのポケットの中に入れておいたのに、手を突っ込んだけどなにもなかった。
あれがないと、イヤホンが充電できない。
おそらく、どこかで落としてしまったようだ。
「最悪っ…」
去年の誕生日に買ってもらったばかりだったのに…。
慣れない土地に、3年間も住むことになって。
しかも、引っ越して早々イヤホンケースは失くすし…。
…ほんと、もうやだ。
だから、このときのわたしは思ってもみなかった。
わたしの人生にとって、かけがえのない大切な人と――。
このとき、すでに出会っていただなんて。
「莉子、よく似合ってるじゃない!」
今日から入学する中学の新しい制服を着たわたしに、お母さんが朝ごはんを作りながらそう言ってくれた。
上は、紺色の襟に、胸元に赤いスカーフを巻いた白のセーラー服だ。
下は、襟と同じ紺色のスカート、そして白のソックス。
私が通うことになる中学は、『市立青城中学校』。
引っ越し当日にお母さんが言っていたけど、家から歩いて15分ほどのところにある。
「莉子も、今日からいよいよ中学生か~」
わたしがダイニングチェアに腰掛けると、向かいに座って新聞を読んでいたお父さんが、わたしの制服姿に目を移す。
「この前まで、『お母さん、今日の服選んで~!』なんて言ってた小学生だったのにな」
「それは、小3くらいまでの話でしょ。高学年から、自分で選んでたし」
「そう思うくらい、あっという間に大きくなったってことだよ」
お父さんは微笑みながら、マグカップに入ったコーヒーを飲む。
「お父さんは、今日の入学式これないんだよね?」
「ああ、仕事だからな。行きたいのはやまやまなんだが…」
「大丈夫よ、お父さん。私がたくさん写真を撮っておくから!」
「…やめてよ、お母さん!恥ずかしいよ!」
「そんなこと言ったって、娘の晴れ姿なんだから、撮らないわけにはいかないでしょ!」
わたしが一人娘だからか、娘のわたしでもお父さんとお母さんから溺愛されているという自覚はある。
いつも、わたしのことを考えてくれている。
だけど、決して甘やかされて育てられたわけではない。
そんなお父さんとお母さんに、わたしも感謝している。
わたしは、お父さんとお母さんのことが大好きだ。
だから、関西への転勤が決まったときも、お父さんだけ単身赴任という選択肢はあったけど、こうして家族全員で引っ越すことを決めた。
そう決めたものの、わたしは最後まで心の準備ができず、憂鬱なままではあったけど…。
でも、引っ越してきてからのこの1週間で、だいぶ気持ちの整理がついた。
電車ですぐの、おじいちゃんおばあちゃん家に遊びに行ったり。
それに、住んでみたらそれほどいやなところではなかった。
スタバが近くにないのは不便だけど。
わたしがいつまでも駄々をこねてたら、お父さんもお母さんも困っちゃうだろうし。
だから、今日からの新生活、ちょっとがんばってみようと思った。
…まあ、3年間だけのお付き合いだけどね。
それから、お父さんを玄関で見送ると、わたしはお母さんといっしょにマンションを出たのだった。
中学までは、徒歩15分ほど。
前に通っていた小学校までの距離と、それほど変わらない。
…なのに。
中学校は高台にあり、そこまでは急な上り坂が続いていた。
慣れない急勾配な坂に、校門に着くころにはわたしはハアハアと肩で息をしていた。
お母さんも、日傘をさしてハイヒールを履いて、実に上りづらそうにしていた。
「この坂…。これから毎日上らなくちゃいけないの…!?」
「でも、帰りは下り坂だから大丈夫よっ…」
お母さんは、すでに疲れた顔をしてわたしに笑ってみせるけど、そういう問題じゃないんだけどなぁ…。
まだ4月だっていうのに、すでに汗をかいているくらい。
真夏の登校のことを考えると、今からでもおそろしい…。
校門をくぐると、当たり前だけどわたしと同じ制服姿の女の子がたくさん見受けられた。
ちなみに、男の子は黒の学ランだ。
昇降口付近に設けられた受付で名前を伝えると、入学案内のしおりを渡された。
そこに入っていた、クラス分けの用紙。
クラスは、全部で3つ。
わたしは、1年3組だった。
そして、ここで一旦お母さんとは別れる。
お母さんは体育館に向かい、わたしは自分のクラスの教室へ向かうのだった。
いよいよ、クラスメイトと顔を合わせる。
すました顔をしてみせるけど、心臓はバクバクだ。
でも、みんなわたしと同じ新入生。
周りは知らない人ばかりで、きっとわたしと同じ気持ちだよね。
そう自分に言い聞かせた。
――が。
1年3組の教室に着いて、びっくり。
すでにみんな、仲よさそうに話をしていた。
もしかして、関西人ってめちゃくちゃフレンドリーなの…!?
人見知りとかもしないわけ…!?
男の子も女の子も、下の名前で呼び合っている。
まだ案内されて10分ほどしかたっていないはずなのに、まるで前から知っているような仲のよさだ…。
――それもそのはず。
この青城中学校は、すぐ近くの小学校と同じ校区にあった。
つまり中学受験をしない限りは、その小学校出身の生徒たちは、この青城中学校に通うこととなるのだ。
それ以外に近くに小学校はないため、いくつかの小学校出身者が混ざって…ということもない。
ここにいるのは、99.9%同じ小学校の出身なのだ。
ということは、わたし以外は小学校からの同級生ということになる。
どうりで、このフレンドリーさにも納得がいく。
だって、小学校からの持ち上がりみたいなようなものだもん。
アウェイなのは、…わたしだけだ。
だから、そのアウェイなオーラが出ているのだろうか――。
「…なぁなぁ!見て、あのコ」
「えっ…、だれ?あんなコいたっけ?」
…ほら、さっそくよそ者扱いで噂されている。
わたしは黒板に書かれていた座席表を見て、さっそく自分の席へと向かった。
わたしが横を通り過ぎると、みんな不思議な顔して振り返ってくる。
…もう、やだ。
帰りたいっ…。
『がんばる』なんて思ったけど、さっそく心が折れてしまいそうだった。
しかも最悪なことに、わたしの座席だと思われるところに、だれかが座っていた。
…しかも、男の子。
周りの友達らしき男の子たちと雑談している。
非常に割り込みづらい…。
でも、今のアウェイなわたしには、自分の座席に座って、入学式が始まるのをじっと待つしか方法はない。
だってどこへ行ったって、周りは前からの知り合い同士で、わたしが入るところなんてないんだから。
「あ…あの……」
だから、わたしは勇気を出して、その背中に声をかけるしかなかった。
すると、すぐにその男の子が振り返った。
「ん?」
「あの…。そこ…、わたしの席でっ…」
目を見れなくて、うつむき加減で自分の座席を指さす。
きっとこの男の子も、『お前、だれ?』みたいな目でわたしを見ているに違いない。
――と思っていたら。
「…あーーーーーっ!!」
急にそんな大きな声を出され、しかも指までさされた。
いきなり、なに…!?
関西人、…こわすぎなんだけど!
「だれ、このコ?」
「初めて見るけど、大河の知り合い?」
ほら。
周りにいる男の子だって、ポカンとしている。
わたしだって、予想外の展開に動揺するしかない。
「もしかして、イヤホンのコとちゃう!?」
…へ?
『イヤホンのコ』…?
「…あっ、ほんまやん!この間のコやんっ」
隣にいた男の子も、どうやらわたしを知ったような口ぶりだ。
「俺!俺!…覚えてへん!?」
「…いや。ちょっとよくわからないんですが…」
「…あ、そっか。まぁいいや!それよりも、これずっと返さなあかんって思ってて」
そう言って、男の子は大きなエナメルバッグのポケットから、なにかを取り出した。
「…あっ!ちょっと待ってや!」
さっきぶつかった男の子が、なぜかわたしを追いかけてきた。
ちゃんと謝ったのに、…なんで!?
野球部、こわいっ。
関西弁、こわいっ。
わたしは、青信号が点滅している横断歩道を走って渡り、なんとか振り切ったのだっ。
「ただいま~…」
「莉子、おかえり。どうだった?」
「なんか…疲れたっ」
わたしはそれだけ言うと、まだ荷物もなにもない自分の部屋へと入った。
しかし、そのあとすぐに気がついた。
…ワイヤレスイヤホンのケースがないことに。
確か、パーカーのポケットの中に入れておいたのに、手を突っ込んだけどなにもなかった。
あれがないと、イヤホンが充電できない。
おそらく、どこかで落としてしまったようだ。
「最悪っ…」
去年の誕生日に買ってもらったばかりだったのに…。
慣れない土地に、3年間も住むことになって。
しかも、引っ越して早々イヤホンケースは失くすし…。
…ほんと、もうやだ。
だから、このときのわたしは思ってもみなかった。
わたしの人生にとって、かけがえのない大切な人と――。
このとき、すでに出会っていただなんて。
「莉子、よく似合ってるじゃない!」
今日から入学する中学の新しい制服を着たわたしに、お母さんが朝ごはんを作りながらそう言ってくれた。
上は、紺色の襟に、胸元に赤いスカーフを巻いた白のセーラー服だ。
下は、襟と同じ紺色のスカート、そして白のソックス。
私が通うことになる中学は、『市立青城中学校』。
引っ越し当日にお母さんが言っていたけど、家から歩いて15分ほどのところにある。
「莉子も、今日からいよいよ中学生か~」
わたしがダイニングチェアに腰掛けると、向かいに座って新聞を読んでいたお父さんが、わたしの制服姿に目を移す。
「この前まで、『お母さん、今日の服選んで~!』なんて言ってた小学生だったのにな」
「それは、小3くらいまでの話でしょ。高学年から、自分で選んでたし」
「そう思うくらい、あっという間に大きくなったってことだよ」
お父さんは微笑みながら、マグカップに入ったコーヒーを飲む。
「お父さんは、今日の入学式これないんだよね?」
「ああ、仕事だからな。行きたいのはやまやまなんだが…」
「大丈夫よ、お父さん。私がたくさん写真を撮っておくから!」
「…やめてよ、お母さん!恥ずかしいよ!」
「そんなこと言ったって、娘の晴れ姿なんだから、撮らないわけにはいかないでしょ!」
わたしが一人娘だからか、娘のわたしでもお父さんとお母さんから溺愛されているという自覚はある。
いつも、わたしのことを考えてくれている。
だけど、決して甘やかされて育てられたわけではない。
そんなお父さんとお母さんに、わたしも感謝している。
わたしは、お父さんとお母さんのことが大好きだ。
だから、関西への転勤が決まったときも、お父さんだけ単身赴任という選択肢はあったけど、こうして家族全員で引っ越すことを決めた。
そう決めたものの、わたしは最後まで心の準備ができず、憂鬱なままではあったけど…。
でも、引っ越してきてからのこの1週間で、だいぶ気持ちの整理がついた。
電車ですぐの、おじいちゃんおばあちゃん家に遊びに行ったり。
それに、住んでみたらそれほどいやなところではなかった。
スタバが近くにないのは不便だけど。
わたしがいつまでも駄々をこねてたら、お父さんもお母さんも困っちゃうだろうし。
だから、今日からの新生活、ちょっとがんばってみようと思った。
…まあ、3年間だけのお付き合いだけどね。
それから、お父さんを玄関で見送ると、わたしはお母さんといっしょにマンションを出たのだった。
中学までは、徒歩15分ほど。
前に通っていた小学校までの距離と、それほど変わらない。
…なのに。
中学校は高台にあり、そこまでは急な上り坂が続いていた。
慣れない急勾配な坂に、校門に着くころにはわたしはハアハアと肩で息をしていた。
お母さんも、日傘をさしてハイヒールを履いて、実に上りづらそうにしていた。
「この坂…。これから毎日上らなくちゃいけないの…!?」
「でも、帰りは下り坂だから大丈夫よっ…」
お母さんは、すでに疲れた顔をしてわたしに笑ってみせるけど、そういう問題じゃないんだけどなぁ…。
まだ4月だっていうのに、すでに汗をかいているくらい。
真夏の登校のことを考えると、今からでもおそろしい…。
校門をくぐると、当たり前だけどわたしと同じ制服姿の女の子がたくさん見受けられた。
ちなみに、男の子は黒の学ランだ。
昇降口付近に設けられた受付で名前を伝えると、入学案内のしおりを渡された。
そこに入っていた、クラス分けの用紙。
クラスは、全部で3つ。
わたしは、1年3組だった。
そして、ここで一旦お母さんとは別れる。
お母さんは体育館に向かい、わたしは自分のクラスの教室へ向かうのだった。
いよいよ、クラスメイトと顔を合わせる。
すました顔をしてみせるけど、心臓はバクバクだ。
でも、みんなわたしと同じ新入生。
周りは知らない人ばかりで、きっとわたしと同じ気持ちだよね。
そう自分に言い聞かせた。
――が。
1年3組の教室に着いて、びっくり。
すでにみんな、仲よさそうに話をしていた。
もしかして、関西人ってめちゃくちゃフレンドリーなの…!?
人見知りとかもしないわけ…!?
男の子も女の子も、下の名前で呼び合っている。
まだ案内されて10分ほどしかたっていないはずなのに、まるで前から知っているような仲のよさだ…。
――それもそのはず。
この青城中学校は、すぐ近くの小学校と同じ校区にあった。
つまり中学受験をしない限りは、その小学校出身の生徒たちは、この青城中学校に通うこととなるのだ。
それ以外に近くに小学校はないため、いくつかの小学校出身者が混ざって…ということもない。
ここにいるのは、99.9%同じ小学校の出身なのだ。
ということは、わたし以外は小学校からの同級生ということになる。
どうりで、このフレンドリーさにも納得がいく。
だって、小学校からの持ち上がりみたいなようなものだもん。
アウェイなのは、…わたしだけだ。
だから、そのアウェイなオーラが出ているのだろうか――。
「…なぁなぁ!見て、あのコ」
「えっ…、だれ?あんなコいたっけ?」
…ほら、さっそくよそ者扱いで噂されている。
わたしは黒板に書かれていた座席表を見て、さっそく自分の席へと向かった。
わたしが横を通り過ぎると、みんな不思議な顔して振り返ってくる。
…もう、やだ。
帰りたいっ…。
『がんばる』なんて思ったけど、さっそく心が折れてしまいそうだった。
しかも最悪なことに、わたしの座席だと思われるところに、だれかが座っていた。
…しかも、男の子。
周りの友達らしき男の子たちと雑談している。
非常に割り込みづらい…。
でも、今のアウェイなわたしには、自分の座席に座って、入学式が始まるのをじっと待つしか方法はない。
だってどこへ行ったって、周りは前からの知り合い同士で、わたしが入るところなんてないんだから。
「あ…あの……」
だから、わたしは勇気を出して、その背中に声をかけるしかなかった。
すると、すぐにその男の子が振り返った。
「ん?」
「あの…。そこ…、わたしの席でっ…」
目を見れなくて、うつむき加減で自分の座席を指さす。
きっとこの男の子も、『お前、だれ?』みたいな目でわたしを見ているに違いない。
――と思っていたら。
「…あーーーーーっ!!」
急にそんな大きな声を出され、しかも指までさされた。
いきなり、なに…!?
関西人、…こわすぎなんだけど!
「だれ、このコ?」
「初めて見るけど、大河の知り合い?」
ほら。
周りにいる男の子だって、ポカンとしている。
わたしだって、予想外の展開に動揺するしかない。
「もしかして、イヤホンのコとちゃう!?」
…へ?
『イヤホンのコ』…?
「…あっ、ほんまやん!この間のコやんっ」
隣にいた男の子も、どうやらわたしを知ったような口ぶりだ。
「俺!俺!…覚えてへん!?」
「…いや。ちょっとよくわからないんですが…」
「…あ、そっか。まぁいいや!それよりも、これずっと返さなあかんって思ってて」
そう言って、男の子は大きなエナメルバッグのポケットから、なにかを取り出した。
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