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王子様のいない旅
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長い夏休みが明け、数週間前から2学期が始まった。
「いよいよ、明日だね♪」
「そうだねっ」
アミとあたしは、顔を見合わせてにんまりと笑う。
その手には、本のようにしてホチキスでとめられた冊子。
その冊子の表紙には、『旅のしおり』と書かれている。
そう。
これは、修学旅行のしおり。
この中学生活の一大イベントと言っても過言じゃない修学旅行が、明日に迫っていた。
行き先は、京都。
2泊3日の予定になっている。
途中、自由時間もあり、班の人たちと好きなところを巡れることになっている。
あたしの班はというと、もちろんアミ。
そして、優馬くん!
優馬くんといっしょに京都観光できるなんて、幸せすぎる。
早く明日にならないかな…。
そう思いながら、あたしは眠りについた。
次の日。
集合場所の駅に向かうと、すでに花森の制服姿の制服たちがたくさん集まっていた。
「ほのか、おはよー!」
すぐに、アミがあたしに気づいてくれた。
「修学旅行、ずっと楽しみにしてたけど、今から京都に行くっていう実感あんまりないね」
「うん、確かに」
あと、数時間後には京都…。
テレビでは見たことはあるけど、実際に行くのは初めて。
知らないところへ行くけど、アミと優馬くんといっしょなら絶対に楽しいはず。
そう思っていたのに…。
「あ!優馬だっ」
もうすぐ新幹線に乗るために点呼を取ろうとするときに、アミが優馬くんに気づいた。
「優馬~!こっちこっち!」
ピョンピョンとジャンプしながら、手招きをするアミ。
「遅いよ、優馬~」
「ごめんごめん、寝坊しちゃった」
「優馬が寝坊だなんて、珍しいねっ」
そんな話をしているうちに、先生が点呼を取っていた。
「ほのかちゃん、そのヘアピンかわいいね」
「えっ…!」
あたしの耳元で、そう囁く優馬くん。
突然のことで、あたしは思わず照れてしまった。
今日のために新しく買ってもらったお花がついたヘアピン。
それをほめてもらえて素直にうれしかった。
恥ずかしさで顔が赤くなるのがわかったから、あたしは優馬くんから顔を背けた。
…なんか今日の優馬くん、いつにも増して…ストレート。
でもこれがお世辞だったとしても、…嬉しい。
新幹線に乗り込むと、アミと隣同士の席に座った。
優馬くんはあたしの後ろの席に男友達のグループといっしょに座る。
「じゃあ、さっそくウノしようぜ!」
新幹線が発車し、後ろの席からそんな声が聞こえる。
すると…。
「え、ウノ?俺はパスで」
盛り上がる男の子グループの中からそんな声が聞こえた。
まさかとは思ったけど、その声はあたしがよく知る声。
「俺寝てるから、やるなら静かにしてくれよな」
チラリと後ろをのぞくと、優馬くんが不機嫌そうに顔をしかめていた。
「なんだよ、優馬!昨日までは、あんなに乗り気だったじゃんか!」
「昨日?そんなの知るかよ…」
ノリの悪い優馬くんに、困惑する男友達たち。
…もしかして!
「俺、ちょっとトイレ」
席を立つ優馬くん。
そのあとをあたしは追った。
「待って、優馬くん…!」
あたしが呼ぶと優馬くんが足を止めて振り返る。
「…なに?」
「ちょっと見せてね…!」
あたしは、優馬くんの右耳の付け根を確認した。
そこには、ホクロがなかった。
まさかとは思ったけど…。
「燈馬くんでしょ…!?」
「バカっ。声でけぇよ」
燈馬くんは、その大きな左手であたしの口を塞ぐ。
左腕に付けられた、パワーストーンのブレスレット…。
これも、燈馬くんだという証。
さっきまでは、左手をポケットに突っ込んでいて気づかなかったけど。
「…燈馬くん、そろそろこの手…どけてくれるかな」
あたしは燈馬くんに、口を塞がれたまま。
なんとか、隙間から声を絞り出す。
「だってお前、声でけぇんだよ。センコーにバレたら、どうすんだよ」
もしそうなったら…。
燈馬くんだけじゃなく、優馬くんにも迷惑がかかるから避けたいところだけど…。
まさか、修学旅行でさえ入れ替わってくるなんて。
「…じゃあ、優馬くん本人は…?」
気になるところは、そこ。
この修学旅行をずっと楽しみにしていた優馬くん。
観光したいところだって決めていたのに…。
「優馬は、病欠。体調悪いんだってさ」
優馬くんが、体調不良…?
大丈夫かな…。
それなら、今日こられなくても仕方ないよね…。
「そのかわり、星華は明日から修学旅行だから、優馬はそっちに行くみたいだけどな」
「そうなの?星華は、どこ行くの?」
「北海道」
「北海道…!?いいなー!アタシも行ってみたい~!」
突然後ろから声がして、あたしたちは驚いて振り返る。
そこにいたのは、アミだった。
どうやらアミは、あたしたちのことを不審に思ってついてきていたようだ。
それで聞き耳を立てていたら、ここにいるのは優馬くんではなく燈馬くんだということを知ったらしい。
「でもさ、燈馬くんも優馬みたいに振る舞おうって思えばできるんだね」
「どういう意味だよ?…え~っと…」
「アミだよ」
あたしがそう言うと、思い出したというような表情を見せる燈馬くん。
まだ燈馬くんは、アミの名前覚えられていない様子。
話題は、さっきアミが話していた燈馬くんについて。
優しい口調の優馬くんと違って、無愛想な燈馬くん。
いくら容姿が同じでも、口を開いたら燈馬くんだってすぐにわかる。
でも、さっき集合場所に着いたときは…。
“遅いよ、優馬~”
“ごめんごめん、寝坊しちゃった”
と、優馬くんみたいな無邪気な顔を見せていた。
言葉遣いも、まるで優馬くんそのものだった。
会ったときは、まさか燈馬くんだって疑いもしなかった。
もしかして、燈馬くん…。
無愛想なのは照れ隠しで、実は優馬くんみたいなー…。
「ああ、あれ?あんなに周りに生徒やセンコーがいたら、さすがに優馬のフリしねぇとバレるだろ」
あたしは、ガクッと肩を落とした。
…だよね。
さっきのは、“優馬くんのフリをした演技”で、やっぱり燈馬くんはこんな性格だった。
「気疲れハンパねぇから、新幹線くらい寝たいっていうのに…ウノとかっ」
双子とはいえ、正反対の人間の役をやるとなると、もちろん気疲れもするだろう。
だから、ウノに巻き込まれそうになり席を立ったのだと。
しかし、そこへ…。
「ねぇねぇ優馬くん!いっしょに写真撮ろうよ♪」
女の子たちが押し寄せてきた。
寝たいと話していた燈馬くん。
それに、あまり女の子にも興味なさそうだから、てっきり無視して寝るかと思ったけど…。
「いいよ!そっちまで行くから待ってて」
あたしに見せていたさっきまでの表情とは一変、爽やかさスマイルで受け答えしていた。
一瞬にして変わるものだから、ある意味すごい。
「意外。燈馬くんって、ああいうお誘いに乗るんだ」
「仕方ないだろ。優馬じゃないってバレる方がめんどくさいから」
「それは、そうかもしれねぇけど…」
「それに、優馬だったらこうするだろ」
あたしたちの前では、あれだけ文句を言っていた燈馬くんが、自ら女の子の輪の中に入って行った。
中身は、燈馬くん。
だけど、今は優馬くん。
常に周りを意識して見ている…。
本当は燈馬くんって、あたしが思っているほど悪い人じゃないかもしれない…。
あたしは燈馬くんの後ろ姿を眺めながら、そう思った。
…だけど。
「そういえば…」
今朝、会ったとき…。
“ほのかちゃん、そのヘアピンかわいいね”
”えっ…!”
あのときは突然のことで、考える暇もなく、思わず照れてしまった。
「いよいよ、明日だね♪」
「そうだねっ」
アミとあたしは、顔を見合わせてにんまりと笑う。
その手には、本のようにしてホチキスでとめられた冊子。
その冊子の表紙には、『旅のしおり』と書かれている。
そう。
これは、修学旅行のしおり。
この中学生活の一大イベントと言っても過言じゃない修学旅行が、明日に迫っていた。
行き先は、京都。
2泊3日の予定になっている。
途中、自由時間もあり、班の人たちと好きなところを巡れることになっている。
あたしの班はというと、もちろんアミ。
そして、優馬くん!
優馬くんといっしょに京都観光できるなんて、幸せすぎる。
早く明日にならないかな…。
そう思いながら、あたしは眠りについた。
次の日。
集合場所の駅に向かうと、すでに花森の制服姿の制服たちがたくさん集まっていた。
「ほのか、おはよー!」
すぐに、アミがあたしに気づいてくれた。
「修学旅行、ずっと楽しみにしてたけど、今から京都に行くっていう実感あんまりないね」
「うん、確かに」
あと、数時間後には京都…。
テレビでは見たことはあるけど、実際に行くのは初めて。
知らないところへ行くけど、アミと優馬くんといっしょなら絶対に楽しいはず。
そう思っていたのに…。
「あ!優馬だっ」
もうすぐ新幹線に乗るために点呼を取ろうとするときに、アミが優馬くんに気づいた。
「優馬~!こっちこっち!」
ピョンピョンとジャンプしながら、手招きをするアミ。
「遅いよ、優馬~」
「ごめんごめん、寝坊しちゃった」
「優馬が寝坊だなんて、珍しいねっ」
そんな話をしているうちに、先生が点呼を取っていた。
「ほのかちゃん、そのヘアピンかわいいね」
「えっ…!」
あたしの耳元で、そう囁く優馬くん。
突然のことで、あたしは思わず照れてしまった。
今日のために新しく買ってもらったお花がついたヘアピン。
それをほめてもらえて素直にうれしかった。
恥ずかしさで顔が赤くなるのがわかったから、あたしは優馬くんから顔を背けた。
…なんか今日の優馬くん、いつにも増して…ストレート。
でもこれがお世辞だったとしても、…嬉しい。
新幹線に乗り込むと、アミと隣同士の席に座った。
優馬くんはあたしの後ろの席に男友達のグループといっしょに座る。
「じゃあ、さっそくウノしようぜ!」
新幹線が発車し、後ろの席からそんな声が聞こえる。
すると…。
「え、ウノ?俺はパスで」
盛り上がる男の子グループの中からそんな声が聞こえた。
まさかとは思ったけど、その声はあたしがよく知る声。
「俺寝てるから、やるなら静かにしてくれよな」
チラリと後ろをのぞくと、優馬くんが不機嫌そうに顔をしかめていた。
「なんだよ、優馬!昨日までは、あんなに乗り気だったじゃんか!」
「昨日?そんなの知るかよ…」
ノリの悪い優馬くんに、困惑する男友達たち。
…もしかして!
「俺、ちょっとトイレ」
席を立つ優馬くん。
そのあとをあたしは追った。
「待って、優馬くん…!」
あたしが呼ぶと優馬くんが足を止めて振り返る。
「…なに?」
「ちょっと見せてね…!」
あたしは、優馬くんの右耳の付け根を確認した。
そこには、ホクロがなかった。
まさかとは思ったけど…。
「燈馬くんでしょ…!?」
「バカっ。声でけぇよ」
燈馬くんは、その大きな左手であたしの口を塞ぐ。
左腕に付けられた、パワーストーンのブレスレット…。
これも、燈馬くんだという証。
さっきまでは、左手をポケットに突っ込んでいて気づかなかったけど。
「…燈馬くん、そろそろこの手…どけてくれるかな」
あたしは燈馬くんに、口を塞がれたまま。
なんとか、隙間から声を絞り出す。
「だってお前、声でけぇんだよ。センコーにバレたら、どうすんだよ」
もしそうなったら…。
燈馬くんだけじゃなく、優馬くんにも迷惑がかかるから避けたいところだけど…。
まさか、修学旅行でさえ入れ替わってくるなんて。
「…じゃあ、優馬くん本人は…?」
気になるところは、そこ。
この修学旅行をずっと楽しみにしていた優馬くん。
観光したいところだって決めていたのに…。
「優馬は、病欠。体調悪いんだってさ」
優馬くんが、体調不良…?
大丈夫かな…。
それなら、今日こられなくても仕方ないよね…。
「そのかわり、星華は明日から修学旅行だから、優馬はそっちに行くみたいだけどな」
「そうなの?星華は、どこ行くの?」
「北海道」
「北海道…!?いいなー!アタシも行ってみたい~!」
突然後ろから声がして、あたしたちは驚いて振り返る。
そこにいたのは、アミだった。
どうやらアミは、あたしたちのことを不審に思ってついてきていたようだ。
それで聞き耳を立てていたら、ここにいるのは優馬くんではなく燈馬くんだということを知ったらしい。
「でもさ、燈馬くんも優馬みたいに振る舞おうって思えばできるんだね」
「どういう意味だよ?…え~っと…」
「アミだよ」
あたしがそう言うと、思い出したというような表情を見せる燈馬くん。
まだ燈馬くんは、アミの名前覚えられていない様子。
話題は、さっきアミが話していた燈馬くんについて。
優しい口調の優馬くんと違って、無愛想な燈馬くん。
いくら容姿が同じでも、口を開いたら燈馬くんだってすぐにわかる。
でも、さっき集合場所に着いたときは…。
“遅いよ、優馬~”
“ごめんごめん、寝坊しちゃった”
と、優馬くんみたいな無邪気な顔を見せていた。
言葉遣いも、まるで優馬くんそのものだった。
会ったときは、まさか燈馬くんだって疑いもしなかった。
もしかして、燈馬くん…。
無愛想なのは照れ隠しで、実は優馬くんみたいなー…。
「ああ、あれ?あんなに周りに生徒やセンコーがいたら、さすがに優馬のフリしねぇとバレるだろ」
あたしは、ガクッと肩を落とした。
…だよね。
さっきのは、“優馬くんのフリをした演技”で、やっぱり燈馬くんはこんな性格だった。
「気疲れハンパねぇから、新幹線くらい寝たいっていうのに…ウノとかっ」
双子とはいえ、正反対の人間の役をやるとなると、もちろん気疲れもするだろう。
だから、ウノに巻き込まれそうになり席を立ったのだと。
しかし、そこへ…。
「ねぇねぇ優馬くん!いっしょに写真撮ろうよ♪」
女の子たちが押し寄せてきた。
寝たいと話していた燈馬くん。
それに、あまり女の子にも興味なさそうだから、てっきり無視して寝るかと思ったけど…。
「いいよ!そっちまで行くから待ってて」
あたしに見せていたさっきまでの表情とは一変、爽やかさスマイルで受け答えしていた。
一瞬にして変わるものだから、ある意味すごい。
「意外。燈馬くんって、ああいうお誘いに乗るんだ」
「仕方ないだろ。優馬じゃないってバレる方がめんどくさいから」
「それは、そうかもしれねぇけど…」
「それに、優馬だったらこうするだろ」
あたしたちの前では、あれだけ文句を言っていた燈馬くんが、自ら女の子の輪の中に入って行った。
中身は、燈馬くん。
だけど、今は優馬くん。
常に周りを意識して見ている…。
本当は燈馬くんって、あたしが思っているほど悪い人じゃないかもしれない…。
あたしは燈馬くんの後ろ姿を眺めながら、そう思った。
…だけど。
「そういえば…」
今朝、会ったとき…。
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