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文化祭で愛を誓ったら
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それに、地味なわたしは、もはや背景の一部として溶け込んでいるのかもしれない。
すると、ため息をつくわたしの肩を芽依が叩いた。
「それならあたしが、律希くんが放っておけないように仕上げてあげるよ♪」
自信あり気というふうに、芽依が口角を上げた。
空き教室に連れて行かれ、中に入ってから十数分後…。
「…芽依。なんだか恥ずかしいんだけど…」
「そんなことで恥ずかしがっててどうするの~。みんな、それくらいしてるよ?」
「そ…そうなの?」
芽依から、手鏡を渡される。
そこに映っていたのは、上向きにカールしたまつげ、ほんのりピンクに染まった頬、うるうるツヤツヤのグロスをまとったわたしの顔だった。
芽依にされるがまま、初めてのメイクをしてもらった。
「…なんだか、自分じゃないみたい」
メイクしている自分が見慣れないからこそ、余計に恥ずかしい。
「ファンデ軽く塗って、ビューラーしてマスカラして、チークとグロス塗っただけだからね。こんなの、初歩の初歩だよ!」
さすが芽依。
メイクのことにも詳しい。
「でも、たったこれだけのメイクするだけでも、めっちゃかわいくなったよ!」
「そう…かな」
「そうだよ!しずくは元がいいんだから、もっと自信持っていいんだよっ」
メイクなんて、わたしには縁のないものと思っていたけど、芽依がそう言ってくれるなら…少しだけ前向きになれたような気がする。
「これなら、絶対律希くんもしずくに目が行くって♪」
芽依はそう言ってくれるけど、…そこに関してはまったくもって自信がない。
普段なにもしない地味なわたしが…いきなりメイク。
きっとりっくんに、『似合ってない』なんて思われそう。
とりあえず、その姿で再び文化祭をまわることにした。
すると、びっくり。
…なんだか、周りからチラチラと見られているような気がする。
やっぱり…わたしにメイクなんて変だったかな。
そう思っていたら――。
「…しずくちゃんだよね!?」
突然、クラスメイトの女の子たちに声をかけられた。
「一瞬、だれだかわからなかった~!」
「メイクしてみたのっ?すっごく似合ってる!」
まさかの反応に、ただただ驚くばかり。
注目されることが苦手だったはずなのに、なんだか見える景色が違うような気がした。
普段あまり話さない男の子だってそうだ。
「…え?もしかして、花岡?」
「なんだか、いつもと雰囲気ちげーじゃんっ」
通りすぎるたびに振り返って、わたしに話しかけてくれた。
そして、お昼過ぎ。
わたしと芽依に、クラスの出し物であるフランクフルトの出店の当番がまわってきた。
2人で、エプロン姿でフランクフルトを焼いていた。
「しずく。フランクフルトのストックがなくなってきたから、あたし取ってくるね」
「うん、わかった。お願いね」
「店番、1人でも大丈夫?」
「ヘーキヘーキ」
笑顔でそう応えると、芽依に手を振った。
――すると、そのすぐあと。
「さっき聞いた、かわいい女の子がいるお店って…ここのこと?」
他校の制服を着た男の子たちが、わたしが1人で店番をする出店の前にやってきた。
かわいい女の子がいるお店…?
きっとそれは、違うクラスの出し物であるメイド喫茶に違いない。
そう思っていたんだけど…。
「ヤベ!思ってた以上にかわいかった…!」
わたしを見るなり、顔を見合わせる男の子たち。
…えっ、かわいい女の子って……。
もしかして…わたしのこと!?
かわいい女の子なら芽依のはず…。
と振り返ったけれど、芽依はフランクフルトのストックを取りに行っていて、今この場にはいない。
「さっき、フランクフルト持ってたヤツらが話してるの聞こえたんだよ。かわいい女の子が売ってたって」
「そ…そうなんですね」
こんなふうに男の子に話しかけられたことがあまりないから、ただただ会話に困ってしまう。
お願い、芽依!
早く帰ってきて…!
わたしは、なんとか愛想笑いを浮かべながら、心の中でそう叫んでいた。
「どうしたの、この行列…!?」
ようやく戻ってきた芽依。
出店の前にできた長蛇の列に、目を丸くしている。
「なんだか、急にお客さんが増えちゃって~…」
芽依が帰ってきてくれてよかった。
わたし1人だけじゃ、全然お店がまわらない。
並んでいるお客さんのほとんどが男の子。
調理が遅いわたしに文句を言うわけではないけど、なんだかジロジロと見られている気がする…。
「…そんなにフランクフルトって人気なんだね」
ヘトヘトになりながら、次から次へとフランクフルトを焼いていく。
それを聞いて、芽依は横で呆れながら笑った。
「いやいや。べつにフランクフルトが人気ってわけじゃなくて、たぶんみんなしずく目当てだよ」
「わ…わたし!?」
口を動かしつつも、手も動かす。
「律希くんのためにメイクしたはずが、その他大勢の男子も引き寄せちゃったね」
さっきから顔をジロジロと見られていると思ったら…。
…どうやら、そういうことらしい。
「まぁ、売り上げが上がるからよしとしよう!」
目が回るほどの忙しさだけど、ポジティブな芽依だった。
そして、ようやく行列も落ち着いてきた頃…。
「あ~、お腹空いたっ!」
1人の女の子がフランクフルトを買いにきた。
「いらっしゃいま――」
と言いかけて、一瞬固まってしまった。
なぜなら、今わたしの目の前にいるのは…。
あの人気モデルのミュウちゃんだった…!
「あの~、フランクフルト1本くださいっ」
「は…はい!少々お待ちください…」
うわぁ~…!
どうしよう、どうしよう、どうしよう…!!
…あのミュウちゃんとしゃべっちゃった~!
しかも間近で見ると、目大きいし、噂通り顔ちっちゃいし、かわいい~。
緊張で、ミュウちゃんのフランクフルトを焼く手が震えた。
「お…お待たせしましたっ」
なんとか震えを抑えながら、ミュウちゃんにフランクフルトを手渡す。
「ありがとうございます♪」
笑顔もかわいすぎる。
そんなミュウちゃんに見惚れていたら――。
「こんなところにいた。ミュウ、あっちでカメラマンさんが呼んでるぞ」
今度は、男の子がもう1人やってきた。
だれかと思えば…。
「「…あっ」」
顔を見て、思わず声が重なった。
ミュウちゃんを呼びにきた男の子…。
それは…、りっくんだった。
「なになに?2人、知り合い?」
わたしとりっくんの反応を見て、交互に視線を移すミュウちゃん。
「…あっ、そっか!そもそも律希くんって、この学校の生徒なんだよねっ。知り合いがいて、当然か!」
ミュウちゃんは自分が言ったことに納得して、フランクフルトをひと口かじった。
「律希くんも行こ!そろそろ、撮影再開するんでしょ?」
「あ…ああ」
せっかくりっくんと会えたというのに、なにも知らないミュウちゃんは、そのままりっくんを連れて行ってしまった。
りっくんと文化祭をまわるどころか、ひと言も会話を交わせないなんて…。
出店の当番が交代になって、再び芽依とまわることに。
しかし、声をかけられるのはよく知りもしない男の子ばかり。
わたし…こんなことのためにメイクしてもらったわけじゃない。
ただ、少しでもりっくんの目に留まってほしかっただけ。
だけど、さっき顔を合わせたときだって、…りっくんは無反応。
芽依やミュウちゃんと違って、やっぱり地味なわたしがちょっとメイクをしたところで、りっくんの気を引けるわけがないんだ。
うつむき加減で、芽依と男の子たちの間を縫うように進んでいたら――。
「ちょっといい?」
突然、だれかに右手首を握られた。
驚いて振り返ると…。
なんと、そこにいたのはりっくんだった…!
「…りっくん!撮影はどうしたの…?」
「終わった。っていうか、早く終わるようにした」
「…そうなんだっ。あ…、それよりもこの手っ…」
周りには、たくさんの人。
だれかに見られたら大変だ。
しかし、振り解こうとするわたしに反して、りっくんはさらに力を込めて握った。
「いいんだよ、これで」
りっくんのその言葉に、首を傾げるわたし。
「篠田さん、ごめん。ちょっとしずく、借りてもいいかな?」
「それはもちろん!」
そう言って、芽依はなにかを察したのだろうか、満面の笑みでわたしたちを送り出した。
すると、ため息をつくわたしの肩を芽依が叩いた。
「それならあたしが、律希くんが放っておけないように仕上げてあげるよ♪」
自信あり気というふうに、芽依が口角を上げた。
空き教室に連れて行かれ、中に入ってから十数分後…。
「…芽依。なんだか恥ずかしいんだけど…」
「そんなことで恥ずかしがっててどうするの~。みんな、それくらいしてるよ?」
「そ…そうなの?」
芽依から、手鏡を渡される。
そこに映っていたのは、上向きにカールしたまつげ、ほんのりピンクに染まった頬、うるうるツヤツヤのグロスをまとったわたしの顔だった。
芽依にされるがまま、初めてのメイクをしてもらった。
「…なんだか、自分じゃないみたい」
メイクしている自分が見慣れないからこそ、余計に恥ずかしい。
「ファンデ軽く塗って、ビューラーしてマスカラして、チークとグロス塗っただけだからね。こんなの、初歩の初歩だよ!」
さすが芽依。
メイクのことにも詳しい。
「でも、たったこれだけのメイクするだけでも、めっちゃかわいくなったよ!」
「そう…かな」
「そうだよ!しずくは元がいいんだから、もっと自信持っていいんだよっ」
メイクなんて、わたしには縁のないものと思っていたけど、芽依がそう言ってくれるなら…少しだけ前向きになれたような気がする。
「これなら、絶対律希くんもしずくに目が行くって♪」
芽依はそう言ってくれるけど、…そこに関してはまったくもって自信がない。
普段なにもしない地味なわたしが…いきなりメイク。
きっとりっくんに、『似合ってない』なんて思われそう。
とりあえず、その姿で再び文化祭をまわることにした。
すると、びっくり。
…なんだか、周りからチラチラと見られているような気がする。
やっぱり…わたしにメイクなんて変だったかな。
そう思っていたら――。
「…しずくちゃんだよね!?」
突然、クラスメイトの女の子たちに声をかけられた。
「一瞬、だれだかわからなかった~!」
「メイクしてみたのっ?すっごく似合ってる!」
まさかの反応に、ただただ驚くばかり。
注目されることが苦手だったはずなのに、なんだか見える景色が違うような気がした。
普段あまり話さない男の子だってそうだ。
「…え?もしかして、花岡?」
「なんだか、いつもと雰囲気ちげーじゃんっ」
通りすぎるたびに振り返って、わたしに話しかけてくれた。
そして、お昼過ぎ。
わたしと芽依に、クラスの出し物であるフランクフルトの出店の当番がまわってきた。
2人で、エプロン姿でフランクフルトを焼いていた。
「しずく。フランクフルトのストックがなくなってきたから、あたし取ってくるね」
「うん、わかった。お願いね」
「店番、1人でも大丈夫?」
「ヘーキヘーキ」
笑顔でそう応えると、芽依に手を振った。
――すると、そのすぐあと。
「さっき聞いた、かわいい女の子がいるお店って…ここのこと?」
他校の制服を着た男の子たちが、わたしが1人で店番をする出店の前にやってきた。
かわいい女の子がいるお店…?
きっとそれは、違うクラスの出し物であるメイド喫茶に違いない。
そう思っていたんだけど…。
「ヤベ!思ってた以上にかわいかった…!」
わたしを見るなり、顔を見合わせる男の子たち。
…えっ、かわいい女の子って……。
もしかして…わたしのこと!?
かわいい女の子なら芽依のはず…。
と振り返ったけれど、芽依はフランクフルトのストックを取りに行っていて、今この場にはいない。
「さっき、フランクフルト持ってたヤツらが話してるの聞こえたんだよ。かわいい女の子が売ってたって」
「そ…そうなんですね」
こんなふうに男の子に話しかけられたことがあまりないから、ただただ会話に困ってしまう。
お願い、芽依!
早く帰ってきて…!
わたしは、なんとか愛想笑いを浮かべながら、心の中でそう叫んでいた。
「どうしたの、この行列…!?」
ようやく戻ってきた芽依。
出店の前にできた長蛇の列に、目を丸くしている。
「なんだか、急にお客さんが増えちゃって~…」
芽依が帰ってきてくれてよかった。
わたし1人だけじゃ、全然お店がまわらない。
並んでいるお客さんのほとんどが男の子。
調理が遅いわたしに文句を言うわけではないけど、なんだかジロジロと見られている気がする…。
「…そんなにフランクフルトって人気なんだね」
ヘトヘトになりながら、次から次へとフランクフルトを焼いていく。
それを聞いて、芽依は横で呆れながら笑った。
「いやいや。べつにフランクフルトが人気ってわけじゃなくて、たぶんみんなしずく目当てだよ」
「わ…わたし!?」
口を動かしつつも、手も動かす。
「律希くんのためにメイクしたはずが、その他大勢の男子も引き寄せちゃったね」
さっきから顔をジロジロと見られていると思ったら…。
…どうやら、そういうことらしい。
「まぁ、売り上げが上がるからよしとしよう!」
目が回るほどの忙しさだけど、ポジティブな芽依だった。
そして、ようやく行列も落ち着いてきた頃…。
「あ~、お腹空いたっ!」
1人の女の子がフランクフルトを買いにきた。
「いらっしゃいま――」
と言いかけて、一瞬固まってしまった。
なぜなら、今わたしの目の前にいるのは…。
あの人気モデルのミュウちゃんだった…!
「あの~、フランクフルト1本くださいっ」
「は…はい!少々お待ちください…」
うわぁ~…!
どうしよう、どうしよう、どうしよう…!!
…あのミュウちゃんとしゃべっちゃった~!
しかも間近で見ると、目大きいし、噂通り顔ちっちゃいし、かわいい~。
緊張で、ミュウちゃんのフランクフルトを焼く手が震えた。
「お…お待たせしましたっ」
なんとか震えを抑えながら、ミュウちゃんにフランクフルトを手渡す。
「ありがとうございます♪」
笑顔もかわいすぎる。
そんなミュウちゃんに見惚れていたら――。
「こんなところにいた。ミュウ、あっちでカメラマンさんが呼んでるぞ」
今度は、男の子がもう1人やってきた。
だれかと思えば…。
「「…あっ」」
顔を見て、思わず声が重なった。
ミュウちゃんを呼びにきた男の子…。
それは…、りっくんだった。
「なになに?2人、知り合い?」
わたしとりっくんの反応を見て、交互に視線を移すミュウちゃん。
「…あっ、そっか!そもそも律希くんって、この学校の生徒なんだよねっ。知り合いがいて、当然か!」
ミュウちゃんは自分が言ったことに納得して、フランクフルトをひと口かじった。
「律希くんも行こ!そろそろ、撮影再開するんでしょ?」
「あ…ああ」
せっかくりっくんと会えたというのに、なにも知らないミュウちゃんは、そのままりっくんを連れて行ってしまった。
りっくんと文化祭をまわるどころか、ひと言も会話を交わせないなんて…。
出店の当番が交代になって、再び芽依とまわることに。
しかし、声をかけられるのはよく知りもしない男の子ばかり。
わたし…こんなことのためにメイクしてもらったわけじゃない。
ただ、少しでもりっくんの目に留まってほしかっただけ。
だけど、さっき顔を合わせたときだって、…りっくんは無反応。
芽依やミュウちゃんと違って、やっぱり地味なわたしがちょっとメイクをしたところで、りっくんの気を引けるわけがないんだ。
うつむき加減で、芽依と男の子たちの間を縫うように進んでいたら――。
「ちょっといい?」
突然、だれかに右手首を握られた。
驚いて振り返ると…。
なんと、そこにいたのはりっくんだった…!
「…りっくん!撮影はどうしたの…?」
「終わった。っていうか、早く終わるようにした」
「…そうなんだっ。あ…、それよりもこの手っ…」
周りには、たくさんの人。
だれかに見られたら大変だ。
しかし、振り解こうとするわたしに反して、りっくんはさらに力を込めて握った。
「いいんだよ、これで」
りっくんのその言葉に、首を傾げるわたし。
「篠田さん、ごめん。ちょっとしずく、借りてもいいかな?」
「それはもちろん!」
そう言って、芽依はなにかを察したのだろうか、満面の笑みでわたしたちを送り出した。
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