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山ではぐれてしまったら
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5つ目のスタンプ台のところで、先生にそう声をかけられた。
スタンプを6つ集められなかったらいけないというわけではないけど、すべて集めた班にはちょっとした景品が用意されていた。
できることなら、その景品をゲットしたい。
だから、残り時間もあとわずかだけど、芽依たちは諦めていなかった。
わたしも、ここまできたのなら最後の1つを見つけたい。
だけど、地図を一切見せてもらえないから、わたしはただ3人のあとをついて行くしかなかった。
「先生、ヒントちょうだい~!」
芽依が甘えたように、先生にお願いする。
「…う~ん。それはちょっとできないけど、最後のスタンプはここからそう遠くないから、がんばったら今からでも間に合うかもよ!」
「ホント!?じゃあ、早く見つけなきゃ!」
「ありがとう、先生~!」
俄然やる気の出た3人は、地図とにらめっこしながら最後のスタンプ台を探すのだった。
その途中、偶然りっくんの班とすれ違う。
「しずくじゃんっ」
「…りっくん!」
りっくんに声をかけられ、思わず反応する。
「スタンプ、全部見つけられた?」
「ううん。最後の1つがまだで…」
という些細な会話でさえも、芽依はヤキモチを焼く。
「律希くんのところは、もう見つけたのっ?」
すぐさま、芽依が入ってきた。
「篠田さんも、しずくと同じ班だったんだ」
「もちろん!だって、あたしたち親友なんだからっ♪」
芽依が満面の笑みで腕を組んでくる。
りっくんに芽依とぎくしゃくしていることを悟られてはいけないと思って、わたしもなんとか笑ってみせる。
「俺たちの班はさっき全部揃って、今からコテージに戻るとこ。がんばって」
「ありがとう、律希くん!」
芽依は大きくりっくんに手を振り、りっくんの姿が見えなくなると、パッとわたしから腕を離した。
そして、何事もなかったかのように歩き出すのだった。
りっくんの班はスタンプを全部見つけたと話していたから、おそらく近くにあるはず…。
しかし、それと共に迫る時間。
3人の顔に、焦りの色が見え始める。
「…こうなったら、手分けして探すしかないねっ」
ぽつりと芽依が呟いた。
「しずく!」
後ろをついてきていたわたしのところにやってくる芽依。
「あたしたちはこっちの道を探すから、しずくは逆の道を探してくれない?もしスタンプ台を見つけたら、また戻ってきて」
そう言って、芽依が指差したほう…。
それは、木がうっそうと生い茂っていて、太陽の光があまり届かない薄暗い道だった。
これまでのハイキングコースはきれいに整備されていたけど、この道だけ雑草が好き放題に生えていて、『道』と呼べるのかどうかも怪しいところ。
だけど、ここは二手に別れている道だから、わたしにはこの道をたどって探してほしいと言う芽依。
パッと見て、こっちの道ではないような気はしたけど、時間も迫っているから、ここでもたもたするわけにもいかなかった。
「…じゃあ、わたしはこっちに行くね」
「ありがとう、しずく♪」
これまでの態度が嘘かのように、芽依はにっこりと笑ってくれて、わたしの手を握った。
まさか、こんな足場の悪い道を進むことになるとは思わなかった。
七分丈のズボンを履いてきてしまったせいで、素肌が見えているくるぶし辺りには、草木が擦れて細かな切り傷がいくつもできた。
一体、どこまで続いているのだろうか…。
10分ほど歩いて、そこで足を止めた。
やっぱり…おかしい。
先に進めば進むほど、人の手が加えられていない背丈の高い雑草が茂っているし、『野犬注意』なんていう壊れた看板も立っている。
絶対、こっちの道なんかじゃない。
そう思って、きた道を引き返そうとしたとき…。
頬に、冷たいなにかが当たった。
手をやると、それは水滴。
もしかしてと、木々で覆われた空を見上げようとしたら、一瞬のうちに大量の雨が降ってきた…!
「…夕立!?」
突然の雨に、わたしは必死に走った。
もともと草木が生い茂って薄暗い道だったから気づかなかったけど、空は黒い雨雲で覆い尽くされていた。
なんとか目に留まった大きな木の下に入って、わずかなスペースで雨宿りをすることに。
しかし、ここでふと思った…。
「あ…れ。ここって…どこ?」
辺りを見渡してみたけど、進んできたコースらしき道が見当たらない…!
どこもかしこも、背の高い草でうっそうとしていた。
探し回るにしても、まだ雨は止みそうにない。
リュックに入れていたスマホを見てみたけど、…ここは圏外だった。
つまり、コテージまでの経路を検索することもできないし、だれかと連絡を取ることすらできなかった。
雨は、一向に上がる気配がない。
スマホに表示された時間では、スタンプラリーの時間はとっくに終了していた。
だから、わたしがいないことにだれかが気づいてくれるはず。
そうして、きっと探しにきてくれるに違いない。
…だけど、こんなどこかもわからないような場所。
一体、だれが見つけてくれるというのだろうか。
芽依たちは、無事に帰れたかな。
ふと、芽依の顔が頭に浮かんだ。
わたしが、こっちの道をきて正解だったのかもしれない。
芽依は虫が大の苦手だから、こんな草まみれの道なんて通れなかったはず。
だから、わたしがきてよかった。
そう自分に言い聞かせて、孤独と不安で押し潰されそうな心を、なんとか励ますしかなかった。
スタンプラリーが終了して、1時間がたとうとしていた。
初めは、雨の湿気で蒸し暑いと思っていたものの、徐々に体が冷えてきて寒くなってきた。
太陽も傾き、もしかしたらこのまま夜まで見つけてもらえないんじゃ…。
そんな不安の波が押し寄せてきた。
雨は上がりつつあるけど、徐々に空が薄暗くなり始める。
思い描いていた最悪の事態が現実になるような気がして、わたしは恐怖で体が震えた。
「だれか…。だれかいませんか…!?」
わたしは、必死になって助けを呼んだ。
「道に迷いました!…助けてくださいっ!」
今出せる限りの力で、声を上げた。
どちらに進んでいいかもわからないわたしにとって、この場で声を上げることしかできない。
しかし、どれだけ叫んでも…返事が返ってくることはなかった。
わずかに残されていた希望は消え去り、わたしは絶望してその場にしゃがみ込む。
俯いて、目をつむった真っ暗な視界の中に、お父さんとお母さんの顔が浮かぶ。
「お父さん…、お母さんっ…」
涙声混じりで小さく呟く。
そして、次にふと頭に浮かんだのは…りっくんの顔。
「りっくん…りっくん…」
りっくんのことを思い浮かべるだけで、涙が溢れた。
だれにも見つけてもらえずに、もう二度とりっくんにも会えないんじゃないか…。
そんなことを考えていたから。
わたし、まだりっくんになにも伝えてないのに…。
『好き』って言えてないのに。
もし、願いが叶うなら――。
…今すぐにでも、りっくんに会いたい。
わたしは、そう心の中で呟いた。
――そのとき。
…カサカサッ
妙な音が、わたしの耳に入る。
驚いて目を向けると、茂みの草がわずかに揺れていた。
風で揺れているのではなく、その一箇所だけが不自然に動いている。
なにかがいるのは確かだった。
そういえばさっき…。
『野犬注意』と書かれた看板を見かけた。
…まさかっ。
わたしは恐怖で体が強張り、足に力が入らなかった。
逃げたいのに、その場にへたり込んでしまう。
茂みの揺れは徐々に大きくなり、なにかがこちらに近づいてきているのは明らかだった。
動けないわたしはゴクリとつばを飲み、ただその怪しげに動く茂みを見つめることしかできない。
…こわい。
逃げたい…!
そう思って、ギュッと目をつむり身構えた…そのとき!
「…しずくっ!!」
わたしを呼ぶ声が、雨上がりの静かな雑木林に響く。
その声に反応して、ゆっくりと目を開けると…。
そこには、わたしに駆け寄るりっくんの姿があった。
「り…、りっくん…!」
わたしは泣きながら、思わずりっくんに手を伸ばしていた。
「…しずく!こんなところで、なにしてんだよ…!」
「ごめん…。ごめんね…」
りっくんはその胸にわたしを抱き寄せると、両手を背中にまわしてギュッと抱きしめてくれた。
りっくんの匂い。
りっくんの息づかい。
りっくんの鼓動。
不安と恐怖で支配されていた心が、徐々にほぐれていくのがわかった。
スタンプを6つ集められなかったらいけないというわけではないけど、すべて集めた班にはちょっとした景品が用意されていた。
できることなら、その景品をゲットしたい。
だから、残り時間もあとわずかだけど、芽依たちは諦めていなかった。
わたしも、ここまできたのなら最後の1つを見つけたい。
だけど、地図を一切見せてもらえないから、わたしはただ3人のあとをついて行くしかなかった。
「先生、ヒントちょうだい~!」
芽依が甘えたように、先生にお願いする。
「…う~ん。それはちょっとできないけど、最後のスタンプはここからそう遠くないから、がんばったら今からでも間に合うかもよ!」
「ホント!?じゃあ、早く見つけなきゃ!」
「ありがとう、先生~!」
俄然やる気の出た3人は、地図とにらめっこしながら最後のスタンプ台を探すのだった。
その途中、偶然りっくんの班とすれ違う。
「しずくじゃんっ」
「…りっくん!」
りっくんに声をかけられ、思わず反応する。
「スタンプ、全部見つけられた?」
「ううん。最後の1つがまだで…」
という些細な会話でさえも、芽依はヤキモチを焼く。
「律希くんのところは、もう見つけたのっ?」
すぐさま、芽依が入ってきた。
「篠田さんも、しずくと同じ班だったんだ」
「もちろん!だって、あたしたち親友なんだからっ♪」
芽依が満面の笑みで腕を組んでくる。
りっくんに芽依とぎくしゃくしていることを悟られてはいけないと思って、わたしもなんとか笑ってみせる。
「俺たちの班はさっき全部揃って、今からコテージに戻るとこ。がんばって」
「ありがとう、律希くん!」
芽依は大きくりっくんに手を振り、りっくんの姿が見えなくなると、パッとわたしから腕を離した。
そして、何事もなかったかのように歩き出すのだった。
りっくんの班はスタンプを全部見つけたと話していたから、おそらく近くにあるはず…。
しかし、それと共に迫る時間。
3人の顔に、焦りの色が見え始める。
「…こうなったら、手分けして探すしかないねっ」
ぽつりと芽依が呟いた。
「しずく!」
後ろをついてきていたわたしのところにやってくる芽依。
「あたしたちはこっちの道を探すから、しずくは逆の道を探してくれない?もしスタンプ台を見つけたら、また戻ってきて」
そう言って、芽依が指差したほう…。
それは、木がうっそうと生い茂っていて、太陽の光があまり届かない薄暗い道だった。
これまでのハイキングコースはきれいに整備されていたけど、この道だけ雑草が好き放題に生えていて、『道』と呼べるのかどうかも怪しいところ。
だけど、ここは二手に別れている道だから、わたしにはこの道をたどって探してほしいと言う芽依。
パッと見て、こっちの道ではないような気はしたけど、時間も迫っているから、ここでもたもたするわけにもいかなかった。
「…じゃあ、わたしはこっちに行くね」
「ありがとう、しずく♪」
これまでの態度が嘘かのように、芽依はにっこりと笑ってくれて、わたしの手を握った。
まさか、こんな足場の悪い道を進むことになるとは思わなかった。
七分丈のズボンを履いてきてしまったせいで、素肌が見えているくるぶし辺りには、草木が擦れて細かな切り傷がいくつもできた。
一体、どこまで続いているのだろうか…。
10分ほど歩いて、そこで足を止めた。
やっぱり…おかしい。
先に進めば進むほど、人の手が加えられていない背丈の高い雑草が茂っているし、『野犬注意』なんていう壊れた看板も立っている。
絶対、こっちの道なんかじゃない。
そう思って、きた道を引き返そうとしたとき…。
頬に、冷たいなにかが当たった。
手をやると、それは水滴。
もしかしてと、木々で覆われた空を見上げようとしたら、一瞬のうちに大量の雨が降ってきた…!
「…夕立!?」
突然の雨に、わたしは必死に走った。
もともと草木が生い茂って薄暗い道だったから気づかなかったけど、空は黒い雨雲で覆い尽くされていた。
なんとか目に留まった大きな木の下に入って、わずかなスペースで雨宿りをすることに。
しかし、ここでふと思った…。
「あ…れ。ここって…どこ?」
辺りを見渡してみたけど、進んできたコースらしき道が見当たらない…!
どこもかしこも、背の高い草でうっそうとしていた。
探し回るにしても、まだ雨は止みそうにない。
リュックに入れていたスマホを見てみたけど、…ここは圏外だった。
つまり、コテージまでの経路を検索することもできないし、だれかと連絡を取ることすらできなかった。
雨は、一向に上がる気配がない。
スマホに表示された時間では、スタンプラリーの時間はとっくに終了していた。
だから、わたしがいないことにだれかが気づいてくれるはず。
そうして、きっと探しにきてくれるに違いない。
…だけど、こんなどこかもわからないような場所。
一体、だれが見つけてくれるというのだろうか。
芽依たちは、無事に帰れたかな。
ふと、芽依の顔が頭に浮かんだ。
わたしが、こっちの道をきて正解だったのかもしれない。
芽依は虫が大の苦手だから、こんな草まみれの道なんて通れなかったはず。
だから、わたしがきてよかった。
そう自分に言い聞かせて、孤独と不安で押し潰されそうな心を、なんとか励ますしかなかった。
スタンプラリーが終了して、1時間がたとうとしていた。
初めは、雨の湿気で蒸し暑いと思っていたものの、徐々に体が冷えてきて寒くなってきた。
太陽も傾き、もしかしたらこのまま夜まで見つけてもらえないんじゃ…。
そんな不安の波が押し寄せてきた。
雨は上がりつつあるけど、徐々に空が薄暗くなり始める。
思い描いていた最悪の事態が現実になるような気がして、わたしは恐怖で体が震えた。
「だれか…。だれかいませんか…!?」
わたしは、必死になって助けを呼んだ。
「道に迷いました!…助けてくださいっ!」
今出せる限りの力で、声を上げた。
どちらに進んでいいかもわからないわたしにとって、この場で声を上げることしかできない。
しかし、どれだけ叫んでも…返事が返ってくることはなかった。
わずかに残されていた希望は消え去り、わたしは絶望してその場にしゃがみ込む。
俯いて、目をつむった真っ暗な視界の中に、お父さんとお母さんの顔が浮かぶ。
「お父さん…、お母さんっ…」
涙声混じりで小さく呟く。
そして、次にふと頭に浮かんだのは…りっくんの顔。
「りっくん…りっくん…」
りっくんのことを思い浮かべるだけで、涙が溢れた。
だれにも見つけてもらえずに、もう二度とりっくんにも会えないんじゃないか…。
そんなことを考えていたから。
わたし、まだりっくんになにも伝えてないのに…。
『好き』って言えてないのに。
もし、願いが叶うなら――。
…今すぐにでも、りっくんに会いたい。
わたしは、そう心の中で呟いた。
――そのとき。
…カサカサッ
妙な音が、わたしの耳に入る。
驚いて目を向けると、茂みの草がわずかに揺れていた。
風で揺れているのではなく、その一箇所だけが不自然に動いている。
なにかがいるのは確かだった。
そういえばさっき…。
『野犬注意』と書かれた看板を見かけた。
…まさかっ。
わたしは恐怖で体が強張り、足に力が入らなかった。
逃げたいのに、その場にへたり込んでしまう。
茂みの揺れは徐々に大きくなり、なにかがこちらに近づいてきているのは明らかだった。
動けないわたしはゴクリとつばを飲み、ただその怪しげに動く茂みを見つめることしかできない。
…こわい。
逃げたい…!
そう思って、ギュッと目をつむり身構えた…そのとき!
「…しずくっ!!」
わたしを呼ぶ声が、雨上がりの静かな雑木林に響く。
その声に反応して、ゆっくりと目を開けると…。
そこには、わたしに駆け寄るりっくんの姿があった。
「り…、りっくん…!」
わたしは泣きながら、思わずりっくんに手を伸ばしていた。
「…しずく!こんなところで、なにしてんだよ…!」
「ごめん…。ごめんね…」
りっくんはその胸にわたしを抱き寄せると、両手を背中にまわしてギュッと抱きしめてくれた。
りっくんの匂い。
りっくんの息づかい。
りっくんの鼓動。
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