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親友の頼みごとを引き受けたら
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「しずく、ユウヤくんと別れることできたんだ!」
次の日、ユウヤくんとは1週間だけのお付き合いで終わったことを芽依に報告したら驚いていた。
てっきり、またユウヤくんのペースに流されて、付き合うことになっちゃった…という展開を想像していたらしい。
…本当は、そうなりかけていたんだけど。
『その手、離してもらえるかな』
りっくんが突然現れて、わたしとユウヤくんとの間に入ってくれたから。
あのときのりっくん…。
困ってるわたしのところへ駆けつけて助けてくれて、まるでヒーローみたいでかっこよかった。
そんなことをふと思ってしまった。
なんて、りっくんは人気モデルなんだから、かっこよくて当たり前なんだけどね。
りっくんはモデルの仕事をしていなくたって、そのルックスからきっと女の子にモテモテだったことだろう。
そんなりっくんに惚れてしまった人物が…また1人。
「…あっ。律希くんだ」
それは、わたしと話していた芽依から漏れた声だった。
わたしよりも先に、廊下を通りかかったりっくんに気づいた。
「そういえば、しずくさ。律希くんと同じ学校だったんなら、連絡先とか知らないの?」
「…えっ?りっくんの?」
「そうそう!」
「それは…知ってるけど」
わたしがそう呟くと、芽依は目を輝かせた。
「だったら、教えてよっ♪」
机から身を乗り出すようにして、わたしに顔を近づける芽依。
まだなにも言っていないのに、『ありがとう!』と言わんばかりに、わたしの手をギュッと握りしめてくる。
「で…でも、りっくんってあんまり返信とかしないタイプだよ?」
「それでもいいの♪律希くんに連絡先教えてもらえないか、聞いてみてよ!」
芽依がいつにも増して食い気味だから聞いてみたら、どうやらりっくんのことを好きになってしまったらしい。
しかもそれは、昨日のこと。
日直だった芽依が、クラス全員分の提出用のプリントを持って職員室へ向かおうとしていた途中、だれかとぶつかった。
それが、りっくんだった。
りっくんはすぐに謝り、廊下に散らばったプリントを拾うのを手伝ってくれたんだと。
そのスマートな行動と、拾い上げようとしたプリントの上で偶然にも手が重なったことに、芽依の胸はキュンとしてしまったんだそう。
しかも、りっくんは芽依がわたしの友達だということにも気づいて、二言三言言葉も交わしたんだそう。
「律希くんってモデルだから、前からかっこいいとは思ってたけど、まさかあんなに優しい人だったなんて知らなかった!」
無口でクールだから、てっきり無愛想だと思い込んでいたらしい。
それが、少し話してみたら全然違う印象で、いい意味でりっくんへのイメージがガラリと変わったという。
「あたし、一目惚れとか初めてかも…!」
少し照れながら、わたしに語る芽依。
芽依はその見た目から、他の男の子から言い寄られることが多いんだそう。
だから、自分から好きになったのはりっくんが初めてかもしれない。
親友の芽依が初めて一目惚れしたのなら、その恋を応援したい。
その相手が、まさかわたしの幼なじみだとは思わなかったけど。
「じゃあ、りっくんに連絡先のこと聞いてみるね」
「お願いー!」
芽依の頼みだから、なんとかしてあげたかった。
だけど、そのことをその日の夜にりっくんに電話で聞いてみたら――。
「篠田さんに俺の連絡先を?…なんで?」
トーンの低い声が返ってきた。
「え…えっとね、芽依がりっくんとメッセージのやり取りをしたいんだって」
「…そうなんだ。でも俺、女とは連絡先交換するつもりないから、悪いけど篠田さんにはそう言っておいて」
…と、あっさり断られてしまった。
りっくんが他の女の子とメッセージをやり取りしている姿なんて見たことがなかったから、なんとなくそう言われるような気はしていたけど…。
好きな人と連絡先の交換ができない。
きっと芽依ならショックを受けるはずだ。
そう思っていたから、次の日芽依にりっくんが言っていたことを伝えたら、予想外の返事が返ってきて驚いた。
「やっぱり断られた?なんとなくダメかなーとは思ってたんだよねー」
芽依はショックを受けるどころか、あっけらかんとしていた。
「てっきり、もっと悔しがるのかと…」
「そりゃ、律希くんの連絡先ゲットしたかったけど~…。でも、『女とは連絡先交換するつもりない』ってかっこよすぎじゃない!?」
「そ…そう?」
「そうだよ!だってそれって、浮気の心配はないってことじゃん!それに、もし連絡先教えてくれることがあったなら、それは脈アリって合図でしょ♪」
…なるほど。
確かに、芽依の言うとおりかもしれない。
芽依のこういうポジティブなところは、いつも見習いたいなと思っている。
…でも、あれ……?
『女とは連絡先交換するつもりない』って、わたしとは連絡先の交換はしてよね…?
わたし、一応…“女”なんだけどな。
そう思ってみたんだけど、きっとりっくんの中ではわたしは“女”じゃなくて、異性とはまた違う“幼なじみ”という括りに入っているのだろう。
なんだかそれって、うれしいような…。
でも、ちょっぴり寂しいような…。
そんな複雑な気持ちになってしまった。
りっくんの連絡先をゲットできなかった芽依。
だけど、転んでもただでは起きないのが芽依だ。
「今回は失敗しちゃったけど~。しずく、もう1つ頼みごと…聞いてくれるっ?」
芽依は顔の前で手を合わせると、かわいくウインクしておねだりした。
それから数週間後。
その芽依のお願いというのが、今日の体育祭でのものだった。
体育祭では、学年ごとにチーム分けされていて、それぞれにチームカラーがある。
3年生は、青色。
わたしたち2年生は、赤色。
そして、1年生が黄色だ。
生徒は、その色のハチマキを渡される。
そのハチマキが、この体育祭での重要アイテム。
どうやらこの学校に伝わる恋まじないの1つで、『お互いのハチマキを交換した2人は両思いになれる』と言われている。
だから、カップルはみんなハチマキを交換している。
去年の体育祭では、りっくんのハチマキを狙っている女の子が多く、逆にみんな牽制し合って、りっくんとハチマキを交換する人はいなかった。
そもそも、理由なくりっくんがだれかとハチマキを交換するとも思えないし。
今年もそんな感じで、開会式が終わったけれど、りっくんにハチマキの交換を求める女の子は見当たらなかった。
だけど、わたしには任務がある。
芽依のハチマキとりっくんのハチマキを交換するという重要な任務が…!
芽依が自分でりっくんに聞いたらいいのに、それは恥ずかしいんだそう。
そういうところは、男の子慣れしていない純情な乙女のようだ。
次の日、ユウヤくんとは1週間だけのお付き合いで終わったことを芽依に報告したら驚いていた。
てっきり、またユウヤくんのペースに流されて、付き合うことになっちゃった…という展開を想像していたらしい。
…本当は、そうなりかけていたんだけど。
『その手、離してもらえるかな』
りっくんが突然現れて、わたしとユウヤくんとの間に入ってくれたから。
あのときのりっくん…。
困ってるわたしのところへ駆けつけて助けてくれて、まるでヒーローみたいでかっこよかった。
そんなことをふと思ってしまった。
なんて、りっくんは人気モデルなんだから、かっこよくて当たり前なんだけどね。
りっくんはモデルの仕事をしていなくたって、そのルックスからきっと女の子にモテモテだったことだろう。
そんなりっくんに惚れてしまった人物が…また1人。
「…あっ。律希くんだ」
それは、わたしと話していた芽依から漏れた声だった。
わたしよりも先に、廊下を通りかかったりっくんに気づいた。
「そういえば、しずくさ。律希くんと同じ学校だったんなら、連絡先とか知らないの?」
「…えっ?りっくんの?」
「そうそう!」
「それは…知ってるけど」
わたしがそう呟くと、芽依は目を輝かせた。
「だったら、教えてよっ♪」
机から身を乗り出すようにして、わたしに顔を近づける芽依。
まだなにも言っていないのに、『ありがとう!』と言わんばかりに、わたしの手をギュッと握りしめてくる。
「で…でも、りっくんってあんまり返信とかしないタイプだよ?」
「それでもいいの♪律希くんに連絡先教えてもらえないか、聞いてみてよ!」
芽依がいつにも増して食い気味だから聞いてみたら、どうやらりっくんのことを好きになってしまったらしい。
しかもそれは、昨日のこと。
日直だった芽依が、クラス全員分の提出用のプリントを持って職員室へ向かおうとしていた途中、だれかとぶつかった。
それが、りっくんだった。
りっくんはすぐに謝り、廊下に散らばったプリントを拾うのを手伝ってくれたんだと。
そのスマートな行動と、拾い上げようとしたプリントの上で偶然にも手が重なったことに、芽依の胸はキュンとしてしまったんだそう。
しかも、りっくんは芽依がわたしの友達だということにも気づいて、二言三言言葉も交わしたんだそう。
「律希くんってモデルだから、前からかっこいいとは思ってたけど、まさかあんなに優しい人だったなんて知らなかった!」
無口でクールだから、てっきり無愛想だと思い込んでいたらしい。
それが、少し話してみたら全然違う印象で、いい意味でりっくんへのイメージがガラリと変わったという。
「あたし、一目惚れとか初めてかも…!」
少し照れながら、わたしに語る芽依。
芽依はその見た目から、他の男の子から言い寄られることが多いんだそう。
だから、自分から好きになったのはりっくんが初めてかもしれない。
親友の芽依が初めて一目惚れしたのなら、その恋を応援したい。
その相手が、まさかわたしの幼なじみだとは思わなかったけど。
「じゃあ、りっくんに連絡先のこと聞いてみるね」
「お願いー!」
芽依の頼みだから、なんとかしてあげたかった。
だけど、そのことをその日の夜にりっくんに電話で聞いてみたら――。
「篠田さんに俺の連絡先を?…なんで?」
トーンの低い声が返ってきた。
「え…えっとね、芽依がりっくんとメッセージのやり取りをしたいんだって」
「…そうなんだ。でも俺、女とは連絡先交換するつもりないから、悪いけど篠田さんにはそう言っておいて」
…と、あっさり断られてしまった。
りっくんが他の女の子とメッセージをやり取りしている姿なんて見たことがなかったから、なんとなくそう言われるような気はしていたけど…。
好きな人と連絡先の交換ができない。
きっと芽依ならショックを受けるはずだ。
そう思っていたから、次の日芽依にりっくんが言っていたことを伝えたら、予想外の返事が返ってきて驚いた。
「やっぱり断られた?なんとなくダメかなーとは思ってたんだよねー」
芽依はショックを受けるどころか、あっけらかんとしていた。
「てっきり、もっと悔しがるのかと…」
「そりゃ、律希くんの連絡先ゲットしたかったけど~…。でも、『女とは連絡先交換するつもりない』ってかっこよすぎじゃない!?」
「そ…そう?」
「そうだよ!だってそれって、浮気の心配はないってことじゃん!それに、もし連絡先教えてくれることがあったなら、それは脈アリって合図でしょ♪」
…なるほど。
確かに、芽依の言うとおりかもしれない。
芽依のこういうポジティブなところは、いつも見習いたいなと思っている。
…でも、あれ……?
『女とは連絡先交換するつもりない』って、わたしとは連絡先の交換はしてよね…?
わたし、一応…“女”なんだけどな。
そう思ってみたんだけど、きっとりっくんの中ではわたしは“女”じゃなくて、異性とはまた違う“幼なじみ”という括りに入っているのだろう。
なんだかそれって、うれしいような…。
でも、ちょっぴり寂しいような…。
そんな複雑な気持ちになってしまった。
りっくんの連絡先をゲットできなかった芽依。
だけど、転んでもただでは起きないのが芽依だ。
「今回は失敗しちゃったけど~。しずく、もう1つ頼みごと…聞いてくれるっ?」
芽依は顔の前で手を合わせると、かわいくウインクしておねだりした。
それから数週間後。
その芽依のお願いというのが、今日の体育祭でのものだった。
体育祭では、学年ごとにチーム分けされていて、それぞれにチームカラーがある。
3年生は、青色。
わたしたち2年生は、赤色。
そして、1年生が黄色だ。
生徒は、その色のハチマキを渡される。
そのハチマキが、この体育祭での重要アイテム。
どうやらこの学校に伝わる恋まじないの1つで、『お互いのハチマキを交換した2人は両思いになれる』と言われている。
だから、カップルはみんなハチマキを交換している。
去年の体育祭では、りっくんのハチマキを狙っている女の子が多く、逆にみんな牽制し合って、りっくんとハチマキを交換する人はいなかった。
そもそも、理由なくりっくんがだれかとハチマキを交換するとも思えないし。
今年もそんな感じで、開会式が終わったけれど、りっくんにハチマキの交換を求める女の子は見当たらなかった。
だけど、わたしには任務がある。
芽依のハチマキとりっくんのハチマキを交換するという重要な任務が…!
芽依が自分でりっくんに聞いたらいいのに、それは恥ずかしいんだそう。
そういうところは、男の子慣れしていない純情な乙女のようだ。
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