97 / 174
陽動編
プレゼント
しおりを挟む「ルディヴィス様、これを自分にですか…?
………っ、ありがとうございます!すごく嬉しいです…!今度こそ今後こそ、奪われないように守ります…!」
「え、守るって大げさだよヘルリ、でも…今度はそう簡単に壊れないように色々細工もしてあるから!また付けてくれたら嬉しい…しゃがんで?付けてあげるから」
予想した通り、徹夜したことが普通にヘルリにバレてしまってて…もっと早く来れば良かったと泣きつかれてしまって本当に心苦しい…
本当はみんな揃ってる時に、もっとちゃんとした場所で渡したかったけど、子犬が泣いてるみたいなヘルリをどうにかしたくて先に渡す事にした
ヘルリだけは装飾品のネックレスじゃなくてチョーカーだ、前に聖女に壊されてしまった物をベースに新たに防護魔法増し増しで作り直した物
素直にしゃがんでくれたヘルリにチョーカーを付ける、瞳の色に合わせて作った宝石の装飾が首元を飾る感じは気合を入れて作ったかいがある輝きを放つ
嬉しそうなヘルリの声に、仮眠用のベットでスヤスヤしていたイグニスも起きてきて…いつ寝たんだろうと寝ぼけてるイグニスにも、渡す順番とかもう関係ないなって…手伝ってくれてありがとうってオマケと一緒に完成品をプレゼントした
「すげぇ…これ一晩で全員分作ったのか?いつの間にか寝てたとは言え…ルディヴィスすごいな…寝ないでこんなオマケまで…!?
え、本気ですごい…これ売れるって!いや、そう言うのじゃ無い物だけど!とにかくありがと!ほんと作業お疲れ!」
イグニスがいたからこそ完成したんだよって、笑いあってから、やっぱり一人でネックレス付けられないイグニスを助けてあげる
その間にオマケでいつの間にか作ってたリングを指にはめてはしゃぐ姿を見れて嬉しかった…セットで喜んでくれて嬉しい…
その後も、シャワーを浴びてから3人で食堂に向かって、順次起きてきたシャルティや父様、母様に完成したばかりのネックレスをプレゼントした
「……………これ、例のアレですか?お義兄様…!可愛い…素敵です…これ…すごく綺麗………っ、ありがとうございます!大切にしますね!」
そう言って淑女に成長しつつあるシャルティが幼い頃に戻ったみたいにはしゃいでくれたり、父様達は立場上…子供が作った物を付けてくれないかもって思ったけど…その場で母様と互いに付けてくれて本当に嬉しかった
「これは……宝石店で買うものと何ら変わらない仕上がりだね…こんなに素敵なものを趣味で作り上げるとは…ありがとうルディヴィス、それにイグニス、大切にするよ」
「あ、自分途中で寝ちゃったんですよ公爵様…!でも凄いですよね…一晩で作ったと思えない完成度で起きたらびっくりしたんです!」
みんな喜んでくれて嬉しい…頑張ったかいがあったって思う、生前の記憶でネックレスは幸せや無事を願うってあったから…その気持ちを込めて1人1人、瞳の色に合わせて全部違う形に作ってみたんだ
父様と母様のネックレスは2つを合わせると、この世界で愛の象徴と呼ばれている花の形になる、それにポチ太郎が添えられているみたいな感じ…シャルティのは女の子仕様でチェーン部分にもこだわってたり…
イグニスのはチェーン部分、前世の金運上昇カラーに実は仕上げてあったり個性も出してあるんだ
もちろん、学園に着いてからレオンハルト殿下、マイズにもネックレスをプレゼントした
「レオ、マイズ…これ例の出来たんだ…作戦の釣り餌ではあるけど、みんなのお守りになったらいいなって気合入れて作ってみたから…防護魔法も掛けてある、よかったら付けて欲しいな…?」
「~~~~~~っ!!!これアレだよな!?例のやつ!目的はわかってるけど嬉しい…!すげぇ最高の気分だ………ルディヴィス!ありがとう!嬉しい、嬉しいよ!」
「本当に素晴らしい品です…幼い頃に貰ったあの宝石も美しかったですが…それを遥かに上回る綺麗さですね…
ありがとうございますルディヴィス…大切にします!」
みんな想像以上に喜んでくれて嬉しい…釣り餌が目的ではあるけど、ちゃんと気持ちを込めて作った物だから…
それに、イグニスがいたから一晩で作れたんだよって言ったら、見かけによらず器用で凄いって、商人として店を構えたらレオンハルト殿下がお抱えにするからとか言ってみんなで笑った
おまじない的な意味しかないけど、このネックレスがみんなを守ってくれたらいいな…
一見すると同じネックレスとは思えない仕様だけど、共通しているのは中央の削り出した宝石、ポチ太郎との思い出の形だと見る人が見れば分かる釣り餌の部分
自分を着飾ることも、宝石の類いも大好きだったクソ妹なら…絶対に見逃せる筈のない代物だ
だからこそ、自分の首にも、瞳の色ではなく生前作った時の物に一番近い色味の物を付ける…
攻略対象者の、悪役令嬢としたい女の首に、新しい装飾品が付いてたらどうする?お前なら話のきっかけや展開の切り口にしっかりと見るはずだ
そこに、生前見たことがある物が付いていたら…どうする?
確実に誰がそんな物を付けたって探すだろう?…アクセサリーのオリジナルを付けている相手、自分の近しい存在だった相手を……そんな気がするんだ
おれもお前も…見た目は全く違う、生まれた家も爵位も違う…けど、前世の記憶を持つ者同士ある意味同族だ…
前世を知ってる相手が居るとわかって、猫をかぶっていられるわけが無い
2,962
あなたにおすすめの小説
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる
cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。
「付き合おうって言ったのは凪だよね」
あの流れで本気だとは思わないだろおおお。
凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
婚約者の王子様に愛人がいるらしいが、ペットを探すのに忙しいので放っておいてくれ。
フジミサヤ
BL
「君を愛することはできない」
可愛らしい平民の愛人を膝の上に抱え上げたこの国の第二王子サミュエルに宣言され、王子の婚約者だった公爵令息ノア・オルコットは、傷心のあまり学園を飛び出してしまった……というのが学園の生徒たちの認識である。
だがノアの本当の目的は、行方不明の自分のペット(魔王の側近だったらしい)の捜索だった。通りすがりの魔族に道を尋ねて目的地へ向かう途中、ノアは完璧な変装をしていたにも関わらず、何故かノアを追ってきたらしい王子サミュエルに捕まってしまう。
◇拙作「僕が勇者に殺された件。」に出てきたノアの話ですが、一応単体でも読めます。
◇テキトー設定。細かいツッコミはご容赦ください。見切り発車なので不定期更新となります。
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
* ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。
BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
本編完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
きーちゃんと皆の動画をつくりました!
もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画
プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら!
本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる