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騒動編
夫を待つ嫁の気持ち
しおりを挟むエロ下着事件での離縁の危機を乗り越え、互いにひたすら求め合い、夜通し抱かれる幸せを噛み締めた翌日
フリード様から発情期について説明があった
おおっと!発情期が近いというチュウ太くん情報は本当だったのか…!
発情期ってどんな感じ?って質問をしてみたくてうずうずしていると、フリード様の顔色が少し悪い…どうした!?
「フリード様、毎年発情期?が酷いとかなんとか聞きましたけど…今年の発情期?はおれが居ますし…寂しくは無いと思うんですが…
そんな顔色悪くなる事が他にもあるんですか?」
「………っ、発情期に関してはリデンが居てくれるだけで心強い…ちょっと抱き潰してしまうが、なんとかその辺は無理をさせないように耐えるんだが…
発情期休暇前に色々仕事を終わらせないといけないんだ
だからその間リデンと離れて業務に当たらないと行けないのがつら過ぎて辛すぎて……何かあったらと思うとそれが心配で…」
ぎゅうぎゅうとおれを抱き締めながらフリード様は仕事したくないと言う
そうか…発情期休暇ってひたすら部屋に籠るから最初にできる仕事を終わらせて置く必要があるのか?
知らなかった…でも、確かに当主不在時の対応とか段取りとか…前世でも仕事で産休入る女性社員のプロジェクトを引き継ぎ云々してたっけ?
深く考えて居なかったが初夜後、フリード様は片時も離さず…トイレを除いておれの側にいてくれた…仕事中も、ほか貴族のとの交流も…王都へ行くのだって…
そんなフリード様がおれから離れなければ仕事に行けないという仕事…それはつまり妊婦にはリスクがある仕事だと言うだ
アデルバイト辺境伯であるフリード様の仕事を全部知ってるわけじゃないけど、領民と領地を守る為に日々働いてる素晴らしい仕事をしていると思う
なる程…それで仕事に行きたくないって思考回路になってしまったのか…心配してくれるのも勿論嬉しいが、おれは子供じゃない!しっかりとした成人から暫く経過した大人!寂しいけど我慢できる大人だ
だからこそ、おれは自分も行きたい!寂しい!って駄々をこねるのではなく、良い妻としてしっかり留守番を守り、旦那の帰りを待つ事が正解だと思う
「大丈夫ですよフリード様!留守中は任せて下さい!辺境伯邸をしっかりと守ります!
流石に二三日フリード様と離れ離れはおれも寂しくて死にそうですが、そうでないのなら家からしっかり旦那様のお仕事応援して!お帰りを待ってます!」
「リデン………っ、仕事なんて消えてしまえばいいのに………いや、違うな…必ずその日の内には帰る、必ずお前にただいまと言うから…少しの間耐えてくれ…」
息が出来なくなるほど強く抱き締めながらフリード様はでもやっぱり仕事行きたくないって最後まで言っていた
それでもその日の午後から、発情期休暇に向けて領地を含めた色々な所を回り始めた………狼の姿を駆使して
…………………
……………
………
お仕事に行く旦那様をお見送りしし現在おやつ時の時間
今日は特に辺境伯夫人としての勉強も無いため、獣人の国を学ぼうとメアリー先生を誘ってゆったりお茶の時間だ
メイドと夫人が一緒にお茶をしちゃいけないって事はない、だってメアリーとおれだし!?
そんな気持ちでケーキと紅茶を用意し、とりあえず先程見たフリード様について聞いてみた
「メアリー、フリード様の狼の姿…改めて見るけどかっこよすぎだよな…何あれ?屋根越えて崖をひとっ飛びして仕事行くの!?
もふもふだけじゃない、機能面も仕事面も、かっこよさも兼ね備えててやばかった…いつもあんな感じに出勤してたの?」
「いえ、いつもは普通に出勤しておりましたね…ですが今回はリデン様と過ごす時間を1秒でも長く確保する為、最も効率のいい方法を選んだんだと思います
……………リデン様は旦那様が不在で不安ではありませんか?」
そうか…早く帰って来る為に狼の姿を選んでくれたんだ…
よく考えたら実は全裸な狼の姿で、駆け回って…服を持って仕事に行くフリード様…………優しすぎるよな…そんな事を考えてるとメアリーの真剣な目がおれを見つめる、不在が不安では無いかと…聞いてきた
フリード様がいない事が不安じゃないか…
不安じゃないと言えば嘘になる、ここはおれの故郷であるレラージェ国じゃない…人種も暮らし方もまるで違うドラレイド帝国だ
筋肉で戦う帝国だもの、力ではたぶんメアリーにも負けちゃうんだよなおれ…
それほど弱い人族という存在…誰がが来たら到底勝てる訳もない存在が唯一無二の旦那様から離れる現実
普通に心細いし不安だよ!!!!
でも、ちゃんと領地を守らなきゃって頑張るフリード様を応援したいし、妻として留守を預かれる存在になりたいんだ
「ちゃんと家を守れる妻になりたいじゃん?それに、何かあったらメアリーやチュウ太くんも協力してくれるんでしょ?」
だから心細いけど大丈夫だよって笑ってみせた
今日は半日、たった半日フリード様が居ないだけなのに…結局勉強にも集中できない程普通に寂し過ぎて、寝室を掃除しまくってみたり…洗濯に手を出してみたり…終始そわっそわしまくっていた
エロ下着をクローゼットから出したり入れたり出したり入れたり…繰り返すほどそわそわと
その日の夜、エロ下着にはでは出さなかったが、あまりにも寂し過ぎて…フリード様の服をベッドいっぱいに敷き詰めてその中でふて寝してしまったのだ
夢の中で、こんな行動どっかで聞いたことない!?磯野くん!?って突っ込みながら…
最終的に帰宅したフリード様にベッドの惨状を見られて、それに大興奮してくれて…本日も明け方までしっかりと可愛がって貰えた
明日もフリード様は不在になる…今度は1日…どうしよう…!?耐えられるかな!?
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