離縁しようぜ旦那様

たなぱ

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夫婦編

おじさんは恐怖する

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Side ミルド




ただの牢番だったのに、思わぬ出会いからレラージェ国の不良債権的な第二王子と一緒にドラレイド帝国になんだかんだ嫁いでしまい、目出度く?男同士で結婚した

そして俺を可愛いと言う第三王子に優しくされ、一途に愛され、すね毛とか顎髭まで可愛いとか言われるとんでもない経験をして1週間………
まさかのハミルトン公爵家のリデン様が結婚式に参列しててびっくりしたとか、既に御懐妊らしいとか色々びっくりした事があったけど…
第三王子夫人として俺は快適生活を送っている



俺の夫となったシャチの獣人…レドラ王子…
彼は性癖が歪んだ持ち主だと言う事が俺付きのメイド情報と、本人からの暴露でわかった


「僕ね、愛したい気持ちが強すぎて…それを抑えきれないんだ…時々、抱き潰して壊しかけたり…快楽攻めで泣いてる姿に欲情して止められなかったりしたかな?だから相手が愛を受け入れきれすに逃げてしまう…33回結婚で失敗してる…
ずっと寂しかったからミルドが僕を好いてくれて嬉しいよ、ミルドが嫌なことはしないから…だからずっと一緒にいようね♡」



物凄く優しい表情なのに何処か悲しそうな顔でそんなこと言う…言ってることはとんでもないのに、本当に悲しそうで悲しそうで…レドラ王子よりもだいぶ年上のおじさんである俺はその辺でも、レドラ王子を励ましたくなって拒否できない

彼の怪獣サイズなペニスをしがないおじさんがそうやすやすと受け入れられる訳もなく、手順を踏んで日々ガッツリ拡張工事してくれてる優しさを嫌いになれないんだ
拡張工事されてることに慣れている自分は置いておこう!!


初夜の日から欠かさず、毎晩愛を囁かれながら…ひたすらに愛されて…
慎ましやかだった俺の尻は既に指に4本呑み込めるのだからすごい…甘んじて受け入れてる俺もすごい
少し前の俺だったらきっと夜逃げとかしてたのにな…
直にエロい事じゃないんだ、この王子!
ベットの上で、毎晩たっぷり時間を掛けておいしいお酒出されて、いい感じのつまみ食べつつ、互いの事を語り合い、知るところからも始めようとか言われてみろ?
四十も近いおじさんの喘ぎを可愛いって、うっとりした顔のとんでもないイケメンに言われながらキスされてみろ?
痛みも快楽も過ぎると怖いからって言ったら、本気で身体を気遣われるとかされてみろよ…………

嫁いできてよかったー!とか俺じゃなくても思うと思う
ついでに実家と親戚含め、実家の犬猫までレラージェ国に残してしてきた家族は丸ごとレドラ第三王子がサポートしてくれている
気が向いたらドラレイド帝国に何時でも住める家と畑と店まで準備済みだという…俺、とんでもない人の嫁になってると再確認する…


そんな俺の悩み…悩みというかなんというか質問?をレドラ王子に話したのは最近
俺と一緒に嫁いできてレラージェ国第二王子も…彼の姿も聖女だった少女も、結婚式以降見ていない事少し心配だった
婚約破棄とか人として最低の悪さをした奴はだとは分かってる、国際問題の主犯だし…牢屋に入れられてからも、あまりの煩さに転勤したいと思う程迷惑だったのも覚えてる…しかし同じ国の人間がもしや拷問とか処刑とか知らずにされようとしている!?と、考えてしまう…流石に目覚めが悪い


だから、何となく聞いちゃいけない雰囲気を感じつつ聞いてみたんだ



「レドラ王子…うちの国から連れてきた問題児……いや、第二王子と聖女様を結婚式の日からお見かけしてないのですが…生きてますか…?」

「んっ?生きてるよ?一応…
ミルド、もしかして二人の事心配してたのかな?国を破滅に導こうとしてた相手に優しいね…可愛い♡
第二王子は今、お仕置き中だから会えるけど…聖女は観察中だから会えないかな?」


おでこに何回もキスされながら、人族おじさん特有のすね毛と顎髭を撫でられる…
う、普通はジョリジョリいやー!とか言われるのにそれさえも好きって言われるのほんと心臓に悪い!!
二人とも生きてて良かったと思いつつ、お仕置きって何だよ!お仕置きだと会えるの!?と考えてしまう…そんな俺の視線に目敏く気付くレドラ王子は、会ってもいいけど酷いことになってるよ?と、少しだけ悲しい顔をして答えてくれた




レドラ王子曰く、第二王子にはメニラ姫を害した罰をその身で受けてもらっているのだと言う…信じていた者に裏切られた気持ちを味わえと…
信じていた者、それは聖女の事だろうと直にわかった、この国に連れてこられたのは俺たち三人なのだから
聖女は何故観察中なのか、それについても後日教えてくれると言うがとりあえず今は第二王子の無事を見たかった




結果、興味を持ってしまって見せて欲しいと言ったことをある意味後悔している


ある意味、これほど心を折りにくる制裁も無いかもしれない…そう思えるほど目の前に広がる光景は俺の囚人に対してとかそういう常識を知ってる俺の考えを覆してきた
獣人大国であるドラレイド帝国では性に関する罰が重いらしい、だから婚約.婚姻を破談にした罰もある
第二王子はメニラ姫と結ぶはずだった婚姻を、婚約を破棄したからこの仕置を受けている…



最初に思ったのは、部屋中に充満する生臭く嫌な匂い…性と尿の様な匂いのキツさだ
まるでずっと掃除していないトイレと寝床が一緒の部屋に置かれた囚人のような気持ち悪くなる匂い…
しかし、匂いとは裏腹に、部屋自体は豪華で5人ほどが余裕で寝れるベットに第二王子はいた


近づくまで普通だと思う程、豪華な部屋だったが違った…
第二王子は四肢を拘束され、何で濡れたのか想像もしたくない程…色の黄ばんだシーツの上に横たわっている
口枷をされ、声を封じられているのか?うめき声しか聞こえない
そして尻の穴に女性の腕程の張形を咥えされられ、亀頭に何か被せるように変なものが付いている下着?だけを着させられている…
その下着?から何かが振動する音が響くような…
時々下着が色濃く濡れるのは、絶頂しているのか?失禁しているのか…わからない状態

見ただけで想像できるのは、痛みなど無く快楽地獄に落とされているような目隠しされててもわかる表情と、一度も交換を許されていないかの様な、自身の体液で汚れた寝具に見える事だった


俺が知っている第二王子の姿なんて何処にもいない…





「レドラ王子………これは………?どういう状態なんですか…?」


「……………そうだね…レラージェ国でいう罪を償うための鞭打ちと同じ感じかな?ちょっと方式は違うけど…
信用していた相手に裏切られる苦痛を最大限に与える為、ある細工をして罰として性器にお仕置きしている状態だね」





こわっ!!!!!
鞭打ちと同じような仕打ちが怖すぎてちょっと意識が飛んだ…おじさん、40年近く生きてきたけどこんな常識知らねぇわ!!!!






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